2023/04/24

4.22 MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.1|一夜明け会見レポート

 

 

 

 2023年4月22日(土)東京・後楽園ホールにて開催された、MAROOMS presents『KNOCK OUT 2023 vol.1』の一夜明け会見が4月23日(日)都内にて行われた。

今大会の本戦9試合に出場する選手を対象とした【MAROOMS賞(三賞)】が発表され、MAROOMS BEST FIGHTER賞は第6試合の大谷翔司(スクランブル渋谷)、MAROOMS BEST KO賞は第7試合の中島弘貴(LARA TOKYO)が選ばれ、それぞれ賞金10万円が贈呈、MAROOMS BEST BOUT賞は第3試合のTaCa(キャピタルレイズFG池袋)vs松山翔(菅原道場)が選ばれ、両者には5万円が贈呈された。

 

 

 

▼第9試合 ぱんちゃん璃奈(フリー)※ワン・チンロンに判定勝ち

 

 2022年3月12日の喜多村美紀戦以来、約1年ぶりの試合で勝利したぱんちゃんは「復帰戦で無事リングに立ててホッとしています。ありがとうございました。もっと頑張ろうと思いました。課題が多いと思いながら戦っていて、判定結果がどうのじゃなく、1年1カ月ぶりに試合で戦ってみて色々と考え直す必要があると思いました」と反省の弁。

 

 試合内容に関しては「今まで通りの戦いで勝てると思ってしまい、一番は対策不足だと思いました。いつものように2歩下がって相手が出てきたところにカウンターを当てることをやったんですが、私の2歩より相手のリーチの方が長かったので下がる間に相手の攻撃もらってしまいました。それを切り替えて試合中に修正できなかったのは経験不足だと思いました。攻撃力はそんなに強いとは思わなかったんですが、スピードは今までで一番ありました。あと、上から振り下ろされるパンチが初めてだったので見えにくかったです」と想定外の戦いを強いられたことで思い通りの試合運びができなかったと話す。

 

 序盤に多用していたローキックは、試合前の出稽古先である大阪の正道会館で石井和義館長から教わったローを使いたかったという。

 

「カーフローを狙っていたんですけれど、石井和義館長が教えてくださった威力のある攻撃が出来ていなかったと思います。ローが届かず、足の甲は届いていたんですけれど、本当はスネで蹴りたかったんです。向かい合ってみると身長以上にリーチが凄い差があったと感じました。今まで私と戦った対戦相手は、こういう気持ちだったんだなと思いました」

 

 以前よりも蹴り数が少なかったことを聞かれると「自分でもビックリしました。(蹴りが)出ないもんなんだ、と自分でも思いました。この1カ月半はしっかり練習したので、練習では出来ていたので蹴りが出ると思っていたんですが、いざ本番になると出ないもんなんだなと自分でもショックでした。自分は蹴りの選手だと思っていたのに、いつもパンチを打った後に蹴りで終わるのに、パンチで終わったのがやっぱりブランクはあるなと感じ、選手として悲しかったです」と自身でも予想外だったようだ。

 

 判定で勝利が告げられた後に笑顔はなく、「悔しいという言葉よりも自分は弱いなと。親からもまだまだ強くないと言われました。ワン・チンロン選手が強かったのもあるんですけれど、まだまだです……」とうなだれた。

 

 階級を上げての手応えに関しては「昨日の試合だとあまり手応えはないです。今後の階級をどうしよう思っています。階級を上げると、やっぱり大きいなと思いましたね。ただフィジカル的には通用すると思うんですけれど、そこに技術がないと世界では厳しいんじゃないかなと思っています」とフィジカルは通用する自信があるもののテクニックのなさを痛感したという。

 

 手応えを感じたところはフィジカルだったといい、「今まではリーチとフィジカルで最後勝っていて、今回もフィジカルで押して勝ったのかなと。このままではこの先勝てないのかなと思うのでテクニックを付けたいと思います。もっと色々な女子選手を見たいのでしばらく日本を離れようと思います。世界で活躍している選手とどれくらい差があるかのかを知りたいなと思うので、しばらく海外修行しようかなと思います」とこれから海外修行のプランがあることをを明かした。

 

「タイのいろいろな地域を歩きながら色々と回って、ONEに出ている女子選手と練習しようかなと思っています。今までタイへ行った時は普通に自分が練習して、テクニックを教わる感じでしたが、今回は女子選手がメインのジムを色々と回りたいと思います。世界トップ選手の実力がどれくらいなのか、ボコられてきたいなというのがあります」

 

 タイ以外の国に関して興味を聞かれると「タイ以外知らないんです。宮田さんが紹介してくれたらすぐに行きます。タイ以外も行ってみたいですね。強い女子選手がどこにいるのか知らなくて、どこかおススメがあれば来週でも行こうと思います。海外がいいので日本を出たいです」と海外修行にこだわりを見せた。

 

 次戦については「レントゲンを撮ってきて骨が大丈夫だったので、6月11日に出てもいいですか? 毎月でも試合していかないと経験が積めないので毎月でもやりたいです」と、6月大会参戦をアピール。これを受けて宮田Pは「プロモーターとしては喜ばしいことですが、試合数があるのでどうしたものかと。頑張って考えたいと思います」と前向きに検討したいとした。

 

 

 

 

 

▼第8試合 鈴木宙樹(クロスポイント吉祥寺)※REITO BRAVELYに判定勝ち

 

「昨日は応援ありがとうございました。前回負けてどうしても勝ちたかったので、慎重になり過ぎてあまり盛り上げられなかったのですが、とりあえず自分の自信、調子を戻して早く皆さんの前でKOできる選手になりますので応援よろしくお願いします。
(パンチの手数が少なかったのは?)ボクシングからキックに戻って半年ぐらいなので今は練習している色んな技を使いたいというのもありましたし、REITO選手はミドルが上手くて、そこを潰す作戦もあったのですが、慎重になり過ぎてパンチが出ませんでした。ローの手応えは何度かありましたが、そこを詰め切れなかったのでジムでスパーを重ねて次は仕留めきれるように頑張ります。
(序盤はREITOが出てきたことについて)そこはしっかりローを返して1Rはしっかり自分がやりたいことはできたと思います。
(復帰してどれぐらい調子は戻ってきたか)もうだいぶ戻ってきた感覚はあるので、あとは自信を付けてしっかりキャリアを積んで仕留めきる力を付けたいと思います。
(REITOが左回りだったことについて戸惑いは?)相手が右に回るように動いたので、その通りに動いてくれました。左に動かれるとパンチをもらってしまうので、常に自分が左に立ってプレッシャーをかけて前に出たので、思い通りにいけたと思います。
(3Rに詰めることができたのはローが効いたから?)セコンドの山口会長が怖い顔で『ここで行かないと負けるぞ』と言っていたので、前に行きました(笑)。ローを効かせて2、3Rで仕留めようと思っていて、最後に喝を入れてもらいました。ここで倒さないと負けると思ったので前に詰めましたが、詰め切る技術がありませんでした。
(負傷した右手にテープを付けているが)前回痛めた拳がまだ痛いのですが、すぐに治して試合につながる練習を再開したいと思います。
(ファンにメッセージ)昨日は応援ありがとうございました。倒し切れず納得のできる試合ではありませんでしたが、勝つことができたので次につなげられるように練習して皆さんにKOする姿を見せるので応援よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

▼第7試合 中島弘貴(LARA TOKYO)※西川康平に2RKO勝ち

 

「昨日は復帰戦で6カ月ぶりの試合でしたが、KOで勝てて良かったです。
(ベストKO賞に選ばれた心境)色んな階級がある中で70kgは重い階級なので、KOを見せないといけないなという気持ちがあり、KOを見せられたので良かったと思います。
(手応えのあった攻撃は?)特になかったかもしれないです。あまり覚えてないです。
(自分の動きはできたか)細かいところですが、もっと良くなる感じはありました。
(王座に向けての気持ちは)『KNOCK OUT』の70kgはこれからだと思うので、ベルトを目指して頑張ります。
(西川の印象)パンチ力があるのは試合前から分かっていたので、パンチを警戒し過ぎました。
(1RKO決着宣言していたが)試合前に(西川は)3分しか持たないと言っていたので、3分以内に倒そうと思っていましたが、できませんでした。(西川は)3分以上は持っていたと思います。
(今後はどういう展開でタイトルに挑戦したいか)決まった試合で勝っていけばそうなると思うので、やっていくしかないです。
(ファンにメッセージ)『KNOCK OUT』の70kgでKOできるのは自分しかいないと思うので、『KNOCK OUT』の70kgは俺だという試合を見せていこうと思います」

 

 

 

 

 

▼第6試合 大谷翔司(スクランブル渋谷)※力斗に2RKO勝ち

 

「とりあえずいい勝ち方ができてホッとしています。マイクでも言いましたが、これから『KNOCK OUT』のベルトを獲りに、あと今イノベーションのライト級チャンピオンですが、スーパーライト級のベルトも狙って年内に二階級制覇して『KNOCK OUT』とイノベーションを背負って盛り上げられるような選手になりたいと思います。30を超えてもまだまだ伸びしろはあるし、どんどん強くなっているので期待して下さい。
(MVPに選ばれた感想)WBCで大谷翔平選手がMVPを獲って、その流れでも獲れたので嬉しいです。
(対戦した力斗の印象)『KNOCK OUT』ファンは力斗選手のことを知らないと思います。今回の試合を見たら強さは伝わってこないと思いますが、他の映像を見たら分かると思うし、僕も実際に対峙してみてこれから絶対に上がってくる攻撃を持っている選手だと思いました。最初から3R削り合うつもりでいたので、強い選手だと思います。
(力強いKOで手応えは?)フィジカルも上がって、攻撃力も上がっているので、どんどん幅が広がっています。
(『KNOCK OUT』の二階級制覇は?)両団体を背負いたい気持ちはあるので、いずれはそういう気持ちになる可能性はあります。
(『KNOCK OUT』王座への気持ちは高くなったか)絶対に僕がベルトを巻きます。勝つ自信もあります。
(ダウンを獲った右ストレートは?)一瞬、相手が油断したように見え、射程圏内で当たるなと思って出しました。
(会見で力斗の挑発を無視していた理由は?)本当はもっとバチバチにやった方がいいと思いましたが、ちょっと分からないです。
(今後はどういうキャラで行くか)落ち着いた戦い方でいこうと思います。
(狙うはBLACKのベルト?)そうですね。
(ファンにメッセージ)これからもどんどん成長した姿を見せていきますので、大谷翔司の活躍を期待して下さい」

 

 

 

 

 

▼第5試合 乙津陸(クロスポイント大泉)※優心に判定勝ち

 

「昨日の試合は、昨年に負けた試合の後の初めての試合だったので凄く気合いが入った一戦でした。結果、勝てたのでいいスタートは切れたのかなと思います。
(やりたいことはどれぐらい出せたか)半分ぐらいです。作戦では、相手がもう少し前に出てくると思っていたのでその準備をしていたのですが、自分がプレッシャーをかける感じになり作戦とは違う形になりましたが、その中でも自分がやりたいことをできたこととやれないことがありました。
(優心の印象)初めて会った感じでは普通の人だと思いましたが、手を合わせて巧いなと感じ、負けていられないと思いました。
(今までとは違うトレーニングを取り入れた手応えは)だいぶ活きたかなと思います。筋トレとか身体の強さが付いて、足を狩られましたがそういうところで対処できたので効果はあったと思います。
(再スタートに関しての気持ちは)久しぶりの試合で倒せる試合ではありませんでしたが、今年はもっと試合をして倒せるようになって、タイトルに挑戦したいと思います。
(試合ペースに関して)本当にベルトを獲りたいのですぐにでも試合がしたいと思います。いつでもしっかり仕上げていこうと思います。
(以前と比べて慎重に戦っていたが)12月の試合では行き過ぎて空回りしたと思いました。その点を会長と話して直しました。今回は冷静に戦いすぎたので、そこを修正して行き過ぎないように、空回りしない感じでもうちょっと行きたいと思います。
(試合中に笑みを浮かべていたが楽しかった?)久しぶりの試合だったので楽しくなり笑みが出ましたし、勝っていると実感したので自然と笑みが出ました。
(現王者・心直に何か言いたいことは?)昨日の試合後に退場する時に見つけてグータッチを求められたので『リベンジマッチよろしく』と伝えたら中指を立てられたので、覚えておけよという感じです。絶対に殺します。
(ファンにメッセージ)昨日は応援ありがとうございました。倒せる試合ではありませんでしたが、俺はこんなもんじゃないので次の試合では絶対に倒せるような練習をして頑張るので応援よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

▼第1試合 坂本瑠華(フリー)※松藤麻衣に判定勝ち

 

「昨日は第1試合ということで緊張は凄く、松藤選手はデビュー戦ということでしたが戦ってくれたことに凄く感謝しています。試合前はあまりにも緊張していたので、ぱんちゃんに背中を叩いてもらって目が覚めて気合いが入りました。まだまだ課題はありますが、自分の成長が見えた試合だったのでこれを課題にして、もっと強くなりたいです。
(プロ初勝利の気持ちは)私はブレイキングダウンの選手というイメージが強く、色んな人に馬鹿にされることもありました。初めてのプロの試合で負けて凄く叩かれて今回初めて勝てて、ちょっとは見返せたかなと思います。初めての試合は勝てる試合を逃しました、自分もう少しやっていたら、もう少し気持ちが強かったら勝てたと思ったら悔しくなりました。
(プロ初試合で負けて練習環境を変えた?)そこからフリーになり、トレーナーさんなどから教えてもらったりと、かなり環境は変わりました。
(今回初勝利でやってきたことが正しかったと確信したか)私はあまり頭が良くなく直感で人生の選択をしてきたので、間違ってなかったと今は思います。
(ブレイキングダウンで勝利した気持ちとは違うか)何か違います。1分間の戦いと何ラウンドも戦うのは違うところ。試合で勝てたということは今まで努力してきたことになります。
(松藤の印象)気持ちの凄く強い選手でした。蹴りとパンチをうまく出す選手で、私は気持ちが前に出過ぎてパンチばかりであまり蹴りが出せませんでした。そこを見ならうべきところでしたし、試合後も気持ちの良いあいさつをしてくれていい選手だなと感謝してます。
(試合で良かったところは)1Rに全力を出そうと思って様子を見ながら距離を取って戦えたところかなと思います。
(今後は)もっと良くなかったところを練習して最終的にはメインを張るぐらいの選手にはなりたいと思うので、今の数倍も強くなりたいと思います。宮田Pの期待に応えられる選手になりたいと思います。
(2R最後に時計を見た時の心境)いつも1分で試合をしているので、2分ってこんなに長かったのかという確認でした(笑)。
(ファンにメッセージ)いつも応援して下さるファンの皆様、スポンサーして下さっている企業の皆様のおかげで格闘技に打ち込めてプロとしてやっていくことができているのでありがとうございます」