「UNLIMITEDに批判的な人たちに、面白さを伝えたい!」
8・29「MAROOMS presents KNOCK OUT.56~NEW BEGINNING~」の[KNOCK OUT-UNLIMITED スーパーライト級/3分3R]でふくやーまんと対戦する木村亮彦。プロのUNLIMITEDでは3戦3勝の木村だが、7月、常葉でのUNLIMITEDトーナメントでは決勝で石田協に敗れた。仕切り直しのプロの一戦で、木村が見せたいものとは?
──7月のUNLIMITEDトーナメント決勝、結果は残念でしたが、サッカーボールキックを食らってもうダメかと思ったところから、あんなに盛り返すとはとものすごく驚きました。
木村 そう言ってもらえると率直に嬉しいですね。ありがとうございます。自分的には正直、優勝しか見てなくて。優勝することでさらにその先、それこそベルトだったりとか他団体との絡みだったりとかにつながっていく岐路というか、そういう試合だったのかなと自分で思っていたんですね。そこでコケちゃったので、だいぶ落ち込みはしました。でも、今のように「いい試合だったよ」って褒めてくれる方もいて。だけど、そこで満足しちゃったら、いい試合したというだけで終わっちゃうので、そこはしっかり負けという結果を受け止めてっていう感じですかね。

──石田選手には、いずれやり返したいという気持ちはありますか?
木村 いや、もうそれしかないですね。彼もこのままUNLIMITEDに継続参戦してくるなら、絶対ベルト争いに絡んでくる選手だと思ってるので、自分もしっかり成長しつつ、彼を追い抜きたいなと思ってます。
──今回はふくやーまん戦ですが、まず相手の印象はどんな感じですか?
木村 やっぱりパワーファイターっていう印象が強いですね。もう、体を見たら分かるじゃないですか。背中がめちゃくちゃデカくて、体が強そうですよね。あと経歴を見ると、型空手の世界チャンピオンらしくて。
──そうなんですよね。
木村 僕はけっこう、キックボクシングとMMAを通して、伝統派空手の選手にやられちゃうことがけっこう多いんですよ。速い飛び込みからのパンチとか見えないことが多くて、わりと苦手意識はあるんですけど、そこもしっかり会長と話し合って、それこそ今回はUNLIMITEDなのでタックルとかも織り交ぜながら戦っていこうかなと思っています。
──ただ木村選手の場合、キックボクサーとしての側面とMMAの側面と両方できるところが、作戦を考える上でも強みにはなっているのでは?
木村 そうですね。だからこそ前回のトーナメントは、そこをやらずにキックボクサーとしてだけで戦ってしまったためにやられちゃった部分があると思うので、今回はそこの反省もしつつ、しっかりMMAもやり直してきました。期待してください。
──最後はどう勝ちたいですか?
木村 KOするのは当然として、今回ちょっと狙ってる技がいくつかあるので。まあ、だいたいパンチなんですけど(笑)。
──それは楽しみですね。もう試合数を重ねてきて、UNLIMITEDの戦い方みたいなこと自体は、会得できてきたという感じですか?
木村 はい、もうだいぶ分かってきました。それこそ組みの対処の仕方だったり、そこからどう相手にダメージを与えるのかというところで、掴めてきているところですね。あとは、それが日常になっているMMAファイターにどうやって勝っていくかというところだと思います。今、MMAファイターでも松嶋こよみ選手とか、メチャクチャ有名な選手とかも出るじゃないですか。これはKNOCK OUTが広がってきている証拠だと思うし、認知されたからこそ、ああいう有名な選手が出場するということだと思うんですよ。
──本当にそうですね。
木村 そういう選手に勝っていくためにも、今回は落とせないですよね。
──今、練習は大泉とどこでやっているんですか。
木村 埼玉のポゴナ・クラブジムでお世話になっています。そこで、週1~2回総合を教えてもらって、あとは大泉ですね。MMAの技術だったり攻防だったりはポゴナがメインです。そこに井上皓平っていう、パンクラスなどに出ている選手がいるんですけど、その人が自分の総合の師匠です。
──そうなんですね。
木村 知識が豊富というか、いろんなことを知っていて、階級は僕のひとつ下なんですけど、その僕にも負けないぐらい組みがうまくて、すごく勉強になります。あの人こそUNLIMITEDが向いてるんじゃないかなと思って、ちょくちょく誘ってます(笑)。
──でもこうして聞いてると、今はもう本当に「UNLIMITEDファイター」という感じですね。
木村 そうですね(笑)。今はもうとにかく、UNLIMITEDにアジャストするための練習をやってますね。やっぱり自分はそんなに器用な方ではないので、そんなにいろんなことをやっちゃうと、ちょっと訳が分かんなくなっちゃうので。結局どっちも掴めないみたいなことになるので、とりあえずUNLIMITEDに絞って、ベルトを目指して頑張ろうかなと思ってます。
──そう考えても、今回は大事な一戦ですね。
木村 そうなんですよね。さすがにそろそろ、自分のことを「あきひこ」って呼ぶ人はいなくなったと思うんですけど、しっかり「きむら・あきひろ」とフルネームで覚えてもらえるように、今後はしっかり倒して勝ちたいです。それこそMMAの選手が出場するということは、MMAのファンも見に来るってことじゃないすか。そういう人たちにもUNLIMITEDの面白さを伝えたいんですよ。やっぱり、SNSで見るんすよね。「UNLIMITEDってよく分かんない」という意見を。
──ありますね。
木村 「ブレイクの基準が曖昧だ」とか、「だったらMMAでやればいいじゃん」みたいな。自分はそう思わなくて、やっぱりあれはKOが一番生まれるルールだし、面白ければみんな見るじゃないですか。僕はUNLIMITEDが一番面白いし、一番対応できると思ってるので、そういう意味でも今回の試合、「盛り上げて勝つ」というのは自分の中でテーマですね。
──「盛り上げ」という点では、SNSでふくやーまん選手とやり合ってましたね(笑)。
木村 ああ、アレですね(笑)。アレはそんな盛り上げようっていう感じではなく、ただ単純にイラッとしただけで。ふくやーまん選手の実績とか調べていく中で、SNSとか見てみたんですよ。試合が発表されたときに何か「KNOCK OUTに参戦します。初参戦ですけど頑張ります」みたいな、絶対に俺のこと知らねえのに、とりあえず試合が決まったから出ます、みたいな感じの投稿だったんですよ。「これはちょっとナメてんのかな?」って思って、ちょっとイラッとしちゃったんですよ。それで「ナメんじゃねえよ」みたいな感じで送ってみたら、何か絡まれたので、そのままちょっと受けてみました(笑)。
──なるほど(笑)。
木村 でも、それこそいろんな人に反応してもらったり、ふくやーまん選手のファンとかにも何か返信されたりとか、やっぱりこうやって発信していくのってけっこう大事なんだなというのが、今回、気付きとしてありましたね。とりあえずふくやーまん選手はぶっ飛ばします。
──では最後に、今回はどこに一番注目してほしいでしょうか?
木村 一番はやっぱり、ふくやーまん選手もストライキングの人なので、しっかり殴り合ってくれると思うので、まずそこの殴り合いを一番見てほしいのと、自分が前回の試合からどれだけUNLIMITEDにもっとアジャストしてきたのか、どうやって勝つのかっていうところに注目して見てもらいたいと思います。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
木村 亮彦
所属:KNOCK OUTクロスポイント大泉 生年月日:1999年9月9日生 出身:東京都東久留米市 身長:170cm 戦績:4戦3勝(2KO)1敗rnUNLIMITED戦績:3戦3勝(2KO)

