「どうせ激闘にしかならないんで(笑)。あとは任せてください!」



9・23「MAROOMS presents KNOCK OUT.57」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王座決定戦/3分3R・延長1R]で福田拓海と対戦する森岡悠樹。年末にトーナメント優勝、6月に壱・センチャイジムからRED王座を奪い、今度はBLACKと、スーパーバンタム級完全制覇が目前という勢いの彼の、この試合に向けての思いとは?

──今は追い込み練習の最中という感じですか?

森岡 そうですね。ずっと追い込みという感じです。前の試合が終わって、すぐに今回の試合が決まってたので、もうずっと追い込んで、いい練習ができてますね。もともと、そんなに一気にガッと練習の強度を上げるタイプでもないので。量は多少は増えますけど、ずーっとコツコツコツコツやってる感じですね。

──前回の壱・センチャイジム戦からは3ヵ月ですね。

森岡 最近は3ヵ月ペースなんですけど、ちょうどいい気がしています。去年は途中から本当に忙しくて。ただただ本当に体を追い込むような日々で、ただただ量をこなす感じになっちゃってました。今は3ヵ月空いている分、ちゃんとレベルアップできる練習が行えているなと思います。

──いいペースで試合ができているというのは、勝ち続けているからこそですよね。

森岡 本当にそうですね。6月の壱戦も、勝つならああいう勝ち方しかないなと思っていて、実際相手がどう来るかはやってみるまで分からなかったですけど、何とか自分のペースに持っていけたので、どうにか勝てたのかなという感じですね。

──昨年末のトーナメント決勝のような激戦をまた予想する声もありましたが、終わってみれば一方的な結果になりました。そこについての実感は?

森岡 どうしてそうなったのかと言われたら、正直分からないんですけど……オープンフィンガーグローブ(OFG)が自分に合っていたのか、年末の壱戦と4月の乙津陸戦とかの実戦で自分がレベルアップできていたのかなあとは思っていますね。

──でも昨年末の壱戦が通常グローブでヒジあり、乙津戦はBLACK、6月がREDでOFG、今回がまたBLACKと、試合ごとにルールとグローブが変わってますよね。

森岡 そうなんですよ!(笑) だからもう、最近は自分でも、何が得意なのか分かっていません。試合していても、違いはあまり分かっていないですし。

──それも勝ち続けているからこそ言えるセリフですよね(笑)。ただ、その中で成長が結果になって表れているという手応えはあるのでは?

森岡 手応えはありますね。試合をしていて、気持ちがしっかり前に出せるようになったというか、試合に対しての怖さがなくなったので。何よりもそこが一番かなと思っています。



──そういう流れで、今回の福田拓海戦はキャリア的にも差のある新鋭との対戦ですよね。そこは?

森岡 確かにキャリア的には差があるかなと思いますけど、前回の勝ち方もよかったですし、勢いはあるのかなと思います。しっかり差をつけて勝たなきゃいけない試合ですよね。

──8・29後楽園ではリング上での挨拶で並びましたが、改めて2人とも長身ですよね。身長差は1cmなので、ほぼ同じですが(森岡175cm、福田176cm)。

森岡 これまでも自分より背が高い相手というのはほとんどなかったですね。でも自分はそういう相手の方が得意だと思ってるんですよ。

──そうなんですね。

森岡 詰めていくのが自分のスタイルなんですけど、逆にそういう時にやられちゃうのが、リーチが短くて回転の速いタイプなんですよね。リーチが同じで身長が同じ相手なら、絶対に打ち合いで負ける気はしないので、やりやすいかなと思います。

──聞いていると、倒す気満々ですね。

森岡 本当に、倒さなきゃいけない試合だと思ってるので。1Rから倒したいなと思っています。やっぱり差を見せてから勝ちたいので、そんなに急いでとは思ってないんですけど。自分はKOで倒しちゃってる分、「本当に強いのかどうか」とまだ思われてると思うんですよ。だから福田君みたいな相手にしっかり差を見せて、倒して勝ちたいと思っているので、それができるかどうかの試合ですね。

──ここで勝てばKNOCK OUT同時2冠王です。ついこの前まで「KNOCK OUTのベルトがどうしてもほしい」と言っていたのに。

森岡 ホントですよね!(笑) 急ピッチ過ぎて、自分が追いつけてないんですけど。

──12月にトーナメント優勝、6月にREDを獲って、9月にBLACKも獲ると。

森岡 ですね。自分でも、本当にすごいことやってるなと思います(笑)。そこまでやれば、特別な達成感があるだろうなと思いますね。正直、数年前までは自分がそこまで行くなんて思ってなかったですから。目指してはいましたけど、こうして目の前まで来ると、いいのか悪いのか、実感はあんまり湧いてなくて、目の前の敵だけって感じですけどね。



──その実感は、ベルトを獲って味わうと。そして当日は、王座決定戦が3つも並んでいます。そこの比較もされますよね。

森岡 そうですね。古木誠也選手の試合も間違いなく激闘になると思うんですけど、他の2組に内容でも勝って、MVPを獲りたいと本気で思っています。

──そういう欲も出てきていますよね。

森岡 はい。年末からそうですけど、ただ判定で勝ちさえすればいいとは、1ミリも思ってないので。しっかり盛り上げて、倒して勝ち切りたいですね。古木君もいつもすごい試合をしてますし、Kiho選手もハイキックで倒してみせたり、何だかんだKNOCK OUTで育ってきてMVPとかベストKO賞を獲っている選手たちがそこに揃ってますよね。他で知名度つけてKNOCK OUTに出てくる人もいますけど、今回の3組はKNOCK OUTで育って上がってきた選手たちなので、他の2組に負けない試合を作りたいなと思っています。そこでも一番になりたいです。

──そこの意識もかなり変わってますね。

森岡 本当に、ベルトを持っている以上はヘタな試合はできないし、さらに今度勝てばベルトが2本になるわけですし。本当にしっかり勝つだけですね。

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

森岡 試合内容ですね。KNOCK OUTのチャンピオンとしての試合、激闘を見せようと思ってますので。というか、どうせそういう試合しかできないので(笑)、あとは任せてください。

──分かりました、お任せします(笑)。ありがとうございました!

プロフィール
森岡 悠樹
所属:北流会君津ジム
生年月日:1994年3月9日生 出身:千葉県木更津市 身長:175cm 戦績:34戦20勝(12KO)11敗3分
第5第KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者
スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級王者rnKICKBOXING JAPAN CUP 優勝