「キャリア初の連勝で、今の位置から抜け出します!」
9・23「MAROOMS presents KNOCK OUT.57」の[KNOCK OUT-BLACKライト級/3分3R]で宇山京介と対戦するアックス斧田。昨年は計量に来られず試合中止となったひと幕もあったが、6月には1RKO勝利で復活してみせた。それに続く今回、その胸に去来する思いとは?
──6月の代々木大会では見事なKO勝利でした。
アックス ありがとうございます。いや本当に出来過ぎでしたね。いろんなものがいい方向に絡んで出た結果だと思うんですけど。そうだ、インタビューしていただいたら言おうと思ったんですけど、たぶんあの試合の24秒というのは、KNOCK OUT最短KOタイムだと思うんですよね。
──あ、そうですか!
アックス 公式に記録が残ってるのは鈴木千裕選手がREBELS時代に31秒でKOしてるのがあるんですよ(2020年12月、渥美尚也戦)。もちろん同じ勝利だとは思ってないですけど。
──では公式にも確認しておきます。しかし、あの勝利でかなりいろんなことが晴れたんじゃないですか?
アックス そうですね……。やっぱりあの時は、隼大選手が来てくれたから生まれたKOだし、彼がデビュー戦だから生まれたKOだと思ってるんです、自分の中では。自分は負け越してるけど、一応場数は積んでるし。あと、隼大選手の応援団がすごくて、声援がハンパなかったんですよね。
──そうでしたね。
アックス 地鳴りみたいでしたからね。だからたぶん、デビュー戦だし、ここで噛ませ犬を倒してやるぜみたいに、絶対思うと思うんですよ。若いし。それでちょっとアガっちゃって、いつもだったら待って蹴っていたところを来てくれた結果、ああなったのかなと。そういういろんな運が絡んで出た結果ですけど、自分の中では本当に覚悟を決めて臨んだ試合だったので、いい結果になってよかったなと思っています。
──次へのモチベーションも湧いてきたでしょう?
アックス 次の相手ももちろん強いし、僕の方がうまいとは全然思ってないし。勝ち続けられるなんて全然そんな慢心はしてないですけど、本当に、選手でい続けるために、もっとやりたいなと思ったんですよね。そのためにも勝たないといけないんで。
──今回の相手、宇山京介選手については、どんな印象でしょうか?
アックス あんまり穴がないというか、もう何でもうまいなと、試合を見てて思いますね。パンチで倒すこともできれば、蹴りで空間を作ることもできるし。どこかが落ちるなとか、こいつはステッピングにクセがあるなとか、大体どこかしらあるんですけど、宇山選手はあんまりそういうのがなくて。何でもできる選手だなっていう印象です。
──そういう相手に対して、今回はどう攻めていこうと思っていますか?
アックス 階級は僕の方が下だし、彼は若いし、絶対スピードは向こうの方があるんですけど、力は絶対に僕の方があるので。3発殴られても1発殴ってイーブンにするぐらいの気持ちで、自分の中では考えてますね。前回もそんなこと言ってて、そうならなかったですけど(笑)。
──3発殴られても1発でチャラにするというのは、アックス選手らしい試合運びですよね。
アックス はい。宇山選手の方が技術とか器用さとかはもう絶対に自分よりあるのは分かってるので、そういうところで勝ろうとも思ってないし、たぶん自分にはそういうことしかできないと思うので、我慢して頑張って勝ちます。
──今回は本戦ですしね。
アックス そこはどうなんですかね? いつもはだいたい本戦から延長が発生するんですけど、僕の試合まで延長がないので、事実上プレリミナリーみたいなものだと思うんですよ。ただ、たぶん今回勝ったらちゃんとした本戦だろうし、ポスターもあの下の枠じゃなくなると思うんですよね。一応連勝だし。「門番」と言ってもらえることもあるんですけど、たぶんこれが分水嶺なのかなと、自分では思っています。これで負けちゃったらもうずっと下の枠から出られないし、向こうの方が戦績はないけど、僕が宇山選手に勝ったら、今後の道も開けるのかなと。
──そういう意味では、かなり大事な一戦ですね。
アックス はい。いつもそうですけど、本当に今回はすごくそれを思います。あと、自分はこれだけやってても、キャリアの中で一回も連勝がないんですよ。だからそれに関しても、しっかり勝ちたいなと思ってます。
──今回勝利を得るために、一番大事なものって何だと思ってますか?
アックス 前回も一緒だったんですけど、やっぱり自分は闘争心は湧くんですけど、それが悪い方向に行っちゃうというか。打たれたら「何くそ!」みたいな感じで行けるんですけど、それで結局カウンターをもらったりとか、何か合わされてやられちゃうシーンが多くて。だから、いかに自分が平常心でいられるか。いかに練習通りできるかっていうのが自分の中ではカギかなとは思いますね。
──そうするための練習も心がけてきた?
アックス それに関してはもうメッチャクチャそうですね。隼大選手の時から、本当は当たり前なんですけど、すごく考えて練習ができるようになって。毎回毎回すごく成長してるのも自分で分かるし、ミットの一番最後の週でも、ここいいなとか、こうしようみたいに気づける時が、前回も今回もあって。そういう点では、練習ですごく成長できてるのは自分で感じます。
──ではなおさら、それを形にして出したいですね。
アックス そうですね。と言っても向こうも若いし、僕が10%伸びたら向こうは30%伸びるような感じだと思うんですよ。今の若い選手たちって。だから全部で勝ろうとせずに、自分でちゃんと勝てるところで、しっかり勝負していきたいなと思いますね。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
アックス 最終的には絶対にKOするので、それを見届けてほしいです。僕はずっと、KOもされてますけど、ずーっとKOしかしてないので、必ずKOで終わらせてKNOCK OUTの舞台で輝いてみせるので、応援よろしくお願いします!
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
アックス斧田
所属:KIBAマーシャルアーツクラブ 生年月日:1989年11月1日生 出身:埼玉県幸手市 身長:173cm 戦績:12戦5勝(5KO)7敗

