「いろいろなものを背負って、空手仕込みの蹴り技でKOします!」

 

 

11・30「KNOCK OUT REBELS SERIES.8」の[KNOCK OUT-BLACKウェルター級/3分3R]で義斗と対戦する中嶋翔吾。9月のREBELS初参戦ではKO勝利を果たしての再登場、今回はどういう戦いを見せようとしているのか?

 

 

──前回は9月にREBELSに初参戦して、平安幸太郎選手にKO勝ちでした。相手の組みつきに悩まされた感じだったと思うんですが、ご自分ではいかがでしたか?

 

中嶋 そうですね。相手はすぐ組んできちゃうし、自分もちょっと熱くなっちゃったというのもあって、もうちょっと対処できたのかなと思うところもありましたね。

 

──ただ、最後に倒せたのはよかったのでは?

 

中嶋 はい。そのあたりでちょっと冷静さを取り戻しました。自分からいかないで、ちょっと相手の攻撃をかわしてからの方がいいなと、自分で思いついて。それで合わせたらドンピシャに入って倒せたっていう形でしたね。

 

──今回は義斗選手との対戦となりました。相手の印象は?

 

中嶋 長身ですよね。背が高くてリーチが長いのかなと思ってます。背の高い人はあまり得意ではないのかなとは思いますけど、でもいつも、背の高い人と練習してるので慣れてはいます。得意ではないですけど(笑)。

 

──ではどう戦ってどう勝とうと思っていますか?

 

中嶋 とりあえずセオリー通りに動いて足を止めないで、動きながら様子を見て、いけるところで止めていこうかなと。

 

──前回の平安戦も八角形リング「KNOCKTAGON」でしたが、実際やってみてどうでしたか?

 

中嶋 違いは特に感じなかったですね。四角形のリングと、感覚的には同じように戦えました。

 

──今回試合するにあたってのテーマは何かありますか?

 

中嶋 今回はハッキリした形で勝ちたいなと思ってます。前回は組みつかれたせいで自分の本領発揮ができなくて、やりたいこともまともにできてないので。今回はもうちょっと強い自分を見せられると思います。KOも、後からYouTubeで見たら、アナウンサーか解説の人が「平安選手が倒れた時に後頭部を打ったんですかね」って言ってたんですよ。自分はしっかりクリーンヒットして、当たって白目むいてるのを見てるので。

 

──ああ、白目むいてたんですね。

 

中嶋 はい。それで、「これは勝ったな」と思ったので。今回は普通に評価されるように勝ちたいと思います。

 

──で、インタビューに初めて登場していただくので、キャリア的なこともお聞きしたいんですが。今は37歳で、デビューは去年の9月ですよね。キック自体を始めたのはいつだったんですか?

 

中嶋 30歳くらいですかね。保育園から空手をやっていて、並行してやっていた時期もあるので。

 

──空手では大会実績などは?

 

中嶋 一応、国際空手道協会の全日本大会無差別で準優勝しました。

 

──そこからキックボクシングに転向したのはどういう理由だったんですか?

 

中嶋 田舎なので練習相手がいなくなって。後輩とかを相手にして練習してたんですけど、だんだんいなくなっていって、年齢も年齢になってきたので、空手は世代交代かなと。それでもともと、RISEの1位まで行った渡辺理想が昔いた空手の道場と、うちの道場が仲良くて。ずっとその人の背中を見ていて、彼が極真に行ってキックボクシングに転向してたのを見てたので俺も空手で結果を出していつかキックボクシングをやりたいなと考えたのがきっかけの一つですね。

 

──それでキックをやるようになって、アマチュアでは何試合ぐらいやったんですか?

 

中嶋 合計10試合ぐらいですね。1~2回負けました。

 

──勝率は高かったんですね。そこから、プロのリングはまた違いますか?

 

中嶋 全然違いますね、やっぱり減量もあるし。最初の頃は10kg減量してたので、けっこうキツくて。でも減量するにしたがって、周りの協力とかもいっぱいあるし、周りの見る目も違ってくるし。道場だったり家族だったり、応援してくれる企業だったり、友達、背負うものもいろいろあるので。

 

──東北の選手もそこまで多くはないので、東北の意地もありますよね。

 

中嶋 そうですね。東北も背負ってるし、東北の空手界隈も背負ってて、いろいろ考えちゃうといっぱいになっちゃうんですけど、それで頑張れてるのかなとは思ってます。

 

──今のHOSOKAWAジムでの練習環境はどんな感じですか?

 

中嶋 HOSOKAWAジムでの練習は月1回なんですよ。自分の住んでるところとジムがけっこう遠いし、自分も仕事とか空手の道場経営とかもあるので。

 

──ご自身でも道場を経営されてるんですね。

 

中嶋 はい。親父がやってた道場なんですけど、今はそこで代表をやらせてもらってて。それもあるので、月に1回しかジムには行けないんです。

 

──普段は空手の練習を兼ねながら、みたいな感じですか?

 

中嶋 そうですね、空手の練習の中で。道場にボクシングできるヤツがいるんですよ、しかもヘビー級で。彼とスパーリングしたり。道場の近くのジムにも出稽古を行かせてもらってて。なので、実戦練習はあんまりできてないっちゃできてないですね。

 

──本当はもっと対人練習とかを積んで臨みたいところですか。

 

中嶋 まあでも、これだけの少ない練習量で今、これぐらいやれてるのは自分でもどうなんだろうとは思いますね。空手を長くやってきたからなのかなという感じで。

 

──今、プロキックボクサーとしての目標は何ですか?

 

中嶋 目標は……とりあえずベルト1本は欲しいですね。ベルトを獲って、もっと大きな団体に出てみたいなというのはあります。KNOCK OUTも本戦に出てみたいですし。今までテレビでしか見てなかったところに自分が出れたらなというのは思いますね。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?

 

中嶋 僕はやっぱり、空手仕込みの蹴り技ですね。それでがっちり勝ちます。

 

──分かりました。ありがとうございました!


プロフィール
中嶋 翔吾
所属:HOSOKAWAジム
生年月日:1988年8月8日生
出身:岩手県大船渡市
身長:176cm
戦績:3戦2勝(2KO)1敗