
2025/05/28
6.22 THE KNOCK OUT|カード発表記者会見レポート
2025年6月22日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される『THE KNOCK OUT』の記者会見が5月27日(火)都内にて行われた。
既報の通り、KNOCK OUT-UNLIMITED-63.0kg契約で対戦することが決定している大沢文也(ザウルスプロモーション)と祖根寿麻(ZOOMER)の二者が会見に出席した。
大沢は5月18日のKNOCK OUT-BLACKライト級タイトルマッチで大谷翔司に判定勝利し、試合後に6月のビッグマッチでUNLIMITEDルールの試合に出たいとアピール。
希望通り、UNLIMITEDルールでの参戦となった大沢は「UNLIMITEDルールの試合がめちゃくちゃやりたくてリング上でも言いました。昨年12月にバズーカ選手とUNLIMITEDで試合をしたんですけど、周りの格闘家から『キックボクサーにUNLIMITEDでキックボクサーが勝っても別に……。MMAファイターに勝たないと意味がないでしょう』と結構ムカつくことを言われてイライラしていたので、じゃあMMAファイターとやりたいと思って直談判しました。MMAファイターにしっかり勝ちたい」と意気込みを語った。
対する祖根は「僕は(相手が)大沢選手じゃないとこの試合を受けていないです。仲も良いのですが、試合だと本気で行きます。僕は自分のジムが大きくなって仕事も忙しくなってきて、現役の時よりさらに背負うものが出てきました。スタッフ、会員さん、友達に頑張る姿をもう一度見せようと思ってこの試合を決めました。だいぶ急ピッチで仕上げているので、体重も65kgでどうかと言ったんですが、絶対に(大沢から)ダメだと言われたので、今は死ぬ気で練習しています」と、2022年7月2日のRIZINで引退式を行っているが、3年ぶりの復帰戦を決めた理由を明かす。
お互いの印象について、大沢は「何でも出来るオールラウンダー。打撃も凄く強い。今回の試合が決まった瞬間にMMAの選手と総合の練習したんですけれど、改めてMMAファイターは凄いなと。打撃だけでやる時は正直余裕で勝つけれど、タックルや四つの展開がある時は凄い(打撃を)もらっちゃうので、しかもあんなグローブ(オープンフィンガーグローブ)でやっているので、改めてMMAファイターは凄い」と評価。祖根は「上手い」と評するが「僕のぐちゃぐちゃした打撃だけでもイケると思っています。そこからMMAのタックルやヒジ、ヒザ、サッカーボールキックをしっかり見せて頑張ろうと思います。このルールを見た時に、なんで俺が現役の時にやってなかったのかなと。俺が一番得意なやつじゃん!と思いました」と自信満々のコメント。
バズーカ巧樹とのUNLIMITED初戦を踏まえた上で、どういう戦いを見せたいかと聞かれた大沢は「前回は本当にヤバい試合だったので、もっとUNLIMITEDっぽい試合をできれば」という。
理想的なフィニッシュについて聞かれると、大沢は「祖根君には打撃で来てもらって、僕がその打撃をディフェンスして、それに対して祖根君がタックルしてきて、そのタックルをMMA選手ばりにしっかり切って、上になってUNLIMITEDっぽくパウンド落としたり、ヒジを打って勝てれば」というが、判定勝ちを狙うという。祖根は「全局面で抑えつつ判定ですかね」と、こちらも判定勝ちを狙うとした。
KNOCK OUT王者としてMMAファイターを迎え撃つ心境を聞かれると、大沢は「何かを背負って戦うというのがないんです。初めてKNOCK OUTに出た時もK-1を背負ってというの本当になくて。KNOCK OUTを背負うのは龍聖選手とか久井選手とかに任せて、僕は背負える選手じゃない」といい、「祖根君はMMAを引退しているけれど、キャリアも長いのでちゃんとしたMMAファイターだと思っているので、MMAファイターにこのルールで勝つことに意味があると思います」と答える。
対する祖根は、MMAの強さを見せたいかと聞かれると「男として道端でやった時に誰が強いのかと考えた時に、僕はMMAをやり出しました。今回のルールはUNLIMITEDだし、全てを出し切って勝ちます」と全力を出し切る構え。
現在、祖根は引退後、名古屋市で格闘技フィットネスジム「ZOOMER」の代表を務めており、一夜限りの復活かと聞かれると「とりあえず勝つ前提ですが、いろいろな人たちが見てくれているので正直みんなに夢を与えてあげたい。今は目の前の試合だけ、とりあえず全力で勝ちに行くってことだけを考えています」と話した。
▼スーパーファイト KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級 3分3R・延長1R
乙津陸(KNOCK OUT クロスポイント大泉)vs石川直樹(KICKFUL GYM)
怪我からの復帰戦となった4月の森岡悠樹戦で1RKO負けした乙津が再起戦。対する石川は2022年1月以来のKNOCK OUT参戦となる。5月11日にNJKFのリングで大岩竜世に判定勝利し、現在10連勝中。
・乙津陸
「前回1RでKO負けしちゃって、今回復帰戦ということで。早く決まったのでここは絶対に勝たないといけないと思います。
(対戦相手の印象)相手は10連勝しているので勝ち方が分かっていると思います。試合映像を見ると、首相撲がうるせえなと思ったので、そこだけ注意すれば勝てると思います。
(前回の敗戦を踏まえて)前回55kgで初めてやって、正直いけるなと思い、距離のミスでパンチをもらってしまったけれど、終わった後で試合を振り返っていけるなと思いました。今回はREDルールということで2回目のOFGなので、パンチが当たれば失神させちゃうかなと思います。
(今後もスーパーバンタム級で?)自分はバンタム級まで落とせるので、今回は55kgということで。代々木大会に出られるなら全然やるよってことで受けさせてもらって。どっちでも俺は全然大丈夫です。
(どういう試合を見せたいか)多分、みんなは面白い試合になると思っていると思うけれど、僕は一方的に終わらせたいと思います。
(首相撲の自信は?)めちゃめちゃあります。
(OFGについて)自分は1回経験していて、パンチのディフェンスがめっちゃ難しいと思いました。いつもみたいにやっていたらもらってしまい、、そこはパンチャーにとっては利点だと思いますが、どっちもどっちという感じですかね。
(どういう決着を望んでいるか)ドロドロ試合しても大きいところでは盛り上がらないと思うので、スパンッと1Rで。前回2Rでといったら(森岡に)怒られちゃったので、今回は1Rでしっかり決めようかなと思います。
・石川直樹
「KNOCK OUTが始まったばかりの頃の(KING OF KNOCK OUT初代)フライ級トーナメントでベルトが獲れなかったので(2018年6月8日)、いつかKNOCK OUTのベルトは獲りたいと思っていました。今10連勝中でこのタイミングでこの試合が決まったので、しっかり勝って次にバンタム級のタイトルマッチにつなぎたいと思います。
(対戦相手の印象)パンチだけかなって感じですね。
(ビッグマッチ参戦について)本当はベルトを賭けて欲しかったけれど、そういうわけにもいかないと思うので、ベルトにつながるための一戦だと思います。
(どういう試合を見せたいか)試合が決まったばかりで、さっそくOFGで練習しているんですけれど、自分の得意な首相撲がめちゃくちゃやりやすいです。ディフェンスに関しても今までと変わらないのかなと思います。とにかく組みやすいので、ブレイクまでの長さだったりで試合が決まるんじゃないかと思います。
(絶好調の要因)いっぱいあります。まず頭のダメージがずっとあり、医学では頭のダメージは抜けないと言われているみたいなんですけれど、スパーリングをやめたら抜けて。以前はスパーリングでジャブだけでスイッチを切ったかのように倒れたりとかしましたが、全然倒れないし。あと練習内容だったりとか減量方法とかいっぱいあります。
(OFG初挑戦について)どんどん組みに行けるのと、ロックしてからのヒジだったりヒザだったりとやりやすいですね。
(どういう決着を望んでいるか)いま練習環境が変わって新しいタイ人コーチに見てもらっているんですけれど、先生の言う通りヒジで倒したいと思います」
▼KNOCK OUT-UNLIMITED -67.0kg契約 3分3R
高塩竜司(KIBAマーシャルアーツクラブ)vs木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)
当初、高塩はジェイク“Outlaw”ウィルキンスとの対戦が決まっていたがジェイクサイドより「体重が厳しい」との申し出があったことを受け試合は消滅。再度、主催者がマッチメイク会議をし、木下に決定となった。
・高塩竜司
「元々違う選手とやる予定だったんですけれども、木下選手が受けてくれるということで本当に感謝しています。ありがとうございます。木下選手は同じDEEPに出ていて、そのうち僕は戦うだろうなと思っていた選手で、今回MMAじゃなくてUNLIMITEDルールで戦うけれど、木下選手は今日空手衣を着ていて、僕は普通に空手で戦ったら白帯なので勝てないけれどUNLIMITEDかMMAなら負けない自信があるので全力で試合に挑んでいきたいと思っています。
(対戦相手の印象)とにかく打撃が強い。特に足技が多彩で、どんな相手でも1Rで倒してきた決定率がとても高い印象があります。木下選手は二連敗中ということですが、僕は三連敗中で失うものがないと思うのでどちらかが倒すか倒されるかの面白い試合を絶対に展開したいと思っています。木下選手も一撃必殺だと思うけれど、僕も一撃必殺を持っているので一撃でぶっ倒します。
(UNLIMITEDルールで大事なこと)前回1試合戦って思ったのは、UNLIMITEDルールという、打撃が重視の戦いのルールの中でキックボクサーに対してキックボクシングをしてしまいました。そこで劣って負けてしまったので、今回はUNLIMITEDルールの距離、キックボクシングの距離、MMAの距離、全てにおいて距離感とか出す手段が違うと前回物凄く感じたので、今回2戦目にそこを改善してしっかりと木下選手にぶつけたいと思います。
(フェイスオフの理由)このUNLIMITEDルールに懸けている想いを、視聴者の皆さんにしっかり伝えたいところが一番です。それプラス、木下選手は本当に面白い試合をする選手なので僕はかなりリスペクトを持っています。ですが、やっぱり格闘技なのでどちらかが勝ってどちらかが負けます。僕が勝者になりたいので、その気持ちで俺は負けてないところをアピールしたくて距離を縮めました。
(どんな試合を見せたいか)とにかく僕は本物の格闘技を伝えたいです。いま某団体が物凄く流行っていますが、僕から言わせてもらうと格闘技ではないなと。僕が小さい頃からずっと見ていて、憧れていた格闘技は、相手にリスペクトを持ってしっかりと倒し切って、終わればありがとうと言える、リスペクトし合えるようなものが格闘技の美学だと思っています。とにかく今回UNLIMITEDルールなので物凄い激しい試合になると思いますけれど、本物の格闘技を見せたいと思います」
・木下カラテ
「急遽代役で話を受けて、自分自身も高塩選手を以前から存じ上げていましたので、いい機会だなと思い試合を受けさせていただきました。個人的には二連敗した後での試合で、誰が相手でも自分の心の成長とかが試される試合になると思っているので、必ず倒しに行く試合を、また、UNLIMITEDルールでしか見せられない戦い方を見せたいと思います。
(対戦相手の印象)高塩選手はDEEPで何試合か見ていてストライカー寄りの選手だなと。ただそのストライキングが自分は空手ベースに対して、ムエタイっぽい感じなので、そういったところを踏まえつつ、一撃で倒すと言っていましたが、僕の一撃はちょっと違うよというのを事前に言っておきたいです。
(UNLIMITEDルールで大事なこと)ルール的には(MMAから)サブミッションがないだけなんですけれど、ただそれだけでMMAの抑え込んでいる間とか、立つ時に気を付けるところが変わってきます。3分間ずっと流動的なスクランブルの展開が続くような独特の競技だと思います。
(大沢代表からのアドバイス)あまり教えないです。
(フェイスオフの感想)戦うならあれくらい気合いが入っていないとと見ている人もこっちも楽しくないと思うので、いいガンの付け方だなと思いました。
(どんな試合を見せたいか)自分も同じようにこのルールでしっかり純度の高い格闘技を見せることと、何より自分自身に対して勝つこと、強くなることに誰よりも貪欲に、地獄に行くような試合を見せたいと思います」