
2025/06/19
THE KNOCK OUT|髙橋亨汰 インタビュー公開!
「俺のスタイルは予測不可能。息もつかせぬ試合になる!」
6・22「THE KNOCK OUT」の[KNOCK OUT-BLACKライト級/3分3R・延長1R]でセーンダオレック・スターライトジムと対戦する髙橋亨汰。今回、KNOCK OUTでは初となるBLACKルールでの戦いに挑む髙橋。自身のキャリアの中でも6年以上ぶりとのことで、どんな戦いを展開するのか注目されるが、本人の意気込みはいかに?
──KNOCK OUTには2月大会での折戸アトム戦以来となります。あの試合を今振り返ると?
髙橋 自分の中では、思ったよりも苦戦しちゃったかなという感じでした。予定では2Rぐらいで倒せればと思ってたんですけど、3Rまで行ってしまって。折戸選手が予想以上に上手で、3Rまでかかってしまったんですけど、そこで判定まで行かずにしっかりと仕留め切れたので、そこはよかったかなと思います。
──予想以上に戦いづらかった?
髙橋 そうですね。常に何かを狙われているような感じがして、自分も警戒しすぎてしまったところがありました。そこも含めてうまさだと思うので、けっこうやりにくかったですね。
──折戸戦は半年ぶりの試合で、今回がまた4ヵ月空いていますが、試合ペースについてはどう思っていますか?
髙橋 自分の中では3~4ヵ月に1回ぐらいがいいので、今回はちょうどいいかなという感じですね。半年とか空いちゃうと、試合感覚が鈍っちゃうので。
──その対戦相手がセーンダオレック・スターライトジム選手になりました。今回はBLACKルールなんですね。これからはBLACKで行くということなんですか?
髙橋 そこは自分の中でもまだちょっと悩んでいるところがあって、今回はBLACKでやるんですけど、REDもまだ捨て切れてないんです。理想は二刀流というか、両方できれば一番いいんですけど、まだBLACKでやったことがないので、今回やってみていろいろ考えようと思っています。
──なるほど。
髙橋 今まで、人生でヒジなしの試合をやったことが3回しかないんですよ。一番最近は2018年9月なので、もう7年近く前ですね。新日本キックの大会でダルビッシュ黒木選手とやって、2RKO負けでした。だからあんまりいい思い出がなくて。急に決まったルールだったのでそれ用の練習もほとんどしていなかったし、僕自身パンチが上手じゃなくて、当時はもっとできなかったですからね。でも1Rに僕がダウンを取って、相手が効いている時に攻めたんですけど、ヒジが出せる距離で「あ、ヒジないんだ」と思ったんです。パンチが弱かったので凌がれて、その後スタミナ切れしてKOされました。今は当時よりパンチも上手になっているので、対応できるかなと思います。
──今回はヒジなし用の練習をガッチリやっていると。
髙橋 そうですね。ヒジがない分、近い距離でパンチが打てる練習もしています。あと戦い方も変わってくるので、そこも試行錯誤しながら。それがうまくハマれば、勝機はあると思います。まあでもセーンダオレック選手もムエタイの選手なので、ムエタイのリズムに呑まれないようにしたいと思います。ヒジなしでも普通に強いですよね。
──そうですね。元王者の大谷翔司選手にもKO勝ちしていますし。
髙橋 ですよね。大谷選手とは1勝1敗だし、ヒジなしルールに適応できているんだなと思います。
──セーンダオレック選手について、一番強さを感じる部分は?
髙橋 左ストレートをはじめ、パンチ全般強そうですよね。パンチには気をつけたいと思います。というか、全体的に強くてバランスもいい選手なので、全体的に警戒しています。
──自分としてはどういう試合にしたいですか?
髙橋 とりあえずセーンダオレック選手のリズムに呑まれないようにして、逆にこっちのリズムに引き込みたいと思います。自分のリズムで戦いたいですね。
──最後はパンチで倒したい?
髙橋 倒すのはパンチじゃなくてもいいんですけど、パンチの展開になっても、昔より全然適応できていると思うので。その中でパンチで倒せればいいんですけど、とりあえずパンチでのKOは狙ってはいないです。「できたらいいな」ぐらいです。
──もともと得意としている蹴りもありますしね。
髙橋 そうですね。ただセーンダオレック選手はサウスポーなので、今までオーソドックスの選手を相手にやっていたような展開にできるかは分からないですけど。サウスポーの選手ともけっこう練習してきたので、そこは大丈夫かなと。逆に組み負けないような展開にしたいです。
──今はウィラサクレック・フェアテックスジムで練習されているんですよね。いつ頃からですか?
髙橋 2023年の5月ぐらいからだったので、もう2年経っていますね。今はそれと別で、知り合いで格闘技に関わっているトレーナーの方にもお世話になっています。
──階級を上げたのは、もともと親交が深い重森陽太選手がREDライト級の王者だからというのはありますか?
髙橋 それも理由の一つではありますけど、それだけじゃないです。KNOCK OUTでは力也選手もいるし、今度の大会にはゴンナパー・ウィラサクレック選手も出るので、身内だらけというか。あと通常のボクシング・グローブでやりたいというのもあったんです。
──そうなんですね。
髙橋 はい。一つ明確な理由があるわけじゃなくて、いろんなことが組み合わされている感じですね。だから、重森選手とゴンナパー選手がやるというのも、かなり複雑なところがあって。
──そうですよね。
髙橋 けっこう複雑ですね。どっちかを応援ということはできないので、今回は中立です。複雑ですけど、ファン目線としては楽しみではあります。僕もキックボクシングに関してはオタクなところがあって、普通にファンとして楽しみにしています。
──最近王座が移動したBLACライト級のタイトルについてはどうですか?
髙橋 チャンピオンの大沢文也選手は昔から知っている選手で、試合運びも上手ですよね。僕はBLACKで結果を出してなくて、あまり発言権があるとは思っていないですけど、次の試合次第ではすぐに挑戦のチャンスが巡ってくるかもしれないので。今の段階では何とも言えないですね。
──セーンダオレック選手も王座決定戦まで行っている選手なので、倒して勝てば一気に話が進む可能性はあると思います。
髙橋 そうですよね。でも今は先のことを考えないようにして、目の前の試合に集中しています。今は6月22日の試合に勝たないと何も始まらないので、今回は本当に勝ちたいですね。
──代々木第二のビッグマッチということについては?
髙橋 一昨年6月の大会から会場に見に行ってましたし、本当に大きな会場なので、うれしいのひと言ですね。感謝しかないです。僕はまだKNOCK OUTでの戦績は1勝(1KO)1敗1無効試合で、何者でもないのに選んでいただけたのは光栄です。
──いい勝ち方をして、次につなぐと。
髙橋 はい。チャンピオンはまだ僕のことを知らないと思うので、「こんな強いヤツがいるぞ」というのを見せつけたいです。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
髙橋 格闘技自体を初めて見に来る人も多いと思うので、そういう人たちに「この選手は動きがすごいな」と思わせるような試合をしたいですね。ちょっと他の選手とは違うような試合運びや動きを見せたいので、そこに注目していただければ。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
髙橋 亨汰
所属:髙橋道場
生年月日:1996年9月11日生
出身:東京都練馬区
身長:174cm
戦績:32戦25勝(12KO)4敗2分1NC
新日本キックボクシング協会・日本ライト級王者