2024/10/02
10.12 MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5|鈴木万李弥インタビュー公開!
「顔がボコボコになってしまうかも。でも勝つので楽しんでください!」
10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5」の[KNOCK OUT OFG-RED女子スーパーバンタム級/3分3R・延長1R]でルークナーム・コーコムキョウと対戦する鈴木万李弥。4月に『KNOCK OUT』に初参戦し、涙の勝利を挙げた鈴木が、7月、韓国でのタイトルマッチを経て、今度は『KNOCK OUT』初の女子OFG-REDマッチに挑む。「やってみたくなった」という彼女の意気込みやいかに?
──前回の試合は7月、韓国でのタイトルマッチでした。結果は残念でしたが、今振り返ると?
鈴木 初めての5Rで、海外のメインイベントでタイトルマッチっていうメッチャ重要な試合だったんですけど、相手がGLORYに参戦したりする強い選手だった中で、ダウンの取り合いという試合内容だったので、結果は残念だったんですけど、自分的にはメッチャいい経験になって、何か自信が持てた試合にはなりました。
──自分の動きや技では、特にどういうところがよかったですか?
鈴木 けっこうセコンドの指示通りに動けたっていうのがよかったですね。いつもはグチャグチャになってしまうところがあったんですけど、けっこう冷静でしたね。ダウンを取られて頭はもうグラグラだったんですけど、その後もちゃんと指示通り動いてて、けっこうな冷静さがあった試合でしたね。
──今回それができたのは?
鈴木 クロスポイント吉祥寺に移ってもう1年経ったので、環境とか山口会長の指示とかにもけっこう慣れてきてるというか、適応してきてるのがよかったと思います。
──そういう意味では、クロスポイントのスタイルは自分に合っている?
鈴木 もともとの自分のスタイルに、クロスポイントのちょっと頭脳派なところが加わって、ちょっとずつスタイルに変化が出てきて、いい感じにはなってきてますね。
──なるほど。では前回は結果はともかく、収穫のある試合だったわけですね。
鈴木 そうですね。階級も重かったし、相手も強かったので、けっこう自信にはつながりましたね。
──その次の試合が、女子初のオープンフィンガーグローブ(OFG)戦になりました。これは鈴木選手の希望だったんですか?
鈴木 私が「やりたいです」って手を上げたわけではないんですけど、「やるか!」みたいな感じでしたね(笑)。「オープンフィンガーで行きますか!」みたいな。
──興味はあったわけですか?
鈴木 ありましたね。私はMMAもやってましたけど、OFGがちょっと流行り始めた頃から、ONEとかでも今は女子がOFGでムエタイルールをやってるのを見て、ちょっとその初めてのルールに挑戦したいっていう気持ちはありました。
──ただこれまで、ヒジありもほとんどやってないですよね?
鈴木 はい、ヒジありは1回もやったことないですね。
──そこから今回はヒジもある上にOFGで、大きな飛躍がある気がするんですが……。
鈴木 確かに、けっこう危ないっちゃ危ないなって思います(笑)。
──そこも含めて興味があった?
鈴木 何か、「やりたい!」って思っちゃうところがあるんですよね。変な挑戦心というか(笑)。格闘技人生で、いろんなことやってみたいみたいな。
──今回はそれが一つ叶ったと。
鈴木 はい。『KNOCK OUT』じゃないと、そういうルールも挑戦できないなというのはあるので。
──ちなみにこれまで、ヒジや首相撲の練習は、どれぐらいやっていたんですか?
鈴木 首相撲は練習終わりに絶対入ってるメニューなので、やってはいます。ヒジは……正直、遊びレベルでしか(笑)。ミットをやってて「はい、ヒジ!」って言われたら「え?」とか言いながらやるっていう感じでした(笑)。でも試合が決まってからは練習するようになって……ただ正直、ヒジを人に当てたことがないから、小笠原瑛作さんとか、ヒジありルールで戦ってきた先輩に、どういう場合にヒジが飛んでくるかとか、どういう場合に当たるかっていうのを聞いて勉強しながらやってる感じですね。
──そこで対戦相手がいきなりタイ人ですが。
鈴木 そうなんですよね(笑)。しかも相手が、けっこう普通に優勝だったりチャンピオンだったりとかって……最初はそんなこと聞いてなくって。よくある名も知れないタイ人みたいな感じかな?と思ってたら、全然ONEとかにも出てる選手で、メチャメチャ普通に強いみたいな。でも、恐怖心とかは意外にもそんなにないですね。OFGとなるとまたちょっと違ってくるのかなっていうのもあって。会長からも「ヒジよりも殴れ」って言われてます。
──そうなんですか。
鈴木 はい。「組んだらもう殴れ。当たるから」みたいな。普通のグローブとまたちょっと違うかなって思ってます。
──OFGでの練習では、どういうところに違いを感じますか?
鈴木 ボクシンググローブだと、自分の拳に対してのインパクトもあんまり「ガツン」っていうのがないんですけど、OFGだと、自分の拳にも「ガツン」って当たる感覚があって、今は拳のところがタコみたいになってます。自分もこれだけ反動があると、相手に当たればもっと痛いだろうなみたいな感じで、全然違うと思いますね。
──お聞きしていると、それが楽しそうですね
鈴木 はい(笑)。ちょっと過激ではあるんですけど、ちょっと楽しみでもありますね。
──もともと、流血してもガンガン行くイメージもありますし、血が出るとスイッチが入るとおっしゃってもいましたが、OFGに興味が湧いたのも、過激なものに引き寄せられる感じですか?
鈴木 そうですね……本当にビビリなところもあるんですけど、やってみたいっていうのはなぜかありますね。挑戦心が本当になぜかあります(笑)。
──では今回は、どういう試合にしたいですか?
鈴木 OFGだからって、怖がって変な塩試合にするんじゃなくて、「もう切れてもいいや!」っていう思いで試合を組み立てたいですね。いつも通りの自分で。
──途中まで聞いていて、「それはいつも通りでは?」と思ったんですが、いつも通りですよね(笑)。
鈴木 (笑)。それでも怖がらず殴り合いに持っていけたら。あとは向こうのヒザとかに付き合うと面白くなくなっちゃうので、自分のスタイルを貫いて戦えたらなと思います。
──では最後はパンチで倒したい?
鈴木 そうですね。自分の一番の自信があるところはパンチしかないので。OFGだとパンチは痛いと思うし、やっぱりパンチですね。
──今年は『KNOCK OUT』後楽園大会での勝利もありましたし、韓国でいい経験になる試合もあって、今回ということで、戦績以上にいい流れで来れているんじゃないですか?
鈴木 はい、最初クロスポイントに来た時はちょっと負けが続いてワーッてなってて、そこにチャンピオンが来て勝てて、GLORYの選手にいい試合ができて、すごく自分にとって経験値も上がって、次21戦目にして、やっとちょっとずつよくなってきたなっていうのはありますね。
──今、具体的な目標とかビジョンというと?
鈴木 昔から、ベルトだけは絶対本当に獲りたくて。でも「難しいな、ベルト」って思いながら(笑)。でもベルトは諦めずに、やってきた証として絶対にほしいですね。今はKrushにも参戦させてもらっていますし、所属している身としては『KNOCK OUT』が一番濃厚なのかなとも思うんですけど……「どこでもいい」って言っちゃいけないんですけど、とにかくベルトがほしいですね。
──では最後に、今回の試合で自分のここに一番注目してほしいというポイントはどこでしょうか?
鈴木 女子でヒジありOFGってそんなにやるルールじゃないと思うし、今回は私だけなので、過激なルールを楽しんでもらえたらいいなと思います。
──過激な試合になりそうですか?
鈴木 なると思いますね。自分が切られる可能性もあるし、もしかしたら自分が切る可能性もあるし、顔もボコボコになってしまうかもしれないと思います。でもその中で勝つので。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
鈴木 万李弥
所属:クロスポイント吉祥寺
生年月日:1994年10月5日生
出身:愛知県名古屋市出身
身長:158cm
戦績:19戦12勝(3KO)7敗