「下地選手は王座への通過点。自分の力なら龍聖選手にも勝てます」

 

 

11・30「KNOCK OUT REBELS SERIES.8」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級/3分3R・延長1R]で下地奏人と対戦する成尾拓輝。今回が初参戦となる成尾はホーストカップの現役王者で、17勝のうちKOが13という強打者。ONEでも3連続TKO勝利を記録した実力者は、KNOCK OUT戦線にもかなり自信を持っている。その自信の中身とは? 

 

 

──今回、REBELSに初出場ですが、KNOCK OUTにはどういうイメージがありますか?

 

成尾 本当に名前の通りKO勝ちを求められている大会という印象がずっとあって、イベントも派手だし、SNSもよく回ってくるのを見てたので、本当に自分が参戦できるのが楽しみです。龍聖選手は同階級で注目もしているし、俺の方が強いのになと思いながら見ていて。KNOCK OUTの舞台に立つからには、やっぱりそことやって、60kgのベルトを狙っていきたいなと思っています。

 

──成尾選手もKOが多いですが、その意味では、自分にうってつけの舞台という感じですか?

 

成尾 そうですね、それは本当に思います。僕はだいたい1RKOで勝ってきてるので。

 

──それは、日本拳法出身というところが大きい?

 

成尾 いえ、そこはあまり関係なくて。日本拳法は大学入ってから始めたんですけど、高校生でプロデビューした当時から1RKOはずっと続けてきていたので、そこで日本拳法をやってさらに磨きがかかったというイメージですかね。

 

──日本拳法はプロデビュー後に始めたんですか?

 

成尾 はい。高1でプロデビューして、大学1年生の時に日本拳法を始めました。

 

──プロデビューしてから他の打撃競技を始めるというのも珍しいですね。

 

成尾 確かにそうですね(笑)。大学に入って、部活を探してるところに日本拳法部というのがあって。打撃以外にも組んだり、投げとか寝技もあるというのを見て、これをやったらもっと強くなれるんじゃないかなと思って始めました。

 

──日拳をやったことで生きた部分というのは?

 

成尾 まず体が強くなりました。打撃だけじゃなく組み技もあって、体重制がないので無差別でやる中で、重い人とやって打ち勝ったり組み勝ったりというのを経験する中で、体の軸がしっかりとしてきてより強い攻撃が打てるようになったと思います。

 

──それ以前、格闘技自体はいつ、どの種目からなんですか?

 

成尾 幼稚園の頃に、両親に空手道場に連れていかれたのがきっかけですね。そこからずっと空手をやっていました。

 

──空手は伝統派ですか?

 

成尾 最初は琉球空手でした。そこから伝統派もフルコンも、グローブ空手とかも全部やってきました。中1になった時にキックボクシングに移行してアマチュアの大会に出て、高1でプロデビューしたという流れになります。

 

──アマチュアでは何戦ぐらいしたんですか?

 

成尾 28戦やって、20勝5敗3分です。

 

──そこからプロデビューしたと。シュートボクシングルールもあり、ONEにも出てと、プロでもいろんなルールでやってますよね。

 

成尾 そうですね。ルール関係なく出てます。ジムの代表が持ってきた試合にはもう全て「押忍!」と言ってそのルールを受け入れるので、もう何でも来いって感じですね。ただこれまでヒジありはやったことないんですけど、チャンスがあればREDルールでもUNLIMITEDルールでもやりたいと思っています。

 

──今回は下地奏人選手との対戦です。下地選手の印象は?

 

成尾 KNOCK OUTのトップ戦線と今まで戦ってきていて、しっかりと実力もあって、結果も残してきている選手だなとは思うんですけど……試合とか見てても、全然KNOCK OUTっぽくない試合ばっかりしてるなというのがあって。俺の方が全然倒しに行ける試合をできるなと思うので、自分がKNOCK OUTのトップ戦線に食い込むのを証明するために、本当にちょうどいい相手だなと思います。

 

──警戒する部分は?

 

成尾 左フックは警戒しておかないとなというのは、試合を見て思ったんですけど、特別そこまで、自分が何かで劣っているというイメージが全く湧かないので、しっかり自分の力をぶつけるだけだと思います。

 

──先ほどは龍聖選手にも勝てるという話でしたが、今回の下地戦は成尾選手にとって通過点ですか?

 

成尾 そうですね。KNOCK OUTでの立ち位置を決める試合になるかなと思ってます。

 

──ではもう、KNOCK OUTに継続参戦していきたいという意欲は満々ですね。

 

成尾 はい。KNOCK OUTはいろんなルールがあって、自分の攻撃力はオープンフィンガーグローブで生かせそうですし、何より盛り上がっている団体なので、継続して参戦していきたいなと思いますね。今、60kgの選手はだいぶ少ないですけど、それが龍聖選手だとか、今けっこう集まっているのがKNOCK OUTかなと思うので、いずれはチャンピオンを目指したいです。

 

──過去4戦しているONEにも継続して出場したい?

 

成尾 はい、そのつもりです。日本で今盛り上がってるKNOCK OUTと、世界で盛り上がってるONEの二つに出させてもらえるのはうれしいですね。

 

──ONEの舞台では直近の試合は負けでしたが、その前は3連続TKO勝ちということで、そこで自信を深めた部分も大きいのでは?

 

成尾 それは大きいですね。海外選手にも体で負けないというのが分かって、そこは本当に自信につながりました。ただ、日本人選手の方が、外国人選手と違ってテクニックの部分でよりうまくなっていってるので、テクニックだけで逃げられたりするのはちょっとイヤだなと思ってますね。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

成尾 自分は中途半端な攻撃は一切出さないで、本当の200%のフルスイングをパンチでも蹴りでも全ての攻撃で出していくので、ファンの皆さんには自分がどれだけ大振りでフルスイングするかというところを見ていただきたいです。

 

──分かりました。ありがとうございました!


プロフィール
成尾 拓輝
所属:究道会館
生年月日:2002年8月26日生
出身:兵庫県神戸市
身長:173cm
戦績:26戦17勝(13KO)8敗1分