「相手の得意なパンチで倒します！　来年前半にはタイトルを！」

 

 

 

12・9『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』の「KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級/3分3R・延長1R」で井ノ本航希と対戦する柿﨑瑠。約1年前のデビューからここまで、4戦4勝2KOで駆け抜けてきている新鋭が見ているのは、『KNOCK OUT』のタイトル。そのために今回、どのような試合をしようとしているのか？

 

 

 

 

 

──　デビューからここまで4戦4勝2KO。自分としては、ここまで順調ですか？

 

柿﨑　そうですね、けっこう順調に進んでると思います。

 

──　誕生日の2日後が試合で、当日は18歳になっているわけですね。今、高校3年生ですか？

 

柿﨑　高校は1年だけ行って、学力が足りなくてやめちゃいました（笑）。

 

──　おっと！

 

柿﨑　全然勉強してなかったので、冬休み前に「このままだと2年に上がれないよ」って言われて、「じゃあもういいや」と思って、学校に行ってなかったんですよ。その間にずっとジムで練習してたら結果が出てくるようになって、「じゃあ高校はいいや」となってやめました。

 

──　なるほど。では、最終的には前向きな選択ということで（笑）。キックボクシングはいつから？

 

柿﨑　中1からです。だから今、5～6年経ったところです。キックを始めた理由は、お父さんがお酒が好きで昔からダル絡みをしてくるのがイヤで、強くなったらやられなくなるかなと思って。

 

──　そんな動機は初めて聞きました（笑）。実際に強くなって、ダル絡みは止まったんですか？

 

柿﨑　はい。今はしてこなくなりました。

 

──　それはよかった（笑）。そんなきっかけで始めて、アマチュアでも勝ってきたんですか？

 

柿﨑　アマチュアの戦績はけっこう五分五分でしたね。勝ち越してはいるんですけど、負けもけっこう多くて。

 

──　そこからプロで4戦全勝まで来たのは、何がよかったんですか？

 

柿﨑　アマチュアだと2分1Rとかだから、バーッと打ち合いになるじゃないですか。自分は打ち合いが得意じゃないので、ワーッと来られるのに対抗できなくて。でもプロだと3分3Rだから自分のペースで試合を組み立てられるので、それが自分にはドンピシャでハマったって感じですね。あとは会長の作戦とかもあって、ここまで強くなれました。

 

──　なるほど。直近の試合は9月大会の酒井柚樹戦ですが、この試合を今振り返ると？

 

柿﨑　3Rにバテちゃったのが反省点ですけど、それ以外はけっこう作戦通りにうまくいったので、よかったと思います。自分は倒したいという気持ちが強すぎて前にいきすぎちゃって、倒れなくてスタミナが切れちゃいました。

 

 

 

 

──　今回の5戦目は対戦相手が変更になって、井ノ本航希選手になりました。相手の印象は？

 

柿﨑　身長は小柄ですけど、パンチ力があって何でもできる人だなと思いました。自分にとっては正直苦手なタイプで、パンチの打ち合いには警戒したいなと思います。

 

──　ではそんな相手にどう戦いますか？

 

柿﨑　酒井戦の時みたいに距離を取って、パンチやヒザを打っていきたいと思います。あまり打ち合いにならないように、相手が前に出てきてもいなしていきたいです。

 

──　これで勝てば5勝目になります。その先のことは考えていますか？

 

柿﨑　本当は今年中にタイトルを獲りたかったんですけど、それは無理だったので、来年の半ば前にはタイトルマッチをやらせてほしいです。ここで井ノ本選手に勝っちゃえば、『KNOCK OUT』のスーパーフライ級の選手では相手がいなくなると思うので、今回勝てれば先が見えるなと思います。

 

──　クロスポイント大泉といえば、先輩に乙津陸選手がいますよね。柿﨑選手にとってはどういう存在ですか？

 

柿﨑　練習面では憧れの存在で、そこ以外でも「頼れるお兄ちゃん」みたいな感じですね。

 

──　乙津選手は11月、OFG戦でサンチャイ・TEPPEN GYM選手に敗れてしまいましたね。

 

柿﨑　陸君の良さを消されて、完封されてしまいましたね。でもケガがないと言って、試合2日後の火曜から練習を再開していたんですよ。そういうところが、やっぱり頼れるなあと思いました。

 

──　大泉は乙津選手、柿﨑選手だけじゃなく羽黒慈夢選手や福田拓海選手など、みんな勝率がよくて、しかも若い選手が多いですよね。一体クロスポイント大泉に何が起きてるんですか？

 

柿﨑　何ですかね（笑）。まず会長の存在ですよね。会長がいなければ、みんなここまで強くなってないと思うので。それから自分の場合は、陸君が活躍してるのを見て「自分も早くプロにならないと」と思って、引っ張ってもらえた感じです。順番で言うと陸君、福田拓海君、それから僕になるんですけど、みんなやっぱり陸君の背中を見てプロになっていったという感じじゃないですかね。だから会長と陸君の存在があるからみんな強くなってるんだと思います。

 

──　今、当面の目標はタイトルということでしたが、その先はどこまで行きたいですか？

 

柿﨑　メチャメチャ先なんですけど、チャンピオンになっていろんな団体に出て有名になって、お金持ちになってどこかの山の方に大きな一軒家を買いたいです。

 

──　確かにすごく先ですね（笑）。お金持ちになったら、都心にでも家が買えるのでは？

 

柿﨑　僕自身が、あんまり人の多いところが好きじゃないので。自然豊かなところでのんびり暮らしたいです。

 

──　そこまで夢があるとは（笑）。では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう？

 

柿﨑　井ノ本選手はパンチが強いので、打ち合わずにパンチで倒すところを見てほしいです。相手の得意分野で倒した方がカッコいいと思うので、パンチで勝ちます！

 

──　分かりました。ありがとうございました！

 

 

 

プロフィール

柿﨑瑠
所属：クロスポイント大泉
生年月日：2005年12月7日
出身：東京都練馬区
身長：165cm
戦績：4戦 4勝(2KO)