2025年6月22日（日）東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される『THE KNOCK OUT 』（U-NEXT配信）に出場する久井大夢（TEAM TAIMU）の公開練習が行われた。久井はメインイベントのKNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級タイトルマッチで龍聖（BRAID）を挑戦者に迎えて初防衛戦を行う。

2024年6月のKNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級王座決定戦を争い、当時17戦無敗だった龍聖に初黒星を付けた久井は、1年ぶりの再戦に向けて「練習の状況は順調です。もう仕上がっているので絶対に倒せる自信があります。ずっと龍聖戦に備えてやってきました。（対策練習が一番メイン？）そうですね。それはスパーリングやミットの中でも反復しながら何回も練習しています」と返り討ちに自信を見せる。

龍聖の警戒ポイントを聞かれると「スピードは速いし、パンチも的確に当ててくる印象がある」というが、「僕は倒すパターンをいっぱい用意していて、秘策も仕上がっています。試合ではいろんなパターンを考えてますし、どの局面になっても勝てるように練習してきました。練習メニューは別に変わってないですけど、龍聖選手っぽい選手とスパーリングしたりと、今回もめっちゃ自信ありますね」と万全な様子。

龍聖からは「前回の延長戦のつもりで、2R、3Rの続きを次の試合の1R目からやるだけ」と1Rから真っ向勝負を仕掛けると発言していることを受け、久井は「僕はどうも思わないですけど、絶対ガンガン来るというのは分かっていることですし、そこは何も気にしないで自分の動きをします。前回は僕がダウンをしなかったら僕が勝ちという状況だったので、勝ちに徹した戦いをしました。あの日から僕は勝ちに徹する戦いをするのは辞めたので、今回は倒しに行きます。1Rからガンガン倒しに行こうと思っています」とアグレッシブファイトを仕掛けたいという。

久井は5歳の時から元INNOVATIONスーパーフェザー級王者で父の久井淳平とのマンツーマン指導でここまで成長してきたが、そんな環境で強くなった久井について龍聖は「（久井は）心がないし、お父さんのマリオネットみたいな感じ」と淳平父の操り人形のようだと発言。

これを受けて久井は「実際、そうなんじゃないかなと思います。お父さんがいなかったら試合もできていないし、キックボクシングもやっているかもわからない。それの何がアカンのかなと僕は思っています」と否定をしなかったが、横で聞いていた父・淳平は「なんでそんな言われ方せなあかんの？僕らは大夢が小さい時から今までずっと二人でやってきてるんですよ。もっといい言い回しあるやろうって思いますよね。なんか勘に触るようなことを言ってきて、純粋に腹立つなと思いました」と怒り心頭。

龍聖の「（久井は）心がない」発言には否定せず、「そこはほんまにそうですよね。今日、僕は関係ないのに美容院に行って、髪を切ってセットして来たんですけど、大夢は今日はヨレヨレのTシャツを着てほんまに美意識もないし、この試合勝つことだけしか考えてないから。感情を表に出さないだけで、相当スイッチは入ってると思います」という。

久井の仕上がり具合について聞かれた父・淳平は「今までにスパーリングしてきた相手をみんな壊してきました。龍聖がその攻撃を我慢できるとは思えない。楽しみにしてください。今の大夢に、龍聖は絶対勝てない」と断言する。

父・淳平は、息子の成長の速さにも絶対の自信を持っており「龍聖と大夢は今は4歳の年齢差。4年後の大夢は無双してると思いますよ。何十連勝もして『こいつに誰が勝てるんだ!?』という状況になっています」と数年後の久井には誰も勝てない選手になっていると太鼓判を押す。

最後に「今回メインで必ずKOで勝ちます」とKO宣言した久井。言葉数は決して多いとはいえないが、この日の公開練習では淳平父が持つミットに多彩な技を当てて好調をアピールし、静かに闘志を燃やしていた。注目のメインイベントで久井が龍聖を返り討ちにし、KNOCK OUTの絶対エースとなるか。