2024/05/23
6.23 KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”|NA☆NAインタビュー公開!
「次こそは気合いと根性で。そして何より怖いのは……」
6・23『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』の「KNOCK OUT-BLACK女子-53.0kg契約/3分3R・延長1R」でルシア・アプデルガリムと対戦するNA☆NA。4月大会では負傷選手の代打で急きょ出場となった彼女が、自身最大の会場で連続参戦を果たす。相手はぱんちゃん璃奈に初黒星をつけた選手だが、彼女にはそれよりも怖い存在がいるようで……。
── 4月の鈴木万李弥戦前のインタビューの際は、「しばらく休みます」ということでしたが、連続参戦が決まりました。
NA☆NA はい、もう休む理由がないなと思って。あと、娘と一緒にキックボクシングの練習をしてるんですけど、正直娘にケツを叩かれてるというか。なので、出ます(笑)。前回負けたし、オファーいただいた相手も強いので、正直、自分は渋ってたんですよ。娘がももっていうんですけど、「ももだったらどうする?」って聞いたら「この前負けた時点で、もう次やらない理由はないじゃん。勝ってたら、負けるのが怖くてやらないのも分かるけど、もう負けたんだから、もう勝つまでやるしかないでしょ」って言われて。「間違いないです、やります」って。
── すごい(笑)。娘さんはすごくファイターなんですね。おいくつなんですか?
NA☆NA 高校1年生です。何か……ファイターですね(笑)。最近、私と同じタイ人の先生に教わるようになったんですけど、それから何かチャイ・スー(タイ語で「戦う心」)がすごいんですよ。プロテストも受ける予定で、一番怖いです。
── ではライバルでもある?
NA☆NA そうですね。NJKFのベルトを2人で巻けたらいいなと思ってます。
── 改めて、4月大会は急な代打出場で『KNOCK OUT』に初参戦しての鈴木戦でした。今、試合を振り返ると?
NA☆NA 階級差というか、当日、自分は全然体重の戻しがなかったので、そこの差は感じましたね。あとはルールが初めてだったので、そこがまだ慣れてなかったなというのがありました。ミネルヴァルールは首相撲無制限で、K-1ルールは全くなし、その中で、『KNOCK OUT』BLACKルールのワンキャッチワンアタックはちょっと難しかったですね。攻めあぐねるというか。
── 今までメインにやっていた2つのルールの、ちょうど中間だったわけですね。
NA☆NA 大丈夫かなと思ったんですけど、冷静に戦わないといつものクセで出ちゃうので、試合中はけっこう大変でした。
── ただ、本当に延長まで会場を沸かせる大激闘でしたが、、そこについては?
NA☆NA いやあ、しんどかったですね。相手がデカかったので。大激闘だったんですか?(笑)
── 会場はすごく沸いてましたよ。
NA☆NA 正直、2Rの途中から耳が聞こえなかったので、もう無我夢中でやってました。でも本当に自分もやりきったというか、よく動けた試合でしたね。楽しかったです、やってて。
── 初めて出た『KNOCK OUT』というイベントはどうでしたか?
NA☆NA もうワクワクドキドキが止まらないというか、会場も超満員でしたし、演出も派手だし、他に出てる選手も、自分がYouTubeとかABEMAとかで見てる選手ばっかりだったので、「やっと選手になれたかな」と(笑)。本当に楽しかったです。
── そして次は代々木第二体育館。今までで一番大きい会場になりますか?
NA☆NA そうですね、今まで一番大きい会場が後楽園ホールだったので。今回、試合を受けた理由は、それも正直あります。今後できるかも分からないし、子供たちにも自慢できるじゃないですか。ありがたいオファーでした。
── 外国人との対戦となると……。
NA☆NA 去年の12月に、ネパール人のラジーナ・ビスタ選手とやっていて、これが2戦目ですね。日本人選手と違って、ここで来ないだろうというところで攻撃がくるリズム感の違いと、蹴りが伸びてくる感じはありました。パンチがある選手ではなかったんですけど、軌道が読めない感じでした。
── 今回のルシア選手については?
NA☆NA 動画を見る感じでは、重さとか強さというより、速さと攻撃の長さ、あと回転が速いなというイメージがあります。体の強さはフタを開けてみないと分からないですけど、。問題ないんじゃないかなと思います。
── 動画は何試合分見たんですか?
NA☆NA 2試合ですね。ぱんちゃん選手との試合と、海外でやってるもので。そのぱんちゃん選手の試合が「巌流島VIRTUAL FIGHT」の試合で、背景が合成されているのもあってか、全然強く見えなかったんですよね、正直。チョイスしてる攻撃も一辺倒でしたし。地元での試合の方がパワフルで強く見えたんですけど。そっちを最初に見せられて、「どうしようかな、ヤバいじゃん」って思ってたんですけど、ぱんちゃん選手との動画を見て、全然別人みたいな感じで。これなら問題ないんじゃないかなって変わりました。
── 自分としては、どう戦いたいですか?
NA☆NA この前の試合がキレイに戦いすぎたなというか、首相撲がない分、暴れられなかったので、あんまりルールを気にしないで暴れられたらなと思います。ワンキャッチワンアタックなので、そこも上手に使っていけたらいいなと思っていて、そこを意識した練習もやってます。
── 前回は急きょだったので、ルール対応の部分で十分に準備できなかったみたいなところもありましたか?
NA☆NA そうですね。正直、ワンアタックしたら止まらなきゃと思って、試合中にブレイク待ちしてたんですよ。今回はもうブレイクするつもりもないっていう練習をしてます。
── そういう意味でも、前回とは違うものを見せられる?
NA☆NA はい。レフェリーに怒られる回数は増えるかもしれないですけど(笑)。気にしすぎるといい子過ぎちゃう試合になるので、それだったらいつも通り乱暴者な試合ができたらいいなと思います。
── 今回勝てば、『KNOCK OUT』での展望もちょっと開けてくるのでは?
NA☆NA でも、52kgとか53kgは選手があんまりいないじゃないですか。ただ今回の大会も、いろんなルールの試合が組まれてるじゃないですか。なんで女子のヒジありも組んでほしいなと思いますね。そしたらそこでやっていけたらいいなと思います。それと、オープンフィンガーグローブ(OFG)もやってみたいですね。
── そうですか。そういう選手は意外なぐらい多いですね。
NA☆NA みんなはパンチで行きたいからOFGを望むんでしょうけど、私は首相撲をやりたいためのOFGなので。
── 山口代表のもともとの狙いはそこですからね。
NA☆NA 組みたいですね。組んでヒジを出したりとか。やっぱり先生がタイ人なので、ガンガン殴って組んでヒジ当てて、離れたらロー蹴って、みたいなのをやりたいです。
── 夢は広がりますね。
NA☆NA 年齢的に限りもあるので、やりたいルールでできたら嬉しいです。
── 娘さんも当日、見てるわけですよね。
NA☆NA はい。一番怖いです(笑)。試合内容でしか評価してくれないんで。「塩だったね」とか普通に言うので。
── そうですか(笑)。普通は身内だと、どんな内容でも勝てば「勝ってよかった」になるものですけどね。
NA☆NA たぶん、もう同業者という意識なんですよ。私はもう次が20戦目なんですけど、彼女はまだプロテスト前なのに、やっぱりスパー中1発でもいいのが入ると「悔しい」「ムカつく」って泣きながら帰ってますからね。だからもうライバル視されてるんでしょうね。
── そんな娘さんが見守ると。
NA☆NA 下手な試合はできないですね。下がったら怒られそうなので。出稽古先でのスパーとかだと、私が彼女の試合で言うのと同じように、「前!」「前出ろ!」て言ってきますし。
── では、その娘さんに評価しされる試合をしなきゃと。今回、最後はどう勝ちたいですか?
NA☆NA 「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ」って、メインの方が言ってるんで。KOはしたことないんですけど(笑)、目指していきたいと思います。
── では最後に、今回一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
NA☆NA 次こそ、「気合と根性」でお願いします。前回、試合にかける気持ちでも鈴木選手に負けてたと思ってて、やっぱりちょっと気合が足りなかったので。
── 分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
NA☆NA
所属:エスジム
生年月日:1990年6月10日生
出身:北海道三笠市出身
身長:158cm
戦績:19戦11勝6敗2分
前ミネルヴァスーパーフライ級王者
現1位