2024/12/19
12.30 K.O CLIMAX 2024|12 月18日(水)渡部太基・中島玲・大沢文也 公開練習レポート
2024年12月30日(月)神奈川県・横浜武道館で開催される『K.O CLIMAX 2024』のメインイベント、KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定トーナメント決勝戦で対戦する渡部太基(TEAM TEPPEN)と中島玲(ハイブリッドアカデミー)、大沢文也(ザウルスプロモーション)の3選手が12月18日(水)都内にて公開練習を行った。
対戦相手の目の前でサンドバッグ打ちを披露した渡部と中島は好調をアピール。今回ラストマッチとなる渡部は「試合が楽しみですね。トレーニングしていくうちに『これでもう最後だな。こんなにやることないな』と思ったりするので、そういうときはちょっとしんみりします。と同時に、こういうことももうしなくていいだなと(苦笑)。集大成として昔のことをやってみたりもしています。出来は若い頃と比べたらちょっと劣りますけど、気持ちの面で昔を思い出して奮い立たせています。最後だから振り切れますが、ちょっと我に返って、これはオーバーワークになるなとか、体と相談しながらできることをやっています」と順調に仕上がっている様子。
元ボクシング日本スーパーウェルター級暫定王者・中島が以前から蹴りを出したいと言ってることに関しては「どうせ殴ってくるでしょって感じです」といい、「試合が楽しみです。違うジャンルというか、パンチのスペシャリストじゃないですか。どれだけ強いんだろうみたいな。僕もパンチで勝負してみたい」と相手の土俵での戦いに興味を示す。
だが、ジムのメンバーからは「みんなに『止めろ』って言われます(笑)。殴り合いでは分が悪い」と打ち合いは止められているというが、「それもわかりますけど、俺はパンチで倒したい。いつもセコンドからの指示は一応聞いてるふりはしています。アドレナリンが出過ぎて殴り倒すことしか考えてないんです。相手が倒れるまで殴ろうと。もっとああしてこうしてとかできたら、もっと楽に戦えるのになと思いますけど、『やったな。この野郎!』みたいなガチャガチャやって戦う方が楽しいんですよね」とニヤリ。
ラストマッチが中島となったことに関しては「実力があるから上がってきていると思います。キックが舐められているとは思っていません。普通に強いので、その強いやつをぶっ飛ばしたいなっていうシンプルにそれだけです。俺が引退した後、頑張れよって。ここまでは俺が頑張るからっていう気持ちです。キックボクシングを教えてあげたいという気持ちはないです」と引退試合にふさわしい相手だとする。
最後の試合ということで「やはり有終の美を飾りたい。結果的に激闘になったらなったで、お客さんのためにじゃないけど、自分のためには勝ちたいです。自分は一番強い時に辞めたいですね。今できることをやれば結果はついてくると思います」と自信を見せていた。
一方、中島は小さい時に極真空手をやっていた経験もあることから、公開練習では蹴りを中心としたサンドバック打ちを披露し、「舞台はキックボクシングなので、そろそろキックボクサーとして見せないといけないと思い、出しました。蹴りの感覚はだいぶ取り戻しましたね。蹴りは空手系なのかなと思うけれど、キックボクシングもムエタイも昔練習をやっていたので多彩な蹴りをこれから見せていければ」と蹴り技も見せていきたいとする。
プロボクシングで6勝(1KO)2敗の戦績を残しながらキックに転向、今年3月にK-1のリングでデビューし今回わずか4戦目でタイトル戦となることについては「順調といえば順調ですけれど、一番は運を味方にしたのかなと。挫折も味わってここまで来たので、自分としては遅いくらい。キックボクシングの戦績的には早いけれど、人生の中ではまだまだ遅いです」と、早いタイミングでのタイトル挑戦ではないと捉えている。
渡部の印象については「警戒しているものは全部。この選手だからではなく、相手のことは全部警戒しているので、甘く見ることもない」といい、「人生を懸けてこの試合で死んでもいいという気持ちで戦ってこられる選手に対して僕はリスペクトを持って殴り合うし、立ち上がって来るならその都度倒してやればいいと思います。お互い頑張ったなと言われる試合じゃなくて、中島玲は凄いなって試合を見せます」と尊敬の意を持って渡部を倒すという。
2025年の目標を聞かれると、「この試合でやっとスタートラインに立てると思っています。KNOCK OUTの王者として中島玲がいるというのを見せつけたい。KNOCK OUTを背負っているのは鈴木千裕選手だと思うので、そこをぶっ倒して僕がKNOCK OUTの顔になりたい」と、大晦日にRIZINタイトルマッチを控えている鈴木千裕との対戦を希望した。
そして、最後にバズーカ巧樹(菅原道場)とUNLIMITEDルールで対戦する大沢はサンドバッグ打ちだけでなく、タックルに入るムーブを見せ関係者を驚かせていた
MMAの練習をやっているのかと思いきや、「MMAの練習をしてるのかとよく言われるんですが、全くしてない(笑)。出稽古先でMMAの選手の方が多いので、蹴り足をキャッチしてコカしてきたりするので、それに対応しているだけ。こっちは打撃の練習をしたいのに、勝手に組み付いてくるんですよ。だから勝手にそういう練習になっているんじゃないですか」と、普段からやっていることで今回のルールも問題ない様子。
初挑戦となるUNLIMITEDルールでは、グラウンド状態でのパウンドも認められる危険なルールとなるが、「キックボクシングをやりたかったので、本当はやりたくなかったですよ。オファーをもらった時に、『階級もルールも何でもいいです』と言った手前、ルールを聞いて、止めたらクソダサくないですか。何でもいいと言っておいて、逃げたと思われるの嫌だし」と、引くにひけない状態だったという。
対戦するバズーカに関しては「パンチで負けるわけがない。向こうは素人でしょ。僕はボクシングを何年やってきたんだって話。向こうはボクシングは素人です。普通のキックボクシングをやったら100%僕が勝ちます。どう考えても。負ける要素はないんです。でも、階級的にもパワー差があるし、このルールだと僕の方が不利じゃないですか。バズーカ選手が僕に勝てるとしたら組んで倒すかヒジで斬るか、この2つしかなくない」と余裕のコメント。
イメージする試合展開に関しては「完封したい。組んで投げてパウンドでもいいし、UNLIMITEDルールで戦った方が面白い。普通にやれると思う。組んだらすぐに投げられそうじゃないですか」とグラウンドの展開に自信を見せ、KOするかとの問いには「僕の成績を見たら分かる通り、できるわけないでしょう。でも毎回ダウンは取る。ダウン取って後は逃げるだけ」とニヤリ。「でも、OFGで新しいルールだし、今回はKOしたいですね」と判定決着の多い大沢だが、KO決着も狙いたいとした。