
2025/06/10
THE KNOCK OUT|前田大尊インタビュー公開!
「前回の試合からの成長を見てほしい。今度は圧勝した上で倒します!」
6・22「THE KNOCK OUT」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級/3分3R・延長1R]で福田拓海と対戦する前田大尊。延長の末にドローに終わった4月の対戦から2ヵ月でのダイレクトリマッチ。前田はこの短い期間で明らかに成長したという自信があるという。その自信の中身とは?
──4月の試合でドローになって、2ヵ月で再戦となりました。こんなに早く組まれると思っていましたか?
前田 はい、ドローになった直後から「これは再戦になるな」と思っていました。それがいつなのかは分からなかったですけど、いずれは絶対組まれるなと思ったので、それが早くなったというだけで。モヤモヤが解消されるなということで、すぐに受け入れられました。
──ちょっと間を置きたいという気持ちはなかった?
前田 そうですね。間を置きたいというよりも、早く白黒つけたいという気持ちの方が強かったです。煮え切らない状態が苦しかったので、早く決まったのがうれしかったですね。
──やはり「ドロー」というのは、「勝ち」とも「負け」とも違いますか。
前田 全然違いましたね。もちろん負けもすごく悔しいんですけど、ドローって、「何も結果が出てない」というか、気持ちがどこに行ったらいいのか分からないという感じでした。
──前回の試合ですが、今振り返ってみて、自分がよかった点、それとうまくいかなかった点というのは?
前田 試合を通して、カーフの脅威によってすごく試合を動かされたなというのがあって。去年の2月、WBCムエタイの王座決定戦をやった時もカーフを効かされて、その時はスイッチしたりいろいろやって対応したんですけど、今回はその対応もちょっと進歩できたと思っているので、そういうところはまあよかったのかなと思います。でもやっぱり、負けではないにしろ勝ちでもないので、その反省を次に生かしたいです。
──勝ちに持っていけなかった理由は何だったと思いますか?
前田 「KOしたい」という気持ちが強すぎて、自分の守りがおろそかになってしまった部分もありましたし、どこか視野が狭くなってた部分があるのかなと思っていて。そのせいで相手の攻撃をもらってしまいましたし、僕本来の戦い方をちょっと見失っていたのかなと思います。
──確かに「KOで勝つ」ということは試合前にも言っていました。そこに引っ張られすぎた?
前田 そうですね。もちろん「KOしたい」という気持ちはすごく大事だと思うんですけど、それが視野が狭くなる方に働いてしまったというか。だから「KOで勝つ」という強い思いを僕のファイトスタイルにうまく組み込んでいくというのができていなかったんだと思います。今回はバッチリKOしたいという思いもありますし、今までの戦い方もしっかり持ちながらやっていきたいと思います。
──そこが今の練習のテーマですか。
前田 はい。前回の試合は僕の悪いところがすごく見えたので、そういうところを消していきながら、自分のよさを伸ばす練習をしています。
──今回、決着をつけるために一番必要なことって何だと思っていますか?
前田 お互いがどういう戦い方かというのは、一回戦って分かったと思うので、それに対してどう戦っていくのか、どう練習に組み込んできたのか。「勝ちたいとより強く思っている方が勝つ」とかじゃなくて、「勝ちの解像度」をより上げられている方が勝つんじゃないかと思っています。
──前田選手の解像度はバッチリですか?
前田 メチャクチャ考えていますし、比率で言うと、今は「考える」が4、「動く」が6という感じですね。「動く」方もいろんなことをすごくたくさん取り入れているんですけど、それと同じぐらい考えてます。
──前回の試合の時点で、経験という点では前田選手の方が上だったと思います。その点で何か感じたものはありましたか?
前田 福田選手との経験の差はそこまでないんじゃないかと思っています。ただ、僕もまだまだ経験豊富というわけじゃないと思いますけど、どんなことが起きても冷静に対処できる自信はあります。そういう点で間違いなく経験値を積み重ねてこれていると思いますし、前回の試合も経験としてそこにプラスされていると思うので、今回の試合にそれを生かせたらと思います。
──その上で倒して勝ちたいという気持ちは変わらないということですね。
前田 はい。そこにもう一つテーマとしてあるのは、どうしても「圧勝」で勝ちたいということですね。その「圧勝」の中に「倒す」というのがあって。「倒す」というイメージだけだと前回と同じになってしまうので、圧勝する中で倒したいと思っています。
──そして今回の試合の勝者は、BLACKスーパーバンタム級王座決定戦に進む可能性が高くなっています。そこに関しては?
前田 このチャンスは絶対に逃したくないと思います。これまでにタイトルのチャンスは2回逃しているので、ここを取りこぼしたくないという思いは誰よりも強いんじゃないかなと思います。ただ、今はタイトルのことは考えずに、より自分の成長を見せて福田選手との間でケリをつけたいという方が上ですが。
──しかも今回は代々木第二というビッグマッチの中の一戦です。
前田 やっぱり会場がデカいと僕自身もすごく気持ちがアガるので、代々木大会に呼んでいただいたのはすごくうれしいです。でもやっぱり勝たないと何も始まらないので、楽しみながら勝ちたいなと思います。当日はタイトルマッチが4つもありますし、後楽園ホールのメインを飾れるような試合がたくさんある中で、僕たちの試合がそれよりも面白かったと言ってもらえるようなインパクトを残す試合をしたいです。
──それができるという自信は?
前田 もちろんあります! 前回の試合を見ていただいた方には、僕が成長したなというところを見てもらえたらと思います。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
前田 ドローからのダイレクトリマッチとなると、普通は「そんなに変わらないだろう」と思われると思うんですけど、そこで頭一つ抜いて「メッチャ成長してるじゃん!」というのが分かる試合になると思います。試合全体の内容を見て、僕の成長に期待してほしいです。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
前田 大尊
所属:マイウェイジム
生年月日:2005年8月6日生
出身:山梨県甲府市
身長:172cm
戦績:14戦9勝4敗1分