2024/05/21
6.23 KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”|小川悠太インタビュー公開!
「ま、仕事ですからね。別に相手は誰でもいいです」
6・23『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』の「KNOCK OUT-BLACKウェルター級/3分3R・延長1R」で渡部太基と対戦する小川悠太。他団体のベルトを2本引っ提げて『KNOCK OUT』に初参戦する小川は、記者会見でも何とも掴み所のないキャラを発揮。詳しく聞いてみると、さらに……。
── 5月9日のカード発表会見を拝見したんですが、すごく自信はありそうなのに、アピールはほとんどしなかったですよね。そういうのは苦手?
小川 いや……絶対言わない方がいいでしょってことを言っちゃいそうなので。
── というと?
小川 「何だコイツ?」みたいな。「こんなヤツ呼ぶなよ」ってことになりそうなので。
── そう思って抑えた?
小川 いや、抑えたというか別に、正直、相手としてそんなに興味がないので。誰とやっても、試合自体でやることは変わらないじゃないですか。だから別にどうでもいいやと。
── なるほど。図式としては、渡部選手というレジェンドと若い選手ということだと思います。これまでは「あのレジェンドと当たれてうれしいです!」みたいな選手が多かったんですが、そういう思いは……なさそうですね(笑)。
小川 そうっすね(笑)。だって、言っちゃ何ですけど、60戦近くやって負け越してる選手じゃないですか。確かに戦績を見たら、いろいろベルトも獲ってるし、強い選手ともやってますよ。それはすごいと思うんですけど、今の現状で見たら、ガラの悪い壊れかけのロートルじゃないですか。それに対して、別に何か思うことはないです。
── それを会見で言いそうだったから、抑えたと。
小川 で、ここで言わされました(笑)。まあぶっちゃけ、そもそも試合を組んでもらえるだけありがたいので、相手なんて誰でもいいじゃないですか。クソ強かろうがクソ弱かろうが、別に仕事として戦うわけだし、変な話「見せもん」だし。「見せもん」としてやるんだったら、別に何でもいいんで、相手に興味がないんですよ(笑)。
── 他の試合でも、ずっとそういう感覚なんですか?
小川 そうですね。変な話、ギャラが出て、知らんヤツといきなり殴り合いして、帰ってくるってだけじゃないですか(笑)。
── まあ、突き詰めればそうなんですけど……そこまでシンプルじゃアレだから、そこにストーリーを見つけたりするわけじゃないですか。でも、ご本人の気持ちとしてはそういうことなんですね。
小川 「わざわざ目立って人の悪口を堂々と言うのも面倒くさいな」ぐらいの感じしか思ってないので。
── 何というか……プロファイターとしては、だいぶ変わった考え方のような気がしますが……。
小川 みんな、「強い人とやりたい!」とか「自分が強くなりたい!」とか思ってる人は多いと思うんですけど、そういうのも全くないっすね、別に。
── では、一番のモチベーションというと?
小川 もともとは、今、所沢で道場をやらせていただいてるんですけど、4年目ぐらいなんですよ。自分と責任者がいるんですけど、現役のプロ選手がいた方が、指導としては面白いじゃないですか。引退して何年も経ったチャンピオンとかが教えてくれるのも確かにすごいんですけど、でも現役でやってる人がいるという方が、選手の人が集まりやすいのかなというのでやってるだけなので、ただの宣伝ですね。
── そうですか……。聞けば聞くほど、何というか……ドライ? でも実際、ベルトも2本持ってるわけですしね。これで勝てなかったら……
小川 ただのバカですからね。頭おかしいヤツですよ、ただの(笑)。
── でも実績は挙げてるわけで。
小川 まあでも、知らない人といきなりヨーイドン!で殴り合いするのは好きですよ。でも、それを外でやったら捕まるじゃないですか。だからリングでやるのはちょうどいいなと。
── では、今回『KNOCK OUT』初参戦になりますが、『KNOCK OUT』だからどうこうというのも特にない?
小川 まあいろいろ団体はありますけど、『KNOCK OUT』さんといったら有名どころじゃないですか。そこに呼んでもらえたのは本当に光栄だと思ってます。
── より宣伝になる?
小川 ……助かります(笑)。
── (笑)。今まで、『KNOCK OUT』に対してはどういう印象でしたか?
小川 何もないっすね。そこは平均的に見ていて、「1団体」というだけで。確かに強い方も多いですし、それを言い出したら他の団体もそうじゃないですか。だから、別にそんなに、ここだからこうとかはないですね。
── 話の流れとしては、先ほども出たように渡部選手が今年ラストイヤーで、今BLACKウェルター級が空位なので、王座決定トーナメントを行うという話があると。渡部選手はそこに出てタイトルを獲って終わりたいので、前回も勝ったし、今回も勝ってそこに出る流れを作りたいという気持ちがあると。ここで小川選手が勝てば、トーナメントに出られる可能性もグンと上がると思うんですが、その気持ちは?
小川 もちろん出たいですよ。そんな面白そうな話、みすみす逃がす手はないので、もちろん出たいですね。
── タイトルには興味がある?
小川 メジャーどころなので、ほしいのはほしいですよね、当然。それにたぶん、トーナメントになれば、殴り合ってオモロい相手が出てくるわけじゃないですか。どっちかと言うと、そっちの興味の方が強いですね。
── なるほど。「強いヤツとやりたい」とかいうよりも、殴り合いがしたい?
小川 はい。自分が楽しければ何でもいいので。結局、そこに出て自分が楽しければ、結果として周りで見てる人も喜ぶ確率が上がるじゃないですか。別にできないですけど、ポイントアウトするようなもの寒~い試合をしたとしても、それだと盛り上がらないじゃないですか。だから自分が一番楽しいのがいいかなと思ってます。
── これまでのプロの試合では、そういう意味で楽しめてきましたか?
小川 楽しかったですよ、勝った試合も負けた試合も。まあその中でも、ちゃんと殴り合いができた時が一番うれしいですけど。
── そういう意味では、渡部選手は殴り合い上等というタイプじゃないですか。そういう点ではどうですか?
小川 どうなんですかね? まだ1試合しか見てないので分かんないですけど……
── というか、渡部選手はこれまでたくさん試合をしていて、激闘の名勝負もたくさん残している人なわけですが、それは知らなかった?
小川 あーすみません、プライベートで格闘技見ないんですよね(笑)。何なら今回、名前も初めて知ったので。
── そうですか! では今までも、別に他団体で同階級の強い選手とかにも関心はなかった?
小川 ないですね。それこそ、本当にトップどころ……鈴木千裕選手とか、朝倉未来選手とか、海人選手とか、野杁選手とか……。まあ、野杁選手はけっこう好きなので見てましたけど。そのへんの、どメジャーどころぐらいしか知らないですね。
── そうなんですね。じゃあ本当に、「渡部太基だから!」みたいなのは本当に……。
小川 全くないですね。いや、本当に申し訳ない。マジでごめんって感じ(笑)。
── その反応がまた(笑)。もう本当に、自分が気持ちのいい試合ができて、気持ちよく勝てればいいということなんですね。
小川 はい。試合中、他のことを考えてる余裕はないんで。
── では最後に、今回の試合で一番注目してほしいというポイントはどこでしょう?
小川 派手な試合ってとこですかね。派手に打ち合いをするかどうかは、まだ考え中ですけど。
── 打ち合いじゃない派手な試合?
小川 一発でスコーン!っていう形もあるじゃないですか。正直、その1試合見た感じだと、別に狙えるなという印象もあるし。いや、強いとは思いますよ。こんなお祭り大会に呼ばれる人だし、今年で終わるらしいし。でも、よーいドン!でやるとなったら絶対俺の方が強いんで、意気込みとかは特にないっすね。結果で見せようかなと思ってます。
── 分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
小川悠太
所属:誠真会館所沢道場
生年月日:1995年3月3日生
出身:東京都杉並区出身
身長:173cm
戦績:12戦9勝(6KO)3敗
現MAウェルター級王者
現Kross×Overウェルター級王者