2025/06/09

THE KNOCK OUT|石川直樹インタビュー公開!

 

 

 

 

 

「今10連勝中。現役チャンピオンを食って、タイトル戦につなげます!」

 

 

6・22「THE KNOCK OUT」の[KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級/3分3R・延長1R]で乙津 陸と対戦する石川直樹。国内外で多くのベルトを獲得し、KNOCK OUTには3年半ぶりの参戦となる石川直樹は、今、10連勝中! その勢いで乙津をも食おうとしている石川の意気込みとは?

 

 

 

 

 

──KNOCK OUT参戦は22年1月の森岡悠樹戦以来、3年半ぶりになるんですね。

 

石川 そうですね、かなり空きましたね(笑)。その後は海外も含めていろんなところに出てました。本当は毎月でも試合をやりたいので、日にちと条件が合えばどこでも、という感じで出てましたから。毎月やってる方が調子いいんですよ。

 

 

 

──そうなんですね。

 

石川 去年なんか3/31、4/20、6/1と、2ヵ月で3試合やって。そこから8月、9月、ちょっと空いて12月と6試合やりました。今年は3月、5月と来て今回の試合なので、3試合目ですね。

 

──年間6試合って、平均からすると多い方ですよね。

 

石川 そう思いますけど、僕からすると全然足りないんですよ(笑)。年齢的に、ずーっと続けて試合をしてないと体重も落ちにくくなってますし、練習もずーっと上げ続けてないと、「一回やり直し」ってなったらもう一回上げるのが大変なんですよ。だから減量も追い込みも、ずっと7~8割ぐらいでいる方が調子よくて。今回も1ヵ月ちょっとで試合なので、メチャクチャ調子いいです。

 

──今回は乙津陸選手との対戦となりました。乙津選手のことは以前から意識していましたか?

 

石川 いや、実は全然(笑)。知ってはいたんですけど、もっと軽い階級でしたよね?

 

──以前はそうですね。そこからバンタム級に上げてチャンピオンになって、欠場期間があって。

 

石川 ああ、なるほど。彼のジムの会長である外智博さんが、もともと先輩なんですよ。

 

──そうですよね。治政館時代の。

 

石川 そういうのもあって、対戦はないかなと思ってたんですけど、今回はスーパーバンタム級でやるということになって。現役のチャンピオンとやれるなら、ということで二つ返事しました。

 

──改めて、乙津選手の印象は?

 

石川 ワンパンで倒したりもしているので、パンチは重そうだなと思いますね。あと、周りからは「カーフキックに気をつけろ」って言われるんですよ。「クロスポイントはカーフキックが流行ってるから」と。その二つぐらいですかね。

 

──なるほど。

 

石川 カーフは痛いので、もらいたくはないですね(笑)。自分でもけっこう使っていて、最近、KOできそうな試合もあったんですよ。でもちゃんとムエタイをやっていたら、カーフはもらわないと思うので、平気かなとは思います。やっぱりパンチだけですね。オープンフィンガーグローブ(OFG)だし。

 

──OFGは初めてなんですよね?

 

石川 そうなんですよ。でもOFGより普通のボクシンググローブの方が効くんじゃないかなと思っていて。OFGは「オヤジのげんこつ」じゃないですけど、ただ痛いだけなのかなと。まあ、食らってみないと分からないですけどね(笑)。

 

──OFGでの練習については?

 

石川 試合が決まってからやっています。ちょっと前にONEに出ないかという話があったので、ちょっと練習してたんですけど、「年齢的にもうダメだ」ということでナシになっちゃって。ONEのグローブも捨てようかと思ってたところにこの話が来たので、捨てないでよかったなと(笑)。OFGだと、首相撲がメチャクチャやりやすいですね。

 

──ですよね。

 

石川 8オンスや6オンスのボクシンググローブだったら抜けないところが抜けるし、それだとできないロックができたりするので、メチャクチャやりやすいんですけど、ヒジありルールといえどもムエタイじゃないので、ブレイクがわりと早いんだろうなと思っていて。

 

──そんな中、乙津選手とはどう戦いたいと思っていますか?

 

石川 まだ相手の映像とかはあんまり見てなくて、たぶんこれからもそんなには見ないと思うんですよ。あんまり見ると、「こうくる」って自分の中で決めつけちゃって、それに合わせた練習になっちゃうので、それよりも試合の中で合わせていく方が自分には合ってるんですよ。「あ、こんな感じなんだ」っていうのがちょっと分かればという感じです。

 

──それでやってきて、今10連勝中と。

 

石川 はい。今までは前に突っ込むしかできなかったんですけど、その突っ込み方を工夫したり、1Rの序盤に頭の中で戦略を立てて、どう戦うかを考えられるようになったのがいいのかなと思います。

 

──1Rの中でやるんですか。

 

石川 そうなんですけど、僕はスロースターターなので(笑)。まだ5Rのクセが抜き切れていないので、最近はそれを1Rの最初30秒から1分の間にやろうとしてます。

 

──今は3Rの試合が圧倒的に多いですからね。しかも今の若い選手はそれに慣れていて、仕掛けが早いですし。

 

石川 だから僕は1Rを取られちゃうことも多くて、2・3Rを取り返して逆転という勝ちが多いんです。でも1Rを取られちゃうといろいろ大変だし、今回はOFGなので、最初の30秒とかで目慣らしして、出なくちゃいけないなと思っています。

 

──会見では「ここで勝ってバンタム級の王座を狙いたい」と言っていましたよね。本来はバンタム級という気持ちが強い?

 

石川 僕はスーパーバンタム級で考えていたんですよ。でもそっちではいきなりタイトルマッチということは難しいでしょうけど、今回乙津君に勝てば、次に防衛戦でやってもらってもいいですし、組んでもらえるならスーパーバンタム級でもいいですし、という感じです。

 

──この先もいろんな団体に出ながら、KNOCK OUTでもチャンスがあればという感じですか?

 

石川 でも、KNOCK OUTは今すごく盛り上がっているので、この先も出たいです。そのためにも今回勝って、チャンピオンにならないといけないですよね。

 

 

 

──特に軽い階級では、ジュニアから上がってきた若い選手がどんどん出てきますよね。その中でベテランとしてどう感じていますか?

 

石川 僕はそうやってずーっと踏み台にされてきましたから(笑)。旧体制の頃のKNOCK OUTのトーナメントの時から、他はみんな18歳とかなのに僕だけ30代という感じでしたからね。でも、もう慣れました。みんな速いしうまいけど、その潰し方も分かってきたので。付き合っちゃダメなんですよ。

 

──なるほど。経験を生かして、自分のスタイルを貫くのが大事と。

 

石川 そうですね。うまくて速い子たちと同じことをやっていたら勝てないので。

 

──それと今回は代々木第二体育館でのビッグマッチですが、そこについては?

 

石川 国内ではKNOCK OUTの大田区総合体育館、RIZINのぴあアリーナMMとかでやりましたし、フランスとかでもやったんですけど、そういうところでも緊張は全くしないんですよね。だから全然どこでも関係ないですね。本当にスパーリングやるような感覚です。

 

──アウェイも関係ない?

 

石川 はい、フリーになってからはほぼアウェイですからね(笑)。フランスなんかもひどかったですし。まあここで一発、現役チャンピオンを食って先につなげたいですね。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

石川 「ヒジってエッグいなー!」と思ってもらえるような、インパクトのあるKOをします! そして必ずベルトにつなげたいですね。

 

──分かりました。ありがとうございました!

 

 

 

プロフィール
石川 直樹
所属:KICKFUL GYM

生年月日:1986年8月18日
出身:埼玉県春日部市
身長:170cm
戦績:56戦38勝10敗8分
ISKAフライ級チャンピオン
元スックワンキントーンスーパーフライ級チャンピオン
元新日本キックボクシング協会フライ級チャンピオン
元ジャパンキックボクシング協会フライ級チャンピオン