「今の僕ってノってません?この流れに乗っていきます!」
10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT.58」の[KNOCK OUT-BLACKバンタム級/3分3R・延長1R]で川端駿太と対戦する工藤“red”玲央。ラストイヤーを宣言してから連勝、前回は久々のKO勝利を記録した彼はこの3戦目にどう臨もうとしているのか?
──前回、7月の比嘉龍一戦は見事なKO勝利でした。今振り返ると?
工藤 攻撃は何回かもらってたんですけど、相手の攻撃はしっかり見えてたので、それで勝ててよかったなと思いますね。昔だったら、ボンボンボンと連打とかを食らっちゃってる時に、目線がどうしても下を向いちゃったりとか、違う方に向いちゃったりしてたんです。今回もボコボコ打たれてたんですけど、しっかり見えてたから勝てたんだなというところは、改めてホッとしてます。


──それができたというのも練習の成果?
工藤 そうですね。あとちょっとした小技というか、クリンチワークみたいなこともちょっとやってたりしたので、そういうので一回流れ変えられたというのもあって。
──4月の馬上一樹戦で連敗を脱出して、前回のKOは3年弱ぶりでした。
工藤 もうそんな経ちますか。
──ダイナマイト柿﨑以来ですね。ラストイヤーを宣言して連勝と、かなりいい滑り出しですよね。残りの試合に対しても弾みがついた感じですか?
工藤 はい。僕の試合を見てくれてる人も思ってると思いますけど、やっぱり今の僕ってノってません?
──そういう感じはしますね。
工藤 だからもう、それに逆らわずに。決して油断はしてないんですけど、その流れにもう導かれているというか。僕もそれはすごく感じてるので。もちろん練習もしないでいけるぞっていうようなことじゃダメですけど、しっかり練習もできていて、4月、7月以上に考えながらやってるので、そのままの流れで勝つ自信はあります。
──今回の相手が川端駿太選手です。後楽園大会には初参戦となる選手ですが、工藤選手に勝っている前田翔太選手をKOしていて、一方、工藤選手が前回勝った比嘉選手にはKO負けしているという、ちょっと複雑な関係ですね。
工藤 普通に強い選手だと思います。強いですよ。比嘉選手戦も見ましたが、普通に動きがいいなと思いましたし。でも、ここでまさかの?みたいな感じで負けてしまったと思うので。本人もあの試合は「もっとできるよ」みたいな感覚があったと思いますね。
──なるほど。
工藤 技術は本当に高いし、厳しい戦いになると思ってるので。もちろん前田選手にも勝ってますし。
──一番警戒すべきと思っているのはどういう部分ですか?
工藤 沖縄の選手だからなのか、体が強いですよね。想像以上に強いと思います。そこで足元すくわれないようにしないと。ナメてかかっちゃダメだと思います。
──自分では、どういう試合にしてどう勝ちたいと思っていますか?
工藤 僕は3分3Rしっかり戦えるように、変わらずしっかり練習しているので、いきなり何か来てもいいようにしっかり構えるし。本当に3R戦うつもりでいます。1Rで終わらせようとか、そういう気はないですね。
──最終的にはどう勝ちたいですか?
工藤 しっかりと、誰が見ても「よかったな」っていう、そういう試合を見せられれば、自分も自信を持って勝ったって言えるので。
──ラストイヤー宣言をしてから第3戦になるわけですが、宣言してからの、周りの声とか反響はどうですか?
工藤 引退するからどうのということではなくて、ジムの後輩たちやトレーナーとかからは、「やる気が違う」とか言われてました。昨日か一昨日も、トレーナーには「今回もいいよ」って言われて。今年入ってからは練習してる時に、後輩たちに「今までと体つきとかも全然違いますよ」って言われたりして、それはやっぱり励みになりますよね。社交辞令かもしれないですけど、そうやって言ってくれるということが、僕にはプラスにしかならないので。それがウソでも、本当にすごいモチベーションになるんですよ。
──ウソじゃないと思いますけどね(笑)。
工藤 試合を見に来てくれるお客さんとかからは、「本当にラストなの?」みたいな感じで言われるんですけど、僕は「やめないうちに応援に来てください」とは言ってます。
──連勝したことで、改めてこのラストイヤーで1年かけてどこまで行きたいみたいなものは見えてきたりしていますか?
工藤 次も勝ったらという話ですか? 次勝ったら……引退を延ばすとかそういうのではなく、僕のことを育ててくれたKNOCK OUTだったり、応援してくれている人たちに感謝してるので、次も勝って、その次も勝っていきたいという気持ちだけですね。
──勝ち続けると。
工藤 はい。この戦いで本当にもう全てを出し切るので。だから1ヵ月後に試合とかはもう無理ですね。4月の試合からですけど、全てを出すって決めてるので。
──では最後に、今回はどこに注目してほしいでしょうか?
工藤 僕の試合って荒々しさがあると思うんですけど、今回はその荒々しさを少しセーブして、攻防一体というか、攻めて守ってという練習をしてるんです。今までの僕はディフェンスがちょっと弱かったりとかがあったと思うんですけど、今回はそういうところも改善して、なおかつ手数が多かったりするとおもうので、そういうところを見てもらえればと思います。劇的に変わるのは無理ですけど、少しでも変わった姿を見せたいと思っているので。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
工藤“red”玲央
所属:TEAM TEPPEN 生年月日:1987年5月8日生 出身:大阪府豊中市 身長:162cmrn戦績:35戦14勝(9KO)16敗5分

