2024/12/24

12.30 K.O CLIMAX 2024|大沢文也 インタビュー公開!

 

 

「俺はキックボクシングしかやりません。でも相手は絶対……」

 

 

12・30「K.O CLIMAX 2024」の[KNOCK OUT-UNLIMITED/-63.0kg契約/3分3R・延長1R]でバズーカ巧樹と対戦する大沢文也。今回、UNLIMITED3試合の中では唯一キックボクサー同士の試合であり、なおかつ6年前の再戦でもある中、大沢はどう戦おうとしているのか?

 

 

 

 

 

──カード発表会見では沖縄からリモートで参加されて、画面の中から大暴れでしたね(笑)。

 

大沢 そうらしいですね。見返してないので分かんないですけど。

 

──バズーカ選手の発言にムカついて、かなり言葉が激しくなってましたが。

 

大沢 僕って、対戦相手にムカついたりすることってほぼないんですよ。でも今回はけっこうイラついたっすね。

 

──それはバズーカ選手の「逃げるな」という発言に、ですか。

 

大沢 そうっすね! 「逃げるな」はマジでムカついたっすね! 「逃げるな」ってどういうこと?って思って。

 

──大沢選手がそう思う理由は、6年前に対戦して勝っているという……

 

大沢 勝っているっていうか、完封だと思うんで。一発ももらってないんで、レベル差がもうエグいぐらいだったと思うんですけどね。

 

──だとすると、今回バズーカ戦のオファーをよく受けましたね。

 

大沢 というか、別に僕は階級も何でもいいし、どんなルールでも合わせるって言ったらバズーカ戦のオファーが来たっていうだけなんですよ。まあヒジありぐらいはあるかなとは思ったんですけど、まさかのこのルールか!みたいな。

 

──なるほど。

 

大沢 しかも、ヒジありだったら相手の土俵だから、昔どれだけ完封してても、別に再戦っていう気持ちもないんで。だから今回は「再戦」という気持ちは全くないです。これがK-1の大会とかだったら「再戦」ってなりますけど、ルールが全く違うんで、競技自体が違うと思うんで、今回は。

 

──実際、まずヒジがあるという点についてはどうなんですか?

 

大沢 ヒジがあるかないかってだけでも、キックボクシングでも全然違うんですよ。戦い方も変わるし、距離も全然違うし。それにプラス、ヒジだけじゃないじゃないですか。UNLIMITEDルールだから、完璧に違う競技で戦うわけなんで、完全に初めて戦う相手って感じですね。

 

──しかもオープンフィンガーグローブですからね。

 

大沢 そうなんすよ! もう本当に、完璧に初めてって感じっす(笑)。初対戦のイメージって感じですかね。

 

──そのルールで、どう戦おうかっていうイメージはできてるんですか?

 

大沢 まあ言っちゃえば、総合格闘技みたいな感じじゃないですか。はい。僕は別に、キックボクシングしかするつもりはないんで。でもキックボクシングをやったら、正直、バズーカ選手は僕に太刀打ちできないですから。バズーカ選手は絶対組んで投げてくると思うんですよ、100%。それか、組んでヒジ。もう目に見えてるんですよ! 僕は正直、パワーでは余裕で負けてるんで。だからどうせ、組んできて、投げてきてとかしかやってこないと思うんですよね。そうじゃなきゃだと俺に勝てないと思うんで。

 

──では、そうやってくる相手にどうしますか?

 

大沢 組まれないようにするしかないかなと。組んでも逃げようかなって感じっすね。それは、バズーカ選手が言う「逃げる」とはまた違うじゃないすか。だって、俺は俺の戦い方をしてるってだけなんで。はい別にね例えば、前に出ないヤツは逃げてると思うんだったら、お相撲さんが最強じゃんって感じですよね。

 

──まあ……。

 

大沢 どうせ、掴んで投げてきたりとかするでしょ? 首相撲でヒジやってくるでしょ、絶対! 絶対そうしてくるって、もう目に見えてるんすよ! だったら総合ルールでいいじゃんと思いますもん、実際。でもMMAだったら、100:0で僕が勝っちゃうんで。

 

──そうなんですか?

 

大沢 え、MMAルールですよ? 関節技も寝技もありってことでしょ? MMAルールだったら、キックボクサーで俺に勝てる人なんていないですよ。だって普通に、DEEP前チャンピオンのCORO選手とかから一本取るんで。

 

──ああ、そうなんですね。

 

大沢 だから日本のキックボクサーでは、僕が一番グラップリングは強いんで。そうなったら僕が余裕で勝っちゃうから、今回のUNLIMITEDルールの方がまだいいかなと思います。このルールだったら、僕が負ける確率も絶対あるんで。だから逆に楽しいですよ。だって、キックボクシングだったら100%僕が勝ちますから。でもそんなの、つまんないじゃないすか。

 

──はい。

 

大沢 UNLIMITEDルールだったら、僕が勝てる確率が一気に少なくなるんすよ! 階級だって相手の方が上だし。もうずいぶん前から言ってるんですけど、僕は通常体重も全然ないから、60kgに下げる下げるってずっと言ってるんすよ。減量はほとんどないんで。僕とバズーカ選手だったら、通常体重とかもう何kg差あるのってレベルだと思うんで。で、このルールじゃないすか。どう考えたって、相手が有利なんすよ。だから楽しみなんすよ。普通のキックボクシングだったら、全然楽しみじゃないんすよ。俺が勝つの当たり前だから。自分が不利な状況の方が燃えるじゃないすか。だから挑戦するんです。

 

──では、今回のテーマはそこですか。

 

大沢 よく言われるんですよ、「どうしてこのルール受けたの?」って。でも僕の人生の中では、挑戦しないってことが一番の失敗だと思ってるんで。しかも挑戦っていうか、自分で「どのルールでもいい」って言っちゃったってのもあるんすけどね(笑)。吐いたツバは飲まないっす。

 

──なるほど。ではちょっと違う角度からお聞きしますが、『KNOCK OUT』に出るということに関してはどうなんですか?

 

大沢 それも毎回聞かれるんですけど、どうでもいいんですよね。例えばK-1だったり、『KNOCK OUT』さんだったり、RISEだったりシュートボクシングだったり、いろんな団体があるじゃないですか。で、他団体に出ると「対抗戦」みたいになるじゃないすか。僕はそういうのが一切ないんすよ! もちろんK-1への愛はありますよ。だけど別に、他団体だから敵っていう考えが一切なくて。だから対抗戦っていう気持ちは全くないです。みんな強さを目指してる同じファイターなので、別にどこの団体だからとか、そういうのはないですね。

 

──では今回は、出るイベントが違うだけという感じ?

 

大沢 そうそうそう! もちろんK-1は好きだけど、別にK-1を背負ってるとかないし。そもそも自分はK-1を背負えるような選手じゃないし。格闘家と試合をするっていうだけです。僕はそう思ってますね。

 

──新しいルールに挑戦するだけだと。

 

大沢 そうなるんじゃないすかね。だってバズーカ選手、インスタか何かのタグ付けでめっちゃ回ってきたんですけど、MMAの練習してますよね? GROUNDSLAMとかに行って。「あ、そこまでして勝ちたいんだ」と思ったんですよ。そこまでして組んで勝ちたいのねって。俺はそんなこと、全くしてないんで。キックボクシングの練習しかしてないですよ!

 

──そうですか。

 

大沢 総合の選手が打撃の練習でジムに来たりするから、それで蹴り足をがキャッチされたりはするけど。会見で、山口代表か誰か分かんないけど、俺がMMAの練習してるって言ってたじゃないすか。「してないから!」と思って。確かに、MMAの選手とはメチャメチャ練習してます。ただ、MMAの練習をしてるんじゃなくて、MMAの選手と打撃の練習をメッチャするってだけなんすよ。

 

──ああ、なるほど。

 

大沢 それこそRIZINの選手とかとも練習するんですけど、全部打撃の練習だし。何を勘違いして俺がMMAの練習してるって、何なの?ってちょっとムカついたっすもん。

 

──そうですか……。

 

大沢 MMAの選手って打撃も強いじゃないですか。キックボクシングとは距離感も違うから、どういう距離か知りたいからMMAの打撃練習はメッチャやりますけど。

 

──では本当に、今回は試合ルールは違うけど、出すものはいつもと同じだと。

 

大沢 そうですね、僕はキックボクシングしようと思ってます。でもどうせアイツは絶対くっついて投げて、自分の階級差を使ってくるのは目に見えてるから、それをどううまくいなして、自分の戦い方ができるかっすよね。

 

──ではこれからも継続参戦とか、UNLIMITEDの試合をさらにやりたいとかは、特にない感じですか?

 

大沢 僕は何でもいいんですよ。別に試合のオファーが来たら別に断ったこともないし。もちろん、意味分かんないファイトマネーとか意味分かんない程度だったらやりたくないっすよ。ただ普通にオファーが来たら、普通にやりますよ。なるほど。みんな勘違いしてるけど、やっぱり格闘家はでっかい団体、でっかい会場で試合したいって言うじゃないすかその考え方もどうかと思うんですよね。どんなにでっかい会場であろうが、どんだけでっかい大会で試合しようが、リングの大きさは変わらないんで。

 

──確かに。

 

大沢 リングがあって、そこで対戦相手が決まったらどこの会場だろうが、どの団体だろうが別に戦うだけなんで。最近の格闘家はみんなちょっとアイドル化してるから。有名になりたいとかね。俺が好きだった日本の格闘技界ではない。

 

──なるほど。

 

大沢 まあ、言いたいことは分かると思うんで、いいっすよ、好きに書いて。

 

──いや、もう発言をそのまま書くだけなんで大丈夫です(笑)。では最後に、そんな中でお客さんに一番注目してほしいポイントはどこですか?

 

大沢 言っちゃえば、どんな戦い方だってできるんだよってところは注目してもらいたいっすね。そもそもK-1ルールではヒジもないし首相撲もないじゃないすか。でも今回はヒジもあるし首相撲もあるし、何ならグラウンドのパンチ、パウンドもあるじゃないすか。でも、俺はそういう戦い方もできるんだよっていうところは。

 

──そうなれば出すと。

 

大沢 そうなれば。ま、そういう戦いはしないけど。

 

──分かりました。ちなみに、今回の試合は楽しみなんですか?

 

大沢 試合は毎回楽しみですけど、毎回怖いですよ。誰と戦おうが。毎回怖いし、毎回楽しみだし、いろんな感情が入り混じってるから。だから刺激的で面白いなと思うのが格闘技だと思ってるので。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 

プロフィール  

大沢 文也

所属:ザウルスプロモーション

生年月日:1991年9月11日生

出身:東京都足立区出身

身長:173cm

戦績:57戦32勝(3KO)21敗3分1NC

第7代Krushライト級王者