2022/09/24

9.23 KNOCK OUT 2022 vol.5|一夜明け会見レポート

 

 

 2022年9月23日(金・祝)東京・後楽園ホールで開催された『KNOCK OUT 2022 vol.5』の一夜明け会見が24日(土)都内にて行われ、勝利した6選手が出席した。

 

 

■良太郎(池袋BLUE DOG GYM/team AKATSUKI)渡部太基に判定勝ち

 

 

ダブルメインイベント第2試合、【G-BALLER Presents】初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定戦で渡部太基に勝利した良太郎は「デビューして今年で12年目で、以前に『REBELS』のメインで組まれましたが、怪我で流れていました。今回メインを張るのが初めてのことで、自分の中では裏モチベーションになっていました。試合は激闘でしたが、ダメージは一切なく、すこぶる元気なので丈夫な身体で良かったと思います。形としてベルトを巻くことができて一安心したなという感じです」とベルトを巻けたことに笑顔を見せる。

 

「リング上でも言いましたが、僕は、龍聖君みたいに華があってバチンと倒せるスタイルではないのは見ている人も承知だと思いますが、諦めずにしっかり努力してやればチャンピオンになれると。ジムの代表をやっているので、教えている選手とか僕を見てくれている人に背中を見せられて安心したのが大きかったですね」

 

 今年7月23日の『KNOCK OUT 2022 vol.4』で渡部との初対戦時以上に、良太郎は組みを徹底した戦いについては、「正直、組み殺す気ではいました。再戦のスパンも短く、渡部選手がしっかり対策を練ってくるにしても、僕は何十年も首相撲をやってきたという自信があったので組み伏せようと思っていました」と作戦の意図を明かす。

 

 渡部のパンチについては「前回の試合で顎に食らって脳が揺れたのは許容範囲でした。今回はデコで受けたら大丈夫だなと。顔も腫れはないし、来ると思って受ける攻撃は大して効かないのでそこは腹をくくって前に出て潰しました」とダメージはないとも話す。

 

 ツイキャス・プレミア配信でゲスト解説席に就いた元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏は良太郎について「非常にタチの悪い選手。早く引きずり降ろさないと大変なことになる」と言われたことについては、「試合後、谷川さんからは『ボロクソに言っといたから』と言われました(笑)。誉め言葉だと思って、いい意味で捉えています」と笑い、今後については「3~4カ月もヒジを振ってないので錆びてるかもしれませんが、可能であればREDルールの王座も狙えたら」と前日会見時のコメントと同様に、KNOCK OUT同時統一王者を目指すことを目標に掲げた。

 

 これを受けて、宮田充プロデューサーは「2つのベルトを持ったら、防衛戦を2つともこなしていく前提であれば、王座決定戦も考えていきたいと思います。2つのルールでチャンピオンがいるという、他の団体にはない『KNOCK OUT』の仕組みなので、いい方向に考えていきたい」とした。

 

 最後に、良太郎は「『KNOCK OUT』でこういう感じのチャンピオンが一人ぐらいいてもいいんじゃないかと思いますので、僕は僕なりに『KNOCK OUT』を盛り上げるようにしっかり仕事をしますのでよろしくお願いします」とメッセージを送った。

 

 

 

 

■小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)TAKERUに2RKO勝ち

 

 

第2代KNOCK OUT-REDフェザー級王座決定戦でTAKERUに2RTKO勝ちした小笠原は「久々の試合でしたが、フェザー級に階級を上げても自分的に納得のいく試合ができたかなと思います。このベルトを獲るのは当たり前だと以前から言っていて、このベルトを持って『KNOCK OUT』をどう大きくしていくか、誰とやってくのかが僕の仕事だと思うので、このベルトを付けた僕に注目して格闘技界を追ってほしいと思います」とあいさつ。

 

 事前予告の3RKOよりも早い決着になったことに関しては「最近の僕は倒せないというか、KO勝ちがなかったのでファンからの反応が良くなく、今回は何が何でも倒すところに執着してやってきました。TAKERU選手は手強いと思ったが、倒すことを意識して何が何でも仕留めることを練習してきました。地上波放送も始まるし、一般の人にも届く試合をするという執着が出たかなと思います」とKO決着にこだわったことが結果につながったという。

 

『KNOCK OUT』初の二階級を制覇し、今後については「誰が相手でも自信がありますし、準備はできています。団体を大きくするためには、他団体の有名な選手を倒すことで自分の知名度もさらに上げられるのでそういう選手とやっていきたい」と強豪との相手を希望。

 

 これを受けて宮田Pは「瑛作選手の次戦は11月になるのか、12月になるかは分かりませんが、年内にもう1試合やってほしいと思います。この選手とやればスーパーファイトに相応しいと思われる国内の選手か、海外の選手のどちらかと、今日から山口元気代表とカード調整していきたい」という。

 

 小笠原は「コロナ禍でなかなか外国人選手とやれることは少なかったので、強い外国人選手とやることもモチベーションにはなります。他の団体にも強い選手はいますが、海外からガチの選手が来ても『KNOCK OUT』の選手が勝って本物を見せるためにもいいと思います」と海外強豪迎撃にも応じる構えを見せた。

 

 なお、自身の試合前のセミファイナルでは、兄の小笠原裕典がBLACKルールでKNOCK OUT-BLACKフェザー級王者・龍聖に1RKO負けしており、「裏にいて早い段階で負けたことで(胸に)くるところはありましたが、すぐに気持ちを切り替えてあまり気にせずにやれたかなと思います」と兄の負けに試合の影響はなかったというが、「お兄ちゃんが倒されているので、僕はいつでも準備はできています。ルールは宮田さん次第。僕はBLACKでもREDでもいいと思います」と龍聖との王者対決に意欲を見せた。

 

 

 

 

 

■龍聖(フリー)※小笠原裕典に1RKO勝ち

 

 

「倒せてよかったなと、ホッとしています。練習の時から殺気というか殺傷能力が出てきているのを凄く感じていて、それが全部はまったと思います。

 
(フリーの環境になって)以前のジムでは選手が増えて(トレーナーの)ノップとの練習時間が少なくなってきつかったのですが、今回はフリーになってノップと一緒にやることで練習が多くなり内容的にもきつかったことが結果として出たのかなと。ここから第二章の始まりかなと思います。

 

(フリーの影響)久しぶりに緊張というか、万が一の負けがある世界なので、負けるのは怖くて不安もありましたが、そういう中でああいう勝ち方をできたのは人としても成長できたのかなと思います。

 

(フィニッシュは)ボディが効いていて最後はおまけという感じだったと思います。

 

(小笠原瑛作の対戦アピールを受けて)兄弟で同じ目に遭わせてやろうと思います。

 

(これまで二大会メインだったが、今回はセミだったことについて)結果、僕をメインにしていた方が良かったかなと。今回、タイトルマッチが組まれている中で、運営側が僕を自信を持ってメインに押せなかったことは僕に問題があると思います。次からもああいう試合をしていき、『KNOCK OUT』の主人公として僕が出る大会はタイトルマッチとか何も関係なく、僕がメインという選手になればいいのかなと思いました。

 

(ファンへのメッセージ)試合で久々に龍聖を見せられました。これからノップがジムをオープンすることなり、僕はそのジムの代表選手として頑張っていこうと思います」

 

 

 

 

 

 

■壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)※第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント・準決勝で大野貴志に判定勝ち

 

 

※第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定戦は当初、12月11日後楽園大会を予定していたが、11月19日後楽園大会で行うことが決定。

 

「昨日の試合は大野さんのフィジカルにやられて、思った通りの試合ができませんでした。自分的には合格の出せない試合で、KNOCK OUT的にもちょっと華のない試合をしてしまったのですが、内容自体は完勝なのかなと思いました。

 

(手応えがあった攻撃は?)ミドルですね。大野選手は絶対にパンチでくると分かっていました。センチャイ会長との作戦では、パンチの中間距離ではなく、近い距離と遠い距離でしか試合をしないようにしようというものでした。大野さんが以前にパンチの距離で江幡さんをダウン寸前まで追い込んでいて、それぐらい強いんだなと。大野さんが入ってくるなら、近い距離でやるプランもありましたが、大野さんはそこまで入ってこなかったのでプランが崩れてしまい、終始ミドルという勝ちに徹する試合になりました。僕なりにもっと山場を作れたかなと思います。

 

(ミドルはボディよりも腕殺し?)そうですね。腕と腹を蹴り分けて怯ませられていたら、3Rにもっと好き放題にやってテクニックを見せる予定でしたが、大野さんが思ったよりも怯まなかったので勝ちに徹する試合になるなとも試合中に思いました。

 

(大野のローについて)膝下を蹴られるローでやばいなと。僕も意地になって蹴らせようと思って、どっちが先にギブアップするか蹴り合いのところもありました。

 

(決勝戦で対戦する森岡の試合の感想)森岡さんは同じコーナーでちょっとやって来るみたいな感じで調子が良さそうだったので、普通に勝ち上がってくると思っていました。森岡さんとは1年前に拳を交えていて、昨日はその時よりも強くはなっていました。大野さんと力系の同じファイタータイプで僕は力をいなすのが得意なので、いなした上でKOすることが課題になると思います。

 

(決勝戦が繰り上がったことについて)試合スパンが短い方が好きです。デビューした年は9試合ぐらいしていて、怪我もないので全然OKです。

 

(ベルトへの思い)やっとあと1つまで来ました。瑛ちゃんに勝って獲るベルトとは違いますが、瑛ちゃんが階級を上げたことによってこの階級を引っ張っていく責任感が出てきました。新しい自分と向き合って、『KNOCK OUT』を大きくできたらと思います。

 

(地上波のTOKYO MXにて放送される『KNOCK OUT STYLE』の撮影について)ランニング、家だったりと会長がいなかったので、僕の素が見られると思います(笑)。

 

(ファンへのメッセージ)『KNOCK OUT』をでっかくするのは僕なのでちゃんとベルトを獲ってきます」

 

 

 

 

 

■森岡悠樹(北流会君津ジム)※第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント・準決勝で炎出丸に2RTKO勝ち

 

 

第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定戦は当初、12月11日後楽園大会を予定していたが、11月19日後楽園大会で行うことが決定。

 

「対戦相手の炎出丸選手はなかなか倒すのは難しい相手だと思っていましたが、自分のペースでやることができて、そこは良かったかなと思います。ちょっと落ち着いて、もっとアグレッシブに、新しい技だったりと、練習していたことが思いのほか出なかった。そこはしっかり反省して、もうすぐにでも練習して、次の試合まで2カ月ないので、壱選手にリベンジしたいと思います(森岡と壱は2021年8月22日の『KNOCK OUT』で対戦し、壱が判定勝ち)。

 

(昨日の試合は作戦通りではなかったのか?)炎出丸選手は首相撲とか近い距離での戦いが得意なのは分かっていたので、距離を取って戦う作戦ははまりました。ジャブとボディストレートは僕は得意にしていたので当たりましたが、そこからもっと派手と言うかもっとバリエーション豊かな攻撃を練習していたので、出せなかったことが反省点かなと思います。

 

(11月の決勝戦に向けて弾みは?)落ち着いて試合する目標はできました。次はタイトルマッチで5Rあるので、今回学べたことはしっかり学んで次に活かしたいと思います。

 

(壱の試合の印象)試合は見ていました。大野選手も勢いがあってアグレッシブな試合でしたが、壱選手はテクニックもあり、自分も以前対戦した時にペース作りにはまってやられたので、やはり上手い選手だなと思って見ていました。

 

(決勝戦ではどういう試合をしたいか)どうペースを崩して自分のペースに持っていくかが大事だと思います。壱選手が上がってくると思って、そこを踏まえてずっと練習していたのでそれをいかに試合に出せるかだと思います。

 

(壱より優っている部分は?)昨日激しい試合をしていました。それに比べて良かったか悪かったかは分かりませんが、自分は落ち着けて自分のペースで試合ができたのは良かったと思います。

 

(ベルトを獲ったら?)『KNOCK OUT』に出る選手はキャリアがあってベルトを獲って当たり前だという選手が揃っている団体です。自分はベルトがスタートだと思っていて、そこから強い選手とやっていきどんどん成長していきたいです。

 

(ファンへのメッセージ)次はもう2カ月切っているのでどんどん練習して最後に自分がベルトを獲るので次も応援よろしくお願いします」

 

 

 

 

■久井大夢(TEAM TAIMU)※向井貫太に3RKO勝ち

 

 

「終わって動画を見返しても内容は全然良くないし、まだまだやなという感じです。

 

(試合を振り返って)やりづらさはめちゃありました。向井選手の動画を見た時から動画を見てやりくいというのは分かってましたが、お父さんと試合の対策をしていく中で倒されへんというのは言われていました。そう言われたからこそ、倒したいというのが自分の中であり、倒しに行きました。

 

(距離感を掴めてから右の攻撃が入っていたことは)段々とタイミングがあってきたという感じです。

 

(倒せたことは何が良かったか)良かったことは倒せたという結果だけです。

 

(試合後に王座挑戦のアピールもあったが)次に組まれてもいいように、やってきています。

 

(今後について)今回、怪我がないのでどんどん試合をしてトーナメントでも何でも組んでもらえればそれをやるだけです。

 

(KNOCK OUTの若手としては階級は違いますが18歳の乙津陸も無敗で注目されている選手だが意識はしているか)階級は違うので戦うことはないと思いますが、すぐに追い越してやろうという気持ちはあります。

 

(ファンへのメッセージ)チャンピオンだけじゃなく、今後、世界に注目される選手に僕はなるので応援よろしくお願いします」