「気持ちでどんどん前に出て、必ず爪痕を残します!」
11・30「KNOCK OUT REBELS SERIES.8」の[KNOCK OUT-BLACK女子アトム級/3分3R]で鈴木萌と対戦するKANA。3人の娘がいる美容師の彼女は、キックでのデビュー以来仕事を半分にして試合に臨んでいるという。それだけ背負うものがある彼女は、この機会にどう意気込んでいるのか?
──今回はREBELS初参戦ですが、KNOCK OUTにはどういうイメージがありますか?
KANA KNOCK OUTは私もよく試合を見たりするんですけど、アグレッシブな戦いが多いイメージですね。キックを始めてすぐの頃によく見てたのはぱんちゃん璃奈選手とかで、最近だとKiho選手と山田真子選手の試合とかもすごく気になって見てました。
──KANA選手は、去年プロデビューで、年齢的には遅いデビューですが、キックボクシングを始めたのはいつだったんですか?
KANA 今、子供が3人いるんですけど、一番下の子を産んで産後のダイエットがきっかけで始めて、それでそれが3~4年前ぐらいとかで。そこからアマチュアの試合に出たのが2年前ぐらいですね。
──エクササイズでやっているうちに、試合に出たくなった?
KANA 戦ってみたくなりましたね。アマチュアで4戦やって、セミプロみたいな試合で1試合やって。でも最初は、桜井洋平会長の方がデビューには消極的だったんですよ。
──そうなんですか。それまで学生時代とか、スポーツは?
KANA 全くやったことなくて。どちらかっていうと、スーパー運動音痴でした(笑)。本当に最初ジムに来た時は、縄跳びすら跳べませんでした。
──そこからだと、アマチュアとはいえ試合となると……
KANA 本当に、戦い方を見てもらうと分かるんですけど、もうメチャクチャ不器用なんですよ(笑)。いまだに決して上手ではないので、気持ちの強さだけで頑張ってる感じです。
──そこからプロデビューして、プロというのは気持ち的に変わる部分がありましたか?
KANA 生活がガラッと変わったというか。私は美容師をやってるんですけど、アマチュアの時とかは仕事が終わってからジムに行ってって感じで、それぐらいの練習量だったんですよ。プロデビューして……最初はデビュー戦だけで終わる予定だったんですけど、その時の気持ちよさが心地よくて続けていくことになって、仕事も半分にしたんです。なので生活から何から、ガラッと変わった感じがします。
──仕事を半分にして大丈夫なんですか?
KANA 決して大丈夫じゃないですけど(笑)。でも逆に、キックは今しかできないのかなと思って。もうそんなには時間もないのかなというのがあるので。美容師は年取ってからでもできるし、今やりたいことに重きを置こうかなと思ってます。
──ファイターとして、自分で思う自分の強みってどういうところですか?
KANA 自分の強みは、とにかく前に出ていこうっていう気持ちの強さだと思います。本当に上手ではないし、やっぱり若い選手とかにはスピードも何もかも敵わないので、そこだけは気持ちでどんどん前に出るというところですね。それを嫌う選手にはわりとハマって、本当に勝率は五分五分なんですけど。でもやっぱりテクニックの部分で勝てないところがまだまだあるっていうのは自分で思ってて。まだまだこれからかなとは思ってます。
──今回は鈴木萌選手ですが、それこそ若い選手ですよね。どんな印象ですか?
KANA メチャクチャ上手だし、体幹もしっかりしてるので、本当にキックボクサーだなっていう感じの印象を受けてます。特にサウスポーというのもあるので、左ミドルをすごく上手に蹴ってくるなと思います。インタビューとかでもメチャクチャ練習するというのを聞いていて、すごく強い子なんだなと思いますね。
──一番気をつけなきゃというのは、その左ミドルですか?
KANA そうですね。左ミドルはすごく打ってくるし、それに合わせたノーモーションの打ち下ろすようなストレートとかも多分すごい武器なんだろうなと思ってます。
──それに対して自分はどう戦ってどう勝ちたいと思っていますか?
KANA 足をなるべく止めないで、動いて動いて、相手の中に入っていけるようにして、パンチで戦っていきたいなと思ってます。
──この先の目標は?
KANA プロとしてやってる限りは、ベルトに向かってやってないと意味がないと思っているので、そこを目指して頑張ってます。まずはミネルヴァのタイトルですね。アトム級でまずベルトを獲ろうというのが、今の一番の目標です。
──直近の試合が10月ですよね。
KANA そうなんです(笑)。今回は急きょいただいたオファーだったので、1ヵ月ぐらいしか空いてなくて。でも間隔が短いから、減量は逆にちょっと楽です。今回は減量なしで向かっていけるので、その分しっかり食べてしっかり動けるというところで、体はそんなにつらくないですね。
──ちなみにご家族はどんな反応なんですか?
KANA うちは娘が3人いるんですけど、娘たちは毎回見に来てくれて、けっこう感動してくれてるし、応援してくれてますね。主人は、おのずと家のことを大半やってもらわなきゃいけなくなってるんですけど、文句言わずやってくれてますね。なのでそういう……犠牲じゃないですけど、そういうのもあるので、本当に勝ち取って何かを示すことができたらなと思ってやってます。
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
KANA 相手が若くて上手な選手だし、自分はまだまだそんなにレベルが高くないとは思うんですけど、本当に貴重な大会に呼んでいただいたっていうことで、必ず爪痕を残していけるように、アグレッシブにKNOCK OUTらしい戦い方をしますので、ぜひそこに注目してもらいたいなと思います。
──分かりました。ありがとうございました!
プロフィール
KANA
所属:Bombo Freely
生年月日:1982年6月29日生
出身:茨城県つくば市
身長:154cm
戦績:4戦2勝2分

