2025/06/09

6.22 THE KNOCK OUT|龍聖・軍司泰斗 公開練習レポート

 

 

 

 

 

 2025年6月22日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される『THE KNOCK OUT 2025』(U-NEXT配信)に出場する龍聖(BRAID)と軍司 泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)の公開練習が行われた。

 

 

 数年前までお互いに対戦をアピールしていた関係性だったが、軍司は「去年に僕がノップさん(龍聖のトレーナーとして知られるノッパデッソーン)と知り合って、ジムで練習をみてもらうようになり、そこでちょこちょこ龍聖と会う回数はあったんですけど、別に会話もなかったんです。今年3月のONE日本大会で龍聖のスリヤンレック戦が決まった時に、ノップさんから『スパーリングパートナーをやってほしい』と言われてから練習仲間になりました」と現在一緒に練習するようになった経緯を話す。

 SNSで挑発していたこともあり、一緒に練習することにやりづらさはなかったかと聞かれた軍司は「僕は全くなかったですし、むしろ感謝というか。キックボクシングだと同じ階級の選手だと意識してしまうのでスパーリングは一切できないのですが、こういうタイミングでトップ選手と練習できるようになって、感謝の気持ちが大きかったですね」というと、龍聖も「僕も同じ感情でした」と同意する。

 

 

 最初にスパーリングで手を合わせた時の感想を聞かれると、軍司は「龍聖は身長もデカいし、リーチも長いのでやりづらさはありました」といい、龍聖は「映像で見ていたとおり、ボクシングテクニックが凄くて、パンチの技術もあり、今も勉強させてもらっています」とのこと。

 今回、同じ大会に出ることになり、軍司は「本当だったら同じ大会に出るとなったら龍聖と対戦する可能性の方が高かったんですけど、今は目指しているところがお互いに違うので、お互いに切磋琢磨しながら練習もして大会も盛り上げられたら」といい、龍聖は「キックのイベントが国内にもたくさんある中で、軍司君がK-1という日本で一番名前のあって大きい団体を離れて、KNOCK OUTを選んでくれたということは、KNOCK OUTの選手としては嬉しい限り。こういう形になるなんて誰も予想できなかったし、人生は何があるか分からないなと。KNOCK OUTという僕の実家みたいな存在のところで2人で一緒に試合できるのは、個人としては嬉しい」と笑顔を見せる。

 試合まで残り20日を切っており、現在のコンディションについて、軍司は「結構体重も落ちているので順調。後はしっかり対策を練って、試合当日に挑めればいいなと思います」、龍聖は「いつもと同じような感じで体重は問題ないですし、サウスポーに対してもしっかり準備をしていて、ここ数日でいい感覚を掴めているので、残りの期間で自分の考えている課題をクリアすれば、試合は問題ないと思います」と共に順調な仕上がりの様子。

 

 

 第5代K-1 WORLD GPフェザー級王者である軍司はK-1との契約を終え、ヒジ打ちあり、オープンフィンガーグローブ着用のREDルールで元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級王者ペットルンルアン・ソーチャールワン(タイ)と対戦することとなり、「今もタイで活躍していて元ラジャのチャンピオン。しかも年齢も若く全盛期に近いと思うので、その相手とやれて嬉しいし、通常のムエタイとは違うOFGムエタイルールなので、そこを活かしながら戦って、最後にKOで勝てれば」とKO決着に自信を見せる。

 この日の公開練習で、軍司は今までヒジありの試合を経験済みかのようにヒジ打ちをリズミカルに打っており、「最初に練習した時よりは遥かに成長していると思います」というと、龍聖は「傍から見てても軍司君のヒジはすごい上手だと思います。K-1のトップ選手だっただけに適応能力が高い。せひヒジで倒してほしい」と期待を込める。

 初のOFG着用の試合に向けては「練習で親指が当たったり、拳も痛くなったりしますけど、半年以上OFGでずっと練習しているので、慣れてきました。当てる感覚だったり、どこを当てれば倒せるのかがだいぶ分かってきたので、残りの期間で最終的に詰められれば」とOFGでも手応えを感じている。

 

 

 一方、2024年6月のKNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王座決定戦を争い、17戦無敗だった龍聖に初黒星を付けた因縁の相手、久井大夢(TEAM TAIMU)と今大会で再戦する龍聖は「今回、勝たないといけないし、勝てると思っています。前回みたいな展開にはならないですけど、僕としては前回の延長戦のつもりで、2R、3Rの続きを次の試合の1R目からやるだけ。あの試合以降、(久井は)わけわからない変なのとやっていて、僕はレベルが違う」とリベンジに自信。軍司は「龍聖はメインだと思うので、僕がヒジで倒してつなぎます。メインらしく、最高の勝ち方でリベンジしてKOしてもらいたい」とヒジで元ラジャダムナン王者をKOして龍聖にバトンを渡したいという。

 KNOCK OUTビッグマッチでの一戦を終えた後の目標について聞かれると、軍司は「このOFGムエタイルールでずっとやっていこうと思っていて、強い選手とやれればいいなと。今はKNOCK OUTファイターになったと思うので、しっかりKNOCK OUTを盛り上げていきたい。(山口元気代表が会見で『軍司と小笠原瑛作との試合も見てみたい』とコメントしたことを受けて)小笠原選手は強い選手ですが、そこまでは意識はしてない。でも、僕はKNOCK OUTにいるうちはKNOCK OUTのベルトを狙っているので、その中で小笠原選手とやることがあれば」と小笠原瑛作との一戦にも意欲を見せた。

 そして、龍聖は「僕は(久井に)勝てばKNOCK OUTで現時点でやるべきことは終了し、KING OF KNOCK OUTになります。僕はKNOCK OUTをあと数年で埼玉スーパーアリーナで開催するところまで持っていきたいなと思っているので、そこに向けて動き出していきたい」と壮大なプランを掲げると、軍司は「埼玉スーパーアリーナ大会に僕も出て、軍司vs龍聖で(笑)」というと、龍聖は「UNLIMITEDルールでやりましょう(笑)。僕らの対戦を実現させるには、それが一番手っ取り早いかもしれない」と笑った。

 

 

 最後にファンへのメッセージを求められた両者。軍司は「元ラジャのチャンピオンに圧倒的な勝ち方をしてKNOCK OUTを盛り上げたいと思います。応援よろしくお願いします」といえば、龍聖は「6月22日、1年ぶりに絶対にリベンジして、僕が正真正銘のKING OF KNOCK OUTになります。皆さん、楽しみにしていてください」と熱く語った。