2022/10/28

ぱんちゃん璃奈選手 記者会見レポート

 

 

 

 

 2022年10月27日(木)都内にて記者会見が行われ、初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王者・ぱんちゃん璃奈の今後の選手活動についての発表があった。

 

 ぱんちゃんは3月大会に出場後の4月上旬、練習中の負傷により左膝前十字靭帯断裂と診断され、欠場が続き、10月8日にはこれまで所属してきたSTRUGGLEジムを退会したことも自身のSNSで発表していた。

 

 会見に出席したぱんちゃんは「何かと色々と賑わせてしまってお騒がせしてすいませんが、5年間所属していたSTRUGGLEを辞めさせていただきました。会長には凄くお世話になって感謝もたくさんしていて、STRUGGLEだったからこそ、会長だったからこそ勝てたと思うので感謝の気持ちでいっぱいです。ただ怪我をして色々と気付くことがあって、この先どうしようとたくさん悩んで考えた時に今のままでは自分はダメかなと思って決断させていただきました」とジム退会に至った経緯を説明。

 

 

 

 

「怪我をしてから凄く悩みました。今までだったら怪我をしたらまた頑張るという気持ちの繰り返しでやっていましたが、いつ引退するか分からないんだなと思った時に、やはり自分でやりたいと思ったことをやらないと後悔するなと。蹴りができないことでできることが制限する中、そんな中でも待つんじゃなくて怪我をしている間でも強くなりたいと思って、自分で自由にボクシングジム、MMAのジムと色んなところに出稽古に行って強い女子選手とやらせてもらいたいと思うようになりました。理由は1つじゃないですけど、色んなことを考えた上で会長に背中を押してもらって了承してもらってジム退会の決断に至りました」

 

 現在の怪我の回復状況については「今6カ月が経過して、ようやくお医者さんから『ジムワークも戻っていいよ』と言われて練習を再開しています。パンチに関しては大丈夫なんですが、左足の外側膝の横の突っ張りが取れなくて、背伸びをして蹴ることが出来ない状態です」と蹴りはまだできない状況だという。

 

 キックの復帰の目途について聞かれると「最初は1年以内の復帰を目標にしたのですが、半年経ってまだ蹴れていない状況なので、それはまだ難しいなと思っています。いつ突っ張りが取れるのか、いつ良くなるかをお医者さんに聞いたところ『個人差があるので経過してみないと分からない』と言われました。フィジカルとリハビリをメインにしていますが、キックボクサーとしてリングに戻る気持ちは変わりませんが、蹴りの練習もしていますが、蹴りが出来ないと落胆してしまう自分がいます。今キックはリハビリ程度に練習して、その間にパンチの技術を伸ばそうと思ってパンチの練習を頑張っています」と説明。現在はフィジカルのパーソナルトレーニングを週3回、井岡一翔が所属する志成ボクシングジムにて週2~3回通い、キックのジムは「所属しているわけではなく迷惑はかけられないので、どこのジムで練習しているかは伏せさせていただきますが、女子の選手たちと練習させてもらっています」とのこと。

 

 SNSではパンチのみの試合をやりたいと希望しており、「何が何でも試合をしないと、という気持ちがあり、キックでは先が見えない状態でただ練習しているというのがのが辛いです。KNOCK OUT・宮田プロデューサーに『ボクシングルールでも出させてもらえませんか』と相談して動いてもらいます。皆さんからボクシング転向かと噂されていますが、そんな甘いものではないと思っています。ボクシングの本戦となると協会的に難しいので、エキシビションという名前かしれないですがガチでやりたいと思っています」という。

 
 今後、KNOCK OUTのリングでボクシングの試合を行う可能性はあるのか。宮田Pは「僕らはキックボクシングなので、考えていません。デモンストレーションとして、後楽園の試合の合間にミット打ちやミット蹴りなどで元気な姿をファンの前で見せるのはありかなと考えています」とKNOCK OUTでのリングでの実現に難色を示したが、「あくまでも僕らはキックボクシングですが、あるとしたら(3月の)代々木大会ですかね。(ぱんちゃんは)試合をしたいアピールが凄い(苦笑)。代々木大会ならスーパーKNOCK OUTというやつ形なので。前向きに話をしています。足が使えないと落ち込んでもしょうがないので、できることを考えたら、何か新しい道が開けたりするので手助けを自分の立場でやってあげたいと思います」と来年3月5日に開催が決定している東京・国立代々木競技場第二体育館でのビッグマッチでぱんちゃんのパンチのみの復帰戦の可能性をにおわせる。

 

 また、「皇治君に相談しようと思っていたのを忘れていました。今度相談しようと思っています」とこれまでにパンチのみのエキシビションマッチを行った皇治に相談したいともコメントした。

 

 ぱんちゃんは「自分はキックボクサーとしてキックのリングに立つことを諦めていません。半年から1年経って足が治らなければ考えるかもしれませんが、今はキックボクサーとして戻ることが大事です」とあくまでもキックボクサーとして復活したいとした。

 

 キック復帰の場については「『KNOCK OUT』に育てていただいたのもあるのと、正直、私が戦いたかった人はみんな引退してしまったので、やりたい選手はいないのかなと。やるなら海外の選手とやりたいです。生活に復帰するのは簡単でしたが、選手として戻るのは凄く大変なんです。背伸びしただけでも(足が)痛かったりするので、その状況から頑張って復帰し、自分より強い選手としてやれないんだったら頑張る意味がないのかなと。やるなら負けるかもしれないような相手としかやりたくないと思います。海外の相手とやる舞台でしかやりたくないので、宮田さんに約束してもらいました」と海外選手の招聘も可能な『KNOCK OUT』のリングで海外強豪選手との対戦を希望した。

 

 なお、オーディションの審査員も務めるなど関わりのある朝倉未来がプロデュースする1分間最強を決める戦いの場『BreakingDown』出場に関しては「出場はないです(笑)。戦いたい選手はプロのリングに来てください。私は喧嘩では戦わないです。プロの相手としか戦わないです」と否定した。