2024/04/21

MAROOMS presents『KNOCK OUT 2024 vol.2 』|壱・センチャイジム 公開練習レポート

 

 

 

 

 

2024年4月27日(土)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.2』にて、KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級タイトルマッチで王者・古村光(FURUMURA-GYM)と対戦する壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)が、19日(金)都内にて公開練習を行った。

 

同大会に出場する同門の蒔・センチャイジムを相手に、ミット打ちではスピードある打撃を打ちこみ、好調をアピールした。

 

「僕自身、そんなに減量がないというのもあるんですけど、体重の方も気にせず、怪我もなく前回の試合から間隔が空いたので、久々に何も痛くない状態で試合に臨んでます」と万全な状態だという。

 

「いつもどこかが痛いんですよ。でも、センチャイ会長は『怪我なしで試合できる選手なんていねえ!』といつも言っているんですけど、今回は本当に痛いところが何もないです(笑)。一番最悪のコンディションだった試合ですか? インフルエンザのときは本当に最悪でしたね。試合を断るかどうかの時に、会長が『私ならヤルけどネ』と言われ、試合のときにはもちろん自宅待機期間が過ぎていたので試合に出ました。3月の代々木大会(vs響波:3RKO負け)で、あのときはきつかったですね……。最後の最後まで体重が落ちず、これも結局、自己管理ができてないという言い訳になっちゃうんですけど(笑)。今回はパーフェクトということを伝えたい。今までに何回かパーフェクトな状態で出たのはあるんですけど、こんなにバッチリしたのは久しぶりかなと。今回、100%勝つとか、必ず勝つとか言っちゃうと、安っぽく見えちゃうんですけど、いつもより元気な僕が見せられるんじゃないかなと思っています。『あいつ最初から飛ばしてんじゃね?』みたいな感じの僕が見せられます」

 

 最近では、以前のセンチャイジムでは禁止だった出稽古の許可が下りたことで、過去に対戦経験のあるRISEの加藤有吾(RIKIX)や小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)、そしてMMAの村井和道(FIGHTBASE都立大)と何度か練習を重ねているという。

 

「今までセンチャイジムにはそういう文化がなかったのですが、光栄なことに皆さんが僕に声を掛けてくださるので、会長に相談したところ、許可が出たことで、20年間のセンチャイジムではなかった文化に終止符を打ち、今色々試しています」

 

 他のジムの選手と交流することで得られるものは多く、「やっぱりみんなリズムが違います。今回の古村君もムエタイ路線からキック路線のジムに変わったんで、リズムが変わると思うんですよ。そのリズムに対応できるんじゃないかなと思っています」と古村がどんなスタイルで来ようとも問題ないとする。なお、古村と練習拠点が同じ小笠原瑛作と龍聖とは、今回の試合が決まってからは連絡を取っていないとのこと。

 

 

 

 

 古村とはこれまでに2度対戦し(2021年3月13日、壱の判定勝ち。2023年8月6日、古村の判定勝ち)、今回3度目の対戦になることについては「1回目の対決も2回目の時も僕は古村君に対して同じ印象を持ったんですよ。古村君は勝ち方が派手なので『強えだろうな~』と思うんですけど、毎回やってみて、『あれ? こんなもんだったっけ?』と思うんです。でもそれで僕は毎回、最後の3秒でパカーンとやられていて、今回は最後まで気を抜かずに自分の力を過信しないようにします」と敗因は自分の油断が招いた結果だと分析する。

 

 古村は小笠原と龍聖と練習していることから壱対策がさらにしやすいかと思われるが、「僕は技が超シンプルじゃないですか。左ミドルか、雑な打ち合いしかない。負けた試合も多いですけど、ここまで戦績を重ねてきても今までに完全攻略されたことはないので、古村君がある程度、僕の情報をもらったとしても、古村君では僕のことを対策できないなと思っています」と全く気にしていない様子。

 

 また、4月8日の記者会見で壱は「顎が弱い」ことを暴露していたことで、古村から狙われる可能性もあるが、「顎が弱いのはもう昔から気づいてました(苦笑)。多分14戦目ぐらいからずっと顎を狙われているんで全然大丈夫です。僕は顎以外のダウンは一度もなく、ボディやローで効かされたこともない。極端に顎だけ弱いので、そこだけ気をつけていればいいんです」と問題ないという。

 

 また、顎が弱いことは格闘家にとっては致命的に思われがちだが、壱はそうでもないと否定する。

 

「ある日、デビュー戦から観に来てくださるファンの方に『これを言ったら失礼だけど、壱の試合は倒れやすいからこそハラハラして楽しい。最初から最後までハラハラできる』と言われたことあったんですよ。その時に『この顎の弱さは長所になるんじゃないか、ロマンティックな戦いを演出できるな』と思って、弱点を切り替えて長所という風に切り替えました。顎が弱いことを、短所と捉えるか、ロマンティックと捉えるか。僕は今は後者の方に捉えているんで、最後まで結果がわからない試合をしたいなと思っています。僕は今、5試合連続でベストバスターです。ベストバウトを狙うと代償はでかいんですけど、今回もロマンティックな試合でベストバウターを奪っちゃおうかなと思ってます。今回、身体は明らかに古村君の方がでかく、僕は顎が弱く、体の線も細いのですが、体のごつい古村君を倒せるよっていうのをみんなに見せたい」

 

 今後、古村とのライバル対決は続くのかとの問いには「勝っても負けても、もういいかなと思っています。それこそ古村君がめちゃめちゃ勝ちまくって、みんなが見たいという流れになったらもう一回やってもいいかなと思います」といったんは今回の対戦で終わりにしたいという。

 

 この一戦後のプランについては「ここで古村君を倒してKNOCK OUTの55kg代表として、他団体との交流戦に僕は対応したい。REDルールとなると、KNOCK OUTの選手が目立ってしまいますけど、先日、NJKFの武田幸三プロデューサーからKNOCK OUTは喧嘩を売られました。NJKFのスーパーバンタム級の真琴選手は面白い試合する選手だし、試合できたらいいなと思いますけど、そのためには僕がここで勝ってKNOCK OUT代表になります。対抗戦をすることでKNOCK OUT、僕の強さを出していきたい」と他団体との交流戦に意欲を見せていた。

 

 

壱・センチャイジム
所属:センチャイムエタイジム
生年月日:1997年8月15日生

出身:沖縄県那覇市出身
身長:173cm 
戦績:34戦24勝(9KO)9敗1分
元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者

元ルンピニージャパン・バンタム級王者