2021/10/30
10.29 SACRED FORCE presents KNOCK OUT 2021 vol.5|一夜明け会見レポート
10月29日(金)東京・後楽園ホールで開催される『SACRED FORCE presents KNOCK OUT 2021 vol.5』の一夜明け会見が30日(木)都内にて行われた。
■龍聖(TRY HARD GYM)※KNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦で銀次に判定勝ちし新王者に
8戦無敗のまま初のタイトルマッチに挑み、判定勝ちでベルトを巻いた龍聖。
「たくさんの方が応援に来てくれてありがとうございました。試合前に色々ありました。追い込み期間中に溶連菌(ようれんきん)に感染してしまい、入院もしたりして全く動けない状態でした。でも周りの方々の協力もあって、何とか治って9日前の少ない期間で仕上げてきました。その中でメインらしくない不甲斐ない試合をしてしまい、それに関しては申し訳ないと思いますが、勝ってホッとしています」と試合前に予想外のハプニングがあったことを明かす。
対戦した銀次については「ここで獲ろうと頑張っていたのものが伝わってきた」という。3R目に銀次の攻撃をもらう場面があったが、「ノップトレーナーからは『今回はいい試合じゃなくて勝つだけでいい』と言われていて、1、2Rは取っていたので3Rは無理しないように、ポイントを取ってしっかり勝ちにいくという指示でした。その中でも僕がピンチに思われるようなシーンがあって、そこがいい経験になりました」と振り返る。
苦戦を強いられながらもベルトを獲得したことで「僕は人生20年しか生きてませんが、これからの人生は長い。何か他の事業をやるにしてもそうですが、1つこういう成し遂げた証を持っていると、他のことをやる上でやり方が分かっているので、他のことでも絶対にトップに行けるということを聞いたことがあります。そういう意味でもこういう証を取るべきところで取れたので、今後の人生でも大きな自分の財産になると思います」と話す。
ベルトを手にした感想を聞かれると「重いなと。意外と似合うじゃんと思いました」と笑う。
セミでは先輩の松倉信太郎が勝ったことで、昨日はTRY HARD GYM勢の活躍が目立った大会となった。
「TRY HARDにはたくさんの選手がベルトを獲ってきて、みんなで前に進んでいます。もっと若いアマチュアの選手も育っていて、これからもっと強いチームになると思います。自分は若頭としてジムをまとめる立場でもあります。昨日、きつくなった時に、実際に頭に後輩の顔が浮かんだシーンもありました。普段は偉そうに『ああしろ、こうしろ』と言っているので、ここでいいところ見せないといけないと思った」
今後については「『KNOCK OUT』のチャンピオンとして、今回の試練は小さいことと感じられるぐらい、今後はもっと大きな試練が来ると思いますが全てを乗り越えて、しっかり『KNOCK OUT』の顔になろうと思います」という。同階級のRED王者には安本晴翔については「タイトルを獲ったことで対戦相手としても、より意識していくのかなと思います」と王者対決にも興味を示す。
なお、賞金30万円の使い道を聞かれると「ノップトレーナーに全部渡そうと思います。今回入院した時に凄く心配をかけました。日曜日も休み返上で練習をずっと見てくれましたし、小さい頃からお父さんみたいな感じで支えてくれています。昨日の試合はノップの顔に泥を塗ったとうか、ノップの仕事として誇れるものではなかったと思いますが、しっかりベルトを獲ったので賞金を渡そうと決めていました」と語った。
■松倉信太郎(TRY HARD GYM)※武来安に2RKO勝ち
宮田充プロデューサーによると、担架で退場した武来安は病院に運ばれて検査を行い大事には至らず23時には帰宅。本人の意識はしっかり戻っているという。
会見で松倉は「昨日の試合後、夜12時ぐらいにインスタに武来安選手からメッセージが来て『ありがとうございました』と。格闘技なので試合はどうなるかわからないものですが、武来安選手は倒れた時に膠着していて、凄くダメージがあったと思うのですが、対戦相手をこうやって気遣ってくれて素晴らしい人だと思います」と、試合後に武来安とのやり取りがあったことを明かす。
試合については「1R目に僕がダウンを取ったのに、2Rから武来安選手が攻めてきたからこそああいう試合の展開になりました。素晴らしい相手と試合ができたと思います。計量の時に感じなかったのですが、試合で向き合った時に武来安選手は身体が大きくなって面食らった部分がありました。実際、パンチが強く、ここで下がってしまうと勝つことができないなと。さらに気持ちが強く、ダウンを取っても弱った素振りはありませんでした。2R目にストレート、フックを打ったら距離が遠く、手を伸ばしたらそれが当たりました。一発綺麗にもらったものがあり、頭が腫れたので紙一重でしたね」と振り返る。
勝利後には感情を爆発させていたことについては「自分には色気が足りない、自分は普通の選手だなと思っていました。ここで負けたら僕には時間がなく、武来安選手は凄く強く、今後目指していることもあるのでここで負けたら、というプレッシャーもありました。後楽園ホールで終わる選手になりたくないので、ここでしっかり勝たないといけないと思っていて、勝ち方も大事だったので、それをしっかり体現できたので、感情が爆発したんだと思います」と説明する。
松倉の試合後のメインイベントでは、ジム後輩の龍聖が判定勝利でKNOCK OUT-BLACKフェザー級王者に就いたことについては「龍聖は他の選手とは覚悟が違うから負けていないと思うし、勝ち続けることは本当に難しいもの。昨日の試合で龍聖は倒して勝ちたかったと思いますが、僕個人としてはいい経験になったと思います。必ずきつい時、うまくいかない時はこの先出てくるのですが、僕はそれを負けて経験してきました。それを勝って経験することが一番なので、勝って評価が下がることはあったとしても長い目で見た時にプラスにしかならないものもあります。僕はもう来月30で終盤なので、これからは龍聖や若い選手が担っていく時代になると思うので、昨日は新しい1ページ目の日だったのかなと思います」とした。
今後については「新生『KNOCK OUT』からRIZINに出て1勝3敗の戦績です。僕は今までにRIZINに2回出て失神させて勝っています。誰が見ても僕が一番『KNOCK OUT』を体現できると思います。もし出させてもらえるなら、KOは絶対条件なのかなと思っています。相手を失神させるのが『KNOCK OUT』のチャンピオンとしての仕事だと思います」とRIZINに出て『KNOCK OUT』を体現したいという。
「『KNOCK OUT』からRIZINに選手が出られるようになって、次に出るんだったら俺だろ? というのが凄くあります。RIZINには『KNOCK OUT』を体現している選手がまだ出ていません。年末は大きな舞台なので、僕を出せばお客さんを『KNOCK OUT』に連れて帰れると思いますし、他の階級には出せない味を出せます」と大晦日RIZIN参戦もアピールした。
これを受けて宮田充プロデューサーは「止めるものはない。松倉選手はこれからのキャリアで目指すものはあるし、これからHIROYA代表代行、RIZINさんとのやり取りで、次にRIZINの大晦日を目指すのであれば、我々も12月は興行がないのでコンディションを含めてちょうどいいのかなと思います。僕としても見たいです。『KNOCK OUT』を体現させるのは俺だという松倉選手の発言はこれ以上ない前向きな言葉。チャンピオンとして、今回期待以上の姿を見せてくれました。トップとして突っ走ってほしい」と松倉のRIZIN再出撃に前向きなコメントを残した。
■中島弘貴(LALA TOKYO)※平塚洋二郎に判定勝ち
「昨日はKOで勝ちたかったのですが、勝ってもあまり嬉しくはなかったです。
(慎重に攻めた?)一発で倒そうとしすぎたなと。1からやり直します。
(平塚の印象)身体もでかくてフィジカルも強くいい選手だったと思います。
(各ラウンド後終了の度に首を傾げていたが)首を傾げるような内容の試合をしてしまい、ヤバいなと(苦笑)。
(やりたいことは何%出た?)全然出なかったです。試合前は調子が良かったので今回倒せると思ったのですが、そこで一発にこだわりすぎました。
(目標にしている海人に向けては近づいた部分はあるか?)昨日の内容で近づいたかはわかりませんが、勝って首の皮一枚つながったかなと。次で魅せるしかないと思います。
(ファンにメッセージ)昨日の内容を活かして、気合いを入れ直してスカッと勝てるような試合を見せたいと思います」
■津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)駒形賢太に判定勝ち
「昨日は危なかったのですが、何とか勝てて良かったです。
(先制ダウンを奪われた影響は?)ダメージはそんなになかったのですが、やばいと。2R序盤に落ちついてやれば大丈夫と思いました。
(得意なヒジでダウンを奪われての気持ちは?)まさかヒジが来るとは思わなかったので、焦りました。
(1Rからアグレッシブに攻めていたが)作戦では中に入らせないように、もう少し蹴って前蹴り、ミドルを出していく作戦でしたが、相手がガンガン来たことで近距離になりました。
(3Rも駒形は攻めてきたが)パンチもクリーンヒットして、カットした傷も深いのに、タフだなと思いました。
(今後は?)思っていた勝ち方ではありませんでしたが逆転勝ちで良かったと思います。今後はタイトルに絡んでいければ、と思います。
(前戦の名古屋でのKO負けは影響あったか)頭に過ぎって『打たれ弱くなったのかな?』と思ったのですが、今回はスリップ気味だったので落ち着いてできました。
(勝ちを確信したのは?)2回目の相手のドクターチェックの時に、これで行けるな、とは思いました。
(ファンにメッセージ)何とか勝てて良かったです。これからタイトル戦線に絡めるように頑張りますので応援よろしくお願いします」
■竜矢(伊原道場稲城支部)※ナイトに1RKO勝ち
「前回の試合は80kg契約、今回は87kg契約で、僕の中で80kgは軽重量級の部類だと思います。87kgになると完全にヘビー級だなと。ヘビー級は当てて倒すのが魅力で、倒してナンボの階級。そういう意味ではしっかり仕事ができたと思います。華のある選手は多いのですが、今回のカードを全体的に見た時にお客さんは入るのかな? と思ったのですが、その中でも満員になって自分が目立った今後使ってもうら立場としていい仕事をしたのかなと思います。
(KOは狙っていた?)狙ってなかったのですが、拍子抜けした部分があったんです。僕が相手のセコンドで相手が技術的に絶対に勝てない相手なら『突っ込め。突っ込んでぐちゃぐちゃにしろ』と言いますが、実際は来ないなと(苦笑)。それなら自分から仕掛けて距離感とかをコントロールできるなと思いました。1Rは行かずに2Rに倒そうと思いましたが、倒すタイミングがあったから倒しました。
(試合はやりやすかった?)めちゃやりやすかったです。一発目で前蹴りが入った時点で勝ったな、と思いました。
(今後はどの階級で?)今の階級でもいいのですが、そのうちまた怪我をするのでこれから落としていく予定です。来年は新日本キックの興行に出ると思いますが、『KNOCK OUT』にも参戦させていただいて、ちょっとずつ落としてREDルールでやりたいです。
(どこまで落ちそう?)ウェルター級まで落としたいです。前回はその予定でしたが、無理なく落としていきたいですね。
(落とした階級でベルトを狙う?)そうですね。オファーがあればどこでもやりますけど、いきなり30kgを落とすのは無理なので落とせる範囲で。ちなみに今回は15kg落としました。
(スーパーミドル級もいけるか?)期間によります。20日間でそれは無理なので1カ月間とかあれば、ちょっとずつ落としていきたいと思います。
(ファンにメッセージ)今回キックパンツを新調して、スポンサーロゴは全部手書きなんです。他にはないキックパンツなので、これから動画を見る方はそっちも注目して下さい。僕はTikTokを重森陽太君と一緒にやっていて“体重の壁”で検索してくれればと思います」
■力也(WSRフェアテックス湖北)※新田宗一朗に判定勝ち
「今回、相手は無敗の選手で僕も5連勝していて自信があったのですが、ジムのトレーナーや周りからは『勝てないよ』とか言われていたのですが、しっかりトレーナーを見返してやろうという想いがありました。でもそのトレーナーもしっかり作戦を考えてくれたので、そのトレーナーのために勝とうと思って勝てて良かったです。
(相手に初黒星を付けて)とりあえず勝ててホッとしています。たまたま相手が無敗の選手に勝っただけなので特にはありません。
(試合はイメージ通り?)過去の新田選手の動画を見ると1、2Rでスタミナが切れていて、スタミナだったら自分は自信があったので前に出てポイントを取る作戦通りでした。
(試合中にカットした怪我の影響は?)初めて切れて多少、気持ち的に焦りはありました。
(勝ったことで力を入れているTikTokに影響はありそう?)なかったです(苦笑)。本当はKO勝ちしてリング上で言いたかったのですが、KOできなかったので悔しかったです。
(動画をもっと増やした方がいいのでは?)僕もそう思います。第4試合の竜矢さんもTikTokerとして凄いので、僕もしっかり見習っていきたいです。
(今後は)相手は無敗で、スーパーフェザー級で上にいた選手なので、その選手に倒したので僕もトップ戦線に食い込んでベルトを狙っていきたいです。現在、空位なのでベルトを目指して勝ち続けていきます。
(ファンにメッセージ)これからも勝ち続けていきます。恥ずかしいのですが、今スポンサーがいないので一緒に戦ってくれる方よろしくお願いします」
■向井貫太(WSRフェアテックス)※井樋大介に3RKO勝ち
「ずっと連敗していたのですが、昨日はKOで勝ててホッとしています。(飛びヒザを出していたのは相手が得意だったから?)そうです。飛びヒザでやりあったら面白いかなと思ってやりました。
(出した効果はあったか)ありました。飛びヒザを封じ込められたのは良かったと思います。
(作戦ははまった?)やりたい技は出せました。BLACKルールでしたが、ムエタイスタイルを使った上で勝てた試合でした。
(今後は?)8戦やって3勝しかしてませんが、もっと頑張ってタイトルに絡める選手になりたいと思います
(ファンにメッセージ)KOを見せられたので、これからももっといい試合を見せていきたいと思います」
■乙津陸(クロスポイント大泉)※ゾンビネーター今吉に判定勝ち
「昨日はデビュー戦でした。ワクワクしていた舞台に立てて凄く嬉しかったです。それと楽しい試合ができてよかったです。試合内容は、勝ったのですが、倒し切れず悔しい結果になったので次は倒し切れるような強い選手になるためにもっと練習して頑張るので応援よろしくお願いします。
(思ったように動けたか)1R目は硬かった印象があります。でも2R、3R目はちょっと緊張がほぐれて、ちょっと動けた感じがしました。
(今後の目標)今の目標はとりあえず試合で勝てる選手になるために猛特訓を積んで、もっと強くなることです。
(ベルトは?)まだデビューしたばかりなのでそんな大口は叩けないのですが、目指しているのはチャンピオンです。
(来年のK-1甲子園は)次が最後なので、ラストチャンスを逃さないように頑張ります。
(ファンにメッセージ)これからも応援よろしくお願いします」