2022/10/07

10.16 KNOCK OUT 2022 vol.6|酒井 柚樹インタビュー公開!

 

 

 

「ナメんなよと。全て解放して、自分の全てをぶつけます!」

 

 

10・16『KNOCK OUT 2022 vol.6』の「KNOCK OUT-BLACK スーパーフライ級/3分3R・延長1R」で乙津 陸と対戦する酒井柚樹。このところ勝ち星からは遠ざかっている酒井だが、カード発表会見で乙津が自分のことを飛び越えてベルトへの思いを語っていたことにはかなりイラッときたという。初めて相手に対してそういう感情を持って臨むこの試合、酒井は乙津に何をぶつけようとしているのか?

 

 

 

 

 

-- 最初に今回の試合のオファーを聞いた時は、どう思いましたか?

 

酒井 『KNOCK OUT』に出るからには、乙津選手とはいつかはやりそうだなとは思ってました。階級も近いし、対戦することになるんじゃないかなと。だからオファーが来た時は別に驚きとかはなくて、「お、来たか」という感じでした。

 

-- 9月13日のカード発表会見ではピリッとした空気になっていましたがあの時はどう感じましたか?

 

酒井 ナメんなよって思いました。ベルトがほしい、ベルトがほしいばっかり言ってたから、目の前見ろよと。若くてここまで負けなしなので、そういう意味でも怖いもの知らずなんだなと思いました。

 

-- 試合前に相手に対してそういう感情になることって、これまでありましたか?

 

酒井 そう言われると、なかったかもしれないですね。これまでは自分がガムシャラに勝ちたいという気持ちだけでやってきたので。

 

-- その意味では、この試合は他の試合とは違いますか?

 

酒井 いや、そういうわけでもないですかね。「ナメんなよ」というのも含めて、結局は勝つだけなので。

 

-- 酒井選手自身は、最近勝ち星からはちょっと遠ざかっていますよね。よく言われるように昨年4月の濱田巧戦は激闘でしたし、最近の試合も会場は沸かせてると思います。ただ結果が……というところで。

 

酒井 そういう風にはよく言っていただくんですけど、やっぱり負けたら何の意味もないので。

 

-- では、ご自分では何が足りないと思っていますか?

 

酒井 「あと一歩」って、自分でも思うことも多いですし、周りからも「惜しい」ってよく言われるんですよ。ただ、毎回同じような反省点だなとも思っていて、その「あと一歩」というのがものすごく大きな一歩なんだなというのはよく感じます。言葉にするのは難しいですけど。毎回、思い切って挑んでるのは確かなんですけど、殻を破るのは難しいなと。

 

-- 殻を破って勝つために練習を重ねていると思うんですが、今、練習の際に対策以外でテーマにしているのはどういうところですか?

 

酒井 例えば、スパーリングが3ラウンドあるとしたら、人間の本能として3ラウンドの配分とかを考えると思うんですよ。そうじゃなくて、毎ラウンドが最終ラウンドみたいな感じで、出し切るということを意識してます。ダッシュとかでも、本数とかを決めないでやったり。10本って決まってると、頭の片隅で意識して構えちゃうと思うんですよ。そういうのをなくして出し切るために。出し切れば、3ラウンドでバテバテになったとしても、そこでの戦い方があると思うし。いつも試合中は「出し切ろう」と思ってやってるんですけど、終わったら「もっと出せたんじゃないか」って気づくんですよね。終わってから気づいても遅いじゃないですか。

 

-- そうですね。

 

酒井 だから出し切れば、おのずといい結果につながるんじゃないかと思ってます。

 

-- 相手の乙津選手は若くて無敗で……

 

酒井 売り出されてる選手ですよね。そこは自分も感じてますし、分かって試合を受けたので。勝ちパターンというか勝ちグセというか、そういうのが常に彼の頭の中にはあると思うし、ずっと勝ってるから勝つイメージも自分よりはずっとしやすいと思うので、そこが彼の勢いの理由なんじゃないかと思ってます。

 

-- では、そういう選手に勝つには?

 

酒井 詳しい作戦は言えないですけど、その作戦をしっかりやり切ることと、この試合に懸けている思いは絶対に違うので、そういう技術の面でも気持ちの面でも全てで上回って、ぶっ倒しにいきます。

 

-- そう聞くと、やっぱり他の試合に比べて強い気持ちがありそうですね。

 

酒井 デビュー戦だろうがタイトルマッチだろうが、1戦の重みは変わらないとは思うんですけど、今回に関してはいろいろな思いの全部をぶつけてやろうと思います。

 

 

 

 

-- ところで最近は他団体への出場も続いていましたよね。その中で『KNOCK OUT』がいいなと思う部分というと?

 

酒井 ルールとかでは細かい違いはあるんですけど、どこの団体でも、こんなに結果が出ていないのにけっこういい相手と組んでいただいているので、関係者の方々には感謝してます。正直、自分は選べる立場でもないと思うので、いただいた試合はありがたく受けてるんですが、『KNOCK OUT』は地上波TV番組も始まって、そういった面では少しでも人の目に留まるのかなと思います。あと、ベルトがメチャクチャかっこいいですよね。

 

-- そこはよく言われるところですが、選手にとって「ベルトがカッコいい」というのはポイントになりますか?

 

酒井 ポイントですね。中には「ベルトなんか興味ない。俺は強いヤツを倒していければいい」という選手もいますけど、そうやって強い選手を倒していくと、結局はおのずとベルトがついてくる話だと思うんですよね。そういう時に、カッコいいベルトの方がほしくなるじゃないですか。やっぱりみんな人間なので。

 

-- では、そのカッコいいベルトは……

 

酒井 絶対彼には渡さないし、目の前を見てないので、しっかり分からせてやります。

 

-- では最後に、今回の試合で特に注目してほしい点はどこでしょう?

 

酒井 今回は全部振り切って、自分を全て出したいと思っているので、そういう意味で殻を破るところに注目していただけたらと思います。全て解放します!

 

-- 分かりました。ありがとうございました!

 

 

プロフィール

酒井 柚樹
所属:TEPPEN GYM
生年月日:1996年6月10日
出身:神奈川県横浜市出身
身長:158cm
戦績:24戦6勝(1KO)14敗4分