「自分、目標があるんですよ。今回はその0.1歩目です!」
10・26「KNOCK OUT REBELS SERIES.7」の[KNOCK OUT-BLACKバンタム級/3分3R]で比嘉龍一と対戦する龍希。9月のREBELSで3戦目にしてプロ初勝利を記録した龍希は、聞いてみるとここまでにいろいろあったのだという。そしてこの先の目標を聞いてみると、話が意外な方向に…。
──龍希選手は前回、9月の常葉でプロ初勝利でした。その9月の馬上一樹戦を今振り返ると?
龍希 何か、解放されたなって感じです。今まで勝てなかったりとか、自分の中でいろいろイヤなこととかもいっぱいあったので、あの試合で解放された感じがすごくあります。
──アマチュアではKNOCK OUTだけでなくいろいろな大会で優勝したりタイトルを獲ったりしていますが、プロでは連敗だったんですね。「こんなはずでは……」という感じですか?
龍希 そうですね。自分、頭にクモ膜嚢胞というのがあって。本当は2年前、高校2年生の時にデビュー戦をするはずだったんですよ。その試合前にCT検査を受けて脳の写真を撮ったら、ちょっとした水たまりみたいなのがあって。それで試合が流れちゃったんです。
──そうなんですね。
龍希 それで今年の2月に改めてプロデビュー戦をすることになったので、一度デビューが決まってから本当にデビューするまでに2年以上かかったんです。その間に自分はずっとプロでの戦い方を考えてきたんですけど、その戦い方がいざプロの舞台でやってみると通用しなくて。その間にもけっこういろんな人に応援してもらえるようになったりしていたので、負けたことに対して気に病んじゃった部分もあって。そういう感じでいろいろあったので、前回勝ってすごく解放された感じがしました。
──まさに解放ですね。ちなみにその嚢胞の方は……。
龍希 もう全然問題ないです。悪性ではなかったから、別に試合をするのも問題はないんですけど、ちょっと珍しい事例だったみたいで。しかも、ちょうどその時にボクシングの死亡事故が起きて、業界的にも頭のことだから慎重になってて、それで試合に出させてもらえなかった感じで。
──それは大変でしたね。
龍希 自分はずっとK-1に出たくて頑張ってきて、プロデビュー戦はK-1のプレリミナリーファイトで戦えたんですけど、その後にいろいろあって別の道を目指すことになって。だからこそ、前回の勝利は本当にうれしかったですね。
──では、前回、今回とREBELSに連続出場となってるわけですけど、今後はKNOCK OUTで頑張っていきたい?
龍希 もちろんそういう気持ちもあるんですけど、僕は有名になりたくて格闘技をやっていて、言い方は悪いかもしれないですけど、自分を目立たせるために自分が一番輝けるリングがKNOCK OUTだと思ったんです。ここが一番、自分の持ってるものが輝くなと思ってKNOCK OUTを選びました。
──逆に言うと、それだけ自分の持っているものにも自信がある?
龍希 はい、あります。これまでやってきたこともそうですし、現在やっていることにも自信があります。
──というところで、今回は比嘉龍一選手との対戦です。相手の印象は?
龍希 比嘉選手のことは知らなくて、試合が決まってから映像を見たり調べたりしたんですけど、一度、格闘技を離れている選手ですよね。やっぱり、一度格闘技を手放したヤツに負けるわけがないというところを見せたいです。比嘉選手も何か事情があったかもしれないですけど、自分は頭にいろいろあったりとか、いろいろつらいこと、苦しいこともあって、もうやめなくちゃいけないという状況になっても、それでも格闘技を捨てずにずっと頑張ってきたので、その覚悟の違いを見せてやろうと思っています。
──ではどういう試合にして、どう勝ちたいと思っていますか?
龍希 テーマは「焼き」ですね。
──「焼き」? 「焼きを入れる」の「焼き」ですか?
龍希 はい、「焼き」っす。一方的にボコボコにしようかなと思ってます。焼き入れるっす。
──比嘉選手に何をされたわけでもないのに?(笑)
龍希 いや、何かされたわけじゃないですけど、「焼き」っす。「根性焼き」っす。それぐらい一方的に焼き入れて、倒します。
──では、早いラウンドから仕掛けにいく?
龍希 もちろんそうですね。KNOCK OUTなんで。すぐ終わらせにいこうかなと思ってます。
──今回も常葉なので八角形リングですが、前回戦ってみてどうでしたか?
龍希 REBELSは前日入りして、前日にリングチェックができるんですけど、実際に上がってみたら、今までやってきた四角形のリングよりも広かったですね。KNOCK OUTって、アグレッシブさとか倒しにいく姿勢を評価されると思うんですけど、意外とアウトボクシングの人が回りやすいリングをしてるなあと思いました。
──自分に合ってるかどうかで言うと?
龍希 いや、自分はもうそういうの関係なしにやるんで、あんまり気にしないです。でもあの会場は新鮮で雰囲気もすごくよくて、単純に四角形のリングよりもカッコいいなと思いました。気分的にも全然違いましたね。
──先ほど「KNOCK OUTで輝く」という話がありましたが、ここから先の目標は?
龍希 自分は、最終目標が「世界征服」なんですよ。
──急にヤバいヤツが来ました(笑)。
龍希 オッス(笑)。けっこうヤバいヤツなんですよ(笑)。
──そういえば、対戦カード表の写真もちょっと世界征服っぽいポーズでしたね。
龍希 そうです、世界征服です。
──ではこの試合は、世界征服の一歩目?
龍希 いや、0.1歩目です。将来の世界征服に向けての0.1歩目です。
──では龍希選手が世界征服に成功したら、家来にしてください(笑)。
龍希 オッス(笑)。いや、家来じゃなくて「国民」ですね。
──ではそれでお願いします(笑)。それでは最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょうか?
龍希 全部っすね。俺の全部を見てくれって感じです。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
龍希
所属:フリー 生年月日:2007年1月19日生 出身:神奈川県藤沢市 身長:170cmrn戦績:3戦1勝(1KO)2敗rnKNOCK OUTアマチュア-52.5kg王者(2022年10月)

