2024/10/03
10.12 MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5|高橋幸光インタビュー公開!
「プロレスラーになって変わった自分を、リングで魅せます!」
10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5」の[KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級/3分3R・延長1R]でMASATO BRAVELYと対戦する高橋幸光。かつて『REBELS』でも「悪魔王子」のニックネームで活躍していた高橋が、『KNOCK OUT』に初参戦する。さらに今の所属は「飯伏プロレス研究所」ということで、プロレスの試合もこなしている。そんな彼は1年半ぶりのキックのリングに、何を思っているのか?
──キックボクシングの試合は久しぶりですよね?
高橋 はい。最後にやったのは去年の6月、タイのラジャダムナンでのRWSリーグ戦ですね。そのリーグ戦終わりで、しばらく出てなかった感じですね。
──そこからプロレスを始めたと。
高橋 飯伏幸太とは以前から知り合いで、「運動神経がいいから」って何年も前から誘われてたんですよ。それで気分転換にエキシビションマッチみたいな感じでとやってみたら、ハマっちゃいました(笑)。今はもうガッツリになっちゃって、試合がどんどん増えてしまいました。
──しかも体も大きくなって。
高橋 85kgまで行っちゃって。今は急いで、頑張って落としてます(笑)。
──その流れもみんなビックリしましたが、そう思っていたら『KNOCK OUT』初参戦で、しかもヒジありのREDルール。キックの試合をやりたいというのは、プロレスをやりながらも思っていたんですか?
高橋 はい、それはずっと前から思ってて。ただ最初の頃は、何も知らない状態でプロレスに行ったので、やっぱりしばらくはプロレスに集中しないとと思ってたんです。ちょっとずつ落ち着いたら、自分がずっとやってきた本職の方をやりたいなというのは思ってましたね。
──それが現実になったというわけですね。とはいえ、両方を並行してやるのは大変なのでは?
高橋 でも、今回は階級を上げさせてもらった分、体重管理もそこまで厳しくないですし、もともと身長はそんなに高くないので。ただやっぱり、体の負担はシンプルに大きいですね(笑)。
──ですよね。
高橋 デカくなったというのも、筋トレで大きくなったわけじゃないので。技を受けたりしているウチに、打たれ強くなって勝手に大きくなった感じなんですよ。
──プロレスに対応するために、レスラーの体として大きくなったみたいな。単純な疑問として、プロレスをやりながらという点で、キックボクシングに対してはいいところと悪いところがあると思うんですが……。
高橋 いいところは、プロレスって独特の世界観というかキャラがあるじゃないですか。プロフェッショナルというかエンターテイナーとしての能力はついたかなと思います。魅せる試合ができてくると、自信はつきますよね。特に大きいヤツらとやってますし。最近は115kgある関根シュレック秀樹さんと戦ったりもして(笑)。最初は技を出す自体が怖いんですけど、その恐怖心をなくしていって、「意外とできた、できた」みたいな感じになって、その過程ですごく自信がつきました。悪かった点は、もう目に見えてなんですけど、ガードと攻撃をよけるのがヘタクソになりました(笑)。
──それは!(笑)
高橋 ローキックを受けに行ってしまうんですよ(笑)。以前はもらわないで当てるのが得意で、「天才」とまで言われたんですけど、今はもらってナンボみたいになっちゃって。それがキックの試合でもクセで出てしまったら、ちょっとヤバいですね(笑)。
──かなりヤバいですよ! そこが実際のリング上でどうなるかは、今回やってみないと分からない?
高橋 そうですね。逆に、分からなすぎて楽しみみたいな。
──まさか、額を相手に向けて「ヒジ打ってこい!」なんて……。
高橋 死にますね(笑)。
──では今回、高橋選手にとっての一番のテーマは何なんですか?
高橋 テーマをやっぱり、「魅せること」ですね。今の自分はプロレスの事務所に所属してるぐらいなので。昔のムエタイ時代の自分は「ただ勝てばいい」みたいな感じだったんですけど、今はやっぱり魅せなきゃいけないという気持ちがすごく強いので。もちろん勝つのは前提なんですけど、その中でも入場から戦い方から、それこそ控室から魅せていきたいです。
──では、以前とは全然違う?
高橋 いやでも、今はこう言ってますけど、いざ当日になったら普通かもしれないです(笑)。何も変わらず、飄々と試合してるかもしれない。
──それはそれでダメじゃないですか(笑)。
高橋 はい。ですからちょっと頑張らなきゃなとは思ってます。
──今回対戦するMASATO BRAVELY選手についての印象は?
高橋 階級が違ったので今まで意識したこともなくて、一応映像だけは見させていただいたんですけど、本当にオーソドックスのムエタイかなという感じですね。
──今の高橋選手にとっては、やりやすい、やりにくいでいうとどんな感じですか?
高橋 やりにくさはないと思うんですけど、ただ自分がどれだけ動けるのかっていうところですかね。昔の感覚でやれれば全然問題がないとは思います。あと今回はただ初の70kgで、以前からは4階級上がっちゃったので、そこもどうかなと。周りからは「パッキャオか!」ってバカにされてます(笑)。
──「パッキャオ」が褒め言葉じゃないなんて(笑)。
高橋 でも僕、一応ライト級、スーパーライト級、ウェルター級のタイトルは獲ってますからね。これでまた、ここでスーパーウェルター級のベルトに絡んで獲っちゃったりしたら、4階級制覇ですから。そこまで巨大化していくのはなかなか難しいですから。
──高橋選手は『REBELS』にはよく参戦されていましたが、現体制の『KNOCK OUT』になってからは初参戦になります。今の『KNOCK OUT』についてはどんな印象ですか?
高橋 日本国内でも、ヒジありをちゃんと生かしてくれる団体だなというか。ムエタイの団体は他にいくつもあありますけど、その中でも露出が多いなと思いますね。TV番組もやっているし、SNSとかも含めて、選手をピックアップしてくれている印象はすごく強いです。
──本当に今の高橋選手だからこそやりがいのあるリングという。
高橋 そうですね。そこにプロレスラーになって変身してきた俺がいきなり出てきたら、話題にはなるかなと思います。
──先ほどタイトルの話も出ましたが、その先というと?
高橋 いやあ、今はとにかくキックに復帰したいというのが一番強くて。どれだけ動けるか自分でも楽しみだし、まだまだいけるのかとか、いろいろ今回の一戦で考えようかなという感じですね。だから今のところは、その先は考えてないです。今はもうとにかく今回の復帰戦が大事だし、次の13日もプロレスの試合が決まってたりするので(笑)。
──そうなんですか!
高橋 はい。何なら今週日曜、6日には大阪で試合だし、13日以降の試合ももうすぐ発表予定だし……連戦なんですよ(笑)。だから今は一戦一戦、目の前のことしか考えられないですね。
──しかもその中で減量もあるんですよね。
高橋 はい。今6kgぐらい落として、でもまだあと6kgぐらいありますね。今、減量を一気にやるのは年齢的にちょっとキツいので、けっこう長期で長くゆっくりゆっくり落としてる感じです。
──では、今後キックの試合は、そんなに頻繁にはやれない感じですか?
高橋 いや、タイミングが合えば全然。今回はたまたま、先にキックが決まっていたのに、8月にプロレスの試合でちょっといい試合をしたと言ってもらえて、一気に6試合ぐらいオファーが来たんですよ。それが全部10月で、たまたま詰まっただけなので。でも、自分の人生なのでいいかなと。
──所属先のトップ、飯伏幸太選手自身がそんな感じですもんね(笑)。
高橋 はい、もう何でもやるみたいな感じで。「ピンチは全部チャンスだ」って言ってくれるんで。本当にピンチのときいっぱいありますけどね(笑)。
──「本当にチャンスなのかよ!?」みたいな(笑)。
高橋 そうなんですよ(笑)。でもやっぱり、ピンチの時に出ても結局はすごく高評価で、「出てよかった」って毎回なってるので。
──そこにキックの試合もうまく織り込んでいけるかは、今回の試合次第という感じですか。
高橋 そこは今回のテーマでもありますね。逆に、体は絶対強くなってるので、自分がうまくフィットできたらまたやりたいですし、スケジュールを見たら12月の最後の方にビッグマッチもあるじゃないですか。
──12月30日の横浜武道館大会ですね。
高橋 そこにも行きたいなとかは思いますよね。あとやっぱりムエタイをやってきたし、クンタップがチャンピオンならやりたいなというのもあって。まあただ、ホントに今回やってみないと分からなくて、今はそこまでは言えないですけどね。
──では最後に、当日のお客さんに一番注目してほしいというポイントはどこでしょうか?
高橋 じゃあちょっと、メッセージという形で用意したので、いいですか?
「『KNOCK OUT』のリングに、プロレスラーが上がる。
まさに異種格闘技戦だ。
飯伏プロレス研究所のこの俺は、毎日毎日研究を重ねてるぞー。
もちろんプロレスだけじゃない、キックボクシングもだ。
常に研究を重ねて、アップデートしている。
プロレスラーは逃げない、負けない、諦めない。
ムエタイプロレス二刀流、悪魔王子の復活楽しみに待っとけよ!」
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
高橋幸光
所属:飯伏プロレス研究所
生年月日:1988年12月14日生
出身:神奈川県出身
身長:173cm
戦績:69戦40勝(12KO)23敗5分1NC