2023/06/02
6.11 MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.2|小倉尚也 インタビュー公開!
「常に倒しにいくことしか考えてない。今回も面白い試合になります」
6・11『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.2』の「KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級・次期挑戦者決定戦/3分3R・延長1R」で武蔵と対戦する小倉尚也。Krushのリングを主戦場としていたが昨年12月、今年3月と『KNOCK OUT』に連続参戦して連勝。3戦目の今回、挑戦者決定戦のチャンスを掴んだ。そんな小倉がこのリングで感じている思い、そして武蔵戦にかける意気込みとは?
── 今回は挑戦者決定戦への出場となりました。この展開は、数ヵ月前までは想像もしなかったのでは?
小倉 そうかもしれないですね。昨年12月、『KNOCK OUT』に初めて出場した時点では全く考えていませんでした。ただ3月の2戦目の時点では、そういうこともあるかなと、少しは考えるようになりました。
── 連続参戦して連勝もして、『KNOCK OUT』というイベントへの意識も強くなってきたのでは?
小倉 それはありますね。最初は、それまで勝ててなかったので自分のことで精一杯だったんですけど、前回からはそういう意識も出てきました。特に連続で第1試合を任せていただいていたので。
── 『KNOCK OUT』参戦前は、Krushのリングで「いい試合だけど、結果が……」という状況が続いていました。そこから『KNOCK OUT』で連勝に転じて、感じたことは?
小倉 まあ結局は、どこに出てるとかは関係ないなというのは思います。自分を見に来てくれるお客さんは変わらないじゃないですか。その意味では出る場所によっての違いというのはないかなと。その上で、出ているイベントに貢献しないとというのはどこに対してもあるので。そこはちょっと、以前とは変わったところではあります。
── 今回、武蔵選手との対戦となり、カード発表会見では直接顔も合わせました。あの会見での印象は?
小倉 ナメられてるとは思いました。でも彼の実績とか見るとそうなるだろうなと思うし、まだ若くて勢いもありますからね。
── 武蔵選手からは挑発的というか、自信に溢れた言葉が飛び出していましたが、そこで感情が動かされたということはありましたか?
小倉 いやぁ~……特にはないですね。動いた方が面白かったんでしょうけどね。普段から頭に来たりすることもないので、気にもならなかったというか。格闘技って別に口ゲンカで決まるわけじゃないので、お互いが何を言ってても、試合では実力が出ますからね。
── 改めて、ファイターとしての武蔵選手の印象は?
小倉 やっぱりスピードは速いですよね。そこで差は出てくると思うので、どう対応するかがポイントでしょう。客観的に見て本当にいい選手だと思うので、ここを乗り越えれば大きな自信になる一戦だと思っています。
── そんな武蔵選手に対して、ご自身の一番強みになる部分とは?
小倉 倒しにいくという面では外したことがないというか、倒しにいかずポイントを取りにいくという選択をしたことはないので、その度胸は自分の持ち味だと思います。そこを出していけたら。
── それは相手によってどうこうではない?
小倉 そうですね。結果的に、倒すことしか考えてないです。もちろん倒せなかったこともありますけど、KOを狙わなかった試合というのは、今までなかったと思います。
── ただその中で、いいところまでいきながら逆転負けというような試合も続いていました。そこから連勝の間に、何か意識したこと、変えたことがあったんでしょうか?
小倉 ちょっと前までは、例えばスパーリングなんかでも昔からゴリゴリの打ち合いをやってたんですけど、最近は練習ではポイントを取りにいくようなスタイルもやっていて、そこはちょっと大人になったかなというのはありますね。
── 『KNOCK OUT』初戦の加藤和也戦では、K-1ルールにはない掴んでのヒザも使っての勝利を挙げました。そこも意識が変わった部分?
小倉 ああ、確かにあの時は、“面白さ”はちょっと捨てたかもしれません。ゴリゴリに打ち合うという選択肢もあった中で、ああいう風に多少自分を捨てて勝ちにいったというのはあったので。ただ納得はしてないので、今思うと後悔はあります。結果的に「面白かった」とは言ってもらえたんですけど、満足してないところはありました。
── なるほど。ただ今回は挑戦権も懸かってきます。そこでどう選択するかということもありそうですが。
小倉 でも、自然と面白い試合にはなるんじゃないかと思ってます。12月の試合の時とはルールが変わって、よくも悪くも自分に寄ったというか、面白い試合をしやすいルールになったので。
── 小倉選手自身にとっては、この試合で一番のテーマは何でしょう?
小倉 今までスピードのある選手ともやってきましたけど、正直、苦手なジャンルではあるんです。だからちょっと、そこを乗り越えたいなというのはあります。
── そして、ここで勝てばタイトルマッチです。そこへの意識も強いのでは?
小倉 いや……今そう言われて、「そういえば!」という感じでしたね。それぐらい考えてないです。
── そうなんですか!
小倉 はい、それぐらい目の前の武蔵選手に集中してます。「そういえばそうだった!」って、今本当に思いました。
── では小倉選手からすると、「挑戦者決定戦」という側面はないに等しいぐらい?
小倉 そうですね。本当に考えてなかったぐらい、「対武蔵」が全てという感じです。
── その中で勝つイメージはできているんですか?
小倉 はい、もちろん。あとはそれを現実にするだけです。
── そのために一番必要なものは?
小倉 格闘技って、最終的には気持ちだと思うので、そこは折れないように、負けないようにしたいと思います。
── 12月の初参戦の時には「Krushの強さを見せる」という発言がありました。今もその気持ちは強いですか?
小倉 そうですね。Krush6月大会にジムの先輩の大谷翔司選手や前に対戦した加藤和也選手も出ますし、『KNOCK OUT』とKrushの間も今後は動いてきそうな感じもあるので……もはや、「もし対抗戦があったら自分はどっちで出るんだろう?」みたいな感じですけど(笑)。
── ああ、なるほど。ただ、今回勝ってタイトルマッチにも勝ってチャンピオンになれば、完全に『KNOCK OUT』側になりますよね。
小倉 確かに……でもベルトを持ってるのにKrush側で出るのもいいかもしれないです(笑)。まあそれはともかく、大谷選手がKrushに出場したりするのも新しい刺激というか、今後面白いことになりそうだなというのは感じてます。
── では最後に、今回の試合で特に注目してほしいポイントは?
小倉 「Krush出身」というところですかね。今までKrushで戦ってきて、それなりに面白い試合もしてきたつもりだし、そこは『KNOCK OUT』の選手とは違うという思いがあるので。どこで戦うのであっても、そこはこだわってきたところでもあります。
── 分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
小倉尚也
所属:スクランブル渋谷
生年月日:1994年5月26日
出身:埼玉県久喜市出身
身長:165cm
戦績:31戦18勝(9KO)11敗2分