「2人の子供たちのためにも、自分の証明としても、このベルトは絶対獲ります!」
9・23「MAROOMS presents KNOCK OUT.57」の[KNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦/3分3R・延長1R]で古木誠也と対戦する内藤凌太。チュームーシーフーの欠場により急きょ巡ってきた王座のチャンスは、内藤にとって運命を感じさせるものだったという。そんな彼の意気込みとは?
──今回、代打出場で急きょ王座決定戦に出場となりました。最初に話が来た時はどう思われましたか?
内藤 そうですね。ちょうど仕事をしている時に連絡が来て。「おー!」という感じで、ビックリしましたね。「ここで来たか!」みたいな感じで。
──思いもよらぬオファーだったのでは?
内藤 そうですね。でも、減量のこともありますし、あとちょうど妻の出産のタイミングと重なってたので一瞬迷ったというのもあったんですけど、妻に相談したらゴーサインが出たので。それで気持ちが固まった感じでした。
──ちなみに奥さんは何とおっしゃってたんですか?
内藤 LINEだったんですけど、格闘技好きなもので、「やれんのか!」って送られてきました(笑)。
──マジですか(笑)。それは引き下がるわけにいかないですね(笑)。
内藤 はい、背中を押してもらいました(笑)。
──KNOCK OUTにはチュームーシーフー戦以来、5ヵ月ぶりになります。前回戦ったチュームーシーフーの代打で出るというのも不思議な感じですよね。
内藤 そうですね。これも本当に、僕はもう運命だと思ってるので。僕はKNOCK OUTの選手じゃないのにこのチャンスが巡ってきたのは、シュートボクシング協会とKNOCK OUTさんのお陰様だと思うので、もう本当にありがたいなと思ってますし、獲るしかないなと思っています。
──相手が古木誠也選手ですが、以前から注目されてましたか?
内藤 はい、強い選手だなと思って見てはいました。
──ファイターとしてはどういう印象ですか?
内藤 一発の威力、倒す力のある選手だなと思ってます。あのパンチは警戒しなきゃだなと。
──内藤選手自身は、どのように戦おうと思っていますか?
内藤 一番大事なのは、自分の戦いを貫くことかなと思ってます。あんまり具体的には言えないですけど、もう本当に、自分の得意とする戦い方を最後まで貫くことかなと。
──最終的にはどう勝ちたいですか?
内藤 ぶっちゃけ、勝てりゃ何でもいいんですけど……でも、倒して勝ちたいなと思ってます。倒して勝つイメージは持っています。
──そもそもの話ですが、基本的にはシュートボクシングで活動されていて、単純にルールが違いますよね。そこは問題ない?
内藤 特に気にはしてないです。シュートボクサーは投げや組みがなくても戦えますし、もうキャリア45戦やってますけど、これまでシュートボクシング以外にもいろんな団体のリングに上がらせてもらっています。DEEP☆KICKでベルトを任せてもらったこともあります。ルールで選んだりはせず、話があったところに行かせていただくだけです。
──そして、ここで勝てばKNOCK OUTのチャンピオンです。それこそ思いもしていなかった事態なのでは?
内藤 確かに、思いもしなかったですね。でもチュームーシーフー選手と対戦した時は、ここで勝ってKNOCK OUTのタイトルにも絡めたらいいなと思ったりしていたので。ここでもう一回チャンスが来たっていうのはうれしいですし、しかも1試合勝てばもうベルトなので。必ず掴もうと思っています。


──基本的に、話が来ればタイトルは狙いにいく?
内藤 そうですね、もちろんシュートボクシングのフェザー級のベルトは一番の目標ですけど、何でもタイトルに絡める選手って本当に限られてるじゃないですか。特に今回KNOCK OUTという、国内でも主要団体の一つで、そこのタイトルに挑戦できるというのはなかなかないことなので、挑もうと決めました。
──シュートボクシングも40周年という節目の年に、KNOCK OUTのチャンピオンになれば、また面白い現象ですよね。
内藤 本当にそうですね。自分もプロデビューして12年目で、今まで勝ったり負けたりいろいろな経験をしてきましたけど、シュートボクシングの40周年に、KNOCK OUTという主要団体のタイトルに挑めるっていうのはすごいアピールになるし、気合いが入ります。本当に「このタイミングで来たか!」という感じです。
──タイトル獲得を実現するために、試合の中で一番必要なものって何だと思っていますか?
内藤 最後まで自分を信じる気持ちだと思ってます。技術うんぬんはもう今更というか。もちろん作戦とかは考えますけど、でも一番大事なのはそこじゃないなと思ってて。だから今まで積み重ねてきたこと、いい時も悪い時も、試合がある時もない時も、僕がずっと積み重ね、継続してやってきた技術があるので、それを出す時が来たなと思ってます。
──ある意味、今までの経験の集大成というか。
内藤 そうですね、僕はもう集大成だと思ってます。
──KNOCK OUTへの出場は3回目になりますが、今も変わり続けている団体だと思います。そこはどう見えていますか?
内藤 UNLIMITEDとかいろんなルールをやったり、この前の大会では八角形リングを導入したり、面白いと思います。
──UNLIMITEDに興味があったりは?
内藤 (笑)僕、オープンフィンガーの試合はしたことあるので、全然抵抗はないんですけど……寝技はやってないので。
──では最後に、今回の試合でお客さんに一番注目してほしいというポイントはどこでしょうか?
内藤 自分の気持ちの入った戦いに注目してほしいなって思います。僕は特別うまい選手でもないし、特別パワーのある選手でもないんですけど、でも本当に戦う気持ちを、何か感じてもらえたらいいなって思ってます。
──ちなみに奥様の出産というのは、試合の前後だったりするんですか?
内藤 あ、13日に生まれました。
──そうなんですね。おめでとうございます!
内藤 ありがとうございます。まだこの世に誕生して数日なんですけど(笑)。
──抱っこはしましたか?
内藤 抱っこしましたよ。立ち会いもしました。その日、間に合うように練習に行って、練習が終わってジムからそのまま病院に行って立ち会いました。
──それは素晴らしい! お子さんは何人目なんですか?
内藤 2人目ですね。2歳の男の子がいて、2人目は女の子で。でも本当にありがたいことに、自分の家族もそうだし、奥さんの家族も皆さん協力してくださって。やっぱりそういうのもあるので、僕は必ず今回ベルトを巻くって決めてますし、もう僕がベルトを巻く運命だと思っています。本当に、全てここだなと思います。
──お子さん2人のためにも、獲りたいですよね。
内藤 そうですね、やっぱりカッコいい父親でありたいんですよ。僕が母子家庭で育ったっていうのもあって、自分がカッコいい父親になりたいっていう憧れがけっこうあるんです。やっぱり普通にカッコいいじゃないですか、チャンピオンのお父さんって。だから絶対獲りたいです。あと、自分が今まで格闘技をやってきたことの証明というか、答えをしっかり出したいなと思います。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
内藤 凌太
所属:BELLWOOD FIGHT TEAM 生年月日:1994年10月6日生 出身:愛知県豊橋市 身長:167cm 戦績:39戦21勝15敗3分
元DEEP☆KICK -55kg級王者

