2025/05/02

KNOCK OUT 2025 vol.3| 川村英樹 インタビュー公開!

 

 

 

 

 

「日本では初めての試合。経験値は相手が上ですが、自信はあります!」

 

 

5・18「MAROOMS presents KNOCK OUT 2025 vol.3」の[KNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーウェルター級/3分3R・延長1R]で高橋幸光と対戦する川村英樹。KNOCK OUT初参戦でUNLIMITED戦に挑む40歳の川村は、日本のリングでの試合はこれが初めてなのだという。どういうキャリアを経て、何を見せようとしているのか? 謎だらけの川村を直撃!

 

 

 

 

 

──川村選手は、プロフィールには「キック戦績 8戦6勝2敗」と記載されていますが、日本での試合は初めてなんですか?

 

川村 そうですね。タイでやった試合がほとんどで、その中にはミャンマーでのラウェイの試合も1試合入っています。

 

──今40歳ということですが、そもそも格闘技はいつから?

 

川村 始めたのは19歳の頃ですね。最初は日本のジムにいて、23歳の頃には日本の団体のプロテストにも合格したんですよ。でもそのジムがいろいろあって、ある人と一緒にジムを立ち上げたんですけど、そこからも離れてフリーになった時期があって、オーエンジャイ(足立区にあった、東京北星ジムに併設されていたタイレストラン。ムエタイの試合を見ながら食事することができた)とかに出たりしてました。一時はキックから離れてた時もあったんですけど、諦めきれずにタイに行って練習するようになって。

 

──いきなりタイですか。

 

川村 もともと、ムエタイ関係のトレーナーとかが知り合いに多くて、父親がタイで働いていたのもあって、タイでは1ヵ月住み込みでやったり、よく行ってました。その中で紅闘志也さんにもよくしてもらっていたんですが、「ラウェイやる?」という話をもらって、1試合やりました。

 

──ラウェイはどうだったんですか?

 

川村 事前の話ではヤンゴンでの試合ということだったんですけど、急きょ変更になって無差別級のトーナメントに出ることになって、重い相手に2RKOで負けました。そこからはしばらくトレーナー業をやっていて、リバーサルジムで後輩を教えたりしていたんですが、「試合やらない?」と言ってもらって、自分としてもやりたい気持ちがちょっとあったので、今回出場することになりました。

 

──なるほど。

 

川村 自分で言うのも何ですけど、首相撲はけっこう得意なんですよ。いろんなところで教えてたのもあって、首相撲、ヒジ、ヒザがメインだったんですけど、今教えているのがMMAのジムなので、そこでムエタイのトレーナーをやりながら、一緒にMMAの練習をしていた感じですね。

 

──それで今回はUNLIMITEDルールで出場ということなんですか?

 

川村 自分としてはムエタイをやってきたので、ムエタイでという思いもあったんですけど、今回はUNLIMITEDでのオファーが来たので。MMAのジムなのでオープンフィンガーグローブにも慣れていますし、ラウェイもやっていたので、そっちの方がいいかなと(笑)。相手の高橋幸光選手がムエタイでもキックでも活躍していて経験値があるのはもちろん知っていて、こちらはちょっと謎めいたところがあると思うんですけど、今回は自分自身との戦いだなと思っていて。自分でもムエタイやラウェイをやっていた頃とは全くスタイルが違うので、そこを出せたらと思っています。年齢は重ねていますけど、今が一番強いと思っているので、そこを見せたいですね。今回は100人以上の応援団も来てくれるので、気合いが入っています。

 

──格闘技を始めて20年以上になるわけですが、そこで初めて日本のリングで戦うというのはどういう心境ですか? 「日本のリングだから頑張ろう」という感じですか?

 

川村 それはないですね(笑)。ラウェイの時の相手も現地のチャンピオンクラスだったりしたので、自分は経験値はないけど、それなりにやれるかなとは思っていて。あと、ジムの後輩で「ROAD TO UFC」にも出たようないい選手がいる中で、はじめは教えてたんですけど、どんどん一緒に練習するようになって、強くなった手応えもあったし、周りから「試合を見たい」という声もあったので、っていう感じですかね(笑)。

 

──では、周囲の方からすると「ついにあの人が……!」という感じなんですね。

 

川村 まあ、そうじゃないですかね(笑)。自分もトレーナーでくすぶって「ラウェイをやったら格闘技は終わりかな」と思っていた時期もあったんですが、今回こういうお話をもらって、やろうかなと思った感じです。もともと、試合をしようと思ってタイとかにも行って、1年ぐらい準備もしてたというのもあったんですよ。周りの仲間がタイトルを獲ったりする中で、自分には何もないなというのも思っていたので。相手の方がだいぶ格上ですけど、そこに格闘技の面白さもあるのかなと思っています。

 

──川村選手も高橋選手も、ともにUNLIMITEDルールは初挑戦ですが、このルールについてはどう見ていますか?

 

川村 膠着状態がないので、アグレッシブさが必要ですし、ブレイクも早いですよね。あまり多くは言えないですけど、打撃戦ありきの、激しさに特化したルールかなと思います。

 

──その中でどう勝ちたいと思っていますか?

 

川村 相手はムエタイ式で距離を取るのもうまいし、蹴りもうまいし攻撃も多彩ですよね。左の蹴りが強くて、右の蹴りはスピードがあって。あと蹴り足をキャッチするのもうまいと思うんですけど、キャッチされても崩されない自信もあるので……という感じですね(笑)。それ以上は当日の試合を見てもらえれば。

 

──この先については考えていますか?

 

川村 年齢的にも、今から名声を上げて……という感じでもないですし(笑)、勝てたらまた次のステップに、というところですけど、後輩たちや応援してくれる仲間たちに何か残せるもの、感じてもらえるものがあれば、という感じですね。練習も今まで以上にやってるし、一番格闘技に向き合えてる実感もあるので、それを試合で見せられればと思います。相手の分析はもちろんすごくやってるんですけど、自分自身との戦いだと思っているので。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

川村 選手としては若くはないですけど、年齢はそんなに関係ないし、ジムでも体力がある方だと思っているし、練習量も負けてないんですよ。実際、自分がどういう試合をするのかは自分でも楽しみではあるんですけど、そういうところを見て「年齢は関係ないんだよ」というところを見てほしいですね。今回、試合をするのは自分のためもあるんですけど、トレーナーとして周囲に見せたいというのもあるので、応援してくれる人たちに元気を与えたいという気持ちもあるので。自然体で、自分らしくいられれば、いい結果につながるんじゃないかと思っています。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 

プロフィール
川村 英樹
所属:リバーサルジム久喜wings
生年月日:1984年05月24日生
出身:埼玉県さいたま市
身長:182cm
戦績:8戦6勝2敗