2025/01/23

2.9 KNOCK OUT 2025 vol.1|西川康平 インタビュー公開!

 

 

 

 

 

「とにかく渡部戦の悔しさを晴らしたい。その後は勝って考えます」

 

 

2・9「KNOCK OUT 2025 vol.1」の[KNOCK OUT-BLACKウェルター級/3分3R・延長1R]で漁鬼と対戦する西川康平。昨年の王座決定トーナメントを「最後のチャンス」ととらえていた西川だが、準決勝での敗戦で味わった悔しさが、今回の出場に繋がっているという。その真意は……?

 

 

 

 

 

──昨年10月のトーナメント準決勝、渡部太基戦は、結果は残念でしたがすごい試合でした。今振り返ると?

 

西川 メチャクチャ悔しかったですね。格闘技でこんな悔しい思いしたのは初めてでした。

 

──1Rにお互い2つずつダウンを取り合って、最後残り1秒での敗北でしたからね。

 

西川 どんな形であれ倒れて、負けは負けなので、全然そこはスッキリしてるんですけど……あの試合にも懸けていたし、あれを通過点として12月の決勝を目指していたので、悔しかったですね。普段、自分が負けた試合の映像は1回も見ないんですけど、あの試合に関しては何回も見ました。

 

──2つダウンを取った時点で、「勝てる」と思いましたよね?

 

西川 「倒せる」と思いましたよ。ダウンした時じゃなくても、打ち合いの中で何となく「効いてるんだろうな」と思う場面もあって、倒せると思ったんですけど、なかなかやっぱり打たれ強くて。けっこう感触があったんですけど、気持ちも強かったので、倒し切れなかった感じでしたね。

 

──あの試合の前にお話を伺った際には、「最後のチャンスだと思っている」という発言もありました。

 

西川 本当に「もういいかな」と思った部分もあるんですけど、試合のオファーがすぐ来たんですよね。あの試合の2日か3日後ぐらいだったんですけど、最初は頭がそっちにシフトしていかなくて、しばらく返答してなかったんです。でもしばらく経って、やっぱりやろうかなと思って。「あれで終わるのもな」というのもあったんですよね。

 

──なるほど。

 

西川 技術も何もないのはもちろん分かってるんですけど、会場を盛り上げる試合は絶対できるので。それに今回、トーナメントの負け犬同士で戦っても、誰が見たいんだって感じじゃないすか。そこはどうかなとは思ったんですけど、とりあえずもう1回やろうと。その先はまだ全然分からないですけど。

 

──いやしかし、このカードで誰も「負け犬同士」とは思わないですよ(笑)。2人ともものすごい試合をした結果ですから。

 

西川 いやあ、「3位決定戦」みたいな感じじゃないですか(笑)。まあ、中島玲vs漁鬼の試合は俺たちの前の試合だったんですけど、控えにいてもすごい盛り上がりなのは分かったから、「ヤベえな」とは思いましたね。まあ相手もそれぐらいの試合はしてるだろうから、トーナメントの続きという感じでは思ってなくて、ただ自分のこの悔しさを晴らすためだけの試合みたいな感じですね。

 

──だとすると、昨年の会見で漁鬼選手とはやり合ったことももう関係ない?

 

西川 まあ別に、アレとやり合っても、話は長いし何言ってるか分かんないし。言ってることが頭に入ってこないじゃないですか。渡部選手とかは気持ちのいい人間だからいいですけど。でもまあ、あの会見のことに関しては何も思ってないです。

 

──だから今回は、前回悔しかった気持ちをまず晴らして、その後はそれ次第で考えると。

 

西川 そうですね。10月に会場に来てくれた人も、「あのトーナメントの試合が一番面白かった」って言ってくれるし、一番沸いてたらしいので、今回も試合順は関係なく、一番盛り上げたいなと思ってます。

 

──そのトーナメントは、12月30日に中島選手が勝ってチャンピオンになりました。そのベルトを見据えてということも、今はない?

 

西川 今回勝ったら、中島は倒しに行きたいですね。

 

──おお。ちなみに決勝戦の映像は見ましたか?

 

西川 全く見てないです。

 

──さすがです(笑)。

 

西川 自分は全然気にしてなかったんですけど、ジムの人が教えてくれて。だから10月の漁鬼の試合映像も見てないです。

 

──では本当に今回は、殴り倒すというだけ?

 

西川 そうですね。でもこの前の試合は蹴りも全然使ってなくて、パンチだけって感じになっちゃってたので、しっかり蹴りも出していきたいなとは思ってます。

 

 

 

 

──10月の試合前は、今までで一番練習してるというお話もありました。その後はどうですか?

 

西川 あの試合が終わってからは、浴びるように飲んでましたね(笑)。まあでも、前回は全く対人のスパーリングをしてなかったんですけど、今は出稽古に行かせてもらってるところがあって、対人スパーはやってますね。

 

──しかし聞いていると、『KNOCK OUT』で復帰して以来、どんどん練習環境も整ってきているのでは?

 

西川 いや、そんなことないですよ(笑)。やっぱり、他の選手と違って自分の商売があるから、やれる時間も限られてるというか、1日通して格闘家としてスケジュールを組むのは無理なので、その中でやれるところはしっかりやるという感じですね。

 

──ただ以前に比べると、かなりモチベーションというか、練習の比重も増してきているんじゃないですか?

 

西川 いやいや、本当に全然そんなことないですよ(笑)。でもまあ、この先いつまでやるか分からないし、せっかくお客さんがお金を払って来てくれているので、そこはちゃんと仕上げて試合しないとというのはありますね。

 

──前回戦った渡部選手は、宣言通り12月30日の試合を最後に引退しました。そこに関して思うところは?

 

西川 本当に「お疲れ様」って感じですね。本当に長くやってるし、若い時からそこまで続けてる選手もなかなかいないと思うので、そこは本当にご苦労様という感じです。試合に関してはすごく感謝してるし、渡部選手だからあそこまでできたというのは間違いないので。

 

──そういうことも経て、また気持ちを新たにした部分もありますか?

 

西川 あれだけの悔しさを感じたこともなかったですしね。負けてこんなに悔しいっていう感情は、今まで感じてこなかったので。その悔しさがあったから、今回もやろうと思ったのかもしれないです。もしそれがなかったら、また1年2年、試合をしなかった可能性もあったと思うし。

 

──今回は、ご自身にとってはけっこうなハイペースですよね。

 

西川 4ヵ月で試合ですからね(笑)。かなり久しぶりですよ。

 

──やっぱりそれだけのモチベーションがあるってことですよね。では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントは?

 

西川 変わらないです。とにかく相手をノックアウトすることしか考えてないので。本当に会場が沸くような、豪快なノックアウトを見せられるように頑張ります。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 

 

プロフィール

西川康平

所属:8ball fitness

生年月日:1991年6月9日生

出身:東京都日野市出身

身長:172cm

戦績:24戦10勝(5KO)14敗