2023/11/07

11.5 MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.5 “RED ZONE”|一夜明け会見レポート

 

 

 

 

 2023年11月5日(日)東京・後楽園ホールで開催された、MAROOMS presents『KNOCK OUT 2023 vol.5 “RED ZONE”』の一夜明け会見が6日(月)都内にて行われ、勝利した6選手が出席した。

 

 

 会見では、今大会の本戦8試合とプレリミナリーファイト4試合に出場した選手を対象とした【MAROOMS賞(三賞)】が発表され、MAROOMS BEST FIGHTER賞は古村匡平(FURUMURA-GYM)、MAROOMS BEST KO賞は羽黒慈夢(クロスポイント大泉)と祐輝(OU-BU GYM)が選ばれ、古村には賞金10万円、羽黒と祐輝にはそれぞれ5万円が贈呈。MAROOMS BEST BOUT賞は第3試合の壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)vs片島聡志(Kick Life)が選ばれ、両者には5万円が贈呈される。

 

 

■第2試合 古村匡平(FURUMURA-GYM)※バットマン・オー.アッチャリヤーに判定勝ち

 

 

 

 8月の『KNOCK OUT』で重森陽太に判定勝ちしている元ルンピニースタジアム認定ライト級王者バットマン・オー.アッチャリヤーからダウンを奪い判定勝利した古村は「純粋にバットマン選手という本当に強いタイ人に勝てたことでホッとしていて嬉しいです」と笑顔。

 

 試合展開については「1R目から行こうと思っていて、いざ対峙してみたら懐が凄く深くて入りづらかったです。タイ人なのでお腹と足を狙ってみようと思って右ストレートボディを打ったら、最初から左フックを合わせて来たんです。2度目も合わされたので、動きを読んでいるんだと思ってしまい、それで攻めあぐねました。1、2Rはずっと探っていました」と序盤を振り返る。

 

 バットマンが多用していたハイキックを何度か受ける場面もあり、「最初から蹴って来るだろうと思っていましたし、なんか遊びの感じで蹴ってきたのでそこに恐怖心はなかったです」と特に問題はなかったようだ。

 

 3Rに打ち合う展開で奪ったダウンについては「3R目はもう行くしかないなという感じだったので、自分が倒されても行くという感じで行ったことが功を奏したのか、倒せたので、あれだけ強くても同じ人間なんだと思いましたね」という。

 

 初のオープンフィンガーグローブ(以下OFG)を着用し「スパーリングもしたことがなかったので恐怖心もありましたが、当ててしまえば自分がライト級で一番パワーがある自信はあったので、当たれば倒せる自覚がありました。その点に関しては、自分は今大会で一番OFGがマッチした選手じゃないかと思います。今後もやりたいです」と、OFGマッチに手応えがあったようだ。

 

 MAROOMS BEST FIGHTER賞を受賞し、「あの面子の中でMVPに選ばれたのは凄く光栄ですし、自分の進化にもつながっていくと思うので、自分はいずれチャンピオンの重森選手に勝って『KNOCK OUT』を代表する選手になりたいと思っているので、そこに向けてはいいスタートが切れたと思います」と重森が保持するタイトル挑戦に意欲を見せる。

 

 重森は第6試合でルンペット・センチャイジムに2RTKO勝ちしており、「試合は見ました。チャンピオンというだけあって『KNOCK OUT』王者としての責務を全うしたと思います。さすがだなという感じです」といい、「チャンピオンに挑戦するのにふさわしいのは自分しかいないと思うので、あの首を俺が獲るだけだと思います。(タイミングはすぐにでもというか、一番盛り上がるタイミングで行ければ一番胸を張ってチャンピオンと言えるんじゃないかなと思います」と自信を見せた。

 

 

■第6試合 重森陽太(Eight Weapons)※ルンペット・センチャイジムに2RTKO勝ち

 

 

 

 元ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級王者ルンペットに2RTKO勝ちした重森についてKNOCK OUT・山口元気代表は会見冒頭で「全試合を見てOFGが合っているんじゃないかと思ったのが重森選手でした。ジャブがOFGだと効くので、それで試合の流れが変わりました。リーチの長さとジャブの固さという自分の特性を活かす試合になったのではないかと思います」と評価。

 

 これを受けて重森は「全部代表に言われた通りなんですが(苦笑)、ジャブで試合を作れた感じがしました。いつもなら前蹴りとかで相手を遠くにして試合を作っていましたが、ジャブが有効打になり、そこでやりやすかったです。そもそも僕はブロッキングをしないので、OFG用だからと戦い方を変えずにそのままフィットできたと感じました。パンチの打ち合いも割といつも通りにできました」と試合を振り返る。

 

 今大会は本戦全試合がOFG使用によるヒジ打ちありのREDルールで初めて実施されたことを受け、「気合いが入りましたね。私の中では“RED ZONE”という大会が『KNOCK OUT』を動かすと思っていました。会場も超満員で注目度が高く、今大会は世界基準になるチャンスだと思ったのでどうしても結果を出したいと思いました。『KNOCK OUT』がもうワンステップ上に行くのは昨日だったんじゃないかと自分の中では凄く意識していました」と気合い十分に臨んだと明かす。

 

 会見には左拳を包帯で巻いた状態での出席となったが、「何でこうなったかはちょっと分からないのですが、さっき病院に行きました。なかなか検査の結果が出なくて、また戻って検査してもらいます。感覚としては問題ないかなと思います」と特に怪我は問題ないという。

 

 KOボーナス30万円の使い道を聞かれると「まだ実感が沸いていないのですが、現金が懸かると強くなるみたいに思われるのは恥ずかしいですね(笑)。いろいろ考えたいと思いますが、もっと強くなるために格闘技のために使いたいですね。生活の質を上げたり、練習環境を上げるために使います」とさらなる自己投資で強さに磨きをかけたいという。

 

 第2試合でバットマンから判定勝利した古村匡平がこの日の会見でタイトル挑戦をアピールしたことについては「あんな試合をされたら、次は古村君かなと認識しています。しっかりストーリーを作り出してくれたので迎撃態勢に入ろうかなと思います」とタイトル挑戦者に申し分ない相手だとする。

 

 2023年は残り2カ月となり、今年最後の試合になるか? の問いには「自分としては月1回試合をしたいと思っているので、まだ診断が終わっていないので何とも言えませんが、面白いカードが発表出来ればといいなと思います」といい、「結果さえしっかり出せれば、こうやって『KNOCK OUT』が面白いところにどんどん連れて行ってくれると思っていますし、絶対に日本で盛り上がってきている大会だと思うので、来年も『KNOCK OUT』を中心に盛り上げて行ければ面白いところに行けると思います。しっかり防衛してライト級を盛り上げること、また世界にどんどん挑戦していきたいと思っています。あとは『KNOCK OUT』がどんな動きをしていくのかというところにしっかり乗っかっていきたい」とした。

 

 

 

 

■第8試合 ウィン・シットチェニイム(タイ)※小笠原瑛作に延長判定勝ち

 

 

「昨日は勝ててとても嬉しかったです。

(序盤は攻められていたがダメージは?)1、2Rにパンチをもらいましたが、耐えることはできました。

(効いた攻撃はなかった?)パンチをもらって若干効いたものはありましたが、耐えることはできました。

(小笠原の攻撃が軽かった?)パンチは強かったのですが、我慢することができました。

(もともと打たれ強い?)パンチは耐えられます。ジムでは国際式のボクシングをやっているのでパンチには凄く慣れている部分もあります。

(本戦の手応えと延長戦をどう戦おうとしたか)1、2Rは結構攻められたが、3Rは自分が勝っていました。延長Rはどんどん蹴って行こうと考えました。

(『KNOCK OUT』のエースに勝ったことについて)とても嬉しく思います。小笠原選手はタイでも通用する選手なので、そういう選手に勝てたことも嬉しいです。自分自身も連敗中でしたので勝てたことが凄く良かったです。

(ボクシング経験があり、OFGでの戦いで自身にマッチしていた部分は?)小さいグローブなのでパンチ系の選手には有利です。OFGは早くゲームを終わらせることもできると思います。

(OFGでの試合で気を付けたこと)自分も倒せることはできますが、すぐに倒される可能性もあるのでとにかく不注意、油断しないことだと思います。

(ヒジ打ちと首相撲なしのルールでも対応できる自信は?)そういう試合をしたことがないので分からないのですが、もしやる機会があれば試してみたいと思います。

(これからも日本で試合をしたいか)もしチャンスがあれば試合をしたいです。日本に来られて嬉しかったですし、結果を残せたことも良かったです。

(KOボーナスの100万を逃して)一生懸命頑張れたので良かったです。

(ファンにメッセージ)試合では全力で戦うのでこれからも応援よろしくお願いします」

 

 

 

■第7試合 デンサヤーム・ウィラサクレック(タイ)※不可思に判定勝ち

 

 

「昨日は一生懸命戦いました。応援してくれた日本のファンの皆さん、ありがとうございました。

(不可思が前に出てきたことについて)想定していました。前に出てくることで疲れはしましたが、戦いやすかったです。

(OFGで良かったこと)グローブが小さいことでパンチが打ちやすかったです。

(K-1ルールよりもルール的に合っていたか)K-1ルールだとやりにくい部分はありますが、小さいグローブだとムエタイルールのように掴めるので戦いやすいです。

(今後も『KNOCK OUT』参戦?)チャンスがあれば試合をしたいです。

(たくさんの応援団の声援を受けた気持ち)たくさんの声援があると凄く自信につながります。

(パンチをもらっていないように見えたが)不可思選手はパンチの選手なので練習の時からパンチをブロックする練習をたくさんしてきました。

(首相撲はプラン通り?)こかしたりするのは僕の真骨頂なので狙っていました。

(KOボーナスを逃したことについて)とても残念でしたが、一生懸命戦いました。次回は頑張ろうと思います。

(『KNOCK OUT』での目標)もしタイトルマッチがあれば挑戦したいです。

(彼女ができたことは勝因につながったか)彼女はタイにいて遠距離恋愛なんですが、とても力になりました。

(ファンにメッセージ)応援してくれたファンの皆さん、ありがとうございました。また次も頑張りますので応援よろしくお願いします」

 

 

 

■第3試合 壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)※片島聡志に判定勝ち

 

 

「僕が初めてREBELSに出させていただいた時に(2019年4月20日)、山口(元気)さんに凄くパンチを評価していただいたんですけど、途中からムエタイのミドルキック、ヒジ打ちの良さが分かってきて、それを中心に戦っていました。昨日OFGでやって、組みやすさもそうだし、蹴りの当たる感覚もグローブよりしっかりありました。一番、ストレートがガードの隙間からスパンと入るかなと。タイでパンチが強い選手のことをムエマッドって言うんですけど、僕は山口さんに初めて言われた時みたいにムエマッド壱を復活させようかなと思ってます。あと、今回もMAROOMS BEST BOUT賞をいただいたので、これで4大会連続になり、僕はベストバウターです。大会で困ったことがあれば、僕を呼んでくれれば絶対に盛り上げるので、よろしくお願いします。
(先に相手に斬られて焦りの気持ちは?)僕は全く斬れた感覚がなく、僕のジャブで相手は斬れたのかなと思っていたら、自分だったので焦りはありました。コーナーに戻った時にコーチが『焦らなくていい』と言われたので、ゆっくり楽しんでいこうと思ったのでそんなに焦りはなかったです。ただ、狙っていないパンチが入ってダウンを取れました。結構OFGだと思っていなかったパンチで倒れることが多かったので、OFGの怖さを感じましたね。
(OFGだと、自分のメリットの方が上回っていた?)昨日はOFGで試合している感覚があまりなく、楽しかったというか自分に馴染んでいたので、若い頃の喧嘩ファイトを思い出しました。

(今後もやって行きたい?)これからREDルールはOFG着用という感じで継続していただけたら、個人的には嬉しいです。

(序盤はいつもより前に出ていたことについて)センチャイ会長と「トムさん(=ルンペット)と一緒に大会に出て、二人でKOしてボーナスの60万円でジムのみんなでパーティに行こうと言っていて、会長も下から『30万円を忘れるな』と手でずっとサインしていました(笑)。首相撲の展開で僕が若干流していると思ったのか、会長は『与那覇くん!(=壱の本名)』と30万円のサインを送るんです。KOしようという気持ちがすごく繋がりましたし、それがスタートダッシュに繋がったと思います。

(結果的に60万がBEST BOUT賞の5万なりました)凄くありがたいです。5万でパーティします。

(4試合連続でBEST BOUT賞に選ばれたことで、どんな相手でもベストバウトにする自信はある?)前に攻めすぎる分、もらっちゃうこともあるので、それがベストバウトに繋がっているんですけど、それは欠点でもあるので、選手として改善する上ではそこを改善しようかなと思っています。

(前日会見で片島が心直を連れてきて挑発されていたが)あいつに絡むと自分が安くなるのであいつには絡まないです。最初にリングで対峙した時に相手のセコンドに心直がいて、気が散らないように目だけは合わさないようにしていました。コーチにも『あいつに目を合わせるなと言われ、心直を一回も見なかったです。

(今後は?)もちろん僕は前回ベルトを失ったので、古村光の方を狙っています。やっぱりこの階級で僕は一番存在感とベルトに似合うことだと思っていて、この階級のベルトはやっぱり俺しかいないなと思うので、ベルトに挑戦したいですね。

(試合全体で凄くキャッチが多かったが、意識していたもの?)練習はしなかったです。無意識というか、クローグだったらすぐ滑っちゃうのですが、OFGだとしっかりキャッチできます。試合だとタイオイルが塗ってあるので結構滑ったりするんですけど、キャッチは上手く使えるなと1R目に思いました。

(ファンにメッセージ)昨日は来場いただた皆さん、ありがとうございました。初めてのOFGでKOはできなかったんですけど、ベストバウトを取れて大会を盛り上げることはできたと思います。これからREDルールはOFGという位置づけで僕は継続をお願いしたいので、よろしくお願いします」

 

 

 

■第1試合 優翔(team NOVA)※鷹大に3RKO勝ち

 

 

「『KNOCK OUT』初参戦でめっちゃ楽しませてもらいました。『KNOCK OUT』の皆さん、ありがとうございました。

(試合を振り返って)ちょっと手数が少なかったかなと思うぐらいです。あとは特に問題ないかなと。

(鷹大の印象)特に何もなかったです。

(試合がストップになった瞬間、ものすごく喜んでいが、どんな思いがあったか)試合に勝ったというより、今回賞金があったのでそこが嬉しかったです。

(KOボーナス30万円を何に使うか)まだ全然考えてないです。

(試合後のマイクではタイトルマッチを組んでほしいというアピールがあったが)今後も『KNOCK OUT』に出ていきたいですね。

※山口元気代表によると、在日タイ人を含めて空位のスーパーフェザー王座を懸けたトーナメントを開催予定だという。

楽しみです。

(タイ人がエントリーすればタイでの経験も活きる?)そうですね。日本人でもタイ人でも倒してベルトを獲りたいです。

(OFGについて)いつもと違うなと思いました。テクニックあるないに関わらず倒れるので緊張感はありました。

(どんな存在になっていきたいか)色んな強い選手を倒していきたいです。

(実際にOFGでの戦いはどうだったか)ちょっとやりづらかったというか、いつもとは違うなと思いました。テクニックがあるないにも関わらず、一発をもらったら倒れちゃうと思うので、そこの緊張感があったかなと思います。

(これから日本のリングを中心に戦っていくことでどんな存在になっていきたいか)とりあえず、色んな強い選手を倒していきたいです。

(3Rの試合の組み立てをどう考えていたか)最初1R目はちょっと見て蹴ってから行こうかなと思って、2R目も倒すぐらいの展開があり、2R目が終わってインターバルの時にセコンドから『30万円取りに行くぞ』と言われて、『あっそうだ!』と思って、3R目ちょっと前に出て30万円を取りに行きました。

(最後のヒザ蹴りは狙っていたか)タイミングで入りました。結構得意な技です。

(ファンにメッセージ)昨日は応援ありがとうございました。これからどんどん『KNOCK OUT』とか、大きな舞台に出ていきたいので、もっともっと注目をお願いします」