2024/11/13
12.30 K.O CLIMAX 2024|第一弾対戦カード発表記者会見レポート
12月30日(日)神奈川・横浜武道館で開催される『K.O CLIMAX 2024』の記者会見が行われ、第一弾対戦カードが発表された。
今大会では、昨日にNJKFのリングで行われた一回戦で勝利した4選手によるKICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント準決勝・決勝戦だけでなく、KNOCK OUT-REDルールによる「KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座決定ワンデートーナメント」が行われ、今大会の本戦よりKNOCK OUT-REDルールの試合は全てオープンフィンガーグローブ(OFG)着用となることが発表。山口元気代表は「僕らが目指しているのはムエタイではなく、世界の流れはヒジありルールがOFGに傾いているので、そこで勝てる選手を育成していきたい。KNOCK OUTはKOするというゴールに向かって行く競技だよ、ということをこのルールで示したい」とOFG着用の意図を説明した。なお、12月1日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.6』でのREDルールの試合と、選手育成の目的であるプレリミナリーファイトや新宿FACE大会は通常のグローブ着用となる。
また、2025年の大会スケジュールも発表され、格闘技の聖地・後楽園ホールでの興行を2月9日(日)、4月6日(日)、5月18日(日)、7月20日(日)、8月29日(金)、9月23日(火・祝)、10月12日(日)、11月15日(土)の計8大会を実施。また、ビッグマッチを代々木第二体育館にて6月22日(日)、12月30日(火)の2大会を行うことを発表。この他、福島の「KNOCK OUT TRAINING CAMP 常葉(ときわ)」での配信専門の大会も実施。
■KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座決定ワンデートーナメント 3分3R延長1R
<出場決定選手>
久井大夢(TEAM TAIMU)
ロムイーサン・TIGER REON(REON Fighting sports GYM)
ピッチ・ソムパッツ(カンボジア/クンクメール)
X(後日発表)
現在、空位のKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王座を懸けたワンデートーナメントが決定。山口代表は「前回11月1日の『THE KNOCK OUT FIGHTER』でロムイーサンと久井が試合をし、延長判定でロムイーサンが勝ったという流れになった時に、年末の大会でどうしようかと考え、久井はロムイーサンにリベンジをしなきゃいけない。それからもともと久井はピッチへのリベンジもしなきゃいけない。ロムイーサンに負けたことをなかったことにして先に進むのは、ちょっと僕としては違うんじゃないかなと。JAPAN CUPとは違って、このトーナメントはOFGのワンデートーナメントになります。非常に厳しいルールになり、しかも好戦的なピッチと、そしてテクニカルなロムイーサンの3人が出場します。久井選手としては試練のトーナメントになるかなと思ってます」と開催に至った経緯を説明。
もう1枠に関しては「15日のカンボジアの大会も含めてちょっと査定したいなと。そこで60kgの選手である下地奏人、新田宗一朗、カンボジアの選手も出るので、その中で査定して決めたい」とした。
会見に出席した久井は「この前の試合は自分の攻撃の荒さ、ロムイサーン選手の首相撲にやられたので、そこをしっかり対策して試合に挑みます。負けたことでまた一つ強くなっているので、このトーナメントを必ず優勝します」と優勝宣言。
過酷なワンデートーナメントになるが「僕は普通のチャンピオンではなく、山口代表に以前指摘されたスーパースターになれるチャンピオンというのを見せていきたいし、自分はそうやと思っているので、倒して勝ってそういうところを見せていきたい」と2試合とも必ず倒すと誓う。
また、今回初のOFG着用の試合に関しては「OFGをまだ練習でもはめたことはないんですけど、グローブが小さかったら殴りやすい印象があり、僕の細かく当てるパンチも効いてくるかなと思うのでやりやすそう。自分には向いてるんじゃないかなと思うので楽しみですね」と自信を見せていた。
■KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント準決勝 3分3R延長1R
壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)vs前田大尊(マイウェイジム)
古村 光(FURUMURA-GYM)vs森岡悠樹(北流会君津ジム)
昨日NJKFのリングで行われた一回戦で勝利した4選手による準決勝の組み合わせについて、山口代表は「壱と古村は4月に対戦したばかりなので、この2人を別ブロックに分けて、この2人に当たる選手を抽選で決めたい」とし、前田と森岡がジャンケン。勝った方が対戦相手の名前入りの封筒を取る形式で行われ、上記の組み合わせが決定した。
一回戦で嵐 (KING gym)に完勝した壱は「昨日は勝って当たり前の試合でしたが、NJKFの代表に勝って、準決勝でイノベーションの代表の前田選手に勝って、決勝戦の相手はKNOCK OUTの代表とスック・ワンキントーンの代表のどちらかになるので、形としては3団体の代表と戦って優勝できるという一番おいしい形になり、僕自身も最強をちゃんと証明できるなと。結局、蓋を開けてみたらKNOCK OUTのメンバーがみんな勝ち上がって、自分が戦ってきた舞台は間違ってなかったんだなと自信にもなりました。12月30日はKNOCK OUTのメンバーで盛り上げます」とあいさつ。
次の相手、前田については「若いし、一番伸びしろがあると思っていたので、一航選手を食ったら勝ち上がってくるんじゃないかなと思ったんですけど、まさか準決勝であると思っていなかった。昨日の試合と違って気持ちいい試合ができるかなと思っています」と試合が楽しみだという。
そして、一回戦では大田一航 (新興ムエタイジム)を延長戦の末に判定で破った前田は「壱選手はこの中で一番美味しい選手なので、僕にはチャンスでしかないですし、ものすごく今ワクワクしています。そして、昨日は一航選手に勝つことができて自分の可能性をまた信じることができたので、またここで勝ってそのまま決勝戦に進んで優勝まで一気にいき、その先の格闘人生を歩んでいきたいと思います」と自信に満ちたコメント。
壱の印象については「試合慣れしているのをすごく感じて、上手さ、技術の高さはすごく分かりました。その上で、それをどう攻略していくかっていうのがすごく楽しみですし、ここから試合までの間、充実した日々を過ごしていきたいと思います」という。
KNOCK OUTのリングに一人だけ他団体に乗り込むという形になり、「アマチュア時代からKNOCK OUTさんの大会に出させていただいていて、こうしてまたプロとしてKNOCK OUTの試合に出られることはすごく僕自身誇りに思えること。ここで結果を残さないと意味がないので、出ることに満足しないで、しっかりと結果を残したいと思います」と気合い十分の意気込みを語った。
そして、一回戦では佐野佑馬 (創心會)に2RTKO勝ちした古村は「4年ぶりの森岡君との試合になります。正直申し訳ないですけど、優勝しか見てないです、自分は4月に(壱に負けて)ベルトを失ってメンタル的にも苦しかったんですけど、今こうやって頑張れているのは、今のジムの会長の(栗秋)和輝さん、兄貴や龍聖といったチームのみんなが支えてくれていることで今があり、年末に成長した姿を見せれたらなと思っています。せっかくヒジありのトーナメントなので、血まみれにしまくってこのトーナメントを締めたい」と大流血予告。
森岡については「一発があるというのは最初に対戦した時から感じているので、そこをクリアすれば特に問題ないと思っています」と自信を見せる。
一方、一回戦で真琴(誠輪ジム)にダウンを奪われながらも、真琴の契約体重オーバーにより、無条件で準決勝進出を決めた森岡は「昨日の試合は、他の3選手が自分の持ち味を出して勝っていたんですけど、自分は持ち味を出せず、これで勝ち上がっても悔しい思いをしてますし、鬱憤がすごく溜まっています。次の準決勝では、攻撃力の高い古村選手と決まり、リベンジ戦になるので、しっかり鬱憤を晴らしてこのトーナメントが盛り上がるように準決勝を頑張りたい」と2020年12月のREBELSで敗れている古村へのリベンジを誓う。
相手の印象を聞かれると、「古村選手は自分の昨日の1個前の試合だったので、ちらっと見たんですけど、やっぱり一発のパワーがあるなと。ただ狙いすぎているのか、もっとガンガン行くタイプだと思っていたので、次はもっと最初からガンガン来てくれたら嬉しいなと思います」とコメント。
前回の対戦から成長している点を聞かれると、森岡は「前回は結局延長で自分が判定で負けてしまったのですが、あの時は自分のスタミナに自信が持てなくて、結局最後に圧力をかけられて判定で負けてしいました。今は5Rも経験して1から5Rまで攻め続けられるようになったので、その心配もないです」といえば、古村は「あの時、自分は5戦目とかでしたが、それから色んな経験をして気持ちの変化もありますし、試合前のコンディションとかも以前とは変わってきているので、全体的に成長していると思います」という。
決勝で対戦したい相手について、森岡は「リベンジを兼ねて壱選手に上がってきてほしい」、古村は「誰でもOK」、前田は「全員僕より美味しいと思うので誰でも大丈夫です」、壱は「次で古村とは4回目、森岡とは3回目になり、KNOCK OUTが最強ということを証明できたんで、今度は個の強さの証明を決勝戦でできれば」という。
また、優勝賞金300万円の使い道について聞かれた4選手。森岡は「昨日の試合が悔しくて、300万円の使い道は全然考えていなかったので、まあなんかでパーッと使えたら」、古村は「自分は1000万円以上稼ぎたいので、もっと賞金の出る試合を今後もっとやっていただき、もっとガッと稼ぎたい」、前田は「海外に旅行に行ったりとか、お世話になってくれてる人たちとか大事にしたい人たちに恩返せるようなことをしていきたい」、壱は「僕には新しい家族いるので家族と300万円のパーティーをします」とそれぞれが答えた。
また、トーナメント優勝後の展望について、森岡は「これからREDルールはOFG着用になるので、しっかりそこにアジャストし、またONEだったり、そういう舞台で戦えるようにしたい」、古村は「血祭りを続行したい。REDルールらしく、血祭りにしていきたい」、前田は「まだチャンピオンという肩書きがないので、トーナメントで優勝することで広がることがたくさんあると思います。まずはベルトを獲りに行きたい」、壱は「やっぱり目指す舞台は世界なので、ONEも面白いと思うんですけど、昨日みたいな各団体との対抗戦は面白いなと。日本で最強を決める試合が分かりやすくて、各団体の応援団も盛り上がるので、対抗戦は楽しいなと思いました」と意欲を見せた。
最後に今大会でアピールしたいことを聞かれると、森岡は「自分は打ち合いの試合が本当に好きで、10月のウェルター級のトーナメントの試合を見たら本当に格闘技だなと。軽量級になればなるほど、やっぱりパワーよりもテクニックだったり、スピードだったり、そういうところが目立ってしまうんですけど、55kgでもああいう重量級に負けない激しい試合が見せられたらなと思っています」、古村は「KNOCK OUTは倒す団体だと思うんで。俺は倒れないんですけど、どんどんぶっ倒していって、血祭りにして本当にKNOCK OUTらしくリングを真っ赤に染めたい。今後KNOCK OUTを体現できるのは俺しかいないと思うので、そこを見せていきたい」、前田は「僕のことを知っている人がまだそんなに多くないと思うので、試合の中で『うわ、なんだこいつ』と思わせられるような試合をして、そこから憧れてもらったりとか、僕にいい印象を持って、何か与えられるような選手になっていけたら」、壱は「正直、このルールだったら僕が何やっても絶対負けないのですが、やっぱり僕に足りないのは倒す力なので、普通にやって勝つんじゃなくて、負けるリスクを背負って倒しに行く。それがないとKNOCK OUTのスターにはなれないかなと思っているので、ただ勝つことは簡単なので倒して勝ちます」と必倒宣言した。
■KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定トーナメント決勝戦 3分3R延長1R
渡部太基(TEAM TEPPEN)vs中島 玲(フリー)
渡部太基
「格闘技生活18年の集大成なので、しっかり結果を出して、最後に有終の美を飾ろうと思います。
(お互いの準決勝の試合を見ての印象)前回の試合もボクシングならではの強打というか、本当にパンチが強いなというのはすごい感じました。でも最後というのもありますし、僕も勝負師なので、パンチで倒したいなと思います。
(中島の意識を飛ばすという発言を受けて)試合で意識を飛ばされたことがないので、やられるならそのくらいやってほしいですね。
(今回最後の試合ということで、いつもの試合と違った気持ちはあるか)きつい練習からも解放されるというのもあるし、いろんな思いがあります。嬉しさだったり寂しさだったり、全てを含めて、だからこそいい試合をして勝ちたいなと。
(最後の相手が中島になったことについて)キックボクサーとしてはキャリアが浅いかもしれないですけど、ボクシングでチャンピオンになっているし、アスリートとしての意識が高い選手だと思うので、本当にいい相手というか、ラストにふさわしい相手だと思います」
中島 玲
「レジェンドの渡部選手の最後の相手が僕であることをすごい光栄に思います。でも最後に手が上がっているのは僕なので、楽しみにしてください。
(お互いの準決勝の試合を見ての印象)すごい熱い試合をされていたので、今回もみんなが望んでいるのは熱い試合だと思いますが、僕も今までボクシングも含めて格闘技人生に全てを懸けてレジェンドに挑もうと思っているので、僕との試合は熱い試合にはならないです。
(熱い試合にならないというのは、一方的に倒すという意味?)そうですね。倒れても立ち上がって向かってくるという、今までにすごい熱い試合をしてますが、僕は意識を断とうと思っています。
(キックボクシングのベルトを獲ることの意味をどう思うか)ボクシングで暫定ですけど、日本チャンピオンになってそれを捨てて僕はこっちに来たので、僕のことを知ってるボクサーの方たちにも中島玲はキックに行っても輝いているというのを見せたいし、ここで負けてるようでは先はないと思っています。キックに転向してまだ1年も経ってないんですけど、このタイミングでベルトを獲るというのは、ないかなと思うので、あとはモノにするだけかなと思います。
(ベルトを獲った後に考えていること)このベルトは必ず12月30日に僕が獲るというのは決めています。僕はあんまり名前を出すのは僕は好きじゃないですけど、鈴木千裕選手は引きずり出したいと思っているので、これからの僕を期待してもらえるためにとりあえず、まずは12月30日失神KOで僕がチャンピオンになるので楽しみにしていてください」
■スーパーファイト KNOCK OUT-RED -58.0kg契約 3分3R延長1R
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)vsチョムラウン・クンクメール(カンボジア/クンクメール)
小笠原瑛作
「ずっとONEのタイでの試合が多かったんですけど、年末に最後はやっぱり自分のホームリングでしっかりと見せたいなと思っています。前回負けてしまったんですけど、ONEでベルトを獲るということは絶対にやろうと思っていることなので、来年にそれを向けて挑戦していきたいと思います。今、ONEはタイ人だけじゃなく、カンボジアも白人の選手もいっぱい出ている中、今回カンボジアのアグレッシブな選手にしっかりと勝ち切るということが来年のONEのベルトにつながると思っているので、ぜひ注目して見てほしいなと思っています。
(相手の印象)1試合だけ見たところ、テクニシャンの選手ではないですけど、前に来てくれる選手なので、倒す機会が増えると思います。年末なんで久々に倒すところを見せたいと思います。
(タイ人と対戦する時と気持ちの違いについて)タイ人の方がテクニックや技術の面はあるのかなという感じはするんですけど、やっぱりカンボジアの選手は気持ちが強い。そういう熱い選手と戦うと僕の試合の魅力も出るだろうし、そこに逃げないで僕も倒しにいきます。
(今後REDルールがOFG着用になることについて)世界の標準がOFGルールになっているし、普通のグローブとOFGだと戦い方も変わるし、効き方も変わるというのをONEに参戦してて思う部分でもあり、僕自身が今後階級のことも含めて、自分がONEでベルトを獲るためにフライ級なのか、ストロー級で行くのかといった部分も考えなくちゃいけないなと。このホームリングである自分の場所で、体重も含めて色々と山口さんに相談させてもらいながら、ONEに向けた対策も含めて組めるというのは本当に嬉しいです。ここでバッチリ勝って来年にONEのベルトを必ず獲ってきます。
(OFGだと試合はどう変わるか)一発で倒されることもあるし、KNOCK OUTでは倒しに行くところを求められるし、そういった部分は本当に僕がやりたいことだったりするのでお客さんに見せていけるんじゃないかなと思っています」