「今年最後にKOで勝って、来年は最短でベルトへ!」

 

 

12・30「MAROOMS presents KNOCK OUT.60~K.O. CLIMAX 2025~」の[KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級/3分3R・延長1R]で前田大尊と対戦する川野龍輝。11月のvsクンクメール対抗戦では敗れ、これが再起戦となる川野は、前回から上げた階級の上位選手との対戦に燃える。その心境を聞いた。

 

 

 

──前回、vsクンクメール対抗戦でのパナット・クンクメール戦を今振り返ると?

 

川野 けっこう強敵だったのでいろいろ研究して、いつもとちょっと違ったスタイルで、打ち合わずに距離を取りながら、勝ちに徹しようと思ってたんですよ。チーム戦だったこともあって。それが1Rは作戦通りに、すごくうまくいって。だから2Rも足を壊そうとしてたんですけど、自分のミスというか油断というか、それでやられちゃって。あのままいけていたら、2Rで足を壊して、3Rに倒しにいこうとしてたんですけど、その過程で一発食らって全部崩されちゃったなという感じです。

 

──序盤はやりたいように進められていたんですね。

 

川野 はい。1Rが終わってインターバルの時に「もうこのままいける」となって絶対勝てると思って。2Rもその作戦でいこうとしたら食らっちゃったって感じですね。

 

──パナットのあのパンチはどうだったんですか?

 

川野 2Rになって、急に踏み込んで打ってきて。相手の試合動画を何回も見てたんですけど、うまいというよりは、一発でKOしてる試合が多くて。それは警戒してたんですけど、思ったより踏み込みがすごくて。本当に自分のミスだったし、「ああいうこともあるんだな」という点ではすごくいい経験になりました。

 

──その試合からスーパーバンタム級に上げたんですよね?

 

川野 そうですね。自分も体が大きくなってきて、バンタム級の時は減量で死にかけながら落としてたので。

 

──そのあたり、試合ではどうでしたか?

 

川野 バンタム級の時と比べると、やっぱり相手のパワーは感じましたね。一発のパワーというか。でもこれからはスーパーバンタム級で勝っていけるようにもっとフィジカルをつけていきたいので、今もフィジカルはガンガンやってます。

 

──この階級は今、BLACKもREDも森岡悠樹選手がタイトルを独占している状況ですが。

 

川野 そうですね。BLACKのベルトは本当に獲りたいので、今回も前田大尊選手を倒して、できれば最短でベルトを獲りに行きたいなと思ってます。

 

──その前田選手ですが、どんな印象ですか?

 

川野 キャリアは僕よりも倍ぐらいあって、すごくキレイに戦う選手だなと思います。正統派のキックボクサーというか、うまくて速いなというイメージです。

 

──一番警戒しようと思っているのは?

 

川野 攻撃がすごく速いのと、いつも作戦をすごく練ってきていて、頭のいい選手だなというイメージがすごくあるので、そういうところを覆せるように、自分のパワーとスピードで対抗したいですね。自分も、今回作戦をしっかり作ってきているので。でも今回は、最初から出ようというつもりですけど。

 

──最終的にはどう勝ちたいですか?

 

川野 今年最後の試合だし、KNOCK OUTでも今年一番のイベントだし、代々木第二の大舞台も初なので、派手にKOしたいですね。今年はあんまりうまくいかなくて、あんまりいい年ではなかったので、最後にKOして来年につなげていきたいなと思ってます。

 

──今年、いろいろと悔しかった分も。

 

川野 そうですね。今年はいろいろ試練があって、あんまりいいことがなかったですからね。でも今回、KOで勝ったら来年、一気にタイトルにも近づけると思うので。それで前回の雪辱も果たしたいなと思ってます。

 

──代々木第二が初めてというのは、ちょっと意外な感じもしますね。これまでの大会は、会場で見てはいましたよね?

 

川野 いえ、会場にもまだ行ったことがなくて。先輩の試合とかもあったんですけど、予定が入ってたりして。

 

──でも大会場だと、気合いも違う感じですか?

 

川野 そうですね。あと今年最後っていうのがすごくデカいです。今年は試練が多くて、キツい思いをしたので。最後はKOで飾って、来年につなげたいなと思ってます。

 

──デビューが2023年12月で、翌2024年はいい感じでしたが。

 

川野 はい、デビューの翌年はいい年でした。その勢いで行こうと思ってたら、けっこう苦戦したなという感じで。

 

──その中でも、練習の中では手応えをつかめている部分もあるのでは?

 

川野 いや……何とも言えないですね、それは。日々勝つために準備してますけど、前回の試合でもKOされてるので。その中でも勝つ確率をできるだけ上げるように準備してるんですけど、今はスパーの相手もあんまりいないので。

 

──それは階級的にということですか?

 

川野 そうですね。最近、吉祥寺には階級が合う相手があんまりいなくて。もっと大きい階級の選手がけっこう多いので。

 

──その分、出稽古には行ってるんですか?

 

川野 出稽古は、今回出場する乙津君とやってます。KNOCK OUTクロスポイント大泉に、週1回スパーリングに行かせてもらっていて、一緒に頑張ってます。

 

──そうなんですね。乙津陸選手とは階級も別れましたしね。

 

川野 大泉とは同じグループなので昔から行ってましたし、弟もクロスポイント大泉所属なので。それで僕も昔、大泉でちょっと練習させてもらってた時期があって。今回もスパー相手がいなくて困ってたんですけど、乙津君も同じ日に試合ということで、お願いしてます。

 

──では、2人で揃って勝ちたいところですね。

 

川野 いや、本当ですね。たぶん試合順は僕が先なので、勝ってつなげたいなと思ってます。

 

──では最後に、今回の試合で一番注目してほしい部分はどこでしょう?

 

川野 今回は、もう全部です。全部に注目してほしいです。今年の最後、頑張ります!

 

──分かりました。ありがとうございました!


プロフィール
川野 龍輝
所属:KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺
生年月日:2006年11月10日生
出身:東京都西東京市
身長:166cm
戦績:7戦5勝(3KO)2敗