「打ち合いがしたければどうぞ。でも自分だけ当てさせてもらいます」
11・30「KNOCK OUT REBELS SERIES.8」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級/3分3R・延長1R]で成尾拓輝と対戦する下地奏人。8月にはゴンナパー・ウィラサクレックに挑んでKO負けを喫した下地だが、再起戦で初参戦の成尾拓輝という強豪を迎え撃つこととなった。KNOCK OUTで経験を積んできた下地としては負けられない局面だが、本人の意気込みは……?
──前戦は8月のゴンナパー・ウィラサクレック戦でした。今振り返ると?
下地 負けてはしまったんですけど、勝てない相手ではなかったなと思いました。倒しに行き過ぎた結果、ああなったので。もっと自分らしく戦っていれば勝てたかなと。
──一階級上のチャンピオンであるゴンナパー選手と戦ってみて、どう感じましたか?
下地 もともと体の強さとか耐久性的な部分のイメージが強かったので、オフェンスとかでは特に予想外だったとかはなかったですね。
──想像を超えた部分はなかった?
下地 本当に打たれ強さの部分ぐらいでした。ただ、階級的な違いは少し感じましたし、自分も階級的なパワー不足というのはちょっと感じた部分はありましたね。
──ではやっぱり、これからはスーパーフェザー級で専念していこうという感じですか?
下地 とりあえずもう今は、スーパーフェザーで考えないとなと感じてます。でもそれはあくまで倒せるかという部分だけで、本当に勝つか負けるかという話であれば、ライト級でも全然勝負はできるなと思ってます。ある意味KNOCK OUTらしくはないかもしれないですけど、勝つということに専念するのであれば、ライト級でも問題はないのかなと感じたので。
──今回はスーパーフェザー級でBLACKルールですが、BLACKは久しぶりですよね。
下地 そうですね、3年前のプロ2戦目以来です。静岡KICKで橋本楓汰選手に判定勝ちだったんですけど。その後、KNOCK OUTデビュー戦の栗秋祥梧戦がBLACKだったんですけど、体重オーバーで試合中止になってしまったので。
──久々のBLACKはどうですか?
下地 ゴンナパー戦を迎える前からボクシングジムに通い始めてパンチを習ってたんですけど、今回はゴンナパー戦の時よりもさらにいい仕上がりになってきているので、自分としては本当に楽しみな部分があります。REDルールよりもパンチが重要視されてくるじゃないですか。その中でこのパンチを見せられるというのがすごく楽しみだなと思いますね。
──パンチの中でも特にどういう部分に手応えを感じますか?
下地 本当に基本というか、全体的なバランスが今まで以上に上がってると思います。基本、リスクは取りたくないんですけど、打ち合いとかで取らざるを得ない場面になっても、全然打ち勝てるという自信はあるので。そういう場面になった時の動きだったりにも注目してもらえたらうれしいなと思いますね。
──今回は初参戦の成尾拓輝選手との対戦になりました。非常にKO率の高い選手ですが。
下地 リズムに乗らせたらめんどうくさそうなので、乗らせたくない相手かなと感じますね。でも普段通りにやれば勝てるかなと思ってるので、一発に気をつけながらも、いつも通りという感じです。
──成尾選手は全部100%でフルスイングするということを常々言っていて、今回もそうしてくると思うんですが、打ち合いには応じたくない?
下地 できれば打ち合いたくはないですね。ケガはしたくないので。本当に、打ち合わずに自分だけ当てて倒したいなと思っているし、それができる自信はあるので。そこは別に、打ち合うつもりで来てくれても、こっちは打ち合いませんよという感じです。
──「ケガ」しないというのは下地選手のメインテーマですよね。
下地 そうですね。本当にケガせずに戦えるんだったら、自分はそれが一番いいので。変な話、リスクを取るにしても、本当に一瞬だけにして、ずっとリスクがある場所で戦うとかしたくはないですね。そこは見極めて、一瞬で終わらせられるような戦い方を求めてます。
──例えば森岡悠樹選手みたいな戦い方とは正反対ですね(笑)。
下地 (笑)。でも、ああいう戦い方もできるよという部分をもし見せなければいけない場面では、全然見せようと思ってます。
──今回、常葉でのREBELSの試合ではありますが、運営としてもかなり力の入ったカードだと思います。かなり大一番というか。ここを乗り越えて、その先のことは何か考えていますか?
下地 常々自分の中で心がけているのは、本当に目の前の試合、一試合に集中するということなので、先のことはとりあえず考えてないんですけど。でもやっぱり相手も相手なので、ここちゃんと勝てれば、次は必然的に見えてくるかなと思っています。年末の代々木も含めて、スーパーフェザー級はREDルールでも動き始めてるなと感じていて、今回勝てば必然的にそこに入っていけるなと思うので、やっぱりここは本当に大一番という気はしますね。
──それからゴンナパー戦でも体感されたと思うんですが、あの八角形リング、「KNOCKTAGON」はどうでしたか?
下地 個人的にはやりやすかったなと感じてますし、今回の相手も、八角形リングでやる上では自分がけっこう有利かなと思っています。
──どんなところに違いを感じましたか?
下地 リスクを取らないでいい場面で、追い詰められそうになっても、動き一つで全然状況を変えられるというか。自分がリスクを取りたい時に取れるという、駆け引きというか、そういうのができるかなと。角がない分、動きやすかったり、捕まりにくさがあると思いました。逆もしかりで、自分が攻める時は捕まえにくいのかなとも思うんですけど。自分のスタイルには合ってるのかなと感じますね。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
下地 ここ2試合、キャリアで初めての連敗なんですけど、パンチも含めて仕上がりは上々なので、ああいう強敵が相手でもしっかり倒せるというところを見せて、下地奏人というのをしっかり見せていきたいと思うので、試合全体に注目してほしいなと思います。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
下地 奏人
所属:フリー
生年月日:2004年10月8日生
出身:沖縄県宜野湾市
身長:170cm
戦績:15戦12勝(4KO)3敗

