2021/11/22
11.28 KNOCK OUT 2021 vol.6|潘隆成 インタビュー公開!
「『次は潘にタイトルに挑戦してほしい』と思わせるような試合を!」
11・28『KNOCK OUT 2021 vol.6』の「KNOCK OUT-RED ライト級/3分3R・延長1R」で、古村匡平と対戦する潘隆成。8月に実現する予定だったが、コロナの影響で今大会に持ち越されたこの一戦は、重森陽太の持つKNOCK OUT-REDライト級王座への挑戦権争いとしても注目される。潘は過去に重森と戦った経験から、この試合のテーマをいくつか見出しているという。そんな彼が見据える試合のポイントは、一体どういう部分なのか?
-- 試合が迫ってきましたが、ここまでの練習の状況はどんな感じですか?
潘 本当は8月にやる予定だったので、対策とかはしっかりできていて、あとは当日にいい状況に持ってこれるように、追い込みをしてきたという感じです。
-- ではもう、8月の時点で対策的なことはほぼできていたと。
潘 そうですね、ある程度は。そこから改めてもう一度見直して、もっと濃くできたかなとは思います。
-- では現時点での古村選手の印象、警戒しなきゃいけないと思ってる部分というのは?
潘 試合を見て、本当に勢いを感じますね。警戒する点は、まとめる力というか、頑張って前に出てくるところが一番という感じですかね。
-- その相手に、どんな試合をしてどう勝ちたいですか?
潘 本当にしっかり対策してきたので、古村君のいいところを出させないで、彼の勢いを殺しつつ、僕はのびのび戦えるような試合展開に持っていきたいなと思ってます。
-- これまで潘選手はどちらかというと追う立場だった印象があるんですが、今回古村選手が上がってきて、挑まれる感じの対戦だと思うんですが、ご本人としてはいかがでしょう?
潘 全然思ってないですね。古村君は若いですけど、別に挑まれるっていう感じでは思ってないです。僕も前回の試合は負けているし、僕も挑戦する気持ちです。若い選手とやるんだなとは思いますけど、そこまで受けて立ってやるという感じではないですね、気持ち的には。
-- なるほど。タイトルに向けて挑んでいくという気持ちのほうが強いでしょうしね。
潘 そうですね。やっぱり一番狙いたいのはそこなので。そこに向けて、今回の試合は僕も古村選手も、REDルールのライト級でやっていこうという選手なので、やっぱりそこで争っていくという気持ちですかね。ここで勝ってタイトル挑戦ということにはならないとは思うんですけど、挑戦者の枠を2人の勝った方が取りに行くっていうくらいの感覚です。
-- そういう意味では、潘選手が思う現時点でのチャンピオンへの距離というのは?
潘 前回、2月に重森陽太選手と戦った時は延長判定負けだったんですけど、正直、やってみて差は感じました。周りの人からは、「もうちょっと行けば勝てたんじゃないか」とけっこう言われたんですけど、向かい合ってみて、入らせない上手さとかもありました。相手の上手さと、僕のもっと伸ばさないといけないところが、今の差なのかなって感じましたね。惜しいとかいう感じは、正直あんまり自分の中ではありませんでした。
-- 言える範囲で、どんなところを伸ばさなきゃと思ったんですか?
潘 本当に細かいんですけど、3Rから延長中盤ぐらいまではけっこう僕が前に出てポイントを取りに行こうとしたんですけど、最後はあんまり出してなかったパンチをドンドン!とまとめられて、その印象で持っていかれた感じなんですね。そういうゲームメイクのところも重森選手は上手いなと思ったし、やっぱり見せ場の作り方ですよね。周りからもすごく言われたんですけど、やっぱまとめるところはしっかり決める必要があるなと。実際、自分で試合の映像を見たらそんな感じだったので、そこは伸ばしていかないといけないのかなと思いました。
-- いつも、素直に戦ってる印象があります。ただ、競る場面では素直なだけじゃダメなときもありますよね。
潘 本当にそこだと思います。前回は素直に戦ってるつもりはなかったんですけど、途中から迷いがすごく出てきちゃって、それで単調になってしまったのかなと。やっぱりもうちょっとずる賢く戦わなきゃいけない部分も、絶対僕には必要だと思うので、そこもちょっと考えながら練習してきました。
-- そういうところも今回の試合でも生かしていきたいと。
潘 いいプロセスをしっかり踏めてきたので、あとはもうリングでとにかく全部出して。それで負けたらもうしょうがないので。とにかくやってきたことをどんどん試合で出すということが、一番のテーマですかね。
-- タイトルと言えば、以前には他団体でタイトルを獲った経験もありますが、今はその時よりも成長している?
潘 そうですね。一つ一つの技術だったりとかは絶対成長してると思うんですけど、いろいろ経験して、逆に考えすぎちゃったりとかもあったんですよね。そこをもっとシンプルにやってもいいのかなっていうのは、本当に追い込みをやっていて思うようになって。余計なことを考えずに、試合が近づくにつれて淡々とシンプルにやっていこうという意識は強くなってますね。
-- なるほど。
潘 前回もそうだったんですけど、試合の状況とかを見て考えすぎちゃった場面とかもあったので、そこはあまり気にせずに、例えば一つハマらなかったとしても、「違うこともやってきたから、もう次、どんどんやってみよう」と切り替えるみたいな感じでシンプルにやっていければ。
-- また、『KNOCK OUT』が今の体制になってからも、小笠原瑛作選手や鈴木千裕選手がタイトルを獲ったり、同じジムでもいろんな選手が活躍しています。そういう面で刺激は多いですよね。
潘 不可思さんはK-1に出ているし、瑛ちゃんや千裕は『KNOCK OUT』のチャンピオンになって、千裕はRIZINにも出たし、もちろん、刺激はいろいろありますね。
-- そういう活躍を見て思うことは?
潘 俺も頑張ろうという気持ちにはなるんですけど、あんまりそこを比べたりとかはしてないですね。「○○がこれをやってるから、俺もこれをやらなきゃな」とかじゃなくて、本当に、自分の苦手なところを伸ばして得意なところをどんどんやっていこうっていう意識でいます。そこもやっぱり、逆に周りにいろいろ振り回されないようにというか。トレーナーから言われたこととかを淡々とやっていこうっていう感じで、余計なことを考えずにやってきた感じはありますね。本当に、あとは試合で、ただ何も考えずにやるだけかなというところまでは来てると思うので。
-- なるほど。では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
潘 REDルールのライト級でタイトルに挑戦してベルトを獲るというのが目標なので、今回勝つのはもちろんですけど、今後に期待が持てるというところをやっぱり内容でしっかりと見せてアピールできたらいいなというところですかね。どんな試合になるかは、やっぱり相手も一生懸命やってきてるので分からないですけど、その中でもやっぱり内容で、「次は潘に挑戦してほしいな」とみんなが思えるような試合にしたいと思ってます。
プロフィール
潘 隆成(ぱん・りゅんそん)
所属:クロスポイント吉祥寺
生年月日:1993年8月2日
出身:東京都国分寺市
身長:180cm
戦績:37戦23勝(6KO)11敗3分
タイトル:元WPMF日本スーパーライト級王者