「独特のスタイルで、今年もう1試合出られるような勝ち方をします!」



9・23「MAROOMS presents KNOCK OUT.57」の[KNOCK OUT-RED -63.0kg契約/3分3R]で安田学登と対戦する渡辺翔也。ここまで4戦4勝(3KO)という好成績でKNOCK OUT初参戦を果たすが、本人の口からは自信の言葉が次々と飛び出した。その中身とは?

──渡辺選手はこれまで4戦4勝(3KO)でKNOCK OUTには初参戦ですが、KNOCK OUTには以前から出たかったんですか?

渡辺 プロになってからはKNOCK OUTに出たいなっという気持ちはけっこう前からありました。4戦目をやるとなった時に、「これに勝ったら、KNOCK OUTに連絡してみてください」と、ジムの会長にずっとお願いをしてて。「とりあえず試合に勝て」ということだったんですが、勝ったので、それが叶ったという形ですね。

──どうしてそんなに出たかったんですか?

渡辺 ずっと前から、日本のキックボクシングでいうと、RISE、K-1、KNOCK OUTというこの3団体が主要なのかなと思ってまして。僕はプロになる前からキックボクシングとか格闘技をよく見ていて、例えばREBELSとかも見てたんですね。で、特に最近、REDルールとBLACKルールで分けて、かつUNLIMITEDルールとか新しい試みもしていて、REDルールもオープンフィンガーグローブに統一していて。今アジアで一番デカいONEとかと近しい形でKOボーナスも設けたりして選手の意欲を引き出してもいますし。プロモーションとかも含めて、やっぱりKNOCK OUTという団体は今一番、日本のキックボクシング、ムエタイの中では来てるんじゃないかなと個人的に思ってて。そこにやっぱり選手として出たいという気持ちが強くなりました。

──なるほど。

渡辺 KNOCK OUTには旗揚げ当初に那須川天心が出ていたりとか、いろんな有名な選手が出てたじゃないですか。そういうのにも影響されました。僕は今、まだ5戦目で全然名前は知られてないですけど、ここからKNOCK OUTの主要選手になれるように徐々に上がっていきたいなという気持ちがありますね。

──しかしここまで全勝で、KO率も高くていい戦績じゃないですか。自分では何がよくて勝ってこれてると思っていますか?

渡辺 僕の特徴として、けっこう試合中リラックスしてるのかなというのがあって。あと、自分で言うのも何ですけど、自分の距離感を保つのが得意かなと思ってまして。それからマスボクシングとかをいろんな人とやると、ちょっとクセがある動きなので、そういうのが相手からしたらやりづらいのかなと思ってまして、そこが強みかなと思いますね。

──アマチュアでもそういう感じで勝ってきたんですか?

渡辺 アマチュアもそうですね、15~16戦したんですけど、勝ってる試合はだいたい「ガードをしろ!」って怒られるぐらいガードが下がってたり。相手のパンチを、ガードするのではなくて避けて、自分の攻撃を当てるみたいなスタイルだったので、距離感をうまく使ってリングを広く使うようには意識をしていて、それが今も生きてるんじゃないかなとは思ってます。

──そのスタイルって、教わってできたものなんですか?

渡辺 正直僕も分かってないんですけど……今、入会して6年目ぐらいなんですけど、入った時からそのへんは身についてて。というのも、小さい頃に空手をやってたことがありまして。空手と言っても極真とかそういうデカいところじゃなくて、もう個人の、50人とかの規模のところで、公式戦もなく、組手ぐらいしかないところだったんですけど。そこで、踏み込みのスピードとか距離感、動きとかは身についたんじゃないかなと思ってますね。

──プロフィールのスポーツ歴には「空手6年に、サッカー3年、テニス3年、キックボクシング6年」とあって、スポーツ万能そうですね。

渡辺 そうですね。ただサッカーもテニスも、正直言うと上手くなる前にやめちゃった感じで、特に運動神経が特化してるわけではないと思います。中学、高校でいろんなスポーツをやってみたくて手を出したっていう感じです。

──改めてキックボクシングを始める時は、もうプロになりたいと思って始めたんですか?

渡辺 当初は、「試合したい」という気持ちはありましたけど、プロになるまではあまり考えてはなかったですね。でも試合を重ねていくうちに自信もついて。タイ人のトレーナーの先生で仲のいい人がいるんですけど、始めてまだ1試合もしてない頃に「もう1回アマチュアで試合出たら、お前はプロに行け!」ってすごい押されてて。あと会長も褒め上手だったりもあって、「もしかして意外とセンスあるのかな?」っていう勘違いから今に至ってるっていう形で。

──でもこれだけの結果を残してるということは、何もないものを褒めたわけでもないわけですよね、きっと。

渡辺 そうだと思います(笑)。当初、タイ人の先生から言われてたのはミドルキックのことでした。フォームとかはグチャグチャだけど、空手特有の蹴りじゃなくて、むしろムエタイっぽい伸びる蹴りがいいってメチャメチャ言われて。しなるというか、柔らかいムチみたいな感じだと、すごく褒められて。「早くプロ出ろ、プロプロプロ!」みたいな(笑)。

──その相手が、安田学登選手です。どんな印象でしょうか?

渡辺 身長が高くてリーチがあるなと思います。あとは戦績は正直よくはないかもしれないんですけど、僕よりもベテランで、全部で11戦ぐらいされてるんですよね。僕はプロ公式戦ではまだ自分より身長の高い人とやったことがないので、ちょっと怖さもありながら楽しみもありという感じです。ただ、僕の方が全体的に優れてるんじゃないかと思いますし、今持っているもので考えても、勝つ自信は満々です。勝つ自信しかないですね。

──言い切りますね。

渡辺 はい。あとは自分の体調だけかなと。それが万全だったら問題ないかなと思います。

──今回、最終的にはどう勝ちたいと思っていますか?

渡辺 2RKO勝ちで。とりあえず倒すことしか考えてなかったので、試合の中で、自分のいいところを出して、また悪いところも克服できるように意識して、安田選手に勝ちたいなと思っています。

──本当に自信満々ですね。

渡辺 ライト級は今、BLACK、REDともにメチャメチャ強い人がいるなと思うので、そういう相手とも戦えるような見せ場も作って、今年もう1回ぐらい試合したいですね。11月に興行があると思うんですけど、そこに出させてもらえるように、「こいつ、また使いたいな」と山口元気代表に思っていただけるような勝ち方をしたいです。

──欲張るなら、12月に代々木第二のビッグマッチもありますよ。

渡辺 考えてました(笑)。そこも出られるならどっちか、、その先は見過ぎずにですけど。今年25歳で5戦目って、キャリアの中では全然早くなくて、むしろちょっと遅咲きかなと思うので、ここから最低でも年に3試合はして実績をつけたいので、11月、12月どちらでもやりたいですね。メチャメチャ出たいです。

──では、山口代表や運営が一発で「すぐまた呼びたい」と思うような勝ち方をしないとですね。

渡辺 理想はそれですね。「こいつ面白いな。実力はまだかもしれないけど、次使ってもいいか」ぐらいな、ちょっとした爪痕でもいいので残したいですね、本当に。

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

渡辺 さっきも伝えた通りで、僕はちょっと人とは異なった動き方をすると思います。ミドルが伸びたりとか、そういうちょっと独特なスタイルが僕の強みかなと思うので、そこに注目していただいて。で、初めてのオープンフィンガールールですけど、このルールでもいい試合できるし、ライト級にいい選手が入ってきたなと、お客様も満足してもらえるような試合をしたいので、そこに注目していただけたらなと思います。

──分かりました。ありがとうございました!

プロフィール
渡辺 翔也
所属:D-BLAZE
生年月日:2000年6月4日生 出身:東京都 身長:175cm 戦績:4戦4勝(3KO)