「敗戦からの復帰、そして1年前のリベンジ。2つのテーマを持って戦います!」



10・12「MAROOMS presents KNOCK OUT.58」の[KNOCK OUT-REDフェザー級/3分3R]で富田エレデネと対戦する北島颯人。前戦から8ヵ月空いての3戦目、北島がこの試合に期するものとは?

──前回の茂木豪汰戦が2月だったので、8ヵ月ぶりの試合ですよね。空いた理由は?

北島 4月から就職して新社会人になったので、試合は控えていました。会社の方にも理解していただいて、仕事の方も配属が決まって落ち着いたので、出ようかなという決意に至って、今回出場させていただくことになりました。

──ちなみにどんなお仕事なんですか?

北島 物流系の会社で経理をやってます。残業も少なくて、体力型の仕事じゃないので、練習しやすい環境かなと思っていて、すごく感謝しています。

──ただ、昼間仕事をして夜に練習というのは、大変じゃないですか?

北島 そうですね、時間的には大変かもしれないですけど……学生の時とは違って、朝も早く起きなきゃいけないし、時間が限られている中で、やっぱり最初はとてもキツくて、職場の先輩方はよくこれを続けてるなと、すごく思ってたんです。でも、そこで「新社会人だから」って甘えてしまうと、たぶんズルズルとジムに行かなくなってしまうなと思ったので、入社したての時からなるべくジムに行く習慣を作るようにしていました。その流れで、疲れていてもジムには行くっていうローテーションが出来上がってきましたね。

──そうしてでも、プロとして続けたかった?

北島 自分は高校の3年間と大学4年間、合わせて7年かけて憧れていたプロになったというのもあって、ここから頑張っていきたいというのもあったのでそこで頑張れた部分は大きかったかもしれないです。

──しかも、就職前最後の試合が悔しい結果になったのも大きかったのでは?

北島 そうですね。ただ、学生時代にプロでの負けも経験できたというのはとても自分の中で大きくて。前回の敗戦はとても悔しかったんですけど、そこで「もう一度頑張ろう」と思えた部分は大きかったです。

──プロで2戦してから今回、活動再開という形になって、改めて展望とか目標というと?

北島 前回は負けてしまったんですけど、やっぱりKNOCK OUTでチャンピオンになりたいという部分は変わらなくて。もちろん、練習だけに専念できている選手とかもいる中で、毎日好きなだけ練習できる生活が羨ましい部分もあったりはするんですけど、自分のジムの先輩方はみんな、仕事しながらやっているんですよね。その中で自分も高校1年から、働きながらやってるプロの先輩たちの姿をずっと見てきて、感動してきたというのもありますし、働きながらでもチャンピオンになれている選手もいるので、自分も就職を言い訳にせずにチャンピオンを目指していきたいという気持ちがあります。

──では今回はかなり新たな気持ちですね。

北島 はい。前回負けてしまっている部分もあるので、今回はしっかり勝って、チャンピオンにちょっとでも近づけるように頑張っていきたいと思っています。

──今回の相手、富田エレデネ選手の印象は?

北島 ちょうど一年前の7月にアマチュアKNOCK OUTのトーナメント準決勝で対戦しているんですよ。その時は負けてしまって。その時は自分もコーチも、そのトーナメントでは富田選手が頭一つ抜けて上だなと思いましたね。そのまま優勝されたんですけど、プロでの映像を見ても実際に戦ってみても、とても蹴りが強いし、ムエタイスタイルですけどパンチもあって、攻めてる時も引いてる時も距離感的に全部がうまい選手だなと思っています。

──その中でも、特に警戒すべきというところは?

北島 富田選手の前回のインタビューでもミドルが得意技と言っていましたが、ミドルはさらに強くなっているんだろうなと思ってますし、実際に戦ってみても蹴りもパンチもある選手だったので、そこで翻弄されてしまうことがないようにしていきたいなと思ってます。

──自分としては、どういう試合にしてどう勝ちたいと思っていますか?

北島 自分はこの階級の中では身長がけっこう高い方で、自分より身長が低い選手とやることが多いんですけど、今回は身長が同じぐらいで、スタイルもちょっと似てる部分があるので、その中で技術ではしっかり上回って勝っていきたいと思っています。いつもは相手のやりたいことと自分のやりたいことが逆ということが多くて、自分は遠い距離、相手は詰めてくる感じなんですけど、今回は2人とも同じ感じになると思うので、その同じスタイルの中で、しっかり技術で上回っていきたいです。

──最終的にはどう勝ちたいですか?

北島 やっぱりそこはKOで勝ちたいと思っています。この間、山口元気代表もおっしゃってましたが、KNOCK OUTという名前の通り、倒してナンボの団体だと思っているので、ゴール地点を「倒す」というところに持っていって、そこにたどり着けるように試合展開を組んでいきたいです。

──今、自分の中で倒す武器として一番自信があるのは?

北島 倒すというか、前回の試合は負けてしまってるんですけど、2戦連続でヒジで切っているので、そこは自分の強みかなとは思っています。でもヒジだけだと向こうも警戒してくると思うので、ヒジ以外のところもしっかり技術で上回って、最終的にヒジに持っていけたらと思っています。

──ヒジはとどめの一手?

北島 そうですね。自分的にはヒジにこだわりすぎないようにしたいと思っていて。もちろん強みとしてヒジがあるのはいいんですけど、別の技でも倒せるような練習もしてきましたし、パンチも蹴りも強化してきたので-、今回はそういうところでも勝負していきたいなと思っています。

──今後はコンスタントに試合できそうですか?

北島 仕事との兼ね合いはあると思うんですけど、コンスタントにやっていきたいとは思っています。

──職場の方は応援とかにも来られそうなんですか?

北島 はい。何人か、先輩と同期の子が来てくれる予定なので、しっかり勝つ姿を見せたいですし、いつもお世話になっている部分があるので、そういうところでも恩返ししていきたいなと思っています。

──それは力になりますね。

北島 今まではジムの会員さんだったり先輩が応援してくれていたんですけど、友達とか会社の先輩とか、格闘技にあんまり興味がなかった人たちが、自分の試合をきっかけに見に来てくれるというのは、とてもうれしいですね。

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

北島 前回敗戦してしまって、今回の相手もとても強くて、一回負けてしまっている相手なんですけど、前回の敗戦からの復帰、そして1年前に負けてしまった相手へのリベンジという2つの大きなテーマを持って、しっかりここで勝ってチャンピオンに一歩近づいて頑張っていきたいと思うので、応援よろしくお願いします。

──分かりました。ありがとうございました!

プロフィール
北島 颯人
所属:和術慧舟會AKZA
生年月日:2003年3月28日生 出身:埼玉県 身長:179cmrn戦績:2戦1勝(1KO)1敗