「このルールでどこまでできるか、ホンマに楽しみ。倒します!」



10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT.58」の[KNOCK OUT-REDフェザー級/3分3R・延長1R]で辰樹と対戦する“狂拳”迅。デビューからK-1 GROUPで戦ってきた“狂拳”迅のKNOCK OUT参戦、しかもREDルールへの挑戦は、発表されるや驚きをもたらした。初挑戦の真意、そしてこのルールでの展望とは?

──今回のKNOCK OUT参戦は正直驚きました。しかもREDルールで。どういう経緯なんですか?

迅 俺はデビューする前から、ヒジありをやってみたいなとずっと思ってたんですよ。ただケガが多くて。この前の石田龍大戦(2024年6月)が終わった後、また手術したんですけど、ホンマにいつ選手生命が終わるか分からんなと思って。だったら自分のやりたいことを優先的に全部やっていこうと思って。

──それは誰かに憧れてとか、何かの試合を見てとかがあったんですか?

迅 別に憧れてとかはないんですけど、初代“狂拳”(竹内裕二)もヒジありでベルト獲ってるんですよ。そういうのもあって、俺も獲っとかなアカンかなっていうのが大きいというか。でもまあ、ホンマにただ単にやってみたいってだけですね。あと、世界チャンピオンを目指すのに、お兄ちゃん(K-1 GROUPで戦っている斗麗)が同じ階級やからというのもあって。

──ヒジありの練習はいつ頃からやってたんですか?

迅 今年に入ったぐらいからずっとやってました。「俺はこういうルールで戦いたい」っていうのは会長(父親)と話してて、じゃあそれで作っていこうかっていうので、ホンマは夏ぐらいに試合できる予定やったんですけど、なかなか相手が決まらなかったり、タイミングが合わなくて10月になったんですけど。だからいつでも戦える準備はしてたんで、バッチリです。

──どのあたりが一番手応えがありますか?

迅 もともとジュニア時代はキャッチあり、首相撲ありの試合にずっと出てたんですよね。逆にK-1ルールの方が、僕らからしたら今までと違うルールで、あんまり向いてなかったというか。我慢してキャッチしないようにしてたというか。最初は、キャッチをできるだけしとこうという感じでやってたので。だから俺はキャッチありの方が向いてると思うので、バッチリですね。

──ヒジはどうですか?

迅 ヒジでも切りますよ、今回。

──それだけ手応えがある?

迅 はい、いけると思います。

──練習では他のジムに出稽古したり、他のジムの選手と練習とかもしてますか?

迅 そうですね。RIZINに出てる福田龍彌っていう選手がいるんですけど、RIZINはオープンフィンガーグローブ(OFG)なので、彼と昼間マンツーマンでみっちりスパーリングしたり、試合の1ヵ月前にはタイに1週間合宿に行ったりしてて。でも一番はお父さん、会長とみっちり作ってます。

──ヒジありをやるにあたって、KNOCK OUTを選んだ理由は?

迅 OFGでのヒジありが一番やりたかったんです。となったら、まず日本だとKNOCK OUTが一番いいなと思いました。最近、KNOCK OUTは盛り上がってきてるので、そこに行こうかなと。REDフェザー級チャンピオンの小笠原瑛作を目指してやっていこうかなと思ってます。

──OFGでの練習の手応えはどんな感じですか?

迅 もうみんなに「そっちのほうが向いてんちゃう?」って言われますね。当たったら倒せるのがいいですね。逆にもらったら倒れるんですけど、当たったら倒せると思いながらずっと今も練習してます。だから今はホンマに攻撃100%ぐらいで考えてやってます。

──今回の相手の辰樹選手ですが、どういう印象ですか?

迅 初めて聞いたんすけど、沖縄の人っすよね? で、なんかのチャンピオンで。

──そうですね。

迅 で、サウスポーで。……って感じですね。ホンマに相手どうこうよりも、今回はデビュー戦の気持ちなんで、自分自身。いや、強いやろうとは思ってますけど、別に失うもんも何もないんで、ただその相手が辰樹選手やったってだけで。別に相手どうこうは、今回関係ないかなと思ってます。

──なるほど。

迅 だからホンマに楽しみっすね。俺がどこまでこのルールでできるんやろうっていうのは。全部が初めてなんで。

──では、どういう試合にしてどう勝ちたいと思ってますか?

迅 とりあえず楽しみます。で、倒します。普通にやったら倒せると思うんで。後はリングに上がって、ホンマにどうなるか楽しみっす、自分でも。1Rで俺も倒されるかもしれんし、俺が倒すかもしれんし、分からへんやないですか、勝負事って。

──そうですね。

迅 最近メッチャ思うんすよ。格闘技って、常に勝ち負け50-50やないですか。どんな弱いヤツにも負ける可能性だってあるじゃないですか。でも負けにビビって、自分の動きができんのはもったいないなというのは最近すげえ思ってて。勝ち負けに囚われないで、全部楽しもうと思ってます。

──では、その先についてはこの結果次第で考えるという感じですか?

迅 はい。でも、ずっとというか、とりあえずこのルールでいこうと思ってます。

──では最後に、今回の試合で一番ここに注目してほしいというポイントはどこでしょう?

迅 全部の攻撃が殺傷能力があるというか、倒せる威力はあるんで、どの技で終わらせるか分からないんで、目を離さず見ていてくださいって感じですね。

──分かりました。ありがとうございました!

プロフィール
“狂拳”迅
所属:WIZARDキックボクシングジム
生年月日:2003年12月18日生 出身:京都府京都市 身長:168cmrn戦績:8戦5勝(3KO)3敗