2025年12月30日(火)東京・国立代々木競技場 第二体育館で開催される『MAROOMS presents KNOCK OUT.60 ~K.O CLIMAX 2025~』の記者会見が12月3日(火)都内にて行われ、追加対戦カードが発表された。

 

 KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級タイトルマッチ(3分3R・延長1R)として、同王者でSB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM FOD)vs挑戦者シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)の一戦がついに正式決定した。

 会見に同席したKNOCK OUT・山口元気代表は「このカードを決めることができて嬉しいです。シッティチャイ選手はいまだに70kgの世界トップの一角であり続けているわけですし、海人選手が目指す世界というものに対して満足できる相手というものが提供できたと思います。海人選手がこれを超えて世界に本当に行くという目標があり、年末の12月30日に僕が打撃格闘技の年末のお祭りにしたいと言っていた夢がだんだんと整ってきたということに対して、本当に嬉しいです」と期待のコメント。なお、今大会で行われる5大タイトルマッチのKOボーナスとして全試合に100万円が贈られることも発表された。

 海人は「世界トップのシッティチャイ選手とこの日本で試合ができること、そしてこのベルトを懸けてKNOCK OUTで戦えることに純粋にワクワクしています。こちらこそありがとうございますという気持ちです。僕は世界最強を目指しているので、しっかりと倒して、KNOCK OUTらしく、KNOCK OUT-BLACKの王者らしくKOで倒して決着付けたいと思います」と意気込み。

 2021年2月のREBELSで当時王者だった日菜太に勝利し、REBELS-BLACKスーパーウェルター級王座を奪取。REBELSとKNOCK OUTの統合したことで初代KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者に認定された海人は「日菜太さんとベルトを懸けて戦って勝って、そこから新生KNOCK OUTのベルトをずっと持たせてもらってますけれど、本当にこれを背負ってずっと戦ってきたし、世界とGLORYという舞台でも戦ってきました。結果はしっかり残せなかったことは本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですけれど、次のシッティチャイ選手に勝って、このKNOCK OUTのベルトを僕に持ってもらって良かったなと思ってもらえるような試合を12月30日にしないとダメだなと思ってます」とKNOCK OUTのベルトへの想いを語る。

 シッティチャイの印象については「タイ人のリズム、蹴りももちろん持ち合わせているのに、タイ人にしてはパンチのテクニックがかなり上手く、本当にバランスのいい選手。(過去に戦ってきた外国人選手と比べると)一番に近いと思います。先日やらせてもらったケール選手もそうですし、本当に強い選手とたくさんやらせてもらってますけれど、その中でも本当の1、2位を争うレベルの選手やなと思っています」と評するが、「僕自身もパンチもできるし、蹴りもできるし、それこそ近い距離でも遠い距離でも戦えるし、そういう全部を含めてシッティチャイ選手を上回りたい」と自信を見せる。

 シッティチャイに関しては以前から意識しており、「ずっと試合を見ている選手で、対戦が決まっていない中でも、この人を倒したいなとずっとイメージはしてきた中の一人で。それをまた改めてトレーナーのお父さんと突き詰めて仕上げていきたいなと思っています」とすでに試合イメージはできているとのこと。

 11月24日にはSBのリングでエンリコ・ケールとの再戦を制すなど、短期間で大勝負が続いていることに関しては「僕は年間5、6試合とやってきて、今年は最初の方がかなり空いたので後半にちょっと詰め込んではいて、自分らしいペースなのかなとは思っていて。12月のこの大きな大会に出場させてもらえることを素直に嬉しく思っております」と連戦は問題ないという。

 シッティチャイ戦で見せたいことを問われると「シッティチャイ選手は世界トップの選手なので、これから世界にまた改めて行く僕の強さっていうのを、見てくれる皆さんにも証明したいし、シッティチャイ選手にも僕の強さを味わってほしいと思います。世界にまた改めて挑戦していく、それにふさわしいかどうかというのは12月30日に証明できると思うので、また新たにそこで証明して、来年以降の僕の世界に向けての戦いをさらに期待してもらえるような結果を出したいと思います。ここでしっかり勝たないと今後の話はない。シッティチャイ選手にこのベルトを渡して来年また挑戦させてくれという都合のいい話はないので、僕がしっかり防衛して来年のことを話していきたいと思います」といい、最後に「今回もしっかりシッティチャイ選手を圧倒して倒して気持ちよく終わりたいと思います」と力強く倒し切ることを約束した。

 

■KNOCK OUT-UNLIMITED-68.0kg契約 3分3R
松嶋こよみ(IDEA ASAKUSA)vs漁鬼(SHINE沖縄)

・松嶋こよみ
「こういう機会をいただいてありがたいですし、前回8月のジャン・チャオ選手を仕留め切れなかった部分もあるので、その経験を活かしてしっかり年末にいい仕事をしたいと思っています。
(選手としての印象)すごいハードパンチャーだと思いますし、すごい根性のある試合を映像で見させてもらったので、そこに負けないようにしっかりと喧嘩できるように頑張りたいと思います。
(前回UNLIMITEDの試合を経験して掴めたものは?)普段5分で戦っている中、3分の試合でちょっと出し切れない部分もあったので、最初からちょっとギアを上げてもっとスリリングな試合をしたいと思っています。
(考えている対策や練習はあるか)別に対戦相手が決まったからといって、そこまで変わった練習はしてないですけど、普段通りしっかりと練習して、ちょっと打撃の部分を多めに取り組んで試合に向けてやれたらいいなと思います。
(前回とは違う自分の動きで出せそうなものは?)距離の部分は今までと違って、詰まってしまった部分をこの試合で感じたので、左右の動きを入れて、ノクタゴンを縦横無尽に使えるようにやっていきたいと思っています。
(UNLIMITEDルールを理解したことで今回できそうなことはあるか)それこそブレイクの部分も考えると、MMAの練習になると思うので、しっかりとポジションを取ってしっかり殴るというのをできたらいいなと。前回できなかったので、そういう部分もやっていきたいと思っています。
(MMAでなかなか試合が組まれないことに関して思うこと)そういうタイミングなのかなと思いますし、今年の厄は今年中に落としたいと思っているので、いい試合をして気持ちよく来年を迎えたいと思います。自分のプライベートな部分を出そうと思うといい、結果が生まないのを今まで何度も経験しているので、そこは試合は試合と割り切ってしっかりと戦いたいと思います。
(ケラモフ戦が中止になって大晦日のRIZINで組まれる可能性もあったが、来年ケラモフと戦いたいか)前回、向こうの影響で試合が流れて、大晦日にスライドかなと思ったんですけど、違う相手が選ばれて自分の知名度の無さが影響していると思うので、別に何も思ってはないんですけど、来年そういう時が来れば、ケラモフと組まれるような機会があるんじゃないかと思っています」

・漁鬼
「今回の試合はキックボクサー対MMAファイターの異種格闘技戦だと思っているので、キックボクサーとしてスカッと倒して勝ちたいと思います。
(選手としての印象)試合が決まった時に、『松嶋こよみはやばい』『強いよ』とかたくさんのコメントをいただいたので、MMAで名前のあって強いファイターだと思います。自分はMMAを見ないので松嶋選手のことわからなく、MMAもやったことはないので、当日、寝技とかテイクダウンとかパウンドとかもよくわかりません。そこの難しさを教えてほしいなと思ってます。
(当日にMMAを教わる?)今更練習しても絶対デイクダウンを切れないと思うので、何も考えず思いっきりパンチを振り回すだけです。チャンスは1、2回しか回ってこないと思うんですけど、自分が持っている選手だったらそれで倒せると思います。今回は怖がらず、思いっきり行けば行くほど勝率が上がると思います。
(試合に向けた練習は、これまでと変わらない?)さすがにディフェンスの練習は少しするんですけど、MMAの練習を1カ月したところで、松嶋選手に寝技で勝てるわけないので、本当に最小限の練習だけしかしないです。
(戦い方はイメージしているか)松嶋選手は来ると思うんですけど、来てくれた方がカウンターとか当たる可能性があるので、慎重に戦ってくれるより、思いっきり来てほしいと思っています。
(相撲や柔道などの組み技系のキャリアはあるか)やったことないです。
(組まれることの恐怖心は)恐怖心もないし、今回初めてオープンフィンガーグローブで試合をやるんですけど、オープンフィンガーグローブに対しての恐怖心もなく、むしろ素手でやりたいぐらいです」

 

■KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級 3分3R・延長1R
ゲーオガンワーン・ソー.アムヌワイデッー(タイ)vs軍司泰斗(TEAM SUERTE)

軍司泰斗
「8月にKOで負けて11月に試合をやって、こういう早い段階でまた再戦という形になり、すごい感謝をしています。前回のKO負けを払拭して今回はしっかりKOで圧倒したいと思います。
(前回11月のセーンサックグン戦でヒジによるカットでの傷について)カットして治りも結構早かったので再戦できるかな、と。でも次は必ず相手は切ってTKO勝ちを狙っていると思うので、そこはしっかり対策したいと思います。
(セーンサックグン戦での手応え)僕の得意としているパンチだったり、ラッシュをすると言っていて、その中でヒジをもらってしまったのですが、前回の試合でラッシュを仕掛ける感覚を掴めたので、今回それを発揮できればいいなと。
(ラッシュするとヒジをもらうリスクが高くなることに関して)前回やってみてヒジをもらっても、そこまで怖くはなかったので、そういった部分でヒジへの克服は着実にできているのかなと思います。
(8月のゲーウガンワン戦を踏まえて一番気をつけたいところ)やっぱりヒジが危ないので、そこはしっかり対策して最終的にKOで勝つことが目標です。
(11月のゲーウガンワンvs大沢文也を見ての感想)ゲーウガンワンはフィームーですごいテクニシャンで戦い方もやっぱ上手かったなと。
(前回のゲーウガンワンの試合を見て掴めたものはあったか)ゲーウガンワンが苦手なところだったり、得意なところが見えてきたので、次の試合で発揮できればいいなという感じです。
(前回の試合から注力してトレーニングしてきたこと)初戦からヒジありを3戦やってきて、ヒジは全部もらってしまったので、そこを凄く対策しているところです。


(首相撲も問題ないか)首相撲もしっかり練習して、僕はヒジの方が怖かったので、組まれても無事にやればいいし、肘だけは警戒したいな、というところです.
(早い段階でリマッチを望んだということは、初対戦の時に勝てるなという手応えはあったか)ヒジ以外は、僕の方が勝っていたかなと思います。前回、あの時は僕の攻撃が効いていて、ヒジだけを狙って倒されてしまったんで、そこはすごい上手いなと。次の試合では、いろいろ反省点も含めて、次に活かせたらいいなと思います。
(KOでのリベンジを狙うか)KOを狙ってるのですが、1Rから行ってしまうとまたヒジをもらってしまうので、僕は3Rでしっかり倒したいなと思っています。
(来年はどういう展開につなげていきたいか)今年リベンジして、来年はいろいろなことに挑戦したいな、というのは思っていて、オファーをもらった団体やKNOCK OUTだったり、もちろんKNOCK OUTのREDのベルトを狙ってるので、そこはしっかり試合に入れながら次の試合は集中して戦いたいと思っています。
(セーンサックグンの強さを100としたら、ゲーウガンワンの強さは?)攻撃力は前回の相手の方が強いと思うので、ただゲーウガンワンはフィームーですごくテクニシャルなので、そこの違いかなと。どっちも強いですし、僕的にはやりづらさはゲーウガンワンだと思うので、そこをしっかり対策できればいいなと思っています。
(前回のセーンサックグン戦での手応えは?)パンチは全部入るなと思ったので、ただ前回の試合はインカーフだったり、蹴りも蹴れるというところを見せられたと思うので、相手からしたら蹴りもあるし、パンチもあるし、そういうところで恐怖心を与えられたかなと思っています。
(2戦連続でヒジをもらったことに関しては、タイ人トレーナーのノップからのアドバイスは?)普段から『これは危ないよ』と言われていることの対処を試合の時にできず、それがしっかり対策通りにできたら次はヒジはもらわないと思います。試合をやらないとヒジの感覚は掴めないと思いますし、前々回はKOされて前回は斬られて次は斬られない、倒されないような試合ができるのかなと思っています」