「今、自分はどんどん強くなっています。気持ちを見せて初勝利を！」

 

 

4・6「MAROOMS presents KNOCK OUT 2025 vol.2」の［KNOCK OUT-BLACK -54.0kg契約/3分3R・延長1R］で工藤“red”玲央と対戦する馬上一樹。KNOCK OUTには2024年3月の新宿FACE大会以来で、まだプロでは勝ち星のない馬上だが、同時期にフリーになった古木誠也との練習で強くなっているという。そんな彼の意気込みとは？

 

 

 

 

 

──KNOCK OUTでは昨年3月の田中頌大戦以来になりますが、その後の試合は……？

 

馬上　昨年11月と12月に他団体で2試合しました。どちらもダウンを取られて負けてしまったんですが、トレーナーとかには「ダウンを取られても、最後まで諦めず前に出続けたのはよかった」と褒められました。ヒジありの試合ではヒジもけっこう出せましたし、「ダウンがなかったら勝てたんじゃない？」という評価をもらいました。

 

──KNOCK OUTでの2試合も、前に出続けていましたよね。

 

馬上　そうですね。ただ田中戦ではスタミナが切れてしまって、ダウンを取られてしまったんですが。その反省も込めて、その後の2試合はスタミナをすごく強化して、3R全力で戦えたので、今回も楽しみにしてもらえたらと思います。

 

──では、結果にはまだつながってないけれども、自分の中では進歩を感じていると。

 

馬上　感じてますね。どんどん強くなってます。仕事しながらですけど、キックボクサーとして強くなっているのが感じられるので、やり甲斐もあります。

 

──差し支えなければ、お仕事は何を？

 

馬上　僕は10年ぐらい前から自営で屋根職人をやっています。瓦を葺いたり、ひと通りやります。20代前半はホストをやったり、いろんなことをやってたんですけど、20代のはじめに友達の影響でキックボクシングを始めたんですね。その時にホストを始めたんですけど、やっぱり昼夜が逆転しちゃって練習もできなくなって、やめちゃったんですよ。それから30過ぎてまた始めたいなと思って、再開したんです。

 

──では、キックを再開してから屋根職人になったわけですね。屋根職人にはなぜ？

 

馬上　何か、ひとりで独立してやれる仕事がしたかったんです。それで友達が「屋根職人なら独立できるよ」って言うので、ちょっとやってみようかなと。そこから修行して、3～4年ぐらいで独立したんです。

 

──それは早い方では？

 

馬上　ホントに一点集中して、真面目にやったんで。「これで食っていくんだ」という覚悟でしてたんです。

 

──何事にもそういう性格ですか？

 

馬上　意外とそうなんです（笑）。今はキックボクシングにもそれが生きていて、自分のいいところが出てきたなと自分で思っています。

 

──では、それで初勝利を飾るだけと。

 

馬上　ホントにそれですね。今、僕はフリーになったんですけど、サンドバッグがないぐらいで、追い込みとかスパーリングも同じジムにいた古木誠也と一緒にマンツーマンでやっているので、頼もしいですね。僕にはプラスでしかないです。

 

──マンツーマンでやるには、最強のパートナーなのでは？

 

馬上　間違いないですね（笑）。体重差もちょっとあるし、スパーリングでも気が抜けないですよ。この前も失神するぐらいのパンチをもらっちゃって、ぶっ飛びました（笑）。

 

──すごい練習ですね（笑）。

 

馬上　だからもう、試合は怖くないです。楽しみでしかなくて。

 

──その試合は工藤“red”玲央選手との対戦です。相手の印象は？

 

馬上　一発あるなと思いますね。古木君も王座決定戦をやっていて、その時も最初の勢いがすごかったので、そこは気をつけたいなと思います。

 

──トリッキーなところもありますが。

 

馬上　そうですね。そこはトレーナーに工藤選手の動きをやってもらっています。ミット打ちの中でもやってもらうので、出ると戸惑いますね。

 

──練習で慣れておいて、リング上でビックリしないようにと。

 

馬上　まあでも、自分は本当に強くなってる自信があるので。そこも気をつけはしますけど、パンチもすごく強くなってると言ってもらっているので、そこも見てもらいたいですね。

 

 

──では、以前の試合を見ていた人からすると、すごく変化が感じられるわけですね。

 

馬上　今、周りからも変わったって言われます。

 

──あとは勝つだけと。

 

馬上　本当にそうですね。KNOCK OUTは憧れの舞台ですし、工藤選手には試合を受けてもらって本当に感謝しています。あとはリングで、山口元気代表にも恩返ししたいと思っています。

 

──当日は古木選手も出ますしね。

 

馬上　はい。自分の方が先に試合をすると思うので、勝って古木君につなぎたいです。

 

──勝ったらものすごく感動しそうですね。

 

馬上　そうなんです。この年齢でもここまでできるということを、みんなに伝えたいんですよ。KOすればマイクで話せると思うので、そこで言いたいですね。

 

──試合への楽しみがたくさんありますね。

 

馬上　本当に楽しみでしかないですね。屋根職人って高いところで作業するから危険もあって、落ちそうになったことも何度もあるんですよ。それだけ気が抜けない仕事で、しかもキックの練習でも気が抜けないので、もし勝てたら思いっきり気を休めたいと思います。

 

──そういう息抜きの時は何をしているんですか？

 

馬上　酒ですね（笑）。

 

──お酒、好きそうですね（笑）。

 

馬上　イメージ通りだと思います（笑）。勝っていい酒飲みますよ。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう？

 

馬上　やっぱり気持ちを見せたいですね。「この選手、絶対心が折れないな」というところを見せて勝ちたいと思います。今回はKNOCK OUTのリングなので、特に出したいですね。

 

──分かりました。ありがとうございました！

 

プロフィール　　

馬上 一樹

所属：フリー
生年月日：1986年5月4日生
出身：神奈川県相模原市出身
身長：174cm
戦績：4戦4敗