2023年8月6日（日）東京・後楽園ホールにて開催された、MAROOMS presents『KNOCK OUT 2023 vol.3』の一夜明け会見が7日（月）都内にて行われ、勝利した7選手が出席した。

　今大会の本戦7試合に出場した選手を対象とした【MAROOMS賞（三賞）】が発表され、MAROOMS BEST FIGHTER賞は古木誠也（G1 TEAM TAKAGI）、MAROOMS BEST KO賞は森岡悠樹（北流会君津ジム）が選ばれ、それぞれ賞金10万円が贈呈。MAROOMS BEST BOUT賞は第6試合の壱・センチャイジム（センチャイムエタイジム）vs 古村 光（FURUMURA-GYM）が選ばれ、両者には5万円が贈呈される。

 

 

■第7試合　乙津 陸（クロスポイント大泉）※心直に判定勝ち

 

 

　2022年12月のKNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦で心直に判定で敗れ、8カ月ぶりの再戦でリベンジに成功した乙津は「勝ててホッとしています。まだ実感はなくていつもと変わらないのですが、これから変わるのかなと思います。前回の試合は距離を取れられて、完全に俺が入れない状況で負けましたが、そこを改善してステップを踏んで、相手がやりづらい練習をしてきたことで相手が困惑していた」と勝因を明かす。

　前日会見では、心直の態度に激怒した宮田充プロデューサーから檄を受けたことに関しては「自分でも絶対に勝たないといけないと思っていましたが、まさかのプロデューサーから言われたので圧力が凄かった」と苦笑い。

　手応えのあった攻撃については「入っていると思ったのは前足のカーフキック。ちまちま蹴っていました。前回前蹴りでやられたのですが、それが使えなくなるかなと思って蹴りました。実際、相手は使えていなかったのでそこで上手く出来たかなと思います」とコメント。

　心直のミドルに関しては「全然ダメージはなく、自分はミドルを蹴ってくるとちゃんと返していたのでイーブンかなと思いました」と特に問題はなかったという。

　5Rには心直がハイキックを当てレフェリーに何かをアピールしていたことを聞かれると「自分が鼻血が出ていたことでそれをアピールしてきました。“はぁ？”という感じでしたが、レフェリーにも『試合に集中しろ！』って怒られていて、こいつバカだなと思いました」と説明した。

　試合を終えた時は「絶対に勝ったなと終わった瞬間に思いました」という。

 

 

　試合後に心直との会話について聞かれると「『とりあえず後は俺に任せろ、後は俺が引っ張っていく』と言いました。彼は深々と頭を下げて『ありがとうございました』と言っていましたね。（心直に対しての気持ちは）まだ落ち着かないです（苦笑）」と因縁はまだあるようだ。

　今後に関しては「昨日の試合後にも言いましたが、ずっと足踏みしている暇はないのでBLACKの王座を狙いに行って、バンタム級で敵なしになろうかなと今は考えています」といい、K-1グループとの対抗戦については「出てみたいですね。面白そうだなというのはありますけど、そこまで深くは考えてないです」とした。なお、心直との対戦戦績は1勝1敗のイーブンに。「3度目の可能性はあるのかなと思っています」と話す。

　最後に「やっと念願のベルトを巻けたんですけれど、もう一個獲りたいのでそこへ向けてまた頑張るので、皆さんもついてきてください」とファンにメッセージを送った。

 

 

 

 

■第6試合　古村 光（FURUMURA-GYM）※壱・センチャイジムに判定勝ち

 

 

「勝ったのは嬉しいですが、試合内容ではガッカリしているのでもっと強くならないといけないという気持ちになりました。
（ベストバウト賞を受賞した感想）めちゃくちゃ嬉しくて、でももっと盛り上げるような選手にならないと、どんどん置いていかれちゃうなと思ったので、まだまだ修行が足りないです。
（反省点は？）向こうの気持ちも強く、試合の流れの持っていき方も上手いなと。そこで自分が負けていたので、相手に持っていかれないような戦い方をもっと鍛えないといけないなと試合中に感じていました。
（後半の戦いをどのように感じたか）後半は特にどんどんペースを握られると覚悟していたので、出るしかないなと。隙あらばパンチを出そうとずっと対策を練っていたので、そこがしっかりヒットして良かったと思います。
（試合が終わった時点での手応えは？）自分の方がアグレッシブに行っていたし、ダウンを奪ったしカットしたし、そこは自分が勝っているだろうなと。
（ベルトを巻いた実感は？）責任感を感じます。もっとどっしりチャンピオンとして強くならないといけないという自覚が、昨日の夜から感じて寝れず、もっと強くならないといけないなと思いました。
（今後どうしていきたいか）まずチャンピオンとして箔を付けるためにどんどん国内選手をまず全て黙らせて、そこから海外選手に絡めていけたらなと思います。あと、九州大会も開催していただけたらなと。
（序盤は空振りが多く、距離が合わなかったように見えたがどう感じていたか）向こうもだいぶローキックを警戒しているなと。ローキックをバチバチ蹴ってそこから組み立てるというのが自分のスタイルなので、それも見透かされたような感じでした。そこを変えて当てていこうかな、と結構必死でした。
（ベルトを取った喜びを最初に伝えたのは？）やっぱり自分のお兄ちゃんとレック先生です。一番練習に付き合ってくれているので、リング上で伝えました。ベストバウトの賞金はその2人にご馳走するか、プレゼントとか、何かできたらなと思っています。
（前日会見で自分がまとめるという話をしていたがどういう意味だったか）自分が絶対王者として君臨し、下で争ってもらって自分に挑んでくるという形が一番の理想。そういうのがチャンピオンとしての役目だと思っているので、そういう立場になっていけたらなと思います。
（ファンにメッセージ）今回自分が取ったんですけど、自分の兄貴、古村匡平も絶対にベルトを獲りに行くと思うので、兄弟で注目してください。絶対ナンバーワンの兄弟になるので、よろしくお願いします」

■第5試合　古木誠也（G1 TEAM TAKAGI）※小倉尚也に1RKO勝ち

「3月から猛練習してきて、試合は防衛できて安心しました。
（MVP賞を獲った感想）獲れると思っていなかったので素直に嬉しいです。
（以前よりもパンチの種類、攻撃の種類が短い時間でも増えていたようにも思えるのですが）トレーナーとインファイトでの練習やパンチの種類の練習、あとは出稽古に行かせてもらって実戦に近い練習をしてきたので、それが出たかなと思います。
（一番手応えがあった攻撃は？）アッパーとかも練習していて、それが綺麗に入ったので良かったです。
（1Rに決めきれる自信はあった？）1回ダウンを取って決めようと思っていたのですが、パンチで行き過ぎちゃってトレーナーに説教されたので、今日帰ってからまた練習します。
（試合後のマイクでもあったが、お父さんが亡くなったのはいつ？）亡くなったのは4年前ぐらいです。防衛戦だったので、いつも以上に気合い入れていきました。
（森岡悠樹の王座挑戦アピールを受けて）昨日は自分の試合の前にやっていたので試合を見れませんでした。小倉選手のことで頭がいっぱいで、他の試合はあまり考えていなかったです。
（今後の展望は？）このまま浮かれずに日々精進してベルトと自分の価値を高めていきたいです。
（試合後の前で自身のことを地味だと言っていたが自分でも気にしている？）特に気にはしていないのですが、みんなそう思っているんだろうなと。でも、試合は派手に行くので期待してください。
（地味だと思われる部分を変えていこうという計画はあるか？）このままでいきます。
（REDルールのタイトルに興味は？）特に今は考えてないです。
（ファンにメッセージ）これからもっと強くなっていくので期待してください」

 

 

 

■第4試合　バットマン・オー.アッチャリヤー（タイ）※重森陽太に判定勝ち

 

 

「昨日、勝てて嬉しいです。
（自分の持っているものを全て出せたか）昨日の試合は日本での初めての試合ということもあり、慎重になったのでもう一回、日本で5Rで試合をしたいです。
（重森の印象）背が高いので難しい相手だと思いました。
（バットマンのコスチュームは日本で用意した？）自分は持っていないので、日本で購入しました。ちなみにタイで試合をした時はフルコスチュームを借りて15万バーツかかりました。
（何R目で勝ったと思った？）勝ったか負けたのかは分からない状態でした。
（蹴り足キャッチは得意？）自分は得意です。タイではポイントを取りやすいのですが、日本ではどう評価されるかわかりませんでした。
（今後も日本で試合がしたいか？）また日本で試合をしたいですし、『KNOCK OUT』のタイトルマッチもしたいです。
（ファンにメッセージ）たくさんの応援ありがとうございました。また日本で試合をするときはよろしくお願いします」

 

 

 

■第3試合　森岡悠樹（北流会君津ジム）※内田晶に1RKO勝ち

 

 

「昨日はたくさんの応援ありがとうございました。今回は『KNOCK OUT』とK-1グループの対抗戦ということで、今まで以上に気合が入っていました。『KNOCK OUT』で最近試合に出ていて、そこの代表、大将としてオファーをいただいたことで、タイトルマッチの時以上にやる気が入っていました。結果はKO勝ちだったんですけど。KOしに行くという姿勢や『うちの団体はみんながそういう気持ちで戦っているんだぞ』というのを見せたかったので、それが見せられたのは、本当に良かったと思います。
（その前の対抗戦2試合の結果は大きく影響していたか？）もともとKO狙いに行くつもりでしたが、1試合目、2試合目で（KNOCK OUT勢が）負けてしまい、ただここで自分が判定で勝っても、2－1でうちの負けになってしまいますし、自分が派手に勝てば（KNOCK OUTの）勝ちぐらいになるんじゃないかと思って1Rから狙いました。
（イメージ通り？）そうですね。前回、前々回の試合は無理だったんですけど、自分の攻め方がハマってきた感じがあって、今回も得意の右ストレートがすぐ出せて身体も軽かったのでいけるかなと思って、すぐ行っちゃいました。
（短い時間でしたが、実際BLACKルールの違いを感じたことは？）今までREDルールだと、パンチで効かせても首相撲が上手い人だと首相撲で捕まって、そこでスタミナを削られたり、ヒジがあるとそれを警戒してパンチが出なかったりしたことがあったんですけど、BLACKルールだとあれだけ前に攻めても攻めやすくて自分に合っているのかなと思いました。BLACKルールをやることによって、さらに自分の攻撃力、パンチ力とかを上げられるんじゃないかと思って今回チャレンジしてみました。
（今後も対抗戦があったら？）今回、対抗戦は凄く楽しかったですし、やる気もあるので、そういう時に一番に呼んでいただければ、またKOを見せるのでぜひお願いします。（敵地に乗り込むこともOK？）もちろんどこでも行けます。海外でもいいので、呼んでもらえればどこにでも行きます。
（昨日の勝利で大きく見えてくるものも変わってきたか？）BLACKルールをやってみて自分にはまってきた感じもあったので、上を目指していけるようになりました。
（ベストKO賞を獲得した感想）KOを取った時にもしかしてあるんじゃないかと思ったんですけど、その後、古木チャンピオンが派手なKOを見せたのでどうなるかなと。ベストKO賞を自分が取れて良かったんですけど、MVPを持っていかれちゃったので、そこはチャンピオンとの差かなと思いました。次はチャンピオンに負けず、自分がMVPを取ります。
（壱チャンピオンが負けたことに関して）古村君とも壱一度対戦して強いのは分かっていましたし、実力が拮抗しているかなと思っていました。できればチャンピオンベルトを持った壱選手にもう一度チャレンジできれば、と思っていましたが、古村君にも一回負けているのでリベンジできたらいいなと思います。
（REDとBLACKの両方でチャンピオンを狙うか？）両方とも狙っていきたいと思います。
（ファンにメッセージ）今回は本当にたくさんの応援ありがとうございました。次も1RからしっかりKO狙ってしっかり倒すので、応援よろしくお願いします」

 

 

 

■第2試合　豊田優輝（BELLWOOD FIGHT TEAM）※工藤“red”玲央に2RTKO勝ち

 

 

「一夜明けて勝ったことにはすごくホッとしています。
（攻撃の手応えは？）当てはしていたんですけど、当てているだけでダメージは与えられていなかったのかなとは思っています。なので、ダメージを与えたかったです。
（2RTKO勝ちした時の心境は？）ドクターチェックが入った時にどうなるのかなと思っていたんですけど、TKOで終わって良かったです。
（トリッキーな動きをする工藤と実際に戦った感想）特に気にならなかったです。
（昨日実況席の谷川元K-1プロデューサーが『凄く攻撃が多彩で上手だけどなぜ戦績が悪いのかがわからない』と言われていたことに関してどう思うか）複雑な気持ちでした。最近、何か掴みかけているものが自分の中であるので、それが今回一歩つながったかな、と。こうすればいいんだなと分かったので、次からもっと期待してもらえればいいなと思います。
（対抗戦の2試合目ということで気合が入った？）水津選手が先にやって裏で待っているときにダウンを取って勝ち、『次は絶対に俺も勝たないな』と思って、さらに気合いが入りました。
（この先はどうしていきたいか）一個一個の試合を確実に落とさずに勝っていき、そこから何か見えるものがあったらいいなと思います。
（TKO勝ちのフィニッシュにつながったハイキックは狙っていたのか）特に狙ってはないんですけど、ゴングがなって自分が勝手に出る技、体が勝手に動くような技を自分の体を頼りにしてやっていたので、狙ってはいなかったので自然に出た技です。
（ジムの鈴木博昭代表は近距離から体を倒したハイキックが得意だが、教わっていたか）教わっていました。ちょっと自分なりに練習して、やっと本場で出せるようになりました。
（これからはハイキックを連発するキャラクターでいくか）あまり狙いすぎないように展開展開で頑張ります。
（ファンにメッセージ）常に強い選手だと、思われるような選手になっていき、そこからチャンピオンになりたいと思っています」

 

 

 

■第1試合　水津空良（優弥道場）※雅治に判定勝ち

 

 

「昨日は実は2020年11月以来ぶりの勝利ということでホッとしているんですけど、内容的にはまだまだだったので、もっと練習して強くなりたいと思います。
（対抗戦初戦のプレッシャーは？）試合のプレッシャーは特に感じなかったんですけど、対抗戦に自分は強いタイプだと言った通り、やはり強かったかなと思います。本戦1試合目は2回目なのでそんなにプレッシャーはなかったです。
（ダウンを取ったカウンターは狙っていたか）相手が一発を狙ってくるタイプだったので、それに全部カウンターを合わせてやってました。
（2年9カ月ぶりに勝利して）勝ってホッとしたんですけど、内容的にはまだまだです。練習したことが全然出せず試合的にも全然ダメダメでした。
（今後はどうしていきたいか）自分は格闘技を始めたきっかけがK-1で、幼稚園の頃からK-1のチャンピオンになりたいと言ってました。ここで勝って連勝してチャンピオンになりたいと思います。
（他団体の『KNOCK OUT』のリングに上がった感想）他団体のリングをぶっ潰そうと思って上がりました。（山本）優弥さんと宮田充プロデューサーが全日本キックの時からの繋がりがあったということで、そこに立てたのが嬉しく思います。リングサイドにKrushエヴァンジェリストの石川直生さんもいましたが、試合前も試合後も声を掛けてくれたので、プレッシャーはなかったです。
（『KNOCK OUT』の選手で対戦したい選手や興味ある選手は？）『KNOCK OUT』の選手はあんまり知らないので、対戦したい選手とかはいないんですけど、また対抗戦に呼ばれたら誰でもいいのでぶっ潰そうと思います。
（ファンにメッセージ）とりあえず勝ったんですけど、内容的にはまだまだあったので、もっと練習して連勝できるように頑張るのでこれからも応援よろしくお願いします」