2022/03/07

3.12 KNOCK OUT 2022 vol.2|クボ マサヤ インタビュー公開!

 

 

 

「もっともっと『KNOCK OUT』に出たい。そのために自分らしく勝つ!」

 

3・12『KNOCK OUT 2022 vol.2』の「KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級/3分3R・延長1R」で、Apollo中山と対戦するクボ マサヤ。『KNOCK OUT』のリングに上がるのは、鈴木千裕との王座決定トーナメント1回戦以来、ちょうど1年ぶりとなるクボは、この試合のテーマを「自分らしさ」と位置付ける。そんなクボが思い描く勝利の姿、そしてその先のビジョンとは?

 

 

 

-- Apollo中山選手とは記者会見で対面されましたが、いかがでしたか?

 

クボ 意外と、見た目よりいい人そうなのかなとは思いました。みんなスーツで来てる中、一人だけ服装がラフだなと思ったぐらいで(笑)、あとは特に……って感じですかね。まあ、僕もヘラヘラしてるから、僕の相手はあんまりバチバチで向かってきにくいのかなとも思いますけど。

 

-- 改めて、Apollo選手の印象は?

 

クボ トリッキーで、向かい合うと意外に距離が遠いのかなとは思います。フック系が強くて当て勘もいいのかなとは思いましたけど、警戒するのはそのぐらいですかね。

 

-- 変則的なスタイルですが、やりづらそう?

 

クボ それは思いますが……構えもしっかりしてないし、試合では空振りすることもあるのかなあと。空振りすると焦って、自分を追い詰めちゃうこともあると思うんですよね。試合映像を見ても、1Rはしっかり距離を取ってるんですけど、2R、3Rはどうしても落ちてくるのかなあと。こっちが楽に距離を詰めていけば、勝手に疲れてくれるんじゃないかと思ってます。一発を恐れて固くなっちゃうと、力が抜けたフック系をもらっちゃうかなと思うので、そこは警戒ですね。

 

-- 会見では、経験の差から言っても負けられないという発言がありました。

 

クボ そうですね、こういうのは楽に超えていかないといけないのかなと思います。僕は10年近いキャリアの中で、相手がこうだからこう、っていうのは1回も思ったことがなくて。常に自分との戦いなんですよ。ポテンシャルは自分でもけっこう高いと思うし、周りも評価してくれるんですけど、今イチ自分を信じ切れなくて最後に失速したり、決め切れなかったりというのがあるので、今回は改めて、自分を信じて戦いたいなと思ってます。

 

-- 自分を信じ切るためには、やはり練習しかない?

 

クボ 僕はもともと、不安を消し去るためにメチャメチャ練習する方なんですよ。もちろん練習するのは当たり前なんですけど、気付けば自分の不安を解消するために練習してるだけで、実はあんまり頭を使えてなかったんじゃないかなあと思うこともあって。だから今回は根底から練習のやり方とかを見直して、いろいろ変えた部分はあります。ここまでキャリアを積んできたからこそ、あえて変えてみようかなと、その上で楽に楽しんでいけばいいんじゃないかと思うところがあります。とにかくひたすらやるというよりは、いろいろ試して、もっと楽にいこうというところで、自分をもっと信じられるんじゃないかと。

 

-- 変えたところというと、具体的には?

 

クボ 1回の練習時間が長かったので、それを細かく切り分けて、1回ごとにしっかりテーマを持ってやるようにしたのが大きいですね。これまでは追い込みすぎてオーバーワークになって、試合当日に疲れているというのがあったので、今回はしっかり休みを入れながらやってみていますね。

 

-- 「やること」が主眼になっていたという感じですかね?

 

クボ そうですね。キックボクシング自体はメチャクチャ好きで、練習はライフワークなんですけど、ついついやり過ぎちゃうんですよね。そこをセーブしないといけないなと。

 

-- 今年一発目の試合でもありますが、ここで勝利してその先は……みたいな考えはありますか?

 

クボ 僕のよくないところなんですけど、「こうなりたい」みたいなのがないんですよ。「この舞台に上がりたい」とか「この相手とやりたい」とかじゃなくて、「自分を高めたい」というのが一番なんですよね。だから今年も、自分がやりたい試合をできるように、キャリアを積み重ねていきたいというところですね。

 

-- なるほど。タイトルも考えていない?

 

クボ そういう欲も、全くないんですよ。 GLORYに出た時は「ここに懸けよう」と思っていたので、ベルトが獲りたいと思ったんですけど、結局そこでも跳ね返されちゃって。周りからは「ベルトは獲った方がいいし、後で記念になるよ」って言われるんですけど、自分としては欲がないというか、「獲りに行く」ものじゃなくて「後からついてくる」ものだという認識なんですよ。それに、特に日本でのベルトって、持ってる選手が高めていくものじゃないですか。その点、『KNOCK OUT』はベルトを持ってるのはいい選手ばかりだし、僕もここでベルトが持てるような選手になっていれば、それだけの実力がついているってことじゃないかなと思っていて。

 

-- では、今回の試合についてのテーマは?

 

クボ やっぱり、「自分らしさ」ですよね。左ミドルもしっかり蹴っていきたいし。細かいことは言えないですけど、試合でやることはトレーナーと話して決めているので。それを出していくというのが一つのテーマかなと思ってます。それを出していくためには、僕自身が気負わず、楽しんでいくことが大事なんじゃないかと。

 

-- このところ、やや試合間隔が空き気味の時が多いですよね。

 

クボ そうですね。昨年12月に他団体で、ムエタイルールで試合したので、今回はそうでもないですけど。そこで5年ぶりぐらいに勝てたので、とりあえずよかったなと思ってるんですけど(笑)。

 

-- では、いい流れに乗っている?

 

クボ いや……勝ったのはいいんですけど、納得はできてなくて。当日も「こんなんじゃダメだなあ……」と思いながら帰ってましたけどね(笑)。ただまあ、勝てたのは事実だし、試合勘も徐々に戻ってきた気はするので、今回はもうワンランク上げられるように頑張ろうかなと思います。

 

-- 今回勝利すれば、『KNOCK OUT』での試合もコンスタントにいけそうですか?

 

クボ 基本的に『KNOCK OUT』に出たい気持ちはメチャクチャ強いんですよ。昔から宮田プロデューサーが好きで、一緒に仕事したいとずっと思っていたので、それが実現できることがすごくうれしくて。

 

-- そうするためにも勝っていかないとですね。

 

クボ はい。僕も選手としての魅力を上げていって、『KNOCK OUT』の主力選手の一人になれればいいなと思ってます。

 

-- その意味でも重要な一戦ですね。そんな試合の中で、一番注目してもらいたいポイントは?

 

クボ 僕の試合はファイティング・スピリットでやっているので、そういう気持ちの部分もしっかりと試合で出していきたいです。最近ちょっとなくなってきてたんですけど、そういった気持ちがちゃんと出るかどうかにも注目してほしいです。

 

-- 「最近はなくなってきてた」?

 

クボ 海外でやってた時とかは、バーッと評価されたりしてたんですけど、今は試合の時にもうひとつ気持ちが入らなくて、うまく集中できないこともあって。ただ、前の試合ぐらいからまた集中できるようになってきたので、次の試合でもまた一つ、昔の自分らしさを取り戻していきたいと思います。

 

 

 

 

プロフィール

クボ マサヤ(くぼ・まさや)
所属:PHOENIX
生年月日:1993年7月23日
出身:広島県広島市
身長:173cm
戦績:35戦18勝(7KO)14敗3分