2021/11/19

11.28 KNOCK OUT 2021 vol.6|渡部太基 インタビュー公開!

 

 

 

「リングに上がるからには、一直線でベルトにたどり着く」

 

11・28『KNOCK OUT 2021 vol.6』の「KNOCK OUT-BLACK ウェルター級/3分3R・延長1R」で、松山翔と対戦する渡部太基。2019年7月の試合を最後に、一時は練習からも離れていたという渡部。そんな彼を再びリングに、それも『KNOCK OUT』のリングに引き戻したものは何だったのか? そして、激闘で知られた男が今、見せようとしているものとは?

 

 

 

-- 今回、『KNOCK OUT』には初参戦ということになりますが、イベントへのイメージなどは何かありましたか?

 

渡部 正直、大会としてはあんまり見たことがなくて。知ってる選手の試合をYouTubeでちょこちょこ見たりはしてたぐらいで、会場でも見たことはなかったですね。ただ『REBELS』には出たことがあったので、『REBELS』のファイナル大会に、宮田プロデューサーから公開オファーをいただいて、気になったというか。

 

-- 今年2月の後楽園大会ですね。公開オファーされた5選手の中に、確かに渡部選手の名前もありました。

 

渡部 「そんな公開オファーなんかしてくれるんだ」と思いましたね。その大会には出られなかったですけど、タイミングが合えば、新しくなった『KNOCK OUT』に出てみるのも面白いなっていう感じでしたね。

 

-- 公開オファーに応えられなかったのも、タイミングの問題ですか?

 

渡部 そうですね。その時は試合をするモードでもないし、練習もそんなにしてなかったので。出られるなら出たいけどちょっと時間が足りないなという感じですね。

 

-- 実際、公開オファーってなかなかない話じゃないですか。やっぱり驚いたのでは?

 

渡部 確かに、ちょっとビックリでしたよね。出場してほしい選手には呼びかけますみたいなことは見かけていたので、「誰が呼ばれるんだろうな」という感じで、その会見を興味本位で見てたんすよ、たまたま。

 

-- リアルタイムで見てたんですか! そりゃ驚きも倍増ですね(笑)。

 

渡部 そしたら「Team TEPPEN」って言われて、「お、ウチのジムじゃん!」と思ったらまさかの僕だったので、「俺かい!」みたいなね(笑)。

 

-- なかなかない経験ですね(笑)。

 

渡部 『REBELS』は、以前僕が出た時はWPMFのトーナメントをやっていて、1回戦と決勝が『REBELS』のリングだったんですよね。そこでベルトを巻けるっていう縁があって、初めてベルトを巻いたのがREBELSのリングだったので、思い入れはあったんですよ。だからタイミングが合えばという感じではありました。という感じでちょっと頭に残ってたっていう。

 

-- 先ほど、試合するモードじゃなかったというお話がありましたが、それが試合するモードに切り替わったきっかけというのは?

 

渡部 今、子供が2人いるんですけど、子供に「パパの仕事は何か知ってるか」って言ったら「パンチパンチする人でしょ?」って言うんですよ。それでTVで天心の試合とか見てて、「何でパパは試合しないの?」って聞かれて、じゃあ試合するかみたいな(笑)。ちょっとやる気スイッチを押されたというか。それがきっかけの一つでもあって、宮田さんからも「元気してますか」みたいな感じで連絡いただいたりもしてたんですよ。正直、本当にどこで復帰したいとかそういうのもなかったんですけど、でもそうやって気にかけてもらえるなら、そういう団体もありがたいなっていう気持ちで、ここで復帰しようかなと。

 

-- なるほど。ここから完全復帰しようと。

 

渡部 もちろん、一発で終わろうという気はないですけど、久しぶりの試合なので、自分がどれだけいい時に戻せるかはちょっと分かんないですよね。戦ってみないと分からない部分もあるので。もちろんベルトを獲るまで一直線でいきたいなとは思ってますけど、まずは今回の試合をしっかりクリアすることが第一条件だと思うので、そこからって感じですね。

 

-- ここに至るには、しばらく結果が出なかった時期があると思うんですが、そこは今、振り返るとどういう理由でしょう?

 

渡部 正直、ケガなんですよね。ケガして、そこでいろいろ環境を変えたりいろんなことを変えて、まあ確かに連敗はしてますけど、成長はしてるんじゃないのかなと。昔みたいな戦いができなくなってしまった部分はあるんですよ、ケガのせいで。でもそれをケガのせいにしたくない自分もいるし、だからもう1回覆したいというか、その思いがあったんので。「ここで終わってたまるか」っていう気持ちですね。

 

-- どうしても渡部選手の試合は激闘になってしまうじゃないですか。それができないのであれば……、みたいな気持ちですか? 中途半端にやりたくないというか。

 

渡部 そうですね。結局、負けても勝ってもある程度は会場を沸かせてきたっていう思いはあるので、客の沸かない謎の負けとかって、僕がお客さんだったとしても「お前、何してんの?」ってなるじゃないですか。だから勝ち負けも大事ですけど、やっぱり「お客さんの記憶に残る試合ができなくなったらもう終わりだな」と思ってたんですよね。でも最近はそうじゃない試合がずっと続いちゃってるので、「もうやめなきゃいけないのかな」ってずっと思ってるんですけど。

 

-- でもやっぱり、以前のような激闘をずっとやっていると、どうしても身を削りますよね。そことの兼ね合いとかもあると思うんですが。しかもさっきおっしゃったように家庭もある中で……とか、いろいろ考えますよね。

 

渡部 そうなんですよね。自分1人だったら何かもっと好き勝手にガチャガチャやっちゃうんですけど、やっぱ家族もいるし、多少ガードもしなきゃなっていう(笑)。でも試合になると、また打ち合いをやっちゃって。単純なんで。殴られると、殴り返しちゃうんで(笑)。

 

-- 結局のところ、今回もやりたいことをやるという点では変わらない?

 

渡部 倒しに行くという姿勢ですか? もちろん、姿勢としては常に倒してナンボだと思ってます。でも、まずはやっぱり勝ちが優先なので、今回はしっかりクリアして。まずは自分の試合というよりも、勝ちたいですね。

 

 

 

 

-- というところで、今回の相手は松山翔選手です。改めてどんな印象ですか?

 

渡部 頑丈なのかなっていうぐらいですよね。まずそんなに情報がなくて、試合映像もちょろっとしかないですし。キャリアの浅い選手だと思うので。まあでも年齢とかキャリアとか関係なく、強い選手は強いと思うので、そこは警戒してますけど。対策はもちろん考えてますし、その中で自分のゲームにできたらなという感じですね。

 

-- 先ほど練習環境の話もありましたが、TEPPEN GYMに移籍された時、ちょっと意外だったんですよ。TEPPEN GYMを選んだというのが。

 

渡部 そうですね、僕も意外でした。いまだに言われますもん。

 

-- そうなんですか(笑)。きっかけは何だったんですか?

 

渡部 地元で同い年の結城将人っていう選手がいるんですけど、そいつがTEPPEN GYMに通ってて。僕が以前いたジムって、本当にずっとサンドバッグとにらめっこしてるぐらいの練習しかできてなくて、テクニックよりも、気合、根性で戦ってきたジムなので、対策されると限界があるっていう話もあって。プラステクニックが身につけばなあ、なんて話をしてたら、「ちょっと遊びにおいでよ」って、那須川会長に言ってもらって、行ったのが最初でした。で、そこで練習するようになって、知らない世界というか、「これがキックボクシングなんだ」みたいに思って。

 

-- カルチャーショックみたいな。

 

渡部 やっぱり、今までやってきたのは本当にただの殴り合いというか。別に前のジムを否定するわけではないんですけど、技というよりも心を鍛えるようなジムだったので、それプラスやっぱりテクニックがないとなというところで、TEPPEN GYMでも練習しているうちに、「ここで最後やってみようかな」と思ったって感じでしたね。

 

-- 那須川天心選手をはじめとして、若くて活きのいい選手が多いと思うんですが、その中で受ける刺激も大きいんじゃないですか?

 

渡部 そうですね。本当にみんながみんなうまいし、速いし、強いので、いい刺激になりますよね。

 

-- ただ、以前のジムでの練習も見させていただいたことがあるんですが、それはそれでものすごい練習でしたよね。本当に気迫のぶつけ合いというか。

 

渡部 僕が競り合った時に勝てるのは、そういう練習があったからだと思うんですよ。結局、追い込むのも手を抜くのも自分次第じゃないですか。心を鍛えるという意味ではすごい練習だったなとは思います。そこに、今はTEPPEN GYMでの練習で身につけたことが加わっているという感じで。

 

-- 現時点で、そこの手応えはいかがですか?

 

渡部 やっぱり僕もキャリアの浅い選手じゃないので、今までの癖といいますか、そのいいところも悪いところもやっぱりあるじゃないですか。それをいきなり「じゃあ変えよう」となると難しい部分もあって、移籍して2年が経って少しは体に染みついてきたというか、少しずつやりたいことができたりできなかったりという状況ではありますね。

 

-- 今回の試合は、現状の成果を見せる機会でもありますよね。

 

渡部 そうですね。だから自分自身にもちょっと楽しみというか、どのくらい試合で出せるのかなという楽しみはありますね。

 

-- 楽しみにしてるお客さんも多いと思います。では最後に改めて、今回の試合で一番ここに注目してほしいというポイントはどこでしょう?

 

渡部 何だろうな……「渡部が帰ってきてよかったな」って思ってもらえるような試合にしたいなとは思いますね。まあ、昔みたいな激闘がまたできるのか、やってみないと分からないですけど、人の目に留まるような試合にはしたいと思います。

 

 

 

 

プロフィール
渡部 太基(わたべ・だいき)
所属:TEAM TEPPEN
生年月日:1987年12月12日
出身:東京都葛飾区
身長:174cm
戦績:50戦22勝(13KO)26敗2分

タイトル:第4代Krushウェルター級王者、元WPMF日本ウェルター級王者