2021/09/16

9.25 KNOCK OUT 2021 vol.4|大谷翔司 インタビュー公開!

 

 

 

「ギラギラした戦いを見せて、『やっぱり大谷は強い』と言わせたい」

 

 

9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「KNOCK OUT-BLACK ライト級/3分3R・延長1R」で、麻火佑太郞と対戦する大谷翔司。バズーカ巧樹との連戦では2戦目のタイトルマッチで敗れ、今回が仕切り直しとなる大谷は、この一戦をどう位置付けているのか。徐々に変わってきているという、試合に対する意識とは?

 

 

 

-- 今回、麻火佑太郞選手との対戦ですが、もともと4月に一度対戦が決まっていた相手ですよね。その時は大谷選手の欠場で対戦が流れましたが、あの時点で対策などはしていましたか?

 

大谷 そうですね。決まってからは試合に向けてやってたんですけど、期間で言うと1週間ぐらいで、そんなに長くなくて。ちゃんとやったのは今回、改めて決まってからです。

 

-- では現状での印象は?

 

大谷 紀州のマルちゃん戦は映像で見て、僕はどっちが勝ってもおかしくない展開になるのかなと思ってたんですけど、けっこうあっさり終わって意外だったなっていう印象ですかね。でもまあ、たぶん実力自体は、そんなに変わらないんじゃないかなと。あの日は紀州のマルちゃんからしたら、たまたま被弾して畳みかけられた感じで、実力自体はそんなに変わらないんじゃないかなという印象ですね。で、古村匡平戦は自分のタイトルマッチ当日だったので、会場では見てなかったんですけど、映像で見た感じは……僕の印象では勝ってたんじゃないかなと思ったんですけど。前半、勢いに乗せたらちょっと厄介な感じかなとは感じましたね。

 

-- 実際、開始ゴング早々から攻め込んでましたからね。

 

大谷 ですね。マルちゃん戦も両方、最初からガーッといく感じなのかなと。

 

-- 麻火選手は蹴り技が豊富ですが、そこへの警戒は?

 

大谷 一発一発の攻撃力というのは、見た感じそんなに感じられないので、蹴りと言うよりは全体的にベースに合わせたくないなと思います。

 

-- 大谷選手は前回がタイトルマッチで、結果は残念でしたが、今回は再起戦という形ですよね。あのタイトルマッチを経て考えたことというのは?

 

大谷 やっぱり、けっこう落ち込みましたけど……当たり前のことなんですけど、クヨクヨしててもしょうがないし、その結果をプラスに変えるには、やっぱりこれからの結果を出していくしかないので。現時点では、負けたことをプラスには考えられてないですけど、これから自分が成功したときに、あの負けがあってよかったなと思えるような結果を、これから出していこうと思います。

 

-- 結果がああなった理由についてはどう考えていますか?

 

大谷 相手がうまかったなっていう印象ですかね。こっちも対策してて、いろいろやったんですけど、相手の方がちょっとうまかったし、僕はちょっと詰めが甘かったっていうか、やっぱり細かい部分、テクニックもそうですけど、細かい部分の穴が出ちゃったので、そこを突かれたっていう感じですかね。

 

-- その前に勝っていたことは、実際、影響しましたか?

 

大谷 いや、それはないと思います。チャレンジャーなので、最初からどんどん前に行こうっていうのは決めてたので、そこは後悔はないですし、それはそれで作戦だったので。ただその作戦の中でも、自分が100%出し切れたかって聞かれたら出し切れてないし、自分のその細かい穴が出ちゃったので、そこは反省ですね。

 

-- では、試合後からここまでの期間は、それも踏まえての練習だったわけですか。

 

大谷 そうですね。細かい欠点を修正しながら、でも根本で僕のいいところは残しつつというか。次の試合も、相手は若手なんですけど、けっこう落ち着いてうまく戦うタイプって感じなんですよね。会見の感じもそうでしたけど、人間的にも落ち着いてる感じなので。逆に、僕の方が年上ですけど、自分の方が若々しいというか、ギラギラした戦いを見せたいと思ってます。

 

-- では、そのあたりが試合のテーマはそのあたりですか。

 

大谷 はい。ギラギラしたファイトを見せつつも、細かいテクニックとか欠点を修正しつつ、臨みたいですね。

 

-- 確かに麻火選手は落ち着いて戦っているとは思いますが、ドッシリ構えて戦うという点では、大谷選手も負けていないような……。

 

大谷 まあ、そうなんですけどね(笑)。そこもいろいろ考えていて、もちろん勝ちは大事なんですけど、お客さんを沸かせる試合というか、熱いものを見せられる試合をしたいというのはあります。

 

 

 

 

-- バズーカ巧樹選手との第1戦あたりから、ちょっとそういう印象も受けるようになってきました。そのあたりの意識は徐々に変わってきている感じですか?

 

大谷 そうですね。イノベーションのチャンピオンになってからは、やっぱりちょっと意識が変わってきているかもしれないです。

 

-- 大谷選手は前回、タイトルに挑戦していて、麻火選手と古村選手の一戦も「タイトル挑戦に近づく戦い」と言われていました。タイトルを巡って、この試合の位置づけはどう意識していますか?

 

大谷 前回、僕が挑戦していて、またすぐに、簡単にやらせてもらえるとは思ってはいません。ですが、この前の会見では宮田プロデューサーが、次期挑戦者は、僕たちの試合と、丹羽圭介vs般若HASHIMOTOの2つのカードの、4人の中から決まるんじゃないかという言葉は聞いていたので、そのためにも落とせない試合だなとは思います。丹羽選手は欠場になったみたいですが。

 

-- では今回も含めて、なるべく早く段階を踏んでまた挑戦したいという気持ちは強いと。

 

大谷 はい。でもバズーカ巧樹選手に執着してるわけじゃなくて、やっぱり今は、ベルトはもちろんほしいんですけど、自分自身が実力を上げて強くなるっていうのが、栄光への一番の近道だと思っています。試合が決まれば、もちろんその相手の対策をしていくんですけど、試合が決まってない期間も自分自身のレベルを上げる練習をしています。

 

-- ここまでの大谷選手自身の試合ではどれぐらいなんていうんすかね、そのお客さんを、強いと思ってもらえる試合という意味ではどれぐらいの手応えがありますか。

 

大谷 前回の試合では負けましたけど、周りの優しい人たちは、「劣勢でも立ち向かっていく姿に勇気もらえた」と言ってくれるんですよね。それはそれでちょっとうれしいなと思ったんですけど、やっぱり勝ってなおかつそう言われるという試合、自分の中で合格点をあげられる試合っていうのは今までそんなにないので、そこも目標にしていきたいですね。自分のお客さんも満足させる試合を。

 

-- それは、例えばお互い単純にバカスカ打ち合うとか、そういうことでもないですよね。

 

大谷 そうですね。相手を圧倒して、自分を応援してくれる人たちを喜ばせたいという気持ちが強いです。それとやってきたことを出して、たまたま入った一発とかじゃなくて、こういう組み立てで最終的にこうするという流れを練習通り出せるような試合ができれば、自分も納得できるし、お客さんも喜んでくれるんじゃないかと思います。試合の中でもそういう流れが見えるような試合ですね。「やっぱり大谷は強いな」と思ってもらえるような試合というか。

 

-- 今回、そういう試合をする自信は……。

 

大谷 もちろん。そういう練習をしているので。

 

-- では最後に、そういったところを全部踏まえて、今回のこの試合で自分のどういうところに一番注目してほしいですか?

 

大谷 冷静な中にも、さっきも言ったようにギラギラした感じを見せようと思います。そういう部分に注目してください。

 

 

 

 

 

プロフィール
大谷翔司(おおたに・しょうじ)
所属:スクランブル渋谷
生年月日:1991年1月12日
出身:愛媛県北宇和郡出身
身長:178cm
戦績:21戦12勝(5KO)6敗3分