
優勝賞金が通常の100万円から200万円にアップ、8人制のトーナメントとなり、今大会で1回戦、勝ち抜いた4人が12月30日(火)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催されるビッグマッチにて1DAYトーナメントで優勝を争うことになり、優勝者にはKNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級タイトル挑戦権(現王者は倉本一真)が与えられることになる。
出場が決定していた栗秋祥梧(KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺)のほか、新田宗一朗(KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺)、平川蓮斗(和術慧舟會HEARTS)、松本飛雅(パラエストラ広島)、町田光(飯伏プロレス研究所)、オルベンキンジ(K-PLACE)、瑠夏(フリー)、ダン・フォン(中国/長沙鋭景ファイティングクラブ/CFP)の7名が新たに追加された。
平川はUNLIMITEDで1戦1勝(1KO)、松本はUNLIMITED3戦3勝(1KO)の戦績があり、栗秋と同じく『THE KNOCK OUT FIGHTER』に継続参戦し勝利を収めていることで主催者推薦枠での出場。
栗秋と同門の新田は17戦10勝(5KO)3敗4分の戦績を持つ元INNOVATIONスーパーフェザー級王者。
町田は63戦のキックでキャリアを重ね、これまでにREBELS60kg級、WPMF世界スーパーフェザー級、INNOVATIONスーパーフェザー級、MA日本スーパーフェザー級の4つのタイトルを獲得。7月にUNLIMITEDルールによる「KNOCK OUT FIGHTER -66.0kg 1DAYトーナメント」に出場し一回戦で敗れるも、敗者復活し準決勝でも敗れた。
オルベンキンジはアマチュアMMAで14戦9勝(1KO・1S)4敗1分、瑠夏はキックで17戦9勝(7KO)6敗1分1NCの戦績を持つ。以上の4名はオーディションに応募し、選考会を勝ち抜いて出場権を獲得。
また、中国の武林風のMMMA部門からの推薦選手のダン・フォンはMMMAファイターだが、もともとのバックボーンはシュアイジャオという中国古式レスリングがベースで、キック、ムエタイでもキャリアがあり、好戦的なファイターで武林風が今後期待している選手だという。

rnrnKNOCK OUT代表・山口元気は「以前はキックボクサーに関してのプロの枠を開放していましたが、今回はMMAファイターもすべて開放し、プロ選手問わず応募してきた選手、運営からの推薦選手、そして海外からの選手がそろいました。全く僕は聞いてなかったんですけど、新田がやりたいと応募してきて、(同門対決になったら)どうするの? という話なんですけど(苦笑)、却下するわけにはいきません」と栗秋と新田の同門の2選手参戦が決定し、困惑する様子を見せた。

トーナメント優勝候補の栗秋は「いつでも戦える準備はできていますし、倉本選手にやり返すために必死こいて毎日やっているので、誰が来てもしっかりリングに沈めます」と、6月のKNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級王座決定戦で敗れている倉本へのリベンジしか見えていないという。

再起戦となる町田は「最近は70~65㎏で試合をしていたんですけど、本来の自分の適性階級だと思われる60kgに今回落として挑もうと思っています。約10年ほど前に“ムエタイ都市伝説”ヤスユキ選手と戦った時と同じ体重で、自分の人生を懸けて、このトーナメントを制覇したいと思います」と並々ならぬ意気込み。

rnrnUNLIMITEDルール初挑戦となる新田は「トーナメントには祥梧さんがいるんですけど、60kgは自分の階級だと思っているのでやってみようかなと思って応募しました。自信は意外とあるので、期待していてください」とコメントすると、山口代表は「ルールが違うのは分かってる? 僕は出ることを何にも知らなく、スタッフから新田から応募が来たという報告を受けました。祥梧は『嫌なんですけど』と言っていたのですが、『どうせ負けるから大丈夫でしょ』と(笑)。どれだけ真剣に練習をやっているか。このUNLIMITEDルールは、キックの実績があるからといって勝てるもんじゃない。アマチュアでちゃんとやっている人たちにテイクダウンされたらキックのチャンピオンとはいえ勝てません」と心配すると、新田は「運動神経で何とかなると思っているので」と問題ないとした。

平川は「UNLIMITEDでずっとやってきたので自信あります。立ち技の強い人ばっかりなので、漬けて殴って蹴ってボコボコにしたいと思います」、

松本は「今年、『THE KNOCK OUT FIGHTER』で平川選手に負けたんですけど、プロで3連勝してこのチャンスを掴んだと思っているので、めっちゃ頑張ります」、

オルベンキンジは「相手は誰でもいいんですけど、優勝すれば200万という大金が手に入るので取りに行きます」、

瑠夏は「今までキックでキャリアを重ねてきましたが、MMAをかじりまして。何でもいいからチャレンジしていきたいと思って、応募しました。選考会で戦った選手は気持ちの強い選手だったし、その選手の気持ちも乗せてこのトーナメントで派手にやってやろうかなと思っています」とそれぞれが意気込みを語った。
rnrnUNLIMITEDルールでどう戦うかを聞かれたキックボクサー勢。町田は「キックボクシングと違ってテイクダウンがあるルールなんで、いかにこのテイクダウンをディフェンスして自分の打撃を当てるかというところを大事に戦っていきたいと思います。プロレスでは100kgを超えたレスラーと戦ったり、路上で戦ったりと、自分の経験が振り幅となって、これから町田光の強さとして昇華されていくんじゃないかと思っています」、新田は「自分も打撃の方が得意で、寝るとどうなるか分からないので、勝てる方に持っていくためには、なるべく寝ないようにします」、瑠夏は「結局は分かりやすい倒し方をしないとけいないなと。寝てどうのこうのというのは、あまり考えず、バチバチに殴りたい」という。
トーナメントの組み合わせは、これまでと同じく抽選になるのかは未定。トーナメントで対戦したい選手を聞かれると、町田は「センス、強さをもっている栗秋選手と戦ってみたいです」、新田は「自分はぶっちゃけ誰でもいいです。逆に言えば自分が一番下だと思っているので、上の人たちと一人ずつ相手できればいいかなと。栗秋さんともし当たるとしたら、一回戦より決勝の方が盛り上がると思っているので、もし当たれば先輩の胸を借ります」、平川は「栗秋選手とやりたいですね。打撃が強いので味わってみたいです」、松本は「平川選手にはやられているんでやり返したいです」、オルベンキンジは「平川君とやりたいです。なんかキック強そうなやついっぱいいるんですけども、MMAだったら(平川が)やっぱり一番強いのかなと思ったので。この試合はUNLIMITEDなんで、倒して下のやつにドロッドロのヒジもあるんで、そこに対してキックの人たちは大丈夫なのかなっていう感じですね」、瑠夏は「自分は海外の選手とやったことがないので海外の選手とやってみたいなという気持ちはあります」とそれぞれが答えた。
一番人気だった栗秋は「見てもらったら分かると思うんですけど、このメンツじゃ僕には勝てないと思うので、一方的にボコボコにして終わらせようと思います。どの選手よりも練習しているので、ここは通過点としか思ってないです。俺がしっかり挑戦権をもらおうと思います」と自信にみなぎったコメントを出すと、町田は「舐めんなよって思います」、新田は「祥梧さんのプライベートを知ってるんで、暴露してやるぞと後ろで言っておきます(笑)」、平川は「いっぱい倒してきているので自信あるんじゃないですか」、松本は「キックだったらきついかなと思うんですけど、UNLIMITEDなんでチャンスあるかなと思っています」、オルベンは「当て馬な僕が勝ったら逆にすごくないですか? (栗秋は)やっぱり強いんで、お前らじゃ勝てないよ、みたいな感じだと思うんですけど、逆に負けたらちょっと恥ずかしいですね」、瑠夏は「格闘技って何があるか分からないじゃないですか。そういう非現実的なものが格闘技なんじゃないかなと思います」と反論した。
すると、栗秋は「トーナメントにハプニングはつきものですし、本当に何があるか分からないですけど、このトーナメントだけは本当に何もないですね。一方的にボコボコにして、すぐ倉本選手のところに行こうと思っていますし、俺との試合はそんなに楽じゃないよ、というのを見せようと思っています」と圧勝を予告した。
なお、現UNLIMITED王者は倉本一真は12月30日の代々木大会でタイトル防衛戦を行い、挑戦者第一候補としてカルロス・モタが有力となり、この一戦の勝者がトーナメント優勝者と対戦することとなる。また、今大会のチケットのプレイガイド一般発売はなく、大会の模様はKNOCK OUT公式YouTubeチャンネルで生配信となり、若干枚数だけファン特別枠として招待する可能性はあるとのこと(後日、詳細を発表)。

