2024/10/04
10.12 MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5|浅井春香インタビュー公開!
「迫力のある攻撃を出して倒すために練習しています!」
10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.5」の[KNOCK OUT-BLACK女子-57.0kg契約/3分3R・延長1R]で小倉えりかと対戦する浅井春香。4月の鈴木万李弥戦が負傷欠場となり、これが『KNOCK OUT』初参戦となるが、話を聞くと「自信がなくて……」という言葉を連発。そんな彼女が、今回の試合に向けて考えていることとは?
──浅井選手は4月に出場予定が負傷で流れて、今回が『KNOCK OUT』初参戦ということになりますが、そもそも『KNOCK OUT』への印象というと?
浅井 名前の通りKO決着があったり激しい打ち合いがある、いい戦いの場だなと思ってます。晴れやかな舞台でもあるし、カッコいい興行だなという印象がありますね。新日本キックの時から重森陽太選手が好きだったので、いつも応援して見ています。
──そんな『KNOCK OUT』ですが、このところ女子の試合も少しずつ増えてきていて、今大会では女子が3試合組まれています。
浅井 『KNOCK OUT』に限らず、女子が全体的にちょっとでも盛り上がればいいなと思ってるので、前回自分の代打で出てもらったNA☆NAさんがすごくいい試合をしてすごく感動したので、彼女に負けないような試合を自分もできればなと思ってます。
──NA☆NAはその試合が評価されて、その後、代々木第二大会で外国人選手との対戦にもつながりました。
浅井 そこは見ていて刺激にはなりました。同じミネルヴァでも一緒に戦っている1階級下の選手なので少し交流はありますし、フィジカルのトレーニングも同じところに通っていて、よくしてもらってるんですけど、前回の試合はすごく気持ちも出ていたし、アグレッシブにファイトしていて、負けてられないなと思いました。
──そもそも代打出場の時、NA☆NA選手は「NJKFミネルヴァも浅井選手のことも大好きなので、もう本当に喜んでお引き受けしました」と話していました。今回の対戦相手の小倉選手も、「浅井選手のことをすごい尊敬してます」と言っていて、皆さんから尊敬と好意を集めているんだなあと。
浅井 いえいえ、別に自分は何もできてないですし、戦績もそんな華やかじゃないですから。自分はここまで続けてきて、やめなかったから、ちょっとずつ上がってきたっていうだけで、もともと一番苦手な科目が体育だったぐらいで。
──そうなんですか!
浅井 はい、運動も嫌いで、どんくさいのがコンプレックスで、体も弱かったから、ちょっと楽しく鍛えられるかなと思ってキックボクシングを始めたぐらいなんですよ。本当に、みんなにそうやって言ってもらえるほどの戦績もなければ、何もないです(笑)。
──いやでも、その積み重ねが一番大事なのでは?
浅井 そういうところは試合に出していけたらなとは思ってますね。
──今回、『KNOCK OUT』で小倉選手と対戦ということになったわけですが、ファイターとしての印象はどんな感じですか?
浅井 小倉選手は体が強いというか、フィジカルが強くてガンガン来る選手かなと思ってます。警戒すべきところは、強い連打だったり、いきなり来るバックハンドとかは気を付けておかないといけないとは思ってます。
──逆にご自分としては、どう戦おうと思っていますか?
浅井 相手によって戦い方を変えたりするタイプの選手じゃないので、やっぱり自分はいつも通り、しっかりジャブを突いて強い右の攻撃を当てていくというイメージで練習しています。
──初めての『KNOCK OUT』参戦だからこういうことをしよう、みたいなことは?
浅井 やっぱり今回、『KNOCK OUT』は初めてだからというのもあるし、華やかな舞台だからというのもありますし、前回、試合直前でケガをして欠場してしまったことの挽回もしたいので、しっかりKOを狙っていきたいなと思います。変にポイントを取って判定で勝とうというのではなくて、しっかり攻めに行って倒せればと思っています。
──先ほども出たように、今回女子が3試合組まれていますが、他の女子の試合を意識したりは?
浅井 ぱんちゃん選手が出たりというのはありますけど、他の試合を意識して何かということはないですね。本当に申し訳ないんですけど、自分のことで精一杯で、自分がしっかりアピールするというか、自分のやりたいことをしっかり出して強さを見せられるようにっていうので精一杯なので(笑)。
──いいと思います(笑)。ではその「自分の強さ」というのは、ご自分ではどのあたりだと認識していますか?
浅井 そんなに器用なタイプじゃないんですけど、パンチ力というか、力は強い方だとは思うので、強い右の攻撃を当てていきたいというのと、不器用なりに10年近くの間やってきて、若い選手もいっぱいいる中で、自分は運動音痴だし覚えも悪い中、トレーナーの人たちにすごくご苦労をかけて見てもらいながらやってきて、積み重ねてきたものはあるので、経験値っていう面では一番上というか、そういう経験も武器にしたいなと。勝ってきたばかりじゃなくて負けた試合もたくさんあるし、勝たなきゃいけないところで負けたこともあるし、そういう長くやってきた経験も武器にして、やっていけたらなと思ってます。
──今回は勝利という前提だとして、この先のビジョンというのは?
浅井 そういう質問もよく聞かれるんですけど……正直な話をすると、いつもいつも、目の前の1試合だけを見てるという感じで、上を見るのもおこがましいというか、本当に自信もないし、ずっとそのための練習をして、ちょっとずつちょっとずつよくなって、次の試合で出せるのか出せないのか。出なかったらまたやり直しっていう繰り返しでやってきていて、本当にもう一瞬一瞬が大切で、今回の試合も前回ケガをして、また今回オファーをかけてもらって、出してもらうことができたっていうこと、まず自分にとってそこがすごく大事なので、この試合でしっかり練習の成果を出して勝ち切るっていうところだけしか、今はもう考えられない状態です。
──所属が「フリー」に変わりましたが、今の練習環境というと?
浅井 以前所属していたジムが閉鎖になって、練習する場所自体がなくなってしまったので、今は自分で探して、蒲田のY’ZDジムで練習を見てもらっています。一応所属は「フリー」としているんですけど、ありがたいことに所属のようにしっかり毎日面倒見てもらえていて、本当にもう頭が上がらないというか、トレーナーの先生方や代表にも本当によくしてもらっていて、こんなにできない自分を毎日しっかり指導してもらっているので、そこの感謝も含めて、しっかり生かしたいなと思っています。
──すみません、もうけっこうキャリアも長くなって、戦績もタイトル歴もしっかりあると思うんですが、お話を伺っていると……そんなに自信がないんでしょうか?(笑)
浅井 格闘技を始めてから、戦績に関しては本当にラッキーというか運がよかったというか。本当に負けの数も多いし、強い選手でも辞めてっちゃう選手もたくさんいる中で、やめなかったっていうことと、あとは、他の選手だったら3~4年でこのレベルまでは来れるところを、時間をかけて面倒見てもらって、前のジムの鴇会長もそうですし、今のジムでもそうなんですけど、歩みが遅い私を根気よく諦めずに指導してくださっている先生方のおかげで、何とか勝つことができていますし……でもその勝ちも、「勝ったには勝ったけど」というか、あんなに教えてもらって、あんなにできることがあったはずなのに、やっぱり試合になるとうまくできなかったっていうことが多いですね。全然華やかさがないので、そこは課題というか、コンプレックスというか(笑)。
──それだけ着実にやっているからこそ、応援されている方も多いんだと思いますよ。
浅井 そうですね、応援してもらえていることは、本当にありがたいなと感じています。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいというポイントはどこでしょう?
浅井 やっぱり、強い攻撃が出せるというところを見てもらいたいですね。出すつもりで練習しているし、倒すつもりでやっているので。自分の階級は女子の中では重量級で、迫力のある攻撃を出せるように練習しているので、そこを見てもらいたいです。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
浅井春香
所属:フリー
生年月日:1987年1月22日生
出身:愛知県大府市出身
身長:167cm
戦績:31戦16勝(1KO)9敗6分
NJKFミネルヴァ スーパーバンタム級王者
J-girlsフェザー級王者