2022/07/15

7.23 KNOCK OUT 2022 vol.4|壱・センチャイジム インタビュー公開!

 

 

 

「この試合で一番の注目ポイント? 僕の『顔』ですよ!」

 

7・23『KNOCK OUT 2022 vol.4』の「KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級/3分3R・延長1R」で海老原竜二と対戦する壱・センチャイジム。1月の横野洋戦以来のKNOCK OUT参戦となる壱の今回の相手は、NKBバンタム級の現役王者。その相手に対してテーマに掲げているのは「ムエタイを魅せて勝つ」ことだという。しかし本人がそれ以上に自信を深めている部分があるということだが……?

 

 

 

-- 最初にズバリお聞きします。今回の試合のテーマは?

 

 「魅せる」ですね。瑛ちゃん(小笠原瑛作)戦を終えて、彼も階級を上げるじゃないですか。彼がいなくなったスーパーバンタム級を引っ張っていく上で、ただ勝つだけだったら彼の代わりにはなれないと思うんですよ。しかもREDルールで、僕の所属はムエタイのジムということもありますし、今回は梅野源治さんも戻ってくるので、ヒジあり・首相撲の面白さを全面に伝える試合をしたいなと思っています。だから「ムエタイを魅せる」がテーマですね。

 

-- 今は、ずっと掲げていた小笠原戦が当面の目標ではなくなった状態ですね。

 

 そうですね。2回も負けているし、ここで目標として名前を出すのも男としてどうかなというのもありますし。そのタイミングで瑛ちゃんが階級を上げたということもあって、ここで僕がスーパーバンタム級を引っ張って、タイトルを獲って防衛も重ねて、なおかつ魅せる戦い方をすれば、また周りから声が上がると思うんですよね。そしたらまた階級を上げるなり、僕の中でもちょっとしたプランを考えていて。なので今、瑛ちゃんの名前を出すのは男じゃないかなと。

 

-- そういうテーマの上で見た今回の対戦相手、海老原竜二選手というのは?

 

 名前は知っていたんですけど、試合は見たことなくて。今回試合が決まって見てみたら、最後まで諦めずにメッチャ手数を出してくる選手、気持ちが強い選手だなと思いました。ムエタイって、足を使う選手があまりいないんですよね。それはタイでのギャンブルの関係とかもあるんですけど。海老原選手はあまり足を使わず向かい合ってくれてムエタイの技を発揮しやすそうなので、相性的には噛み合うと思います。

 

-- パンチでガンガン出てくる選手ですよね。

 

 僕はパンチの選手はけっこう得意なんですよ。そういう選手にパンチで勝負しちゃうとダメなんですけど、ヒジなりヒザなり、違うことで勝負して、ムエタイらしさを見せていけたらなと思っています。この前の横野洋戦も、ローで削って最終ラウンドにヒジかヒザでKOしようとしていたら、その前のパンチで倒れちゃったんですよ。そういう、狙ってないパターンで倒れることの方が多いので、プラン通りにいくかは分からないんですけど、皆さんにはムエタイを楽しんでもらいたいです。

 

-- では、最後のフィニッシュは想定している?

 

 最初から決めてますね。「これで決めたい」という技があって、それはムエタイらしい技です。でも、相手も分かってると思うんですよ。僕がダウンを取る技は毎回これだから、その対策はしてくると思うので。それを当てるためにいろいろ散らしていくので、その中で倒せる可能性もありますね。そのためにいろいろな技を練習してます。

 

-- なるほど。

 

 最近はサウスポーとばかり試合をしていて、瑛ちゃん、横野選手、そして今回の海老原選手もサウスポーなんですよ。前はサウスポーが苦手で、得意な左ミドルも蹴りづらいなあと思ってたんですけど、やっていくにつれてだんだんサウスポーに慣れてきて、苦手意識もなくなってきました。横野戦ではついにサウスポー対策のコツを掴んで、「サウスポーの相手はこう戦われるとイヤなんだろうな」という試行錯誤もハマり始めてきたので、いい試合になるんじゃないかなと思います。

 

-- 大会の中で目立つということも当然考えている?

 

 はい。6月に予定されていた代々木第二体育館大会が延期になったじゃないですか。その知らせを聞いて「あ、これは俺のために延期になったんだな」と思ったんです。

 

-- というと?

 

 6月の時点で僕はチャンピオンじゃなかったんですよ。延期された日程は来年3月じゃないですか。これって、瑛ちゃんが返上したスーパーバンタム級王座を僕が獲るために必要な時間を設けてくれたんだなと。王者になれば3月の代々木への出場資格はあると思うので、そのための神の仕業だなと思ってます。

 

 

 

 

-- 全てが自分の方を向いていると。最近の練習量はどうですか? 小笠原戦の時はバイトも休んで、ものすごい時間やっていたというお話でしたが。

 

 練習時間は、あの頃と同じぐらいやってますね。今はいろんな方のサポートのおかげで、あまりバイトせずに練習に集中できるようになったので。

 

-- そこもいい環境になったと。ところで、先日SNSで触れていましたが、プロボクサーの与那覇勇気選手はお兄さんにあたるんですか?

 

 あの時は僕の書き方が悪かったんですけど、正確には従兄弟なんです。親戚の中で男が8人いて、全員空手をやってるんですよ。その中で僕と上の従兄弟たちは沖縄の空手の大会で表彰されたりしていて、それぞれ学年が違うので、みんなで表彰台に上ったこともありました。だから当時、沖縄の空手界では「与那覇」の名は知られていたんじゃないかと思います。で、7つ上の従兄弟が具志堅用高さんの関係者にスカウトされてボクシングを始めて、その流れでみんなボクシングに行ったんです。その中で一番戦績がよかったのが勇気で、近いうちに日本タイトルマッチにまで行けるかもしれないんですよ。

 

-- では、揃ってチャンピオンになれたら最高ですね。

 

 それは今、僕ら2人でも話していて、大きなモチベーションになっています。そこに早く近づけるように、今回いい勝ち方をしたいですね。

 

-- では最後に、今回一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

 顔ですね。

 

-- 顔?

 

 僕って歩いててスカウトされることも多いんですけど、今年が一番多いんですよ。以前に占ってもらった時に「26歳が一番モテる」って言われてて、僕は来月で25歳なんですね。だから今、人生で一番イケメンなので、お客さんには顔面で楽しんでもらおうかと思って。格闘技のお客さんって、応援してる選手の試合だけを見たいという人がほとんどじゃないですか。でも僕以外の選手の応援で来るお客さんにも、「生で見るイケメン」を楽しんでほしいと思って。そういうところで興味を持たせてから、『KNOCK OUT』を盛り上げていきたいと思っています。

 

-- なるほど(笑)。ありがとうございました!

 

 

 

プロフィール

壱・センチャイジム(いっせい・せんちゃいじむ)
所属:センチャイムエタイジム
生年月日:1997年8月15日
出身:沖縄県那覇市
身長:172cm
戦績:27戦19勝(7KO)7敗1分