山口海輝「チームとしていい経験が出来た。蓮太郎(下田蓮)のポテンシャルはずば抜けている」
4.4「U-NEXT presents THE KNOCK OUT FIGHTER.7」で行われた[UNLIMITED最強ジムはどこだ!ジム対抗3vs3トーナメント]では決勝で和術慧舟會HEARTSに敗れて準優勝に終わったBattle-Box。準決勝のKNOCK OUT クロスポイント戦では下田蓮が驚異の3人抜きを達成するなど爪痕を残した。この戦いを木村“フィリップ”ミノルに代わってセコンドを務めた山口海輝コーチ(※木村は4.18KNOCK OUT沖縄大会への出場が決まっていたため当日は不参加)、出場3選手に振り返ってもらった。
山口海輝「チームとしていい経験が出来た。蓮太郎(下田蓮)のポテンシャルはずば抜けている」
――[UNLIMITED最強ジムはどこだ!ジム対抗3vs3トーナメント]では準決勝でKNOCK OUT クロスポイントに勝利するも、決勝では和術慧舟會HEARTSに敗れて準優勝という結果でした。当日セコンドを務めた山口さんにとってはどんな1日でしたか?
「準決勝は蓮太郎(下田蓮)が3人抜きしてくれて、やっぱりこいつはやばいなと。蓮太郎は格闘技を始めて1年くらいで、僕は蓮太郎が格闘技を始めた頃から知っていて、まだまだこれからの選手という印象があったのですが、今回のトーナメントを見て、この子はものが違うなと感じました」
――準々決勝では大将だった下田選手を準決勝で先鋒にしたのはチームとしての作戦だったのですか?
「本人の意思ですね。蓮太郎が『1人で3人抜きしたい』という気持ちを持っていたので、それだったら先鋒戦でいこうということになりました。ただ蓮太郎本人も言っていた通り、3人抜きした時のダメージが大きくて。決勝は2人(輝龍・清水村健人)に任せて、蓮太郎を大将に置く形になったんです。大将戦までに2人が上手く相手を削ってくれれば…と思っていたのですが、上手くそういう展開に持ち込めなかったですね。決勝の蓮太郎もダメージの影響でいいパフォーマンスを出せていなかったかなと思います」
――結果論になってしまいますが、下田選手も「決勝は試合順をミスしてしまった」と話していました。山口さんもそれは感じましたか?
「そうですね。うちの先鋒同士の対戦は相手の方が相性がよかったと思いますし、試合順は本当に大事だと思いました」
――チーム戦・勝ち抜き戦という形の試合でしたが、実際にやってみてどんな感想を持ちましたか?
「僕もこの形式は初めてでしたし、すごく難しいルールだなと思いました。選手は1試合するだけでも大変なのに、怪我やダメージがあるなかで続けて試合をしないといけない。ワンデートーナメントではKOされると次の試合に出られなかったり、選手をどんな順番で試合させるのかもすごく重要じゃないですか。そういう状況で試合するというのは選手たちもドキドキしながらやってるんだろうなと思いました」
――木村選手がコーチとしているなかで、山口さんはチームをサポートする立場でしたが、出場選手たちのレベルアップを感じていましたか?
「準々決勝で戦い方が分かってきて、準決勝・決勝に向けて、それぞれが課題を持って練習に取り組んでいたと思います。結果として決勝では上手くいかない部分もありましたけど、準備の段階からチームとして勝ちに行く雰囲気はありましたし、すごくいい経験になったと思います」
――その中でもやはり3人抜きした下田選手の存在感は大きかったですよね。
「そうですね。蓮太郎に関しては、試合前から少し肋骨を痛めていて、本当のキツい練習はできないまま、調整して試合に出たんですよ。それで3人抜きしているので、いいコンディションでちゃんと練習を積めていたら、もっと強い蓮太郎を見せられたんじゃないかなと思いました。僕から見ても蓮太郎のポテンシャルはずば抜けているし、試合になるとビビらないじゃないですか。練習よりも試合の方が強い選手なんじゃないですかね」
――今回のチーム対抗戦・勝ち抜き戦は非常に盛り上がる大会になりました。今後も継続してやってほしいという気持ちはありますか?
「やってほしいですね。出るジムや選手が変われば、今回とは違う試合になると思いますし、めちゃめちゃ面白いと思います」
下田蓮「3人抜きを実現できたことはうれしい。ただ準決勝が終わってボロボロだった」
――[UNLIMITED最強ジムはどこだ!ジム対抗3vs3トーナメント]準決勝のKNOCK OUT クロスポイント戦では3人抜きを達成しました。準決勝は自分が先鋒で出て3人抜きするつもりだったのですか。
「この対抗戦が決まって、ずっと3人抜きすると宣言していたので、それを実現できたことはうれしいです。ただクロスポイントの選手たちは一人一人戦い方に特徴があって、それに対応しながら戦わないといけなかったので、それでかなり削られた部分はありますね」
――体力的な部分よりもタイプが違う相手と戦うことの方が難しかったですか?
「そうですね。相手が変わると同じ戦い方ができないし、相手がどんな感じで来るかも分からないので、そこの切り替えが難しかったです」
――準決勝の初戦(vs石原海星)は動きが固いように見えたのですが、実際はどうだったのですか?
「相手がどう出てくるかを読みつつ、体力を温存しながら戦おうという考えも自分の中であって。それでちょっと動きがよくなかったですね」
――3人抜きできた時の心境はいかがでしたか?
「3試合ともスプリット判定で、どちらが勝ってもおかしくない試合だったと思うんですよ。勝つには勝てたんですけど仕留めきれなかったことはちょっと残念でした」
――3試合戦ったダメージはどうだったのですか?
「実はめちゃくちゃダメージがあってボロボロで、試合が終わったあとの記憶が曖昧なんですよ。気づいたら準決勝が終わっていた、みたいな感じで。あとで試合映像を見直すと3試合目の藁谷兼介戦でハイキックをもらっているし、三日月蹴りも効いていたんです。我慢して試合は続けましたけど、試合後に病院にいったら肋骨が折れていました(苦笑)。カーフもめっちゃ効かされて、決勝までの時間はひたすら足を冷やしていました」
――かなり体はボロボロだったんですね。結果的に決勝の和術慧舟會HEARTS戦は下田選手がHEARTSの中堅=髙木逞選手に敗れてチームの敗退も決まりました。
「決勝は自分が大将に回って、2人(輝龍・清水村健人)に頑張ってもらって、少しでも休もうと思っていました。それで大将戦の1vs1まで持ち込んでくれたら、あとは気合いで戦って何とかするつもりでした。最後の試合は自分の状態でやれることを出し切った感じですね」
――チーム戦・勝ち抜き戦という形の試合でしたが、実際にやってみてどんな感想を持ちましたか?
「色んなタイプと戦うことが出来たと思います。自分の苦手なところが改めて分かったので、そこをしっかり修正したいと思います。あとはやっぱりレスリング技術が必要ですね。試合でも組みの展開がありましたし、もっとレスリング技術をつけたいです」
――チームとして戦うことについてはいかがでしたか?
「自分以外の勝ち負けだけじゃないというのは大きいですよね。例えば自分の前の選手が相手を消耗させてくれたから、ここは絶対に勝たなきゃいけないとか、そういうことを思って戦うのはチーム戦ならではだと思います。そういう意味では試合運びや選手の登場順もかなり重要だと思いました。例えば決勝戦、うちの先鋒は打撃が得意な輝龍選手で、HEARTSの先鋒は組みが得意な選手(岩田虎之助)だったんですよ。それで輝龍選手がテイクダウンされて短期決着で負けちゃったんですけど、もしうちも組みが強い清水村選手を先鋒にしていたら展開が変わっていたと思うんです。結果論ですが決勝の登場順はミスをしてしまったと思います」
――今回のチーム対抗戦・勝ち抜き戦は非常に盛り上がる大会になりました。今後も継続してやってほしいという気持ちはありますか?
「やってほしいですね。今回僕が3人抜きしたこともあって、すごく自分のことを話題にしてもらって、アマチュアでこれだけメディアに取り上げてもらうことはないと思うんですよ。SNSのフォロワー数も一気に増えましたし、『これから注目します』や『応援します』というメッセージもたくさん来ました。アマチュアでこれだけ盛り上がるのでプロでやったらもっと盛り上がるんじゃないですかね」
――ちなみに下田選手はチーム対抗戦・勝ち抜き戦のオファーがあったら出たいですか?
「出たいです!で、次は6人抜きします(笑)」
――今後はMMAのファイターとしての実績も積みつつ、UNLIMITEDにも継続参戦したいですか?
「はい。UNLIMITEDルールをやると打撃が上手くなりますし、試合で自分の得意・不得意も分かるので。またUNLIMITEDは相手を仕留めにいくルールなので、見ている人たちにとっても面白いと思うんですよね。自分はMMAとUNLIMITEDの二刀流でやっていきたいです」
清水村健人「KNOCK OUTで試合できたことで格闘技に対しての熱がもう一段階上がった」
――[UNLIMITED最強ジムはどこだ!ジム対抗3vs3トーナメント]準決勝のKNOCK OUT クロスポイント戦では下田蓮選手が3人抜きを達成するも、決勝では和術慧舟會HEARTSに敗れるという結果でした。あの日はどんな一日でしたか?
「準決勝は前回の大将(下田蓮)が先鋒で出て全員倒しちゃったんで、私たちは見ているしかなかったんですけど『すげえな』の一言に尽きます。決勝は私たちがやらないといけない、もっと頑張らないといけない状況だったと思うんですけど、その期待に応えられず、また大将に任せてしまったことを反省しています」
――準決勝の下田選手の戦いぶりはどう見ていましたか?
「1試合目は(下田の)動きが固いなと思ったんですけど、何とか判定で勝ってくれて。私たちも2試合の途中からは体を温めて、いつでもいけるように用意していたんですけど、2試合目、3試合目も難なく勝って…みたいな感じだったので、1戦目で緊張が解けたのかなという印象でした」
――準決勝から決勝までの時間はどう過ごしていたのですか?
「決勝が始まるまで数時間空いたので、それまでは準決勝のもう1試合、THE BLACKBELTとHEARTSの試合を見て過ごしてました」
――決勝の和術慧舟會HEARTS戦では中堅として登場し、HEARTSの先鋒=岩田虎之助選手に判定勝利するも、中堅=髙木逞選手にはKO負けに終わりました。
「私は中堅で出てたんですけど、先鋒(輝龍)が早めに敗れてしまって、中堅の私が相手の先鋒を秒殺しようと思っていたんです。ただそこで体力を使いながら判定で勝つという、あまり良くない流れで、次の中堅の同士の試合を迎えてしまい…。仮に負けるにしてももっと粘って大将(下田)につなげないといけなかったのですが、30秒ぐらいで負けてしまって悔しいですね」
――大将の下田選手の試合はどんな心境で見ていましたか?
「私たちは(下田に)『任せた!勝ってくれ!』という一心でしたね、おそらく本人は言わないと思うんですけど、怪我も何箇所かあって万全ではなかったし、心配する目でも見ていました」
――チーム戦・勝ち抜き戦という形の試合でしたが、実際にやってみてどんな感想を持ちましたか?
「もともと私自身、一般会員としてBattle-Boxで練習していて、KNOCK OUTさんのような大きな舞台で試合できたことで、格闘技に対しての熱がもう一段階上がったと思います。今後も格闘技と仕事を両立して続けていくつもりですが、練習の強度をもう一回上げて、またKNOCK OUTさんのような大会で試合できるように、色々と自分を高めていきたいです」
――今回のチーム対抗戦・勝ち抜き戦は非常に盛り上がる大会になりました。今後も継続してやってほしいという気持ちはありますか?
「外から見ていても面白かったですし、また対抗戦があるならBattle-Boxとして自分も戦いたいです」
――清水村選手もチーム戦・勝ち抜き戦の面白さを感じたわけですね。
「どのチーム・選手もそうだと思うのですが、みんな目の前の試合に勝つと『次も行ける!』となるじゃないですか。実際その気持ちは大事だと思うんですけど、チーム全体の勝ち抜き戦ということを考えると、無理して連戦する必要がないパターンもある。次の選手を信頼して勝負を託すという選択も大事なんだなと思いました」
――今後の選手としての目標は何ですか?
「少し試合で怪我をしてしまったので、今は練習を休んでいるところです。練習を再開したら、アマチュアの試合に出て実績を積みたいです」
輝龍「結果は残念でしたが、今後につなげられるような戦いだったと思う」
――[UNLIMITED最強ジムはどこだ!ジム対抗3vs3トーナメント]準決勝のKNOCK OUT クロスポイント戦では下田蓮選手が3人抜きを達成。輝龍選手は決勝の和術慧舟會HEARTS戦からの登場となりました。試合はHEARTSの先鋒=岩田虎之助選手にTKO負けという残念な結果でした。
「UNLIMITEDルールは2戦目だったにも関わらず、でかい舞台で戦わせてもらって、めちゃくちゃいい経験になったし、TKO負けという結果になっちゃったんですけど、今後につなげていけるような試合だったかなと思います」
――準決勝の下田選手の戦いぶりはどう見ていましたか?
「今回は前回大将だった下田選手が先鋒で出て3人抜きすると言っていたので、安心して見ていられました。ただ3人抜きは純粋にすごいなと思いましたね。1R3分制だったとは言え、3人抜きは簡単なことじゃないし、自分も頑張らないとなという勇気ももらえました」
――準決勝から決勝までの時間はどう過ごしていたのですか?
「準決勝と変わらずみんなでアップして…ですね。自分も打撃で圧倒して、頑張って2人抜きぐらいはしたかったんですけど……まだまだMMA(UNLIMITED)の練習が少なかったですね」
――岩田戦を振り返っていかがでしたか?
「残念な結果になってしまったんですけど、ここで気持ちが折れずに、まだまだMMAに挑戦していこうという気持ちにもなりました」
――具体的にどんな部分を修正する必要があると感じましたか?
「ちょっと自分がMMAや組みがある競技を舐めていたところがあったんで、今後はしっかり組みの練習や寝技の練習もやっていきたいと思いました」
――自分の打撃に自信を持ちすぎたことが反省点ですか?
「そうですね。MMAやUNLIMITED の厳しさっていうものを教えていただきました(苦笑)」
――大会直後のチームの雰囲気はどうだったのですか?
「残念な結果にはなりましたけど、次につなげていこうという話もあったし、今後もみんなで頑張っていこうという感じでしたね」
――ただ落ち込むだけではなく、もうすぐ次に向けて頑張ろうというモードだったのですか?
「そうですね。自分も格闘技を始めて、初めてTKO負けというか、負けそのものを知ったんで。これもいい経験になったと思いますし、今後につなげられるような戦いだったなというのはあります」
――チーム戦・勝ち抜き戦という形の試合でしたが、実際にやってみてどんな感想を持ちましたか?
「自分一人だけの戦いじゃないというのもあったし、今後もそういう責任感を持ってやっていかないといけないなと思いました。なかなか経験出来ない試合だったと思いますし、そこは自分にとってプラスになったと思います」
――今回のチーム対抗戦・勝ち抜き戦は非常に盛り上がる大会になりました。今後も継続してやってほしいという気持ちはありますか?
「めちゃくちゃ盛り上がると思うし、自分も盛り上げていきたいと思いますね。自分はMMAにも挑戦するつもりですが、またこういった対抗戦が開催されればぜひ出たいなと思います。今回はBattle-Boxさんのチームに出させていただいて、今後キックの試合があれば声をかけてくれると言ってもらえたので、そっちの方でも頑張っていきたいと思います」
――今後どんな選手になりたいか、格闘家としての目標を聞かせてください。
「どんな選手になりたいかは難しいですが、これ以上負けないようにしっかり練習するつもりです。MMAをやるんだったら、打撃でどうにでも出きるよという戦い方ではなくて、ちゃんと組みの練習もして、組みでも戦える戦い方をしたいというか。しっかりMMAをやる責任感を持って試合に出たいなと思います」

