2021/09/21
9.25 KNOCK OUT 2021 vol.4|Apollo中山 インタビュー公開!
「パンチでバチバチに倒すのが理想。勝って名前を売る!」
9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「KNOCK OUT-BLACK -63.5kg契約/3分3R・延長1R」で、般若HASHIMOTOと対戦するApollo中山。地下格闘技から『KNOCK OUT』アマチュア大会を経てプロデビューした異色の男が、3戦目にして代打出場というチャンスを掴んだ。そんな彼の意気込みと目論見とは?
-- 中山選手はプロでは2戦されていますが、それ以前は地下格闘技に出られていたそうですね。
中山 そうですね。ガキの頃から柔道・剣道とやっていて戦うのがずっと好きで、15歳の時に山本KID徳郁さんのジムに住み込みでやらせてもらってたんですけど、自分がハンパだったので逃げて、悪い方向に行って。それでたまたま地元の横浜で地下格闘技に出ないかって話をもらって、それで戦ったのが今のジムの代表の高垣勇二さんで。それでそのジムに所属して試合をするようになった感じです。
-- 地下格闘技では何試合ぐらいやったんですか?
中山 ちょっと覚えてないですけど、20戦ぐらいですかね。20歳から21歳ぐらいまでは年に2回とか3回とか、呼ばれたら出るという感じで。それでちょっと間が空いて、25歳ぐらいからまたやり始めて。
-- 今回、『KNOCK OUT』でのプロデビューに当たって、一度アマチュアのトーナメントに出て優勝するという、段階を踏んできたという話を聞きました。
中山 今のジムでトレーナーやってみないかという話をもらって、試合にも出られるからいいかと思ったんですけど、やるならもっと自分の力を試してみたくなって。そこに『KNOCK OUT』のアマチュア・トーナメントがあるよと教えてもらって、ここで優勝できなかったら意味ないなと思って。俺も若くないんで、行けるところまで行かないとなという感じで出させてもらいました。
-- 地下格闘技は、ほとんど総合に近いルールだったわけですよね。そこからキックボクシングにというのは?
中山 地下格闘技でもパンチは得意でしたけど、キックボクシングではそれをガキの頃からやってる人たちとかいるわけで、その中で勝てれば自分も磨かれるし、その技術はこの先も生きるので、ちょっと試したかったんです。
-- そこから6月、新宿FACE大会でのプロデビュー戦はハイキックで見事なKO勝ちでした。あれはかなり気持ちのいい勝利だったんじゃないですか?
中山 本当はパンチで倒したかったので、あれは考えてたものではなかったんですけど、今振り返るとよかったのかなと。イメージはパンチでバチバチに倒すつもりだったんですけどね。実際、気持ちよかったですけどね。
-- で、8月の第2戦はドローでした。ちょっと相手の距離に入れない時間もあったかなという感じでしたが。
中山 研究されてるなという感じでしたね。相手の映像は1回見て、こういう感じかと思ってたので、よーい、ドン!で行こうと思ってたんですけど、何かシミュレーションみたいなのを見せられて、ああ、面白いなと。自分のやることが変わらないと研究されてきて、自分もそういうことをしていかなきゃいけないし、もっともっと改良してやっていくことが必要なんだなということに気づけました。でないと勝てないんだなということが勉強できた試合でした。
-- 基本的にはステップを使って飛び込んでいくという戦い方ですか。陣営からは「総合だから!」という声が飛んでいましたが。
中山 自分の試合を見てくれている人だったら、キックの距離にならずに総合の距離から飛び込んでいけば、相手は面食らって自分の攻撃が入るっていうのが分かってるからそう言ってくれてたんだと思います。自分のスタイルは基本的にそれなんですけど、インファイトも普通にできますよ。
-- そして今回は丹羽圭介選手の欠場で、急きょチャンスが回ってきました。その話を聞いた時はもう二つ返事で?
中山 めちゃくちゃチャンス来た!と思って、もうすぐに「お願いします」と。
-- 後楽園ホールでの試合も初めてですよね。出たかったですか?
中山 自分が憧れている先輩たち、KIDさんとか朴光哲さんとかがバチバチに戦ってた場所で、ガキの頃から連れてってもらったりしてましたから、感慨深いものはあります。地下格では小屋みたいなところで戦ってたので(笑)。ただ、これも全然通過点なので、ここで満足してちゃダメだと思ってます。
-- 相手の般若HASHIMOTO選手についてはどういう印象ですか?
中山 普通にいい選手ですよね。気持ちは強いんじゃないかなと思いますけど、普通に勝てそうだなとも思ってます。戦績は上ですけど、全然俺も地下格でバチバチやってきたので、全然ビビってはいないです。
-- では、自信は十分にあると。
中山 そうですね、はい。飲みすぎたりとかして体調を崩さないようにしてっていう感じで。
-- それは大事だと思います(笑)。ここから目指すのは、まずタイトルですか?
中山 そうですね。ベルトもですけど、ここで勝って名前のある選手とどんどんやらせてもらって、「Apolloっていう奴がいるぞ」みたいな。そんな感じのところまで行くには、やっぱりベルトとかはほしいですよね。『KNOCK OUT』は「ここで名前を売ってもらって」っていうことを言ってくれてるんで、勝っていって有名な人とやれるところまで行きたいですね。
-- 地下格の大会とは、例えば記者会見だったりとか、いろいろ違う部分があると思いますが、そこを経験していかがですか?
中山 やっぱ、プロはいいなと思いますね。地下格だと、試合後にスポーツドリンクを渡されて終わりとかってこともあったし(笑)。本当に好きでやってないと本当やれてないなというか、そんな中で好きにやらせてもらってたんですけど。でもやっぱり前日に計量の場を用意してくれて、会見があったりとか、いいなと思いますね。
-- 会見とか計量を見ていると、中山選手は睨み合いをしようと思ってるけど相手がなかなか応じてくれなくないということが起きてますよね(笑)。
中山 そうっすね。自分は相手を見るとスイッチが入っちゃうので、ああいう感じになっちゃうんですけど、試合する相手の方を見ないとかどうなのっていう感じはありますね(笑)。まあ今こういう時期だから、フェイスオフとかもないのかなあとも思いつつ(笑)。やっぱりプロだからそういうところとか、楽しませられる選手が上に行くわけじゃないですか。自分の場合はナチュラルにそういう風になっちゃうんで。
-- 今回はデビュー3戦目ですが、名前を売る大きなチャンスというわけですね。
中山 はい、どんどん勝っていって、有名な選手とやりたいですね。
-- 格闘技での最終的な目標は?
中山 TVでやってるような大きな大会に出て常連になって、須藤元気さんみたいな政治家になれたら最高かなと思いますね。
-- そこまでですか!
中山 まあそれは冗談ですけど(笑)、自分もいろいろハンパしてきたもんで、ケジメつけるために、戒めのために戦ってるんで、ちょっと行けるところまで。日本で一番大きい大会とかも出たいですよね。本当はUFCチャンピオンとかって言ってみたいですけど、とりあえずは日本一の大会に出られるまでブラッシュアップしていければと思ってます。
-- その一歩として、今回もいい勝ち方を見せないとですね。
中山 そうですね、でも練習は全然してないんで。
-- えっ、そうなんですか? それで大丈夫なんでしょうか(笑)。
中山 それこそ昔、KIDさんのところでバチバチにやってた練習に比べたら、全然してないようなもんですから。だから練習してないって言ってるんですけど、いつものパフォーマンスが出せれば全然倒せると思ってるんで。
-- では最後に、当日一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
中山 リングに上がったら喧嘩のつもりでバチバチやってるんで、そういうバイブス、絶対引かねえぞみたいな、気持ちで戦ってるんで、そこを見てもらえればと思います。
プロフィール
Apollo中山(あぽろ・なかやま)
所属:GOD SIDE GYM
生年月日:1988年6月14日
出身:神奈川県川崎市出身
身長:170cm
戦績:2戦1勝(1KO)1分